以前、〔竹内大輔の写真日記(~2009)、やっぱり、鉄道は楽しい。〕という記事でも紹介させて頂きましたが、男性趣味情報誌“Pen”の、最近の特集が面白くて仕方ありません。自分は毎回買う程ではないのですが(隔週発売)、気に入った内容のものがあると即購入し、自分の時間に耽っては楽しい時間を過ごさせて頂いてます。せっかくなので、今年に入ってここ最近で購入したものを、一部紹介させて下さいませ。
2月15日号の特集、“旅の達人80人に訊いた、世界でいちばん好きな場所。”です。これは俳優やデザイナー、写真家や投資家、クリエイティブ・ディレクター等、日本海外問わず、個性溢れる“達人”に、本人だけの取っておきのスポットを紹介するというものです。旅の達人とは、人生を楽しむ達人でもあり、世界のどこでも自分の居場所を見つられるもので、ただ単に世界の絶景を紹介するわけでなく、その人の人生観までもが詰め込まれている気がして、色々な視野で望める世界を凝縮させたような一冊でした。
6月15日号の特集、“1冊まるごと印象派。”です。自分は、絵画はそんなに詳しい方ではありませんが、モネを始めとする印象派の絵は結構好きで、パリやニューヨークにある美術館には何度か足を運ばせて頂いております。特にモネの作風が昔から好きで、自分のオリジナル曲にも“Water Lily”という、その名の通りモネの“睡蓮”を題材にした曲があるくらいです。…しかし、印象派はモネだけではありません。ルノワールやセザンヌ等、色々な画家が魅力ある作品を世に送り出しているわけですが、改めて印象派とは何か…というのを、分かりやすく説明してくれるのが、自分にとって有難かったです。そして読み終えると、モネは印象派の中だけに留まらないのかも…と思ってしまうくらいの、充実した内容でした。
こちらは、5月15日号の別冊として発売された、“キリスト教とは何か”です。2月15日号に普通の特集として組まれた事があったらしいのですが、好評だったようで、新たな内容を盛り込みつつ、改めての発売となったようです。自分は中学から大学まで、キリスト教の学校で育ちましたので、経験的にキリスト教を知っているつもりです(聖書や礼拝が授業としてありましたからね)。…が、やはりまだ知らない部分が多いのも事実です。この1冊は、そんなキリスト教に触れつつ、初めての人にも分かりやすいように、歴史的な西洋美術を例にとり、順を追って解説されてあります。この特集に好感が持てるのは、ただキリスト教について詳しく書いてあるわけではなく、キリスト教を知る事によって、興味の視野が限りなく広くなる事を目的として紹介されている事です。自分が“Pen”を好きなポイントは、正にここだと思いますね。
最後にこれです、6月1日号の“水木しげる大研究。”!…たまにこういった特集が組まれるので“Pen”は面白いのです。NHK 連続ドラマ“ゲゲゲの女房”が現在放映されている事ですし、正にタイムリーな企画かもしれませんね。自分は、鬼太郎は昔から好きな番組の内の1つ(この特集によると、自分が見てた鬼太郎は“3代目”にあたるらしいですね…笑)でもあり、当時を懐かしみつつ読ませて頂きました。もちろん水木しげる画の妖怪特集もあり、更には“丸い輪の世界”という、1966年に発表された短編の話しが、1話まるごと載っている等、かなり思い切った内容にもなっております。個人的にお勧めしたい特集でもありましたね。
このように、まだまだ興味深い特集は沢山ありますし、これからも発表されてくるでしょう。皆さん、本屋に立ち寄ったら是非チェックしてみて下さい!…ちなみに今週の特集は、“Q&Aで学ぶ、デザインの教科書。”だとか…。また気になる内容ではないですか!
☆Pen のHP…pen.hankyu-com.co.jp/
前回の衣装は“つなぎ”でしたが(笑)、今回は“アロハシャツに短パン”という事で、全体的に夏らしい明るい雰囲気でステージは包まれていました。…そして恐らく、自分は今回が人生初のアロハシャツ…だったのではないかと思います(わざわざこの為に新調しました♪…また違う機会でも使いたいものです…笑)。もちろん、ステージの上には前回同様、大勢の人が載っていまして、下の写真のようにキツキツ全開でお送りしました(笑)。これがまた、パワーを溢れだされる原動力にもなっているから不思議なものです。
今回はスペシャル・ゲストとして、元ダウン・タウン・ブギウギ・バンド(以下DTBWB)のリード・ギター、ボーカリストである和田静男さんにお越し頂きました!…そして、自分達がやった曲というのも、かなりの割合でDTBWBの曲があって、実際に和田さんが歌ってくれた曲(ギターも然り)も数多くありましたので、正にあの頃のサウンドが蘇るかのようなライブが出来上がっていました。更には、立川商店のオリジナル曲も含めて、和田さんはステージの最初から最後まで出演されてましたので、言葉通り、今回のライブはフルで参加されていた事になります。本当に貴重な共演をさせて頂いたと思います。
…もちろん自分は、DTBWBをタイムリーで聴いていた世代ではありませんが、和田さんのギターを生で初めてお聴きした時に、なんて格好良いサウンドだろうと思いましたし、歌もまた渋くて、バックで自分で良いのだろうかと思うくらいでしたが(笑)、本当に楽しくやらせて頂きました。どうもありがとうございました!
そして前回に引き続き、上海出身の amin(アミン)さんにも登場して頂きました。現在、中国では上海万博が話題ですが、この万博の応援ソングを amin さんは担当しているそうで、その曲も入れて全部で2曲ほど、今回は一緒に演奏させて頂きました。こちらも結構盛り上がり、このまま立川商店で上海でライブをしようか…という話しも出ているくらいだとか…。うーん、是非実現したいものですね…。
そんなこんなで、今回も前回のライブに負けないくらい、色々と凝った演出が随所に施されており、あっという間に時間は経ってしまった感じでした。しかし後から振り返ると、なんと休憩無しで2時間半もステージは続けていたのだそうです。こんな経験、なかなか無いです(かわ島さんは、ずっと狭いスペースで吹いていたので、エコノミー症候群に近い事になった…と言っておりました…笑)が、それだけ楽しい時間を過ごせたという事でもあるのでしょう。本当にお疲れ様でした。またよろしくお願いします!
そして今回のライブには、タイトルを見ても分かるように、協賛に日清食品、更には Suntory さんまでもが付いており、その日は前回の記事〔どん兵衛特盛かき揚げうどん参照〕のような夜を過ごしたわけです(笑)。改めて、こちらもどうも御馳走様でした!
☆赤坂 November Eleventh のHP…www.risingdragon.jp/
今日は、フルートの西仲美咲さんのカルテットで、三軒茶屋にある Obsounds というお店にてライブでした。ここは2008年オープンという比較的新しいお店なのですが、今回はドラマーの和丸君のブッキングで、ライブが実現したという運びになっていました。彼は現在、日野皓正クインテットのレギュラー・ドラマーとしても大活躍中であり、Obsounds でも、そのメンバーでしか出演した事が無かったと言っていましたが、今回は自分達のカルテットで出演出来た事もあり、半ば興奮気味だったのが印象的でした。もっとも、和丸君以外のメンバーは皆、お店の出演自体が初めてになるので、それもそれで自分達のテンションが上がった状態になっていたのも見逃せない事実でした。
こんな背景もあってか、この日のライブは最初からかなり飛ばしての演奏となっていました。しかし単に暴走しているわけではなく、皆それぞれが音を聴き合い、そして反応が鋭くなっての演奏です。少し今までのライブとは違う雰囲気が漂いつつも、ちゃんと聴くと、やはり間違い無く“西仲美咲カルテット”のサウンドでした。即興性を重んじて、メンバーの出音からグルーブを作っていくという状況…、正にジャズのライブではなかったかと思っています。そしてそれは、ジャズを普段あまり聴かない方でも楽しめるような内容にもなっていたと思いました。
…何と言うか、メンバーそれぞれの絡みが、分かりやすいようにステージから放出されていたような気がするのです。アイコンタクトはもちろん、音に合わせて身体を動かしながら演奏していったりして、正にお店と一体になってライブを進めていった感じでした。そういった演奏時の変化というのは、確かに見ていても楽しそうだな…とか思ってしまいますよね…。最初から最後まで、良い時間を過ごせたのではないでしょうか。
そして2ステージ目の頭には、和丸君が1人でステージへと上がり、正味5分強?の完全1人のドラムソロを見せてくれました。これがまた、いつもより更に熱いソロであり、見ているお客さん、いや、自分達までもが圧巻させられてしまいました。自分も何回も見ているドラムソロですが、どうしても惹き込まれてしまうんですよね。スリリングで、ダイナミックで、、、この後どうなるんだろう…的な要素が全て盛り込まれているのです。正に、お店全体が釘付けになった瞬間でした。
今回のライブはお客さんもほぼ満員で、そして大好評の内に終えられたのは嬉しい事でした。何だか沖縄でやった時のライブみたいな雰囲気もあったかもしれません。この調子で、これからの季節もガンガンに!…と言いたいところなのですが、実は当のドラムの和丸君が、今年の夏は相当に忙しいらしく(東京にいるのは3日間くらいしかない…とか言ってました…)、ちょっとこのカルテットで何回もライブを行うのは厳しい状況にあるらしいのです。
…という事で、次回のカルテット・ライブは6月23日(水)で、吉祥寺 Meg にて行わさせて頂きますが、これを過ぎたら、少しばかりお休みを頂く事になるかもしれません。なので、次回ライブは本当に貴重な1回になりそうな感じがします…。是非とも皆様お越し下さいませ。どうぞよろしくお願いします!
☆西仲美咲さんのHP…misakinishinaka.com/
☆三軒茶屋 Obsounds のHP…www.obsounds.com/
先月、5月のライブスケジュール〔2010年5月のライブスケジュール参照〕を書いた時、6月は「暑い日が続きますね」…と言ってるだろうと予想したものですが、暑い日は確かにあるものの、なかなかそういった日が続くという事はないまま、6月を迎えようとしています。服装が難しい天気と言いますか、風邪をひきやすそうなので気を付けたいところですが、それでも?ライブはやってきます(笑)。どうぞ6月もよろしくお願いします!
●6月2日(水)、9日(水)、15日(火)、
17日(木)、25日(水)、29日(火)赤坂 Kuro
1st.…21:00~、2nd.…22:00~、3rd…23:00~、
Charge…詳細不明
Member…(Vo)白石恭子(2日、15日、25日のみ)、(Vo)山崎信子(29日のみ)、
(As,Vo)加地直子(2日、29日のみ)、(Vn)Tsukasa(9日、17日のみ)、
(G)松下譲次(25日、29日のみ)、(Key)竹内大輔
最近なかなか出演回数の多い Kuro ですが、6月も6回ほど出演させて頂きます。
2日は、ボーカルの恭子さんと、サックスの加地さんと、自分…というのも、意外に
新しい組み合わせで面白そうですが、どんな曲で攻めていくか気になるところです。
このうち29日は、Kuro の赤坂移転1周年記念という事で、出演者も多く、豪華に
やっていく予定です。これは、この週はずっとそうなるらしいので、楽しみにして
頂きたいところです。自分はあと7月1日(木)にも出演する予定ですが、赤坂に
移転して、もう1年が経とうとは…早いものですよね。今後ともよろしくです!
●6月3日(木)品川ホテル・パシフィック東京 Blue Pacific
Open…17:00~、1st.…19:00~、2nd.…20:15~、3rd.…21:30~、
Charge…2100円(オーダー別)
Member…(Vo)Na-Key、(Pf)竹内大輔、(B)鈴木健市、(Ds)James Robinson
1ヶ月も経たないうちに、ボーカルの Na-Key(ナオキ)さんのグループで出演
させて頂きますが、前回がまた大好評という事もあって、今回も気合いを入れて
臨みたいところです。洋楽ポップス、スタンダード等を中心にお送りしますが、
皆さん感覚的に演奏している部分が多く、これはスリリングで自分も弾いていて
かなり楽しいです。ホテルのラウンジなので、静かな音楽ばかりやっているかと
思われますが、ここでの音楽はライブハウスのようです。楽しい夜にしましょう!
●6月10(木)銀座 Ami's Bar
Open…19:30~、Start…20:00~3ステージ
Charge…4300円(1ドリンク付)
Member…(Vo)山岡美香、(Pf)竹内大輔
ボーカルの山岡美香さんと、今回で3回目の共演となります。もちろん曲目は
ジャズのスタンダードばかり…と思いきや、意外にジャンルの幅は広く、
中にはポップスの曲等も取り入れたりしながらやっていきます。…とは言え、
基本的にはジャズ・スタンダードを中心に演奏しますので、ジャズが好きな
方や、女性ボーカルを聴きたい方など、是非気軽にお越し下さいませ!
●6月13日(日)阿佐ヶ谷 Mix
Oepn…19:00~、1st.…20:00~、2nd.…21:30~
Charge…1600円(ドリンク別)
Member…(B)池田暢夫、(Pf)竹内大輔
ベースの池田暢夫君とのデュオライブ。毎月恒例となっていますが、6月は
阿佐ヶ谷でやらせて頂きます。毎月毎月、放浪しているかのようです(笑)。
こちらもスタンダード曲中心で演奏していってますが、そろそろ恒例の曲
というのも生まれつつあり、楽しくやらせて貰っています。この日も、如何に
即興的なプレイが出来るのか、挑戦しつつ演奏していきたいと思います!
●6月16日(水)大久保 Boozy Muse
Open…18:00~、Start…19:30~2ステージ
Charge…2500円(テーブル・チャージ、ドリンク別)
Member…(Vo)Kimika、(Fl)西仲美咲、
(Pf)竹内大輔、(B)村田博志、(Ds)福森康
4月から、コンスタントに毎月1回ライブをやってきた、“MISAKI4. feat. KIMIKA”
ライブ。今回で3回目となりますが、ここで一先ずの集大成を魅せるようなライブに
していくようです。基本的には洋楽ポップスのカバーを中心に演奏していきますが、
ボーカルの Kimika さんのオリジナル曲も交えながらやっていく等、このユニット
だからこその演奏も期待できそうな感じです。最近は、既存の曲をアレンジして
やっていく…という方向も見えてきたので、この日も何かしらの曲がリニューアル
されて出来ると良いなと思っております。時間はまだありますので、頑張ります!
●6月20日(日)下北沢 Big Mouth
Open…18:30~、Start…19:00~、自分達の出番はまだ未定
Charge…2100円(+お通し代 525円)
Member…(Vo)鹿嶋敏行、(Key)竹内大輔
お馴染み、ボーカルの鹿嶋さんとのデュオ・ライブです。最近まで、シャンソンの
エディット・ピアフに関連した曲を多く取り入れてきましたが、今回は心機一転
と言いますか、いよいよ新しいものに挑戦していく予感です…。またきっと、
鹿嶋さんの世界観を強く反映させたライブが出来上がるのでしょう。楽しみです!
●6月23日(水)吉祥寺 Meg
Opne…12:00~、Start…20:00~2ステージ
Charge…2500円(ドリンク別)
Member…(Fl)西仲美咲、(Pf)竹内大輔、(B)池田暢夫、(Ds)和丸
もう恒例ですね。フルートの西仲さんのカルテット・ライブです。ただ、恐らく
この日のライブを最後に、このメンバーでのライブは暫くお休みになるかも
しれません。…というのも、ドラマーの和丸君が、夏は相当に忙しいらしく、
こちらに時間を割くのが難しい状況だから…らしいです。流石にそれは仕方の
無い事ですが、ならば、是非印象に残るライブにしたいものですね!…沖縄
ツアーを敢行してきた事を思い出しつつ、最高のライブにしていきましょう!
★6月27日(日)外苑前 Z・imagine
Open…18:00~、1st.…18:30~、2nd.…20:00~、
Charge…2700円(ドリンク別)
Member…(Pf)竹内大輔、(B)池田暢夫、(Ds)佐々木俊之
何だか久しぶりです。自分のピアノトリオのライブになります。この日は日曜日
という事で、いつもより1時間早く設定されていますので、お越しの際は御注意
下さい!…今回は何をやろうかまだ悩み中ですが、久しぶりにオリジナル曲を
中心としたライブにしてみたいなと思っております。それは、最近作った曲だけで
なく、CD“Pictures”に入っている曲や、なかなか演奏しないレアな曲(笑)、
もしかしたら今度アルバムを作るとしたら、是非入れたい曲等、よく考えたら
オリジナル曲は随分と増えていたんですよね。せっかくですから、自分も作曲した
経緯でも思い出しつつ、改めてオリジナル曲を振り返ってみたいと思っております。
昔の曲も、今演奏すると、随分と雰囲気が変わる事でしょう。どうぞお楽しみに!
●6月30日(水)五反田 Rocky
Open…19:00~、1st.…19:30~、2nd.…20:50~、3rd.…22:10~、
Charge…2500円(ドリンク別)
Member…≪黄門御一行様≫(Vo)白石恭子、(Keys)竹内大輔、
(B)植木宏之、(G)坂上真一、(Ds)中武誠二
そして、お馴染み黄門御一行バンドで、6月のライブは締めさせて頂きます!
最近は、恭子さんがドラムを担当し始める…という、まさかの方向にステージが
進んできていますが、もしかしてこの日も、何か新曲(ドラム用の…笑)があるので
しょうか。楽しみ半分、怖さ半分…という思いはありますが、よろしくお願いします!
以上になります。6月、そして7月こそ、「暑い日が続きますね」…と言いたいものですね。では風邪など引かずに、6月も頑張ってやっていきましょう!
もう1ヶ月半以上が経ってしまいましたが、今年の4月の頭にかけて、北九州地区を中心に、自分のソロ・ツアーを敢行してきました。これは、毎年この時期になると、北九州(現在は大分の山奥に越しています…笑)のミュージシャンである Daddy 津田さんや、もう一方のルージュさんが企画してくれているもので、昨年の同じ時期〔竹内大輔の写真日記(~2009)、竹内大輔、北九州ツアー(2009.4.3~4.6)参照〕に引き続き、今回で3回目となるものです。自分にとっては1年に1回の機会ではありますが、毎回本当に身になる思いをさせて頂いています。また、地方において、自分が時にリーダーとなってライブを進めていく事があるなど、東京では絶対に得られない、貴重な時間も経験させて頂きました。
今回も、昨年と似たようなライブもありつつ、今年ならではの新しい趣向も凝らし、また初めての店や、新しいミュージシャンとの出会いもありました。もちろん、その土地での行動も色々と特筆できるものばかりで、正に自分らしいツアーが出来上がったと思いました。ライブは全部で4日間。一体どんな内容になっているのか…。それではどうぞご覧下さい!
4月1日(1日目)
今年の春は暖かい日がなかなか来なく、それは4月に入っても、やはりハッキリしない天気となってしまいましたが、この日がライブの初日となりました。一昨年や昨年のパターンですと、初日は昼間からライブの予定が入っていて、朝早く東京を出なければならない事態となっていましたが、今回は初日は夜のみという事で、とりあえず北九州の小倉駅に、Daddy さんと18:00に待ち合わせ…とだけ決めていました。
北九州市には、正に北九州空港という空港があり、東京の羽田からは1時間半くらいで着いてしまうので、逆算しても15:00頃の便に乗ってしまえば、余裕で着いてしまう事になります…。しかし、何となく自分は、それでは面白くないなと思ってしまいました。…というのは、自分はいつも北九州ツアーの終わりに、勝手に?鉄道の旅をくっ付けてしまっていたのですが(笑)、今回は5日目の帰りを18:00頃の便に設定しなければならなかったので、最終日はそんなに回れないなと思っていたのです(実際は結構回りますが…笑)。
ならば、初日も少しは鉄道で回る時間があっても良い筈…と思ったわけで(笑)、早速時刻表を取り出して色々調べた結果、北九州に一番近い本州の県、山口県を回ってみる事にしました。山口県は本州の西端に位置するだけに、なかなか寄れるような場所ではなく、基本的には海沿いの路線(ここでは、JR山陽本線、山陰本線)くらいしか乗った事はありませんでした。幸いな事に、山口県の南側の宇部という所に、山口宇部空港という空港があり、そこをスタート地点として、山口市を通り山陰に抜け、そこから西に向かい、また南側に下りてくる…というルートを辿ると、丁度小倉駅に18:00頃に着けるプランが出来上がったのでした。
ツアー前に鉄道の旅…というのも、実際のところ挑戦的な事ではあると思うのですが、自分のモチベーションを上げる為?にも、今回は有りなんじゃないかと思いました(笑)。…という事で結局羽田空港には早朝に向かい、朝6:40発という相当早い便で、山口宇部空港へと飛び立ったのです。
飛行機は全日空のエアバス320-200型で、小型と言える機種ではありますが、それでも機内は空席が目立っている感じでした。かなり朝が早い便なので仕方無いと思いますが、昨今の飛行機不況の影響も強いような気がしました。
そして、それは機内サービスにも表れています。実はこの日から、全日空は国内線のドリンクを基本的に有料とし(水とお茶とアップル・ジュースだけ無料)、ドリンクが欲しい際には自らCAに頼まなくてはいけない事になったのです。ちょうど4月1日から…という事だったので、何だかタイミングが悪いなあ…と思ったのですが、逆に考えると、そんな有料のサービスを自分はいち早く体験できるお客でもある…という事に気付いたのです(時間的にも6時台出発という早めの便でしたしね)。
…という事で、ANAオリジナルレシピと題されたメニューから、オニオングラタンスープを自分は注文させて頂きました。有料サービスになったばかりなのか、“キャンペーン価格”という事で、500円⇒300円となっていましたが、何だかんだで現在(6月までは継続決定!)もこのキャンペーンは続いているようです(笑)。
注文した時点で、まだ朝の7:00を回った頃だったので、ひょっとして全日空の路線全部で考えても、自分が一番最初にオニオングラタンスープを頼んだお客かもしれない…等、勝手に空想しては楽しんでいましたが(笑)、流石有料だけあって味は確かなものでした。上品な飲み口で、それでいて、しっかりとオニオンの風味が出ており、何よりも中のグラタンが良いアクセントとなっています。体も適度に温まり、良い朝を迎えられた…という感じでした。もっとも飛行機が西に進むにつれて雲は濃くなり、地上の景色は殆ど見えないというフライトでしたが…。
山口宇部空港には定刻通り、8:20に到着しました。国内線のゲートは全部で2つと、山口県の表玄関のわりには随分と小さな空港でしたが、それもその筈で、実はこの空港、今のところ定期便は羽田とを結ぶ8往復しか無く、しかも飛行機は、先程乗ってきたような小型機ばかりが発着するような空港なのです。
山口宇部空港…と名乗っているだけに、空港自体は山口市…というか宇部市にあり、ここから山口市の表玄関駅である新山口駅までは、バスで35分程掛かります。そして、山口市中心部に行くには更に乗り換えなければならず、それが利用客の少なさを反映しているかのようにも思いました。
…では、自分もここからの移動はバス…かと思いきや、実は鉄道でも移動できる方法が存在しています。…とは言え、鉄道に“山口宇部空港駅”となる駅はなく、空港ターミナル付近を見渡しても、鉄道が乗り入れているような感じはなさそうな気がします。しかし、この空港の近くにはJR西日本の宇部線というローカル線が走っており、空港から600メートルくらいの位置に、草江という駅が存在していて、これは空港ターミナルから歩いても行ける距離にあるのです。
つまりここは全国でも珍しい、“たまたま空港に近い鉄道駅”がある駅なのです(笑)。一応、それぞれに乗り換えの案内は表記されているのですが、特に飛行機の便と鉄道のダイヤがリンクされているわけではないので、この駅を空港アクセスに使っている乗客は少ないと思われます。…というか、そもそも草江駅自体の規模が小さく、無人駅であり、駅利用者は1日平均77人しか満たないのだとか…。
そこが、今回の鉄道の旅のスタート地点というのも愉快ですが、前々から自分はこの駅を空港経由で利用してみたかったのです。先程言ったように、この日の西日本地区の天気は雨で、空港からの道のりも、スーツケースを引きずりつつ、雨に濡れながらの(特に屋根付きの道で結ばれているわけではないので…)ものになってしまいましたが(笑)、なかなか面白い体験が出来ました。乗る予定の草江駅発の列車は8:51発。時間的にはもちろん余裕で、ここから新山口駅までは約40分の旅となります。
電車は2両編成で、これは典型的なローカル線です。車内は、朝特有の気だるい空気が流れていて、1つ1つの駅に停まっては発車していくという作業が、何だかまったりとしたムードで過ぎていきました。列車の右手には海も見えるのですが、雨という天気の為、何が何だかハッキリとは分からない感じです…。正に“地元”な時間がそこにはあり、車内にいるお客さんも、まさか自分が今朝羽田からやってきたお客だとは思ってなかったに違いありません。
さて、新山口駅では5分の待ち合わせで、今度はJR山口線に乗り換えます。山口線は、新幹線の停車駅である新山口駅から、山口市中心部を通り、山陰の益田駅まで中国地方を横断していく路線で、先程の宇部線といい、これも今回初めて乗る路線ではありました。自分の、山口県における鉄道完乗率の低さを物語っていると言えそうです。
初めて乗る路線でもあり、本州の西側部分を横断する路線として、見所は沢山ありそうな路線ではありましたが、ここで今朝までの寝不足が頭角を現してきてしまいました…。新山口駅から約25分くらいの山口駅までは何とか起きていたのですが、ここから先、終点の益田駅までは、その殆どを眠ったり起きたりの繰り返しで過ごす…という結果になってしまいました。益田駅着が11:58だったので、約2時間の行程をかなり無駄に過ごしたわけですが、これもまた鉄道の旅の贅沢な過ごし方…と言ってしまいましょう(笑)。時たま起きては、山の中を走っているな…という感じで眠ってしまっていたので、完全に記憶が無いわけでもないですが、これはリベンジが必要な感じでもありそうですね…。ただ、無理して起きても今夜の演奏に影響が出てしまいそうですし…と、前向きに考える事にもしておきました(笑)。
ここでお昼ご飯にしておきます。益田駅は、鉄道的には拠点となる駅ですが、街そのもの規模は小さいと言わざるを得なく、やはりレストラン探しにも苦労したものでした。ちょうど、駅の近くに食堂的なものがあって、そこでランチ・バイキングなるものをやっていたので入る事にしまして、1000円で食べ放題という事で、なかなか良かったかもしれません。ここは海に近い町なので、海の幸…を期待しましたが、それよりは素朴な家庭料理…という感じに近い内容だったでしょうか。とにかく、腹ごしらえは完了で、先に進むとしましょう。
ここからはJR山陰本線で西へ、長門市という駅まで向かいます。山陰本線は、言うならば、壮大なローカル線…と呼ぶに相応しい路線で、その路線延長距離は、京都駅から、下関市の幡生という駅まで、673,8kmもあります。これは、支線を除く営業キロとしては日本一長い路線となるもので、これは今年の12月に東北新幹線が新青森駅まで開通するまで維持されるものなのだそうです。
もちろん、この長い距離を直通で結ぶ列車等は無く、殆どが地域間の輸送となっていますが、山陰という地方の性格上、その殆どがローカル輸送と言うに相応しい実態となっています。これから乗る益田駅~長門市駅間は、その中でも特に乗客数、列車の本数が少ない区間で、概ね2時間に1本で、特急の設定は無し…。そして、列車の殆どが1両編成です。しかし、路線は海岸に沿って走っており、車窓風景は非常に良い事でも有名なのです。この区間を乗るのは、高校生の時以来、実に2回目ですが、ぜひ今、目に焼き付けておきたい景色でもありました。
しかし、お腹の満足度とも相まって、ここでも眠気が襲ってきてしまいました。先程の山口線程ではありませんでしたが、やはり行程の半分くらいは眠ってしまっていたかもしれません…。車両もロングシートのものだったので、窓を背にして座っているのが億劫だった事も無関係ではないと思いますが、また惜しい事をしてしまいました…。天気が良ければもう少しは…と、一応言い訳程度の事を書き留めておきたいと思います(笑)。
益田駅を出発したのが13:26で、長門市駅には15:12に着きました。ここからはJR美祢線で(こちらも今回が初乗車です)、やはり中国地方を横断する形で今度は南に進路を向け、山陽新幹線の停まる駅でもある厚狭駅まで出るつもりでしたが、その前に、山陰本線の支線扱いとなる、長門市駅~仙崎駅の2,2kmの盲腸線を乗っておく事にしましょう。こちらも今回が初めて乗る区間となります。
長門市駅発、仙崎行きの列車は15:56発。3分で終点仙崎駅に着き、それが折り返して、仙崎駅16:07発、長門市駅経由の美祢線厚狭駅行きとなるのですが、それだと仙崎駅には8分しかいられない計算になってしまいます。別に仕方の無い事だとは思いますが、とりあえず長門市駅で時間潰しの為、駅舎でも写真に撮りながら待っていると、ふと路線バスが目の前に停まり、経由地に“仙崎駅”と書かれているではありませんか。…成程、これは思い立ったが吉日です。運転手に仙崎駅を通る事を確認しつつ、そのままそのバスに揺られる人となりました(笑)。長門の街を抜け、ちょっとした海沿いを走るルートはなかなか面白く、バスならではの風景が楽しめましたが、約7~8分くらいで仙崎駅前に着いてしまいました。この時点で時刻は15:40頃…。とりあえず、これならゆっくりと仙崎駅を眺められるというものです。
仙崎駅は終着駅で、無人駅のようでした。しかし駅舎は立派で、中にはこの長門市仙崎出身の童謡詩人、金子みすゞをモザイク調にあしらった絵が飾られていました。この駅の近くには金子みすゞ記念館もあり、土休日には、下関駅から快速“みすゞ潮彩”号が直通で乗り入れてきたりもします。しかし普段は確実にローカル色が漂う駅で、次の16:07発の前の列車は12:59発、その前はなんと朝の7:59発という、かなりの過疎運行が顕著になっている場所でもありました。確かに長門市駅に出たかったら、先程のバスで十分ですし、やはり“支線”という扱いが拭えない路線なのかな…とも思いました。
そんな事を思っていると、程なく長門市駅からの列車が1両で到着し、折り返し、厚狭駅行きの列車になりました。これに乗れば、今回のライブ前の旅も一先ず終わりです。…という事で、気が抜けてしまったのか、またまた行程の殆どを寝て過ごす…という結果に終わってしまったという事は、もはや言うまでもないでしょうか…(笑)。
振り返ってみれば、気が張ってようが抜けていようが、結局は眠っている時間が殆どだった…と表されてしまいそうですが、確かに否定は出来ませんよね…。やはり、ライブ前の鉄道の旅というのは体力的に酷だったのか…。まあ、良い休養にはなったのですが、これは、全体的に再度訪れる必要があるかもしれません(笑)。しかし、、、贅沢な時間でした♪
厚狭駅からは、山陽新幹線で一気に…とは言え、“こだま”利用なので、後から来る“のぞみ”に何回か抜かれつつ、小倉駅に18:00過ぎ頃に到着しました。ここで、いつの間に髭を剃っていた Daddy さん(笑)と合流し、今夜のお店に向かいます。Daddy さんも、まさか今日、このようなルートを辿って小倉駅に着いたとは、夢にも思っていないに違いありません…(笑)。そんなこんなで気を取り直して、北九州ツアー初日のお店、小倉 Dreams へと向かいます!
小倉 Dreams は、北九州ツアーがあると必ず立ち寄るお店で、もうお店の方ともすっかり顔馴染みになってきた感があります。ただ、今回は当初はこのお店でライブをやる予定にはなっていなく、お店の方の意向で急遽ライブをやらせて頂いたのですが、何とも有難い事だと思います。お店に着くと、早速ビール、ご飯の歓迎を受け、これは自分のライブも気合いが入るというものでした。繰り返し言いますが、地方にこういったお店があるというのは、自分にとって落ち着きを持てますし、本当に嬉しく思える話しなのです。
ライブは好きにやって良い…とマスターの意向を聞きつつ(笑)、やはりツアー初日なので、それなりの構成をもって臨みたいところではありました。また、今回も全盲のトランペッターである小倉久司さんにゲストでお越し頂き、ステージの半分くらいを共演という形で演奏させて頂きました。
そして今回は前回以上に、“その場”を楽しんだステージとなりました。前回は、演奏する曲こそ事前に決めたものですが、今回はそれすらも、もういいかな…と思い始めてしまったのです。小倉さんと自分との間に決め事は必要ありません。あるのは、それぞれの出した音に、それぞれが反応して演奏する…これだけです。一応、曲のタイトルだけ言っておいて、後は出たとこ勝負という感じでした。…そして、これがスリリング且つ、面白い演奏になったのですから、本当に音楽って凄いなと思うのです。
また、小倉さんとの演奏ときたら、やはり自分のオリジナル曲である“On The Way Home”は吹いて貰いたいところでした。これは前回、リクエストによって突然実現したものなのですが、その時点で小倉さんは自分のオリジナル曲を聴いた事がある筈がなく、もちろん全盲故に譜面を渡すわけにもいかず…これこそ“後は野となれ山となれ”状態で曲を始めたものだったのですが、まず自分がテーマを弾いて、なんとその後、小倉さんは普通にアドリブをとり、最後にはなんとテーマまで吹いてくれるではないですか!…もちろん、その場で聴いてくれて生まれたフレーズなので、細かい部分は小倉さんなりのメロディーになっていたのですが、そんな事より、この突然のスタートで曲が完成して披露できたのが本当に驚きであり、最高の時間だったのです。あの時の事を振り返る意味でも、今回のライブでは必然の選曲だったと言えるのでした。
そして、今回の小倉さんもまた素晴らしいプレイを披露してくれました。もしかして、どこかで練習してきてくれたのかな?…と思う程です…(笑)。本当に、自分が思っている以上に耳が発達していて、そして感受性が豊かな人なのだなと思いましたね。ツアー初日のライブにして、良い手応えが感じ取れる1日になったと思いました(あ、今回も、マスターの歌のコラボもありましたよ♪)。
…この後、更にビールやご飯を頂いたので、お腹も頭も?はち切れんばかりになりましたが、そろそろ帰らなければいけない時間になってきました。…とは言え、帰る所というと、この日は Daddy さんの家に行くしかなかったのです。Daddy さんは先述の通り、居を大分の山奥へと移してまして、そこまでの道のりは、小倉から2時間強…との事でした。Daddy さん曰く、一応、門司港にも泊まれる準備はしてある(毎回泊まらせて貰っている所です)との事でしたが、これを機会に、Daddy さんがどこに住んでいるのかも、見ておきたいところではあり、結局、既に夜の1時半を回っていたものの、頑張って大分まで帰る事にしたのです。…まあ、頑張って…と書いたものの、運転するのは Daddy さんで、自分は助手席に座っているだけですから、その苦労は天と地ほどの差はありそうですが、とにかく向かいました。そして案の定、自分は行程の半分以上を眠って過ごす事になってしまうのです…。うーん、本当に最後まで眠ってばかりの1日でしたね…。
4月2日(2日目)
Daddy さんの自宅に着いたのは何時だったのでしょう…。恐らく朝の4時近くにはなっていたと思うのですが、記憶が定かではありません…。着いた途端に自分は更に深い眠りに入り、そのまま今までの寝不足を解消するような形で、次の日の昼過ぎに、やっと目を覚ませた感じになりました。
家に着いた時はまだ辺りは暗く、更には眠気もピークに達していた為、周りの雰囲気を感じる余裕はありませんでしたが、起きた時、川のせせらぎと、澄んでいるような空気が辺りを支配している事に気付きました。どうやら家のすぐ横に川が流れていて、音はそこから聞こえたものらしく、部屋の窓を開けると、相当な山奥の中…と思いきや、意外にも集落があるような場所に家はあるようでした。
…朝起きると、「何も無いけど」…と言って、Daddy さんはご飯を用意してくれました。…とは言え、白いご飯にお味噌汁、そして豆…という簡素なものでしたが、これが自分は何だか御馳走に見えてきたのが不思議に思えました。「うちはオール電化なんよ」…と説明されましたが、要はガスが入っていないとの事で(笑)、電気ストーブやコタツ等、確かに電気で全てを賄っているそうです。
ではお風呂は…というと、いつも近く(実際、そんなに近くはないですが…笑)の銭湯に入りに行っているのだとか…。Daddy さんがこちらに越して来たと聞いた時、これから隠遁生活的なものを始めると窺っていたのですが、確かに、それなりな生活は送っているようです。その銭湯は温泉で、しかも露天風呂且つ、料金が1人100円だというのです。それは通ってしまうのも分かるというものですが、街の周辺の案内がてら、そこに連れて行って貰う事にしました。
先程、家の周りは集落があって…と書きましたが、集落があるのはこの辺りだけで、車を少し走らせてしまうと、畑が広がっていく感じになってしまいました。ここは、山と山の間に挟まれたような土地で、川に沿って集落が点在しているのでしょう。その道を下っていくと、いきなり巨大な高速道路の橋梁が見えてきて驚かされますが、そうなってくると鉄道も近くを走ってきているのが分かります。ここはJR久大本線という路線が走っていて、最寄り駅は恵良という駅ですが、主要駅となると、豊後森という駅が近いようです。例の温泉も、どうやらそちらの方角にあるようでした。
そこは“万年の湯”という場所で、特に山奥にあるような感じではなく、ある意味?市街地の中にポツンと佇んでいる感じでした。番頭さんがいるわけでもないようで、入口にお金を入れる所があって、そこに半ば自己申告的に(笑)100円を入れるだけでした。中に入ってみると確かに露天で、2つのお風呂があり、これで100円は確かに安いです。写真は男性用ですが(当たり前です…笑)。女性用は一応建物に包まれているので、これはこれで問題は無いでしょう…。もちろん設備的には何もありませんが、かえってそれが情緒的なムードを漂わせてて良いかなとも思いました。思う存分寛げました♪
さて、この後は豊後森駅を見つつ、再度 Daddy さんの自宅に戻って少し休み、今夜の演奏に出かけるべく車を出発させました。今夜はなんと、Daddy さんの娘さんのお店で演奏…という事になっていて、場所はまた小倉だったのですが、そこまでは車で2時間強は掛かるので、夜遅くから始まるとは言え、夕方前にはこちらを出ておかなければなりませんでした。
豊後森という場所は、大分県の玖珠(くす)町に位置し、大分自動車道という高速道路が一応通ってはいるのですが、ここから小倉に抜けるには、こちらだと鳥栖の方をぐるっと迂回して向かう形になるので、山の中を北上して下道で通ってくルートと、時間的には殆ど変わらないのだそうです。…なので、今回もその一般道ルートで向かったわけですが、途中に耶馬渓という渓谷があり、なかなかの景勝地を通っていくので面白い感じでした。しかし、毎回のようにこの場所を通っていく Daddy さんにはどう映っているのか…気になるところでしたね…。
山を抜けて中津に出て、後は海に沿って北上していくだけです。…とは言え、まだまだ距離はある感じでしたが、やはり九州は自分にとっては不慣れな土地なため、どこに行くにも、思ったより遠い…というのが、共通した印象になっているのです。また、結構山がちな土地でもあり、何だかんだで未だに土地関係を把握できていません。まあ、今回のツアーで、少しは理解できるようにはなってきたのですが…。
…そんなこんなで、小倉にはやはり2時間強での到着となりました。ここで夜ご飯を食べておきますが、自分のリクエストにより、北九州名物?ジョイフルというファミレスへと足を運ばせました。ジョイフルは、自分が北九州に来たら必ず立ち寄る場所で、東京にも無いわけではないですが、本社が大分にあるらしく、九州や西日本地区には数多く存在しているのです。ここの特徴は、とにかく安い!…という事です(笑)。日替わりランチは、ご飯又はパン付きで399円ですし、その他のメニューも499円のものが揃う等、何かと財布に優しいお店なのです(もちろん飲み物はドリンク・バーです)。Daddy さんもよく寄るお店として、自分が北九州に初めてツアーに来た時〔竹内大輔の写真日記(~2009)、さばいばる伊藤、西日本・北九州ツアー(2006.12.3~12.9)参照〕にも寄らして貰ったのですが、それ以来、何だか習慣のように来てしまっています(笑)。実際安いですし、時間を気にせず居られるのは事実なので、まあ、こんなお店が1つはあっても面白いでしょう。
さて、今夜の演奏するお店ですが、Daddy さんの娘さんがママを務める美香月というお店で、料金は男性が5000円、女性が2000円という値段からするに、クラブ的なお店というのはすぐ分かりました。しかし、何気に小倉を代表するくらい繁盛しているお店らしく、それは娘さんの腕だとは思うのですが、演奏的にはBGMを要求されている感じで、基本的には静かに演奏する…という感じで時間は過ぎていきました。
飲み物は飲み放題でしたが、あまりそんな暇もなく、お客さんもお客さんでお喋りに興じている感じでもあったので、ここは邪魔にならないよう、雰囲気に溶け込むように演奏してきます。それでも、お店の方の意向で自分の事を紹介してくれたり、お客さんにもCDを購入して頂いたりしたので(その分、お客さんの歌のバックを務める事にもなりましたが…笑)、身になる時間は過ごせたと思います。Daddy さん曰く、「要は、ギャラ稼ぎ」…という事でしたが(笑)、こういった仕事も自分は経験済みですし、そういった環境での弾き方という意味でも、久しぶりな感触がありました。また別の現場でも役に立てる事でしょう!…写真くらい撮っておけば良かったかなとは思いましたが…。
…そして、何となくこのまま帰るのもあれ(笑)だったので、昨日の Dreams に再度足を運ばせました。もう馴染みな感じなので、特に何の言付けも無く寄った感じでしたが、この日はお客さんが大勢いて(学生さん達でしょうか?)、せっかくなので2、3曲弾いてって言われてしまいます…。しかも、昨日のトランペットの小倉さんも駆け付けて頂いて、昨日に引き続いての?ジョイント・ライブが幕を開けてしまいました!
まずはブルース進行の曲で様子を見て、後はスタンダードを2曲ほど…という感じでライブをやらせて頂きましたが、何だかんだで盛り上がってしまいました。いきなりの訪問にしては嬉しい歓迎で、更にはCDも何枚か購入して頂いて、本当に有難い話しでした。…やはり、ライブは聴いてくれる人がいる方が、演奏側も楽しいのは事実ですよね。先程のクラブでの演奏と比べてしまうと複雑な思いになっていますが、良い1日の締めにはなったと思いました。さて…、また明日も頑張りましょう!
今日は代官山にある Color というお店にて、知人の知人(つまり、自分にとっては面識の無い方です…笑)の結婚披露パーティーにの演奏に行ってきました。久しぶりに連絡が来た知人からの依頼を受け、新郎新婦に歌を贈りたいので、その伴奏を…という事だったのですが、もちろん歌い手は新郎新婦の友達というだけで、特にボーカリストというわけではありません。その方とピアノ(今回はキーボードを持ち込みましたが…)とのデュオ演奏になるという事で、なかなか気合いの入る現場だと思いました。
それにしても、かなり久しぶりに来た代官山…いや、久しぶりと書くと、過去に何度も行ってたように思われますが、恐らくそんな事は無いです。数える程しか来てないです。案の定、前のブログ〔竹内大輔の写真日記(~2009)参照〕と合わせて、ブログ内検索で“代官山”と入れても、1つもヒットする記事はありませんでしたし…。うーん、どれだけ自分にとって縁の無い場所なのでしょうか…(笑)。
今回は楽器搬入があって車で向かったので、代官山駅周辺は通りませんでしたが、旧山手通り周辺など、やはり上品な風格が漂っていますよね。建物にしてもお店にしても、デザイン的なものを感じてしまいます。今回、演奏をさせて頂いた Color というお店も、落ち着いたアジアン・テイストの雰囲気があり、何よりも店員さん(自分は演奏で行っているので、打ち合わせ的な内容をお店の方と話すのです)の気遣いが、自分にとって仕事をしやすくて良かったです。
今回演奏したのは、歌の方とやったのは navy & ivory の“指輪”と、平井堅の“美しい人”、それとBGMとして、自分のソロが少々でした。歌の選曲からすると、普段自分が演奏している曲ではないのですが、やはりこうした結婚披露パーティーという場だけあって、ド・ストレートな曲が似合いますよね。新郎新婦、そして来ていた皆さんにも喜んで頂けて良かったです。歌の方もかなり緊張なさっていたようですが、歌い終わった安堵の表情が印象的でもありました。
久々の結婚式関連の演奏でしたが、やはり華やかな雰囲気というのは、いつ体験しても良いものですよね。どうもおめでとうございました!
☆Color 代官山のHP…www.color-dky.com/
いやいや、遊んでばかりではいられません…(笑)。今日はお馴染みの黄門御一行バンドで、五反田 Rocky でライブでしたが、自分が夕方くらいにお店に向かってみると、何やら入口のドアの向こうから、既にドラムの音が聞こえてきます。もちろん、ドラムの誠二さんかと思い、今日は早いな~…とか思いながらドアを開けてみたのですが、なんと、ボーカルの恭子さんがドラムの練習をしているではないですか!
前回のライブ〔ロッキー・ナイト・ニッポン!参照〕で、何故かドラムを披露する事になった恭子さんでしたが、あれですっかり味を占めたようです(笑)。しかも、そのフレーズから察するに、まさかの“あずさ2号”をやろうとしているではないですか。確かに、この曲は誠二さんとベースの植木さんのダブル・ボーカルで演奏する曲であり、2人をフロントに立たせて歌わせるというのは良い試みだとは思うのですが、難易度的に、ドラムを始めて僅かの人が叩くような曲ではないのです…。ちょっと、冒険し過ぎではないですか(笑)!?
しかし、恭子さんは確実にドラム・パターンをモノにしつつありました…。原曲を聴いて頂ければ分かるのですが、この曲はドラムに関しても決まったフレーズが多く、曲全体を把握していないと、容易に叩く事は出来ません。それでも、この妙に歌に合ったドラムを叩いているという状況…、流石ボーカリストだからなのか、相当練習を積んできたのか、それとも、実はドラムの天才だったのか…(笑)。
いずれにしても、この日一番多くリハーサルを行ったのは、この“あずさ2号”です…(笑)。何気に、この日はインストも含めて、他に3曲程新曲があったのですが、それらは1回ずつ通しただけで、やはり力を入れていたのはドラムでした。…うーん、来年辺りの黄門バンドが、後ろで恭子さんがドラムを叩いて、前のフロントは植木さんと誠二さん…というスタイルになっていたら、どうしようかと思いますね(笑)。しかも恭子さんは更に張り切っているようで、今後は誠二さんのレパートリーの曲から順に攻めていくと考えているのだとか…。これは、今後に注目せざるを得ませんな。
そして、いざ“あずさ2号”本番前の、恭子さんの緊張っぷりが面白かったです(笑)。ただ、緊張というのは、練習を多く積んできたからこそ起こりうるものなので、やはりこの曲に懸けてきた部分が大きかったのでしょうね。誠二さんからのレクチャーも受け、本番は成功に導けたのではないかと思います。…御苦労様でした。お疲れ様でした!
…あ、マスターがまたスーツ(しかも前回と違うスーツ…)で歌ってる(笑)!
皆さん、本当に、遊んでばかりではいられませんよ!…次回は6月30日(水)です!
☆五反田 Rocky のHP…livecafe-rocky.com/
このデュオでは、基本的にジャズ・スタンダードを取り上げて、その演奏の上で自分と池田君の音楽の絡みを見せる…という、そんなコンセプトでやっております。…なので、事前な打ち合わせというのは殆ど無く、曲を決めて、後は出たとこ勝負…という感じになります。これが程良い緊張感を生みつつ、細々とですが楽しくやらせて貰っている所以でもあります。
そうなると、お客さんのリクエストは積極的に受けたいところです。この日も、1ステージ目はわりと曲を決めて行いましたが、2ステージ目の選曲というのは、殆どはお客さん発生的なものだったように思います。この時、そのリクエストを聞いてから演奏に移るまでの時間というのは僅かであり、その間に曲をどのように演奏しよう…とは思っていません。理想としては、まずは1音出してみて(大体ピアノから始まりますが…)、そこから受けるインスピレーションで始めていく感じですが、なるべくそのスタンスで曲に向かっていこうと自分では思っています…。今回も、そういった中で演奏していく事ができ、楽しい時間を過ごせました。どうもありがとうございました!
このデュオでの次回ライブは、6月13日(日)に阿佐ヶ谷 Mix にてです。また宜しかったらお越し下さい、お待ちしております!…右上写真は、ライブ後恒例の?ラーメン屋訪問、自分の地元の近くにある一笑(いっしょう)にて…。
☆池田暢夫のHP…sites.google.com/site/nobuoikedawebsite/
☆池袋 P's Bar のHP…ktmhp.com/hp/psbar/top
今日は、フルートの西仲美咲さんのカルテットで、吉祥寺 Meg にてライブをやってきました。メンバーはもちろん、ベースに池田暢夫君、ドラムに和丸君という、いわゆる今年の2月に敢行された沖縄ツアー〔西仲美咲、沖縄ツアー(2010.224~2.28)参照〕での面々で、それ以来、更にライブの自由度が増してきているんじゃないかと、自分では何となく思っています。
特にこの日は顕著で、それはリズム的な部分で明らかでした。元々、スイング系(4ビート)の曲が少ない西仲美咲カルテットですが、この日はファンク系の選曲が更に多く、いわゆる普通のジャズとは異なった雰囲気がお店を覆っているような気がしました。…かと言って、激しい曲ばかりではなく、時にはバラードも、8ビートを基本にやっていくわけです。
このままですと、普通に曲を進めていくだけでは、曲が似たようなリズムになってきてしまうのは明らかでしたが、だからこそ、この日はリズムで遊ぶ方向が生まれてきたのではないかと思います。8ビートや16ビートの曲でも、ノり方によっては大分印象の変わるリズムが出せるもので、そこはリズム隊同士で、曲中に作っていったという感じでしょうか。これらは特に事前の打ち合わせ等はなく、その時の雰囲気、また、その時のソリストのフレーズから受けた音を解釈しつつ、その場で生まれさせるものです。この発想こそが正にジャズで、リズムはスイングではなくても、ジャズらしいライブだったと自分では思いました。
そう考えると、やはりドラマーの和丸君の影響というのは大きかったのでしょうね…。彼から繰り出されるリズムというのは、ジャンルという概念では片付けられないほど多種多様で、そして全てが鮮やかです。自分も、そんなリズムに刺激を受けて、更にグルーブ感を作っていきたいと思ってしまいます。まだまだ発展の余地がありそうですね。次回、このメンバーでのライブは5月27日(木)、自分は初めての三軒茶屋 Obsounds にてです。またどうぞ、よろしくお願いします!
☆西仲美咲さんのHP…misakinishinaka.com/
☆吉祥寺 Meg のHP…www.meg-jazz.com/

5月16日(木)