連日のように暑さが続いていますが、この猛暑は9月に入っても暫く続く…というニュースが流れたりなんかして、まだまだ汗との格闘は終結を見せなさそうな予感です。体力にも気を遣わなければいけませんが、9月も変わらずにライブをやっていきます!…この暑さですと、ライブを見に来るのも一苦労だと思ってしまいますが、そこは共に頑張っていきましょう(笑)。それではどうぞご覧下さい!
●9月1日(水)下北沢 Big Mouth
Open…18:30~、Start…19:00~、自分達の出番は最後、21:40~(予定)
Charge…2100円(+お通し代 525円)
Member…(Vo)鹿嶋敏行、(Key)竹内大輔
少し久し振りになりますが、ボーカルの鹿嶋さんとのデュオライブです。平日と
いう日も、もしかしたら珍しいかもしれません。毎回テーマをもってライブに臨んで
いる鹿嶋さんですが、今回もどのような企み?を持って臨むのか(笑)。自分も
その部分を楽しみつつ、うまく表現していけたらと思います。どうぞお越し下さい!
●9月2日(木)品川ホテル・パシフィック東京 Blue Pacific
Open…17:00~、1st.…19:00~、2nd.…20:15~、3rd.…21:30~、
Charge…2100円(オーダー別)
Member…(Vo)Na-Key、(Pf)竹内大輔、(B)鈴木健市、(Ds)James Robinson
前回から2週間しか経っていませんが、今月も Blue Pacific で演奏があります!
しかし残念なのは、9月をもってこの Blue Pacific は閉店してしまうのだそうで、
故にここで演奏するのは今回で最後となってしまうのです…。このメンバーで
やる機会が、今後あるのかどうかは分かりませんが、とにかくラストという思いを
もって、この日は演奏に臨みます。ある意味、このメンバーでの集大成と言える
ライブになるかもしれません。相変わらず、パフェは争奪戦になりそうな予感が
しているのですが(笑)、色々と伏線を持ちつつ?楽しくやっていきましょう♪
●9月8日(水)、9日(木)、14日(火)、16日(木)、
17日(金)、21日(火)、22日(水)赤坂 Kuro
1st.…21:00~、2nd.…22:00~、3rd…23:00~、
Charge…詳細不明
Member…(Vo)石川早苗(8日のみ)、(Vo)一恵岡部(9日のみ)、
(Vo)江梨香(14日のみ)、(As,Vo)加地直子(14日、22日のみ)、
(Vo)折井敦子(16日のみ)、(Vo)東野泰人(17日のみ)、
(Vn)Tsukasa(16日、17日のみ)、(Vo)白石恭子(21日のみ)
(G)松下譲次(9日、16日、22日のみ)、(Key)竹内大輔、
(B)池田暢夫(14日のみ)
9月は怒涛のようにスケジュールを入れさせて貰った赤坂 Kuro ですが、これは
お店が今年の9月で開店7周年目にあたる月だからでもあるのです。特に、月の
半ばにあたる14日(火)~17日(金)はイベント的な週間にしており、色々と
催し物をご用意しております(笑)。特に気になるのが14日(火)で、この日は
何故かアニメ・ソングを特集するとして、久しぶりの江梨香さんを交えて演奏して
いきます。そして、ゲスト・ベーシストとして池田暢夫君(何故か Kuro のHP上
では“ラーメンマン”と書かれていますけど…笑)も加わり、本当に一体どうなって
しまうのか、、、全く想像が出来ません。しかし、今から楽しみな週になりそう
なのは確かです。どうぞ、引かずに(笑)?我々に付いてきて下さい…(笑)。
●9月10日(金)西麻布 Kie
Open…19:00~、1st.…20:00~、2nd.…21:00~、3rd.…22:00~、
Charge…3000円(1ドリンク付)
Member…(As,Ss)郷原繁利、(Pf)竹内大輔
こちらも久しぶりの、サックスの郷原君とのデュオライブです。最近、新たに
ソプラノ・サックスを購入した郷原君。やはり、楽器が変わると曲の雰囲気も
変わってくるもので、今まで弾き慣れた曲も、少し新鮮味をもって聴く事が
出来るかもしれません。せっかくなので、お互いのオリジナル曲でも沢山
演奏出来たら良いですね。デュオにしかない世界を、どうぞお楽しみ下さい!
●9月15日(水)横浜 Hey-Joe
Open…18:30~、Start…19:30~2ステージ
Charge…予約2500円、当日3000円(共にドリンク別)
Member…≪Generation Gap≫(Ts)上杉雄一、(Ss)副田整歩、
(As)宮里陽太、(Bs)藤田淳之介、(G)寺岡佑、
(Pf,Key)竹内大輔、(B)池田大地、(Ds)立山秋航
意外にこのお店でやるのは結構久しぶりになるのではないでしょうか。お馴染み
Generation Gap のライブです。前回、別のお店で。バンド結成10周年ライブを
無事に成功させ、今回は、このバンドにとってのホームグラウンドでのライブと
いう事で、気軽に楽しめる雰囲気の中で演奏が出来るような気がしています。
…とは言え、演奏内容は勿論、ゴリゴリのガツガツで攻めていく事でしょうね。
新たな10年!…と言えるライブを目指して、頑張っていきたいと思います♪
●9月19日(日)日高市日高総合公園
Start…10:00~、自分達の出番はまだ不明、
Charge…入場無料
Member……≪さばいばるいとう UNIT≫(Vo,G)さばいばるいとう、
(Perc)ミキヤ、(Key)竹内大輔、(B)池田暢夫
一昨年から初まって、昨年9月にも実現した、平和を願うコンサート in 埼玉
〔第2回平和を願うコンサート in 埼玉参照〕。ボーカル・ギターのさばいばる
いとうさんが企画したこのコンサートですが、第3回目にあたる今年も、どうやら
実現の運びとなったようです。コンサートの日程はこの日だけなので、昨年と
比べると縮小している感じですが、昨年と同様、日高総合公園の森林の中で
ステージを組み、総勢9組のアーティストさん達と、ライブを繰り広げていきます。
今年は『Peace & Nature Concert(平和を考えるコンサート)』というタイトルが
付けられていましたが、まあ、同じような事でしょう(笑)。平和を考える…と
銘打ってありますが、特に難しく考える必要はありません。平和について、
ただ何となく、音楽で表現や楽しみを見出せたら良いのではないか…と、
こんな感じです…。是非多くの方々の御参加をお待ちしております!
●9月26日(日)二子玉川高島屋 Cafe Fouquet's
Start…19:00~、2ステージ
Charge…カフェなので無料、勿論注文は必要
Member…(Vo)Mirano、(Key)竹内大輔
7月にも演奏させ頂いたこのお店ですが、9月もやらせて貰える運びになりました。
二子玉川の高島屋内に位置する、Cafe Fouquet's にての、ボーカルの Mirano
さんとのカフェ・ライブです。今回で2回目となるこのお店ですが、ステージという
場所が特にあるわけではなく、お店の一部が丁度テラスのような雰囲気になって
いて(そこだけ天井が無くて、お店の外のような感じになっているのですが、周りは
建物に囲まれているのです)、どこか不思議な雰囲気を持つ感じになっています。
ライブをやる上でも、雰囲気というのは重要だと言われますが、ここは正にそんな
感じです。周囲の環境にインスピレーションを受けつつ、演奏したいと思います。
●9月27日(月)大久保 Boozy Muse
Open…18:00~、Start…19:40~
Charge…2500円(テーブル・チャージ、ドリンク別)
Member…(Vo)Kimika、(Fl)西仲美咲、
(Pf)竹内大輔、(B)村田博志、(Ds)佐々木俊之
今月は久し振りライブが目白押しですが、このボーカルの Kimika さんとの
ライブも久し振りですね。フルートの西仲さんとの2人をフィーチャリングした
ライブでもあり、インストでジャズもやるのですが、基本的には Kimika さんが
歌うポップスの今日を中心にお送りします。中には Kimika さんのオリジナル
曲もあり(自分がアレンジをしました♪)、バラエティに富んでいます。是非!
★9月28日(火)外苑前 Z・imagine
Open…19:00~、1st.…19:30~、2nd.…21:00~、
Charge…2700円(ドリンク別)
Member…(Pf)竹内大輔、(B)池田暢夫、(Ds)佐々木俊之
ちゃっかり?前回から1ヶ月しか経っていない9月にも、自分名義ピアノトリオの
ライブをやってしまいます(笑)。そして、久し振りの平日ライブでもあります。
この日は何となく、スタンダード曲を沢山やりたいなという気持ちがありまして、
この際リハーサル無しで、本番ぶっつけで楽しんでしまおうかと思っています。
実は、前にもそんなスタンスでライブを行った事があったのですが、実はこれが
予想以上に楽しくて、今回もその時の感触を全面に出していきたいですね。
勿論、オリジナル曲も何曲かはやりますが、こちらもスリル感溢れる演奏が
期待できるのではないでしょうか。どちらにしも、メンバー同士の人間性が強く
表れるライブになるのは確かです。その辺りも抑えつつ、是非お越し下さい!
●9月29日(水)五反田 Rocky
Open…19:00~、1st.…19:30~、2nd.…20:50~、3rd.…22:10~、
Charge…2500円(ドリンク別)
Member…≪黄門御一行様≫(Vo)白石恭子、(Keys)竹内大輔、
(B)植木宏之、(G)坂上真一、(Ds)中武誠二
お馴染みの黄門御一行バンドによるライブです。色々久々…と言っていても、
やはりこのバンドに帰ってくるのですね(笑)。素晴らしい場所だと思います。
最近は本当にレパートリーが増えてきましたからね(そして、まだまだ増える
のではないかと思っています…笑)。この日も新たな試みを期待しつつ、
いつもの緩々な雰囲気をもって?(笑)、皆さんをお待ちしております!
…というように、9月もバラエティに富んだライブをやっていきますので、どうぞ皆様よろしくお願いします!…そして実はもう1つ、9月の頭ぐらいに、中国でライブをやる事が決まっております。…とは言え、今のところ分かっているのが、、、
・行程的には、9月3日(金)~7日(火)で、ライブは1日のみ
・中国の、泰山という所で行われる
・北京経由で、そこから列車で3時間ぐらい掛かる場所
…ぐらいしか分かっていません(笑)。果たして、本当にライブが出来るのか…。ちなみに、泰山という場所を、せっかくなので Wikipedia で調べてみたのですが…
どこ!?(笑)
…山の麓である事を願います。しかし、中国では道教の聖地として有名なのだそうで、中国人なら誰でも知っているとか…。ふむ、若干安心しますが、とりあえず、まず一番の目標として、『無事に帰ってくる事!』…を挙げておきましょうか(笑)。
この日演奏した曲は、何となくですが、世界各国の地名に沿ったものを選んでみました。…というのは、自分のオリジナル曲は、どこかに旅をした時にインスピレーションを受けて作られたものが多く、恐らく自分の旅好きを反映してのものだと思われますが、意外にそれらの曲を集めてライブをやった事も無かったなと思ったからです。
1曲目の“Scramble”は、地名こそ書いてはいませんが、元々、都会的な雰囲気をイメージして作った曲でもあります。先日旅行してきたニューヨークとかに似合う曲かもしれません。そして続けて2曲目は、もう何度も演奏している“Morning In Trastevere”。イタリアのローマにある、「テベレ川の向こう」…という意味を持つ“Trastevere(トラステベレ)”という地域は、活気があり、ローマの下町のような雰囲気の場所でもあります。3曲目の“The Countess”は、いわゆるベリーダンスに使われている曲で、民族音楽的な雰囲気を適度に残しつつ、このピアノトリオ用にアレンジしたもので演奏しました。そして4曲目の“Montmartre's Cafe”は、フランスのパリの“Montmartre(モンマルトル)”の雰囲気をイメージして作った曲です。この地域は、様々な芸術家達が集まり生活をしていた街ですが、歴史的な街並みを残している地域でもあり、不思議な魅力を放つ街でもあります。今でこそ、そういった芸術家達は他の地域に移動してしまいがちですが、それでもこの街の持つ魅力は健在です。今までの自分の曲には無い雰囲気を持って演奏していきました。最後の5曲目はお馴染みの“Spain”ですが、こちらは最近、大々的にアレンジをし直して演奏していきました。まだ過渡期にはあると思いますが、“Spain”という国の持つ情熱的な側面、芸術的な側面を大切に弾いていきました。
このように1ステージの5曲だけでも、色々な思いを持って演奏した事が分かると思います。前にも言ったかもしれませんが、どうやら自分にとって“旅”と“音楽”というのは、切っても切り離せない存在のようです。そして、今後も大事にしていきたいキーワードだと思いました。
2ステージも勿論、こういった側面を持って曲に向かっていきましたが、どういった場所で、どういった雰囲気を持っていたかというのは、皆さんの想像にお任せしてみましょう…(笑)。こういった想像力を持って音楽に接するというのも、やはり楽しいですしね。是非、想像と音楽の旅へ出かけてみて下さい!
さて、次回のライブはもう来月に迫っております。日にちは9月28日(火)で、久しぶりに平日にやるライブでもありますね。次回は気軽に?ジャズ・スタンダード曲でも中心にやれたらと思っています。若干チャージも安くしまして(2700円⇒2500円…笑)、またお越し頂ければと思います。ではでは、どうも今回もありがとうございました!
●今回のセットリストです!
・1ステージ 1、Scramble(オリジナル)
2、Morning In Trastevere(オリジナル)
3、The Countess
4、Montmartre's Cafe(オリジナル)
5、Spain
・2ステージ 1、Guernica(オリジナル、リアレンジ・バージョン)
2、Israel
3、Exciting Street(オリジナル)
4、Monte Fiesole(オリジナル)
5、Hagatna(オリジナル)
☆外苑前 Z・imagine のHP…http://www.radio-zipangu.com/zimagine/
☆池田暢夫のHP…sites.google.com/site/nobuoikedawebsite/
☆佐々木俊之のHP…http://www.toshiyuki-sasaki.com/
昨日は、品川のホテル・パシフィック東京内にあるラウンジ、Blue Pacific にて、ボーカルのナオキ(Na-Key)さんと久しぶりのライブでした。メンバーは、最近固定になっている方達で、ベースが鈴木健市さん、ドラムが JR(James Robinson)という面々です。今回は自分にとっては2ヶ月振りとなるライブでしたが、そんなブランクは感じさせない、人と人とのフィーリングの大切さが非常に垣間見えたライブとなりました。
ここは全部で3ステージが基本で、今回もたっぷりと曲をお届けしました。1ステージ目は、わりと古めのナンバーを中心とし、2ステージ目からは最近の曲(…とは言え、ここ10年くらいの曲ですが…笑)を交ぜつつ演奏していきました。また、最後の方になって、リクエスト曲にも積極的に応えていく場面がありましたが、演奏するからには普通にはやらないのがナオキさん流です。曲は有名な“Stand By Me”や“What's Going On”等ですが、その場の雰囲気に沿って、それぞれにソロを振ったり、自分でラップ調に変:えて歌う部分を設ける等、正に即興的な側面が存分に溢れていたステージとなりました。
これは演奏する側にとっては結構大変な事で、つまりはナオキさんのフィーリングによっては今後の展開が相当(笑)変わってくるわけです。常に、ナオキさんの雰囲気を察知していなければなりません。しかし、これは自分達を信用してくれるからこそ、ナオキさんも自由に歌ってくれているわけで、そうした関係がこの上なく心地良い、スリル感溢れる演奏だと思いました。
この Blue Pacific でのライブは、次回は9月2日(木)と決まっていますが、実はこの日で、自分達の演奏は最後となってしまいます。…というのはお店自体が9月で閉店してしまう為で、せっかくの良い場所なのに惜しいところですが、まずは次回のライブに向けて、また頑張っていきたいところですね。どうぞ今度もよろしくお願いします!
さて、今回ライブがあった8月19日という日は、実は神宮外苑花火大会が行われている日でもありました。ライブを行った Blue Pacific という場所はホテルの30階に位置し、とても眺望が良い事でも知られてもいるのですが、もしかしたら花火を見ながらライブ!…という事にも繋がるかもしれません!…自分達のライブは19:00からで、花火は19:30からという情報もあり、これは絶大なコラボ?も期待出来るところでしたが、、、
遠っ!!(笑)
…予想以上に見え方が小さかったです(笑)。やはり花火は、近くで見るに限りますね…。
☆Na-Key さんのHP…na-key.com/
☆品川ホテル・パシフィック東京のHP…www.pacific-tokyo.com/
今回もまたオリジナル曲を中心に、たっぷりとお届けしたいと思います。この日も大変暑く、どうしてもバテそうな雰囲気が辺りを支配してはいましたが、こちとら気力と労力?でやり切りました…(笑)。夏の暑さを吹き飛ばせ!…とばかりに、良かったらどうぞお越し下さいませ。そして、一緒にビールでも飲みましょう(笑)♪
★8月22日(日)外苑前 Z・imagine
Open…18:00~、1st.…18:30~、2nd.…20:00~、
Charge…2700円(ドリンク別)
Member…(Pf)竹内大輔、(B)池田暢夫、(Ds)佐々木俊之
時間が早めなので、注意して下さい!…どうぞよろしくお願いします!
この日は本当に暑く、過去の“さんぽ”の中でも屈指の過酷さを極めていましたが(笑)、それ故に本気の夏を体感できた1日でもありました。写真と共に、そんな夏の“さんぽ”を楽しんで頂ければと思います!
●日時…2010年8月16日 ●路線距離…10.0km ●駅数…15駅
江ノ電の旅は、藤沢駅から始めるのが良いかもしれません。鵠沼の住宅地を抜け、江ノ島駅を過ぎると海が見え、そして徐々に鎌倉の街並みに入っていくのが奥ゆかしいです。路線距離こそ10kmしかありませんが、その車窓の変化はあり過ぎるほど、見所の詰まった路線でもあると思います…。そんな旅の始まりの起点、藤沢駅は、デパートの中にホームがあるという形態の、ある意味で江ノ電で最も近代的な駅でもありますが、それでもどこかノスタルジックな雰囲気を醸し出しているのは、やはりこの鉄道が持つ魅力によるところでしょう。いきなり旅気分を盛り立ててくれるわけです。
江ノ電の時刻表は、実にシンプルです。それは早朝・深夜を除き常に12分間隔で、藤沢駅発の時刻を見ると、毎時00、12、24、36、48分発となっています。これなら時刻表もいらないくらいでしょう。…逆に、これ以上の増発は出来ません。全線単線で、列車同士が行き違い出来る駅も限られ、しかも現在それらはフル活用しているからです。列車は2両編成を基本とした車両を繋ぎ、4両編成で走っている事が多いですが、元々が小型車でもある為、よく混んでいるようなイメージがあります。まあ、基本的に自分が江ノ電に乗る時期というのは夏が多く、しかも観光客がよく利用する時間帯に限られる為、たまたまそうなのかもしれませんが、江ノ電は都心から1時間で来れるような場所でもある為、こういった方達にもよく利用されているのは事実です。この日も例外ではなく、藤沢駅発車の時点で、かなりの立ち客が目立つ感じになっていました。
江ノ電に使われている車両は、2両編成が基本…と書きましたが、それら2両分は全て連接車〔鉄道さんぽ 3.(JR東日本、京葉線編)参照〕となっていて、急カーブでも曲がれやすいようになっています。また、右下の写真を見ても分かるように1両は短く、この後紹介する併用軌道区間を有する鉄道でもある為、よく路面電車に分類されそうになるのですが、扱い的には普通の鉄道となっています。しかし、こういった車両、線形の特徴から、付近の街並みに驚くほど溶け込んでおり、これもまた江ノ電の魅力の1つになっているのだと思いますね。それぞれの駅の個性も強く、本当は1つ1つ紹介したいくらいですが、ここでは主な駅・路線風景に留めておきたいと思います。
藤沢駅を出て、最初の行き違い駅が鵠沼駅です。ここまで藤沢駅から約5分掛かるので、ここで藤沢駅行きの列車とすれ違って、その列車が再度藤沢駅に着くのが、前の列車が発車してから約10分後…。江ノ電は12分間隔で運転されているので、基本的に藤沢駅で折り返しの為に停まっている時間は約2分…という事になります。藤沢駅に列車がやってきて折り返して発車するまで、いつも短い時間で発車している感じがあるのですが、こういった事情があるわけですね。全線単線という状況ならではだと思います。
話しが逸れましたが、鵠沼駅周辺の道路は狭く、車もろくにすれ違いが出来ないような状況の街並みでしたが、これが鵠沼という土地らしさを表しているような気もしました。大通りが近くにないので、閑静な住宅街…という感じでしょうか。そこに時折聞こえる江ノ電の走行音、そして踏切の音だけが、時間の動きを作り出し、また、夏のワンシーンを展開させているようにも思いました。この駅の鎌倉方には、遠くに江ノ島を臨む事が出来、いよいよ海が近付いたと感じさせますが、まだ海が見えるのは少し先の区間になります。
この後は路線を右に左とカーブを繰り返しながら、江ノ島駅に到着です。実際の江ノ島までは少し歩きますが、駅から一本道なので迷う事はまず無いでしょう。中枢の駅、また、江ノ島観光の拠点駅でもあるので、何となく明るい雰囲気が漂っているようにも感じられます。
この駅から次の腰越駅までが面白いです。路線は道路との併用区間に入り、さながら路面電車のような風景が展開されるのです!…更に言えば、1両が基本の路面電車と比べると、こちらは最大4両編成ですから、いくら小型車と言えど迫力が違うわけです。また、この道路があまり広くない(商店街ですからね…笑)という事もあって、ますますスリル感が倍増されているように見えます。よく車に当たらないものだと感心してしまいますね…(笑)。
併用軌道区間に入ったところに、かつて江ノ電を走っていた昔の車両の先頭部が入っているお店を見付ける事が出来ます(左下写真参照)が、このお店こそが、江ノ電名物?江ノ電もなか…と作っているお店でもあり、実際、この運転部分でお菓子が作られています。ここから眺める、線路の上を走る現役の車両達…というのも何とも興味深い光景ですが、行き交う列車を見守っているようにも感じられ、何とも和やかな思いにさせられますよね。是非、注意して観察してみて下さい(笑)!
走っている車内からは、やはり運転台からの景色が気になってしまいます…。
そして、こんな緊張感のある区間(笑)が終わると、まるで路地裏にあるかのように腰越駅へと到達していきます。写真で見ても狭さは伝わると思いますが、更にこの駅は3両分しかホームが無く、4両編成の列車が停車する際は、1両分だけホームからはみ出して停車、右下の写真のように、1両はドア扱いもせずに乗降を行います。車内ではその旨は何度も案内していますが、やはり慣れない人は戸惑ってしまうようです。実際、自分が今回乗っていた時にも、これらの事に気付かずに、腰越駅で降りれないお客さんがいたくらいです…。これもまた、江ノ電お馴染みの風景…(笑)?
さて、こんな腰越駅を出ると、暫く狭い区間が続く…という感じですが、これが一気に目の前が広がる風景に出合います。そう、海に出るのです。…この瞬間が、江ノ電の車窓の中で最も華やかな瞬間ではないでしょうか。混んでいる車内からも、喜びと驚きの声が上がるくらいです。ひとまずは海に釘付け…という感じでしょうね。そして、その海の風景は暫く続くので、やはり印象的な区間になっているに間違いありません。
海に出て暫くすると、鎌倉高校前駅です。道路を挟んで反対側はもう海…という感じで、これぞ湘南の駅という雰囲気満点です。鎌倉高校は、駅前の道を線路方向に進み、最初の踏切の道を左に曲がって坂を上って行けば辿り着きますが、この踏切の風景はとても有名で、もしかしたら誰もが一度は見た事はあるのではないでしょうか(右下写真参照)…。坂の上から踏切を臨み、その向こうは無限に広がる雄大な海…。何とも素晴らしい光景であると共に、江ノ電がよく似合う“絵”でもあるのです。如何に江ノ電が海と共に歩んできたか分かるというものです。そんな事を思いながらも、炎天下の中、身体は汗だらけではあったのですが…(笑)。
鎌倉高校前駅を出るとすぐに、江ノ電唯一の信号所、峰が原信号があります。駅は設置されてないものの、列車の行き違いは可能で(日中は必ず行います)、海を見ながら対向車を待つという風情も良いかもしれません。元は鎌倉高校前駅が行き違い駅になっていたのですが、並行する道路の拡幅に伴い、現在の場所が選ばれたのだそうです。その為か、ここではよく藤沢行きの列車が先に到着して、鎌倉駅行きの列車を待っているようなイメージがあります。
稲村ケ崎駅を過ぎると、これまで並行してきた海と離れ、少し山間に入って行きます。やはり近くを走る道路は狭く、走る列車にしても車にしても、どちらも肩身が狭そうにしているのが面白いです。恐らく江ノ電の沿線で一番ひなびた雰囲気を走る区間ですが、カーブが多く、そんなに速く走れないのも、そういった雰囲気を後押ししているように思います。この稲村ケ崎駅から次の極楽寺駅の間に、江ノ電の車庫が設置されています(右下写真参照)。
次の極楽寺駅は、駅名の由来となった極楽寺の真ん前に位置し、ここもまた風情溢れる駅だと思います。駅の鎌倉方には極楽寺トンネルが控え、その向こうはいよいよ鎌倉旧市街です。鎌倉という土地は、どうしても山を超えないと入れない場所にありますが、現在でもその入り方は変わってないと思わせるような地形でもありますね。ちなみに極楽寺駅は、鎌倉高校前駅と共に、関東の駅百選に選定されています。
極楽寺トンネルを抜けて、すぐ左側にある神社が御霊神社です。この神社は裏側からも入れますが、表から入るには、まず江ノ電の踏切を越えて入らなくてはならないという、なかなか面白い構造になっています。如何に江ノ電が古くから走っていて、そして如何に昔から街に溶け込んで存在しているか…という事ですよね。ちなみに、この辺りの線路に面している住宅も、やはり江ノ電の線路を経由しないと玄関に達せない構造になっている所が幾つかありました。ここを過ぎると長谷駅。鎌倉大仏の最寄り駅ともなっています。
昨今では、鎌倉大仏がかなりメジャー化?(外人に特に…)した事により、長谷駅~鎌倉駅は常に混雑している区間にもなってきた感じがありますが、ここから鎌倉駅までは、後5分という道のりです。そして、鎌倉駅までの最後の交換駅が長谷駅でもありますので、列車の運転形態的には、先程説明した藤沢駅~鵠沼駅間と似たような状況がここにはありますね。とにかく、鎌倉駅まではあと3駅です。
…という事で、終点鎌倉駅に着きました。藤沢駅からは34分の旅です。鎌倉駅も藤沢駅と同じく、発時刻が毎時00、12、24、36、48分となっているので、基本的に鎌倉駅での折り返しも2分弱ぐらいしかありません。江ノ電車両は、今日も休みなく働き続けるのです!
…如何でしたでしょうか。営業距離がたったの10kmという路線の割りには、本当に見所が沢山といった感じだったと思います。しかし、これでも相当端折ったのです。そもそも今回は、バラエティに富んだ車両についてあまり説明をしませんでしたし、その中には300形という、車齢50年もなる車両も含まれています。この車両は2両1編成しか残っていなく、そして夏場はあまり出番が回ってこない(この日も車庫で休憩?中でした)ので、今回は説明は省きましたが、この車両こそが江ノ電のイメージ・リーダーと称する人も多く、まだまだ江ノ電には魅力が一杯です。そして最初に話した通り、やはり江ノ電には夏という季節が似合うのです。
首都圏から約1時間で行けてしまうこの路線。全線乗っても34分ですし、そもそも江ノ島という場所が著名な観光地であるので、行く理由は沢山あると言っても良いでしょう。何だかんだで一度くらいは乗った事があると言われそうな路線でもありますが、今一度、江ノ電の魅力に触れてみては?…と思った1日でした!
☆江ノ島電鉄のHP…www.enoden.co.jp/
随分久しぶりなライブを今月最後の日曜日にやりますので、ここで紹介させて頂きます!
●8月29日(日)神田 Tokyo TUC
Open…16:00~、Start…16:30~2ステージ(19:00終演予定)
Charge…前売り1500円、当日2000円、高校生までの学生500円(共にドリンク別)
Member…≪Hard Floods≫(Ts)早川智人、
(Ts)加藤高志、(As)上原直也、(As)小倉麻未、(Bs)五十嵐直之、
(Tp)宮腰昌利、(Tp)内原光信、(Tp)佐竹秀二、(Tp)新井美乃里、
(Tb)高橋宏史、(Tb)松原正悟、(Tb)星川有香、(Btb)加納武、
(Pf)竹内大輔、(G)帯刀雅弘、(B)服部慎太郎、(Ds)上田健史
恐らく、きちんとライブをやるのは2年半振りでしょう。“Hard Floods”…、そして
元の名を、破廉恥フェスティバルと言っていた(笑)、ビックバンドのライブです。
このバンドは、長らく自分も手伝わさせて貰っていましたが、近年になって著しく
ライブの本数が減ってしまっていました。そもそも“社会人ビックバンド”…という
感じだったので、致し方無いところでもありましたが、本当に久しぶりにライブが
実現しました。実は自分も時間が取りにくく、最後まで、参加できるかどうか…
という瀬戸際を潜り抜けてきたのですが、晴れて参加出来る運びになりました。
どうぞよろしくお願いしたいです。ところで、料金を見ると、「安っ!」と思う
かもしれませんが、もうこれは感謝の料金設定でしょう。是非足をお運び下さい!
曲に関しては、お馴染みの曲からモダンな曲まで、バラエティにお送りします♪
…という感じになります。皆様どうぞよろしくお願いします!…そしてつい先日、そのバンドのリハーサルを、自分は初めて参加してきました。本当は、もっと以前からリハーサルは行われていたのですが、時間の都合で、自分は遅れて、その日からの参加になっていたのです。
それにしても、、、本当にこのバンドは難易度の高い曲をやりますよね…(笑)。たまに泣きそうになりますが(笑)、もう、とことん頑張ってやっていきます!!
個人的に大きかったのは、今回、自分も車の運転に関われた事…でしょうか。…と言うのは、伊藤さんとのツアーは、これまでに何度も御一緒しているものの、自分が運転するといった事は全く無かったのです。どうやら伊藤さん的に、自分は普段運転をしてなさそうというイメージが付いている為のようですが(実際のところ、自分は結構運転しています)、そのイメージが払拭でもされたのでしょうか…。
運転に関わったのは帰路で、山口県から東京の自宅までの行程の3分の1ぐらいは運転出来ていたと思います…。お陰で効率の良い移動が出来ましたし(以前は、伊藤さんが運転中に眠くなると、そのままパーキングで一眠りしなければなりませんでした…笑)、伊藤さんの疲れも若干は軽減できたでしょう。それが、良いライブへ繋げられるのならば、尚更です!
また後日、このツアーの詳細を書き綴る事にしましょう。とりあえず自分は、もう一眠りしたいところでもあります(笑)。どうも皆さんお疲れ様でした。そして、このツアーで色々と関われた方々へ、ありがとうございました!
前日は北九州の門司港でライブで、ライブ後、そのまま新北九州空港へ車で送って貰い、最初は空港で夜を明かそうかと考えたものの、結局近くのホテルで1泊。改めて次の日の朝(つまり今日ですね)、5:30発の羽田空港行きで、機上の人となったのでした。新北九州空港は、今まで何度も使っているスターフライヤーという航空会社の本拠地でもあり、ここは早朝や深夜にも便を運航している事が特徴でもあります…。実際、国内線で5:30発という早朝の便は他に探しても無く(羽田空港に7:00に到着…これは日本で一番早く羽田に到着する便です)、だからこそ今回の日程で“使える”便でもあったのです。フライトも順調で、自宅には8:40頃には到着。着替えたり譜面等を用意したりして、この日の式場である国立には10:30着と、予定通りに到着する事が出来たものです。
宮崎君は洗足学園出身という事で、やはり参列者もそれ関係の人達が多かったです。一番身近なところで言うと、今回の司会者はサックスの副田君で、こちらも自分と、そして宮崎君とも何度も何度も演奏を重ねている相手でもあり、信頼し合っている相手としても相応しい選択だと思いました。今回は式から参加し、披露宴、そして2次会と続いていくわけですが、長丁場だと言うのに本当に御苦労様だったと思います。まずは式にて、無事見届ける事が出来ました!
この日を最初から最後まで見渡してみて、一貫して拘っていたのがありました。それは、宮崎君という人間は“ハード”ロッカー・ギターリストであり、そして車が大好きである…という事でした(笑)。アイテムから色々な催し物に至るまで、宮崎君の拘りを詰め込み、それは参加しても楽しいものでした。もちろん、奥さんを大事にしている雰囲気も手に取るように分かり、とても和やかなムードの1日にもなっていたと思います。
自分は披露宴の席から演奏を開始していました。その演奏頻度と言うと、これまた披露宴中は殆ど弾きっぱなしという指示を受けていて(笑)、かなりハードな内容であった事は否定できません。選曲、演奏開始、終了のタイミング等、基本的にはその場の空気を瞬時に読んでの判断ともなったので、これまでにないスリリングな演奏にもなっていたのではないかと思います。
しかしこれは、自分を信頼してくれたからこそ、そう言えたのではないかと思いますし、それが逆に自分は嬉しかったりしたのです。それこそ、たっぷりとお届けしました(笑)。司会者役の副田君と色々帳尻を合わせながら、こちらも無事終了。途中には自分の余興まで入れてくれて(もう「弾き倒してくれ」と言われたので、“Spain”をソロで演奏しました♪)、楽しい時間を過ごせたと思います。
そして、この後の2次会も色々と盛り込んでいきました!…ここでは副田君もサックスを取り出し、急遽この日の為に結成された“Love Generation”というバンド(とにかく恥ずかしい感じの名前を付けるべく、考え付いたらしいです…笑)で、場を盛り上げていったわけです。バンド編成は豪華の8人編成で、もちろん自分もいますし、ドラムには立山秋航が、そしてホーン隊やボーカルまでいるという、正真正銘フルバンド編成で挑みました。何曲かは宮崎君にも加わって頂き、こちらこそ相当のロック・テイストで攻めていきます!…盛り上がりはもちろん、最高の一言に尽きました♪
この中で圧巻だったのは、ギター・ジングル・メドレーです。ロックの曲には、ギターのリフを主とした名曲が数多くありますが、それらから10曲を選出して、リフだけでメドレーで弾いていくというものでした。ざっと、
“Burn(Deep Purple)”⇒“Moby Dick(Led Zeppelin)”
⇒“Panama(Van Halen)”⇒“Are you Gonna Go My Way(Lenny Kravitz)”
⇒“Dr. Feelgood(Motley Crue)”⇒“Smoke On The Water(Deep Purple)”
⇒“Layla(Eric Clapton)”⇒“Back In Black(AC/DC)”、
⇒“Into The Arena(Michael Schenker Group)”
そして最後に、“Long Train Runnin'”です(笑)。エレキなギターリストなら卒倒してしまう選曲ではないでしょうか…。お腹一杯、音量一杯(笑)、ロック最高な夜でした。後は写真を見て頂ければ、盛り上がり度は言うまでも無いでしょう(笑)。
かなり慌ただしいスケジュールでしたが、本当に楽しかったですし、本当に参加して良かったと思える1日になりました。新郎新婦を中心に、皆で楽しい式を作っていこうという思いが如実に感じ取れ、そしてそれは音楽の側面でも表れていたに違いありません…。どうもありがとうございました。そして新しい新郎新婦さん、末永い幸せをお祈りしております!
…というわけで、自分はこれから九州へと戻ります(笑)。
☆宮崎大介君のブログ…daisuke-miyazaki.com/ds_logs/
☆国立 Fermiere のHP…www.fermiere.jp/
旅日記『ニューヨーク編』かと思いきや、6月に敢行してきた鉄道旅行について少々綴らせて頂きます(笑)。今回の目的はズバリ、山陰本線の余部橋梁と、そこを走る特急『はまかぜ』号です。現在(2010年8月12日以降…)、この橋梁は新しく付け替えられているのですが、今年の7月16日まで使われていた橋梁は1912年に完成したものなので、それこそ100年近く使われていたという事になります。全長約319m、高さ約40m、そして11基の橋脚、23連の橋桁を持っており、その独特な構造と鮮やかな朱色、そして周りの風景とも相まって、全国有数の鉄道風景名所としても知られてました。それは鉄道ファンどころか、山陰地方を訪れる観光客にも人気のある場所で、自分も一度は訪れたいと思っていたものなのです(通過した事はありますが、降りた事はありませんでした)。
そして、いずれいずれ…と言いながら、その機会は意外にも早くやってくる事になります…。いわゆる橋梁の架け替えで、今までの橋梁は使われない事になってしまいました。また、そこを走る唯一の特急に『はまかぜ』という列車があるのですが、この列車にはキハ181系という、JRの中で最古参のディーゼル特急車両が使われていて、それも今年の11月で新しい車両に替わってしまうそうです。この車両交代でキハ181系は基本的に定期運用を失う事になるので、やはりこちらも今の内に乗っておかなければなりません…。
これらの背景もあり、旧橋梁の使用期限約1ヶ月前くらいに、今回の鉄道旅は実現しました。自分的には、やっとの思いがあっての実現だったのですが、やはり丹波・丹後地方というのは関東圏からは不便なんですよね…。新幹線は途中までしか使えなく、そして乗り換えをしてからがまた長い…。しかし、それがかえって余部という地に郷愁を感じさせる事にもなり、鉄道の旅を豊かなものにさせてくれるとも思いました。明らかに渋い内容ではありますが(笑)、どうぞご覧下さいませ!
●新幹線『のぞみ』1号!
余部(山陰本線では“餘部”駅と表記)に東京から向かうには、新幹線で京都まで行って、そこから山陰本線に乗り換えて行くのが一般的でしょう。今回もそれに乗っ取り、東京駅を朝1番に出発する(6:00発)、東海道新幹線『のぞみ』1号で、まずは京都駅へと向かう事にしました。そんな『のぞみ』1号ですが、実は現在の東海道新幹線において、一番早い列車でもあります。
ところで、現在の東海道新幹線の東京~新大阪間の標準到達時間は、どれくらいだか御存知でしょうか?…『のぞみ』という列車が生まれた時に、東京~新大阪2時間半!…と大々的に宣伝していたので、このイメージが強いかもしれませんが、現在は、品川駅が新しく出来て全列車が停車、そして新横浜駅も現在は全列車が停車しているので、今は2時間36分くらいに延びてしまっているのです。
ただ、最近になってN700系という車両ができ、これはカーブ進入時でもスピードを落とさずに走れる工夫がなされているので、たまに2時間33分で走破する列車も設定されています。しかし、相当数のN700系が投入された現在でも、やはり殆どの列車が2時間36分で走っているのは、要するに列車の本数(特に、各駅停車の『こだま』が邪魔しているのです…)が沢山ある為に、思うようにスピード・アップが出来ない現実もあるわけです。
東海道新幹線は日本の鉄道の大動脈ですから、この理由は仕方ありませんが、この影響を全然受けない列車が存在します。それが『のぞみ』1号で、つまりは朝1番の列車なので、まだ他の列車が本格的に動いていなく、その分トップ・スピードで全線を走破出来るという事なのです。この為、『のぞみ』1号は東京~新大阪間を2時間25分で結んでおり、これは、今のところの同区間の最短到達時分にもなっています(過去を遡っても、現在が最短です)。この所要時間で走る列車は、もう4、5本設定されていますが、いずれも始発か最終の『のぞみ』で、ある意味で貴重な列車でもあるわけなのです。
まあ、所要時間2時間36分が2時間25分になったところで、実際に乗っていてもその違いはよく分からないというのが事実ですが(笑)、栄誉ある列車に乗っているという自負だけでも旅気分は盛り上がるというものです。さて、こんな感じで、京都駅には朝の8:11には着いてしまいました。所要時間は2時間11分。一般的な到達時間は2時間21分ですから、10分も早いですね(笑)。…さあ、本題の山陰本線へと向かいましょう!
●山陰本線で余部へ!
京都駅に着き、そのままJR山陰本線へと乗り換えます。山陰本線は、今年の4月のツアー時にも乗った路線〔竹内大輔、北九州ツアー(2010.4.1~4.5)参照〕ではありますが、あの時は山口県での区間、そしてこちらは京都府…と、かなり距離が長い路線でもあります。この線路が遠く山口の下関まで繋がっていると思うと感慨深いですが、それを言ったら、JR在来線の全てのの線路だって繋がってますしね…。ただ、山陰本線…という名前が、何となく郷愁を誘う路線名であるのは、自分にとって昔から変わらないようです。
山陰本線の京都側は“嵯峨野線”とも呼ばれていて、列車の本数的にも一番、都市的?な区間ではないでしょうか。山陰本線に“都市”…という単語は、あまり似つかわしくない感じがしてしまうのですが(笑)、等間隔のダイヤと、快速列車の運転など、JR西日本の大阪圏に設定されている“アーバン・ネットワーク”に恥じない路線に成長していました。
ただ、近代化は結構最近で、それは、ここ20年くらいの間で行われたと言っても過言では無いと思います(京都駅付近が電化されたのが、1990年の事ですからね)。やはりJR化後…という感じですが、それだけ、山陰本線を取り巻く事情は変わっていったのでしょう。今では、途中の園部という駅まで(ここまでが、京都側の近郊区間と言える場所です)、全線複線化がされていました。
京都駅を出て、二条駅、嵐山駅と、京都のお馴染みの地名を通りながら京都盆地を抜けます。この先、亀岡駅までの10kmくらいの間は、かつては、保津峡と呼ばれた渓谷に沿って線路が敷かれていて、それは情緒溢れる景色が展開されていたものでしたが、現在では長いトンネルで一気に駆け抜けてしまって、車窓からの景色はトンネルとトンネルの間の明かり区間の一瞬くらいしか楽しめなくなってしまいました(その代わり、所要時間は大幅に短縮されました)。流石に旧区間を惜しむ人も多く、この線路を使って、嵯峨野観光鉄道という、トロッコ列車で楽しめる鉄道会社が出来た事も、御存知の方は多いかもしれませんね。自分はこちらの鉄道には乗った事が無いので、いつか乗りたいとは思っているのですが…。
保津峡を抜け、辺りは田園風景が目立ち始め、園部駅に到着します。京都からの通勤圏内は、大体この辺りまでかもしれません。ここからの普通列車は、基本的に2両編成のワンマン列車となり、徐々にローカル色が濃くなってくる区間でもあります。ここからものんびりと普通列車の旅を楽しみたいところなのですが、一応今回の目的は余部でもありますので、特急列車へと乗り換えました。
この区間を走る特急列車は、実に様々です。…と言うのも、この先、色々と路線が枝分かれしていくのが原因で、行き先によって列車名を変えている為です。実際、この時に乗った列車も、特急『まいづる』・『たんば』1号となっていて、途中の綾部駅で一部車両を切り離し、二手に分かれて発車していくという二層立ての列車でした。具体的には東舞鶴駅行きが『まいづる』、福知山駅行きが『たんば』、天橋立駅行きが『はしだて』、城崎温泉駅行きが『きのさき』…となっています。そして途中の福知山駅では大阪方面からの福知山線特急(こちらは、天橋立駅行きが『文殊』、城崎温泉行きが『北近畿』です)も流れ込み、また、観光特急的な存在として、車両も異なる『タンゴ・ディスカバリー』号というのもありまして、ある種、特急列車名の入り乱れ状態ともなっています(笑)。要するに、京都から来た列車と、大阪から来た列車が福知山駅で合流し、それが、天橋立と城崎温泉方面に分かれていくわけです。言わば、福知山駅が合流駅の役割を果たしているわけですね。そして、これらの特急列車は、上手い具合に福知山駅で同じホーム、同じ時間帯で乗り換えられるようにしていて、例え乗り換えが発生しても、特急券は通し料金で購入できるのです。それぞれの列車が組み合わさって、計1時間に1本程度の特急の本数ではありますが、効率の良いネットワークが組まれていると言って良いと思います。そんな自分は福知山駅で乗り換えて、城崎温泉駅へと足を進ませました。
これらの車両は、殆どが485系という、旧国鉄時代に造られた車両によって運行されているのですが、このうち、『北近畿』号と『きのさき』号は、新しい車両による置き換えが発表されています。これらは、旧国鉄色(左上写真の、右の列車のカラー)の雰囲気を今に伝える貴重な列車でもあるのですが、やはり時代の為には止むを得ないところです。今回、敢えて特急列車に乗ったのは、この列車に乗る為でもあったのです…。
さて、城崎温泉駅より先は非電化となり、列車の運転本数も激減します。特急列車は、この先は1日に3往復のみの運転ですし、普通列車も、1、2時間に1本程度となってしまいます…。しかし、ここからが山陰本線の本領発揮という感じで、ワクワクする瞬間でもあるのです。この城崎温泉という駅は、駅名の通り、温泉で有名な所で、それこそ大阪や京都から直通特急列車が走ってきたりするものですが、この先に、そんな特急列車を惹き付けるような場所は殆どありません(笑)。そして、それこそが山陰本線の魅力なのです。
今回の目的の余部は、そんな区間に位置します。非電化でディーゼルカーなので速度も遅く、実際線路も急勾配、カーブが多くなってくるので、列車は思うようにスピードを上げられないままです。しかし自分からしてみれば、正にこれこそが山陰本線の醍醐味だ!…と思ってしまうもので(笑)、なかなか不思議ですよね。実にのんびりとした動きで1つ1つ駅を停車していき、城崎温泉駅を出て約50分、例の余部橋梁を渡って、列車はついに餘部駅に到着しました。
外は雨が降っていたのが何とも残念ですが、それでも20人くらいの乗客が一気に列車から降りていきました。こんなローカルな駅に、これくらいの乗降客があるとは思えません。勿論この橋梁を惜しむファン達でしょう。6月の平日という日ではありましたが、皆さんなかなか流石ですね(自分もですが…笑)。
既に、付け替えに取り掛かれる準備に進んでいるようで、駅も、ホームと小さな待合室だけの簡素な造りになっていました。そして、来た方向の線路を振り返ると、余部橋梁、そしてその先にトンネルが口を開けているのが見えました。これも不思議な光景かもしれません…。
さて、この駅は余部橋梁を渡ってすぐの、かなり高い所に位置する為に、集落に辿り着くにはお世辞にも歩きやすいとは言えない道を、5分ほど下っていかなくてはなりません…。しかも、この日は生憎の雨という事で、道が滑りやすい事滑りやすい事…。いや、本当に滑ってしまったのですが(笑)、これを道を毎日辿っている地元の人は、さぞかし大変だろうなと思いました。それに、夜とかどうなってしまうのでしょう…。
そして、やっとの思いで橋桁の下に出る事ができましたが、なんと雄大な橋梁なのでしょう。正に、見上げる…という言葉が必要な程、その橋梁の全体を把握するには時間を要しそうです。この橋が無ければ、普通の喉かな海のある街…という感じなのでしょうが、余部橋梁のお陰で、多大なるインパクトに溢れています。そして、その橋梁を通る列車と相まって、とても情緒深い景色が作り出せているなと思いました。確かに、鉄道文化遺産とはよく言ったものです。
新しい橋梁というのは、まだ一部繋がっていない部分があったものの、もう殆ど出来ていると言って良いような状態で、旧橋梁も、いよいよ付け替えか…という事実が、ここに来て改めて理解できたような気がしました。新しい方は現代的であり、コンクリート使用で、非常に頑丈そうな感じです。しかし旧橋梁にも、それに劣らず魅力的な部分があるというのは、ここに来た自分だけの意見でも無さそうですね。自分の他にも、橋梁に向けてカメラを向けている方がチラホラいたのが、何よりの証拠です。また、国道の通り道でもあるので、どこからか車でやってきて、走行中の列車を撮って、また別の場所に移動する…といった方も結構多かったように思います。確かに、未だ止まない雨(むしろ本降り…泣)という天気でしたから、そちらの方が便利と言えば便利なのでしょうが…、しかし、やはりここは鉄道で訪れたい場所なような気がします…。
さて、その誰しもがカメラで狙うのが、ここを1日に3往復だけ走る特急列車『はまかぜ』の存在です。冒頭にも述べましたが、この列車は全国で唯一の、キハ181系という車両を定期的に運行している列車で、それも今年の11月までとなっています(新車に替わります)。この列車と、貴重な余部橋梁の共演…。見逃すわけにはいかないに決まっています。自分へ与えられたチャンスは、上りと下り列車の計2本で、どんな構図で狙おうかと、色々と考えたものでした。やはり、ぐずついた天気が惜しまれますね…。
そして、上のような写真を撮らせて頂きました。普通列車こそ2両編成ですが、このように長大編成(…とは言え6両編成ですが、ここでは“とても長い”編成です)の列車が来ると、とても勇ましく、そして絵になる風景が生まれますよね。この光景を目に焼き付け、昔はこの場所で、こんな写真が撮れたのだと、いつまでも残しておきたい風景のように思いました。…名残惜しいですが、列車の本数は限られているので、いつまでもこの場所にはいられないのも事実です…。駅から歩いてきた山道を再び戻り、本数的にも貴重な?普通列車へと乗り込みました。ちなみにこの餘部駅にいたのは、たったの約1時間20分!…実に濃い時間を過ごさせて貰ったのだと思いました。
●ある人の、生前葬ライブ
今回の旅は1泊2日という行程になっていましたが、その時の宿は大阪市内と決めてました。山陰本線の餘部駅を堪能し、次の日は例の『はまかぜ』号に乗りながら帰路に着く予定にしていたので、わざわざ大阪に行く必要は、無いと言えば無かったのですが、、、いえいえ、この日は前々から、どうしても見ておきたかったライブが大阪で開催されるという事で、そこに行かなくてはならなかったのです。
そのアーティストとは、この日で大阪3daysライブの千秋楽を向かえるという人で、この時期、関西ツアーも並行して行っているという人でした。…更に言えば、このライブは自らが企画したもので、その名も“生前葬ライブ”という、もう年齢も年齢なので、生きているうちに香典をよこせ!…という意思の元に生まれた、シンガー・トーク・ライターの、、、
そう、Daddy 津田さんのライブです(笑)。
大阪は心斎橋にある、“ら”というお店にて、それは行われました。どうやらこの日は全国的に雨だったようで、大阪市内も土砂降りに近い状態が続いていましたが、その中でお店を探すのは大変でした。場所の見当は付いているのですが、ビルに入っている小さいお店で、この辺りはそのようなお店が本当に沢山あるので、外見はどれも同じように見えてしまうのです。…そして、何とかお店を見つけ、Daddy さんと久し振りの再開を果たしましたが、、、お客さんが自分しかいません(笑)。そして、本当にお店が小さい!
小さい、小さい…とは聞いていましたが、本当に噂通りの広さです。そして、マスターがいい味を出している方でして、何だか改めて、大阪に来たんだなあ…という感じがしてしまうくらいでした。もう、客席の一部がステージみたいなもので、そこには遺影のような写真が飾られております(笑)。やがて、お客さんもチラホラと来た感じになりましたが、まだまだ少ない感じではありました。…聞くと、3daysの初日は、それこそ満席だったのだそうで、全部その日に偏った…と言っておられました(笑)。マスターも、Daddy の客は、正直めちゃめちゃバランス悪いわ…と嘆いてたくらいです(笑)。面白いですけど…。
そんな中でライブは楽しませて頂きました。こうした地方で、わざわざ Daddy さんのライブを聴きにいったのは初めてかもしれませんが(関東ではあります)、今回は機会が巡ったといいますが、丁度良いタイミングだったんですよね。お客さんとして来ていた、やはりボーカリストのやらっぺさんも何気に歌ってくれましたし、なかなか楽しい時間を過ごせました。
そしてゲスト扱いで、自分も、Daddy さんのステージに参加してきてしまいました♪…今まで聴いた事のある曲が殆どだったので、準備は万端です!…勿論、一か八かみたいなところは正直ありましたが、それがまた面白かった要因の1つにも思えたくらいでした。それこそ、生前葬に華を添える事が出来て本望でした。ありがとうございました!
このままお店で飲んでいても良かったのですが、いつしか場所を変え、焼き鳥を食べながらの打ち上げに流れていきました。ここで、Daddy さんと自分、そしてマスターと、先程のやらっぺさんの4人が出揃い、またまた楽しい時間を過ごさせて頂いたものでした。そして、今回、一応は鉄道の旅メインでやってきたのですが、次の日の昼くらいまでは眠っていたいな…と思うようにもなってきてしまいます。これではイカンと、何とか夜の1:00くらいにはホテルに戻る事にしました…。しかし、この飲み様では、明日の朝がどうなってしまうのか、全く読めません。…という考える間もなく、ホテルに着いて暫くして、自分は眠りについてしまいました(笑)。
●JR播但線と、特急『はまかぜ』181系
次の日は、大阪駅を7:30には出たいという予定でした。しかし、この日に起きれたのは朝9:00過ぎで、未だ心斎橋にあるホテルにて…。完全に予定は駄目になりました(笑)。ただ、大まかにこの日の予定を言うと、山陰本線の和田山という駅(福知山駅の少し先に位置します)から、特急『はまかぜ』4号で播但線経由で姫路駅に出て、そのまま新幹線で東京に戻る…という手筈でした。『はまかぜ』4号の和田山駅発は14:58。…要は、この時間までに和田山駅に着いていれば良いわけです。
1日目の餘部駅から大阪駅までは、福知山駅からJR福知山線で帰ってきたので、この日は別のルートで福知山駅、そして和田山駅に抜けようと考えていて、まだ乗った事の無いJR加古川線でも乗って行こうかと思っていたのですが、この寝坊でそれは駄目になりました。それでは…と色々模索してみたのですが、なかなか良いルートが探せません。結局、JR福知山線の鈍行列車で福知山方面に行く事にしました(1日目は特急で一気に大阪に来たので…)。これならまだ時間はあるかと思いきや、福知山駅~和田山駅間は本数も少なく、列車の接続も考えないといけないので、シャワーを浴びて早々に出ていきました。やはり、鈍行列車というのは時間も掛かるものなのです。
まずは大阪駅に出て、JR福知山線(この付近ではJR宝塚線という愛称で呼ばれています)の丹波寺快速に乗って、篠山口駅へと向かいます。これは、いわば山陰本線の京都口にある園部駅みたいなもので、ここまでが大阪への通勤圏内という感じの駅です。ここからはやはり、普通列車は基本的に、2両編成のワンマン列車が1時間に1本くらいの頻度でのんびりと走る…という感じです。ただ、車両の居住性は極めて高く、これがJR西日本での車両の強みとでも言いましょうか…。車内は転換クロスシートで構成され、言わば行楽気分にもなれます(この路線では最近そうなったのですが…。お陰で、快適に福知山駅までの旅が出来ました。この区間を鈍行列車で乗るのは初めてでしたが、ゆっくりと景色を眺められるのが良かったですね。いつかは途中の駅でも降りてみたいものでした。
福知山駅から特急『北近畿』7号に乗り継ぎ、和田山駅には14:17着きました。まだ14:58発までには時間がありますが、これ以上、直前に着く列車が無いので仕方ありません。少し駅前を歩いてみましたが、暑くて身体がもたなかったので(笑)、駅中にある食堂みたいな所でお蕎麦を食べつつ、時間が経つのを待っていたりしました。
そして、いよいよ『はまかぜ』4号の入線です。昨日は、余部橋梁を渡る姿を遠くから眺めるだけでしたが、今回は相当近くで(まあ、乗りますし…)見る事が出来ます。恐らく、次に出会える機会は殆ど無いと言っても良いでしょう。記念、記録としても、何枚かカメラに収めておきたいところでした。
編成こそ、昨日見た時より短い4両編成でしたが、それでも特急列車らしい、威風堂々とした入線は流石でした。最近の車両に見られるような軽快さは無く、正に重鎮という感じです。この車両が生まれたのが1968年の事ですから、それこそ40年以上も走り続けているわけで、今こうして現役として働いている姿が見れる事自体が、凄い事なのかもしれません。車両を改めてじっくり見てみると、先頭車の5分の2ぐらいのスペースは、発電セットや大型放熱器の機器室となっており、その分客室も短くなっています(…つまり、この列車は4両編成ですが、実際は3両編成分くらいの定員しか無いのです)。また、中間車両の屋根上に掲載された、大型の放熱素子を並べた巨大な自然通風式ラジエーターが相当目立っており、これらは現在の車両には踏襲されていない部分でもあるので、やはり時代を感じさせる車両なのだなとも思いました。逆に、良き時代の車両…と言う事も出来るかもしれませんけどね。
JR播但線は今回初めて乗る路線でしたが、それが、恐らく最後の181系『はまかぜ』号によるものになるとは…思ってもみませんでした。どちらかというと、車窓より、車内の方が気になってしまうくらいです(笑)。走行音や、車内の雰囲気等、今の内に感じておかなくてはならない事柄が多過ぎるのです。実際、播但線自体は比較的地味な路線で、寺前駅より北側の非電化区間と、当駅より南側の姫路側の電化区間(電化は1998年)に分かれますが、車窓も前者が山岳路線、後者は郊外路線…という感じでした。これらはやはり、今一度鈍行列車に乗って旅をしなくては駄目でしょうね。新しい特急車両が走り始めたら、改めて鈍行列車と乗り比べの旅にでも来ようかと思いました(笑)。
和田山駅を出てから約1時間、車窓右手に姫路城が見えてくると、播但線の終点姫路駅に到着となります。鈍行列車で乗り継いでも1時間半あれば着く距離なので、そんなに『はまかぜ』号は速くは走っていないのでしょうが、良い旅でした…。列車はこのまま大阪駅まで走りますが、今回はここで見送るとしましょう。もう自分は、東京に戻らなくてはなりません。高架化された姫路駅との対比が、若干アンバランスな気もしましたが、これも時代の流れなのでしょうか…。そんな背景には似合わない、騒がしいエンジン音を立てて、『はまかぜ』号はゆっくりと大阪駅に向け、発車していきました。
これで今回の旅は終わりです。途中、面白いライブを挟んだりしましたが(笑)、貴重な駅、そして列車を今の内に体験する事が出来て良かったです。現在、余部橋梁は新しい橋が完成し、特急『はまかぜ』号、勿論181系が、最後の活躍をしているところでしょう。新しく入った情報によると、『はまかぜ』に新車が投入されるのは今年の11月7日、つまり、181系の最後の定期運用日は、11月6日となるようです。定期運転終了後も、暫くは臨時列車用として車両は残るようですが、それでも今年度中には全営業運転が終了になるようで、いよいよ全廃までのカウントダウンが始まったと考えて良いでしょう。
新しい車両が生まれる一方で、古い車両は交代されていく運命にあります。これは景色も同じ事で、旧余部橋梁がある風景を見ておけて、本当に良かったと思いました。時代の移り変わりと共に、消えていく風景もある…。しかし、その両方とも記憶に留めておきたいと思うのは当然の事で、今回の旅では、経験的にその事を学べたような気がしました…。そして、これからの余部橋梁、そして新車の『はまかぜ』も記録、記憶していけたらと思います。
西仲さんとデュオライブというのは、いつ振りでしょう…。恐らく1年以上は機会が無かったように思いますが、そもそも西仲さんとのライブというのも久しぶりだったのです。久しぶりがデュオライブというのも面白いですが、その分、いつもより新鮮味が増してのライブになったのではないかと思いました。
…と言うのは、この日演奏した曲は、もちろんスタンダード曲も多かったのですが、それまでよく西仲さんのカルテット・ライブでやっていた曲も多く取り上げたのです。それは、西仲さんのオリジナル曲にしてもそうですし、沖縄の曲(“てぃんさぐぬ花”や“谷茶前”等…)に関してもそうです。意外に、デュオでやった事は無かったのではないでしょうか。西仲さんのオリジナル曲はもちろん、沖縄民謡のジャズ・アレンジ…というのも、あまり前例を聞きませんし、改めて今回のライブで、ゼロの状態から曲調を作っていける絶好の機会だとも思ったわけです。そしてそれは、今までのカルテットのライブでのイメージだけに囚われず、デュオならではのバランスで演奏を組み立てていく事が出来ました。なかなか楽しかったです。
また暫く、西仲さんとのライブは決まっていないのですが、秋ぐらいにまた、何らかの形で始まっていくのではないでしょうか…。その時には、この日に演奏した雰囲気も少なからず影響していくのかもしれません。何にせよこの日は、続けていく事は繋げていく事…と思わせる、良いタイミングの日だとも感じました。是非今後も楽しみにしていきましょう!
☆西仲美咲さんのHP…misakinishinaka.com/
☆国立 Herbor Light のHP…www.k2.dion.ne.jp/~tak2004/

5月16日(木)