ボイスの Chihiro さんをゲストに加えて、相当の準備期間を経てレコーディングに臨んだのが今年の7月の事〔TRI4TH、オリジナル 4th. アルバムのレコーディング参照〕…。そして、全国リリース日は10月7日だったので、わりとハイペースで進んだプロジェクトとなりましたが、その流れは順調と言えるものでした。事前の準備が大切である事を改めて思ったと共に、多くの方の協力があって成し得た事だとも思った次第です。メンバーながら、当時公開したトレイラー動画にもワクワクしたものでした(笑)。
そして全国リリースした直後の日曜日には、タワーレコード渋谷店でインストアライブを決行〔TRI4TH、CD『AWAKENING』発売記念インストアライブ!参照〕。場所は1階フロアで、ここでインストアライブが出来るとは夢にも思っていませんでしたが、予想以上に多くの方の目に留まったようで、TRI4TH という名を知って貰うチャンスを頂けました。勿論、CDもお店で大展開して頂きまして、当日は6階のジャズフロアから在庫が一時的に無くなってしまう状況にまでなっていました。
…最近、スター・ウォーズの最新作が公開されましたが、そのタイトルが『フォースの覚醒』だった事に驚いた方も多いでしょう(笑)。AWAKENING こそ“覚醒”という意味ですが、実際、英語タイトルですと『THE FORCE AWAKENS』となっているのです。ほぉほぉ、こっちだって『トライフォースの覚醒』じゃい!…と言いたくなりますが(笑)、何だか面白い一致でした。ちなみに、ツアー遠征中、大阪で南海電鉄の特急『ラピート』号にその特別塗装が施されていて(下写真参照)、勝手に感慨深い思いになっていたものです(笑)。
…少し話しが逸れましたが(笑)、現在 TRI4TH はCD『AWAKENING』のリリース・ツアーの真っ最中です。スケジュールも後半に差し掛かってきていますが、新たなインストアライブやラジオ・イベントも決まってきているので、最後までどうぞチェックをよろしくお願いします。
とにかくこの『AWAKENING』という作品を通して、色々と考え方が変わったり、貴重な体験もさせて頂く事になりました。それほど今年を通して影響があった出来事だったと言えるのでしょう…。このプロジェクトは、ひとまずはツアーファイナルの1月22日(金)まで続きます。そして、次作品に繋げていければと思っていますので、こちらも引き続きよろしくお願い致します。また、今後の TRI4TH のツアースケジュールを載せておきますね。
☆TRI4TH CD『AWAKENING』リリース・ツアー、後編
・12月26日(土)梅田(大阪)Always
Open…18:30〜、Start…19:30〜
Charge…前売り3000円、当日3500円(共にドリンク別)
・12月27日(日)高松黒船屋
Open…18:30〜、Start…19:30〜
Charge…前売り3000円、当日3500円(共にドリンク別)
・12月31日(木)渋谷 JZ Brat
『Jazz Jungle × Playwright New Year Countdown Vol.11』
開催時間…17:00~翌日2:00、TRI4TH の出番は最後、翌日25:10〜、
Charge…チケットぴあ前売り特別価格3900円、With Flyer&前売り4200円、
当日4500円、出入り自由チケット5500円(チケットぴあ取扱い)
・2016年1月1日(金)J-WAVE
omni7 presents『CHOOSE YOUR OWN HAPPiNESS』
放映時間…9:00〜17:55、TRI4TH の生ライブ出演時間は17:00頃〜、
YouTube での動画生配信もあり、全国どこからでも試聴可能
・2016年1月8日(金)タワーレコード横浜ビブレ店
Open…11:00〜、Start…20:00〜30分程度
Charge…インストアライブなので無料
・2016年1月11日(月・祝)タワーレコード池袋店
Open…11:00〜、Start…17:00〜30分程度
Charge…インストアライブなので無料
・2016年1月22日(金)Motion Blue Yokohama
Open…18:00〜、Start…19:30〜
Charge…自由席3800円(ドリンク別)、
BOX席15200円+シート・チャージ3000円(4名様まで御利用可能、ドリンク別)
※以上、メンバー全て、≪TRI4TH≫(Tp)織田祐亮、(Ts)藤田淳之介、(Ds)伊藤隆郎、
(B)関谷友貴、(Pf,Key)竹内大輔
…という事で、まだまだ駆け抜けていきます。どうぞよろしくお願いします!
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ギャーーーーーーーー!!!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com
さて、第1回目となる今回ですが、やはり自分のリーダーバンドである竹内大輔ピアノトリオによる、通算4枚目となるCDを全国リリースした事を挙げたいです!…発売日は春真っ盛りと言える4月15日で〔『Voyaging』、発売日決定!参照〕、この時には初めてトレイラー動画も公開させて頂きました。
そして、翌週と翌月にはタワーレコードさんでインストアライブを決行。特に、渋谷店の方ではグランドピアノを使用させる為に、クラシックフロアの7階で演奏をする等、なかなか面白い体験が出来たと思いました〔自分名義ライブ57回目、インストアライブ参照〕。
このCDは初の試みとして、写真と音楽のコラボ…というのをやってみました。ここでは全て自分のオリジナル曲が収録されていますが、そのどれもがヨーロッパの色彩を思わせるような作りを意識しており、静かに旅心に浸れるツールとして、写真家の市橋織江さんから提供された、ヨーロッパの街の風景を切り取ったブックレットを付けさせて頂きました。耳でも目でも楽しめるCDとして、大変好評頂けたと思います。
そしてこの『Voyaging』の世界観の集大成と言えるライブを、ワンマンリリース記念ライブとして9月に大々的に開かせて頂きました〔自分名義ライブ59回目、CD『Voyaging』リリース記念ライブ!参照〕。ここでは市橋織江さんの映像作品『Interlude』をフロア内に流し、そのまま生演奏に繋げるという試みもやってみました。正に写真と音楽のコラボであり、集大成という形をこのようなライブで披露する事が出来た事は、自分にとっても大きな刺激になりました。
来年は竹内大輔ピアノトリオも結成10年。いつの間に…という感じですが(笑)、何かやりたいものですよね。創作意欲も静かに湧いてきていますし、今後も楽しみにして頂ければと思います。…ひとまず、来年最初のトリオライブとして1月30日(土)に銀座 No Bird で行いますので、どうぞチェックしてみて下さい。予約も入ってきているようですのでお早めに(笑)!
それでは、来年も竹内大輔ピアノトリオをどうぞよろしくお願いします!
Blitz の最寄り駅は、JR身延線の入山瀬駅(右上写真)。JR東海道本線の富士駅で乗り換えて3つ目の駅ですが、いつもは在来線だけで向かう自分も、この日は時間があまり無かった事もあり、途中の三島駅までは新幹線を使わざるを得ませんでした。…とは言え、これも年内最後という状況を考えると、自分への御褒美みたいな感じがしてしまいましたが…(笑)。
ここ Blitz は、美味しい珈琲が頂けるお店です。食事も美味しく、建物が全体的にお洒落な雰囲気もあり、来る度に新たな魅力に気付かされるのですが、最近ではお店のマスターが自分の顔を見ると「ビール、いっときますか?」と声を掛けて下さり(笑)、何だか嬉しくなってしまうのでした。こんなお店、なかなかありません。
そして、このお店にはグランドピアノも存在します。店内も、凄く広い…というわけではないものの、適度な広さと言いますか、自分達のライブスペース的には丁度良い大きさのお店だとも思いますし、ステージが客席の目の前に用意されるのも、このお店ならではの特徴とも言えるでしょう。そして、この日はクリスマスライブと銘打っている事もあり、お客さんにはクリスマススペシャルプレートも用意されていました。正に、食べて、見て、聴いて…という状態であり、色々な満足感が得られる1日になったのではないかと思います。
いつものように、自分達は2ステージたっぷりお送りしました。弾楽のライブスタイルもだいぶ定着してきたように思いますが、何曲かはクリスマスに即した選曲もお届けしました。しかし振り返ってみると、スウィング、ラテン、アイリッシュ、クラシック、歌もの…と、この中ではアレンジをしているものの、だいぶジャンルはバラバラです(笑)。そもそもがタップダンスやフルートを取り入れているバンドであるだけに、どんな曲を取り上げても特徴的なサウンドになるので、ジャンルはあまり拘っていないのかもしれません。
しかし、そんな中でも自分達のオリジナル曲は大事にしていっています。この日もいづみさんが作曲した“Perro Blanco!”という曲をお届けしました。スペイン語で“白い犬”という意味になるこの曲は、タップダンサーの丹精君が飼っている白い犬をモチーフにしているらしく、飼い主のように、時に自由奔放な様を表現したとの事(笑)。それでいて、何故かタンゴ調の曲となっていましたが(笑)、今までに無い曲調でもあったので、なかなか面白いと思いました。今後の曲成長に期待したいものです。
アンコールも頂いて、最後には“Happy Xmas(War Is Over)”を演奏して終了となりました。ここではゲストボーカルを入れて歌も披露させつつ、最後にはお客さんとコーラスも入れながら大団円?となり、クリスマスライブらしい時間になっていたと思います。とても温かい雰囲気でやらせて頂き、皆さんと一体感のある瞬間を体感出来て良かったです!
さて、ライブが終わると、自分はこのまま電車で帰路につかなくてはなりません。今回、往路は新幹線を使ってしまったので、ここは今まで何度となく通ってきた在来線に敬意を評し、復路は在来線のみで帰るとしましょう。入山瀬駅で乗り込んだのが21:27発の電車で、自分の地元である池袋駅に到着するのは24:50頃となります。これは、入山瀬駅から自宅まで行ける最終電車の乗り継ぎだったわけですが、この最終電車も今まで何度お世話になった事やら…。また、年内ラストという事もあり、熱海駅からはグリーン車に乗りました。結局、復路も自分への御褒美という感じになったわけですね(笑)。
こうして、弾楽の2015年のライブは幕を閉じました。今年も色々ありましたが、何故かこのバンドはトラブルが付き物で(笑)、なかなか思うように進展しない部分もあったりします。それでも何とか続けていき、今回のライブのようにお客さんも多く来て頂けるというのは、弾楽というバンドのオリジナル性も勿論だと思いますが、どこか人間らしい部分があるからかなとも最近思い始めています。どこか放っておけない感じなのでしょうか(笑)。これからも、こんな人間臭いバンドをどうぞよろしくお願いします!…ひとまず2015年、お疲れ様でした!
☆富士 Blitz のHP…http://blitz-coffee.com
ただお互いにそれぞれのライブをこなすのではなくコラボ企画も盛り込まれており、自分達らしいステージをお送り出来たようにも思いました。昨年との大きな違いは、又吉君側もサポートメンバーを引き連れての出演となっていた事でしょう。それでいてギター弾き語りの時間も設けられてあったので、より曲の変化がダイレクトに伝わってきて、見やすいステージとなっていたのでした。
今回も前回と同じく、オープニング曲として“Falling Slowly”を自分との3人で演奏し、その後に又吉君ステージ(約50分)、自分のソロピアノステージ(約20分…笑)、そして丸本さんステージ(約50分)という構成をもって臨みました。“Falling Slowly”の2ボーカルのメロディのハモりは本当に美しく、この2マンライブの始まりに相応しい、そして自分達のコンセプトに非常に沿った曲のようにも改めて思ったものでした。
そして、そのまま又吉君のステージへと続きますが、丸本さんも2曲分残り、昨年と同じように又吉君のオリジナル曲にコーラス(ボーカルも)として参加していきます。こちらも積極的にハモりパートを作っており、やはりここでも2ボーカルの良さを思ってしまうのでした。こちらの2曲目にはピアノとカホンのバンドメンバーも加わり、より豪華な編成をもって聴かせてくれました。
…かと言えば、又吉君がギター1本のみで歌う曲も盛り込まれており、このスタイルは以前の2マンライブでは又吉君はデフォルトの光景だったのですが、今回は少し新鮮に感じつつ、とても良いものを見たような印象も受けました。演奏がシンプルになる分、1つ1つの音に耳を傾けやすくなり、そして歌詞も自然と身体に入ってくるからなのかもしれません。
こうして盛り上がった又吉君のステージの後には自分のソロピアノコーナーがやってきたのですが、約20分の持ち時間という事で、ひとまず3曲演奏しようとは決めていました。そこで、1曲目は昨年も演奏した“Spain”、そして2曲目は自分のCDの宣伝がてら(笑)オリジナル曲をと思い、“Monte Fiesole”を演奏しました。では最後の1曲は…というと、実はこのステージ出る直前に思い立ち、ゲストを入れて演奏してみようとしたのでした。
そのゲストとは、又吉君バンドでピアノをサポートしていた佐藤慎吾君でした。…と言っても佐藤君と自分はこの日初対面同士で、何ならこの直前まで、まだ挨拶ぐらいしかしていなかった程でしたが(笑)、又吉君のステージでピアノを弾いている彼を見て、何だか一緒に連弾をしてみたくなったのでした。自分がステージに上がる直前に、この曲って弾けますかね?と打診し、恐らく弾ける…との事だったので、突然の誘いだったのにも関わらず、このままトントン拍子に(強引に…とも言いますが…笑)コラボが決定してしまいました。曲はスティービー・ワンダーの“Isn't She Lovely”。曲のキーだけ決めて、演奏を初めてしまいます♪
特に演奏内容は決めていませんでしたが、佐藤君を紹介した時に、彼がピアノに向かって右側に立っていたので、では鍵盤の右半分くらい(恐らくメロディ中心になるでしょう)をやって貰うとして、…なので自分は左半分(恐らくベースラインや伴奏中心になるでしょう)をやる事にして…と、この辺りは全部その場の感覚で決めて取り掛かりました。曲のテーマ部分が弾き終わると、そのままアドリブへと突入しますが、これはやはり連弾ならではの楽しさがあって、何せ4本の手で演奏をしているのですから、普段聴き慣れているピアノのサウンドが予想以上に分厚いサウンドとなって音に表れてきます。これは自分達的にも新鮮且つ楽しいもので、アドリブの中にも遊びを多少入れて、曲を盛り上げていきます。そして、佐藤君のアドリブが終わると自分の番となりますが、ここで座っている場所を入れ替えて、自分が右側にやってきて演奏していきました(右上写真参照)。そしてアドリブが弾き終わると再度左側へ…(笑)。この一連の流れは本当に即興でしたが、それがお客さんにも上手く伝わったようで、とても盛り上がった時間になったのは嬉しかったです。そして、自分達としても刺激的で楽しい時間になりました。どうもありがとうございました!
そうして丸本さんとのステージに突入しました。丸本さんも、この連弾の光景にやたら感動をされていたようで、いつ自分もピアノに座ったら良い?…と仰っていたぐらいでしたが(笑)、無事に通常のステージへと入っていきます。いつもの曲に加えて新曲も勿論披露し、今年も無事に1月1新曲の課題を乗り越えた安堵を覚えたものでした。
このステージの後半で又吉君を呼び出し、ここからはずっと又吉君とのコラボ曲となります。又吉君とは今回で3回目のコラボステージとなりましたが、いつの間にか参加してくれる曲が増えに増え、今回は1ステージの半分を締めるまでになっていました(笑)。何だか、いずれ又吉君1人で、丸本さんのカバーのみのステージが出来るような気がしてしまいます(笑)。
久し振りに取り上げる“パッセイジー”と“All You Need Is Love”のマッシュアップ等、なかなか緊張感をもって演奏した曲もありましたが、やはり今回の見所は、今年2015年の丸本さんの代表曲である“Fifteen”だったのではないでしょうか。最近の丸本さんとのライブでは、自分が曲をセレクトし、伴奏もピアノだけで歌うという「DS」というコーナーがあるのですが、実は今回の DS こそ“Fifteen”だったのでした!…お客さんもいつものように、赤い文字で“15”と書かれた用紙を用意して貰い、そしてこれはビックリしたのですが、丸本さんに赤い帽子とユニフォームも支給されていたのでした。そして自分はこの時に気付いたのですが、DS ではピアノ伴奏のみの演奏となるので、丸本さんも又吉君もギターを弾きません…という事は、両手が空いている!…という事で、この2人にも“15”の用紙が配布されたのでした。だいぶ面白い光景になっていたと思われます(左下写真参照…笑)。
…アンコールには待望の“Mrs Robinson”を演奏し(ついに2ボーカルで実現出来ました!)、大拍手で幕を閉じられました。本当に今回は楽しい時間が流れていて、お客さんも大満足の様子を窺う事が出来ました。丸本さんは終始ノリノリで、そのパワーがこの日の Manda-la 2 を動かしていたのではないかと思います…。音楽の良さ、そしてライブというものの良さを感じられた1日でした。
今年も1年、丸本さんのライブには付きっきりでやらせて頂きましたが、色々な経験をさせて頂いて本当に感謝です!…また新たな良いライブを体感出来ました。そして、また来年に繋げていけたらと思います。そんな次回の自分達のライブは来年1月20日(水)を予定しています。どうぞよろしくお願いします♪…今年も1年間ありがとうございました!
☆丸本達也さんのブログ…blog.livedoor.jp/waits2/
☆又吉康人君のブログ…http://ameblo.jp/diary-iris/
☆吉祥寺 Manda-la 2 のHP…www.mandala.gr.jp/man2.html
初営業は12月7日(月)との事でしたが、自分がお店に行けたのは先日の16日(水)が最初でした。つまり、もう初営業から1週間以上は経っていたので、それなりにお店も落ち着いてきていて、譲二さんもママも慣れが生じてきている辺りだったのかもしれません。…とは言え、お店のドアの前に置かれていた豪華なお花を始め、お祝い品等がまだ沢山置かれており、やはりオープンしたてというのをダイレクトに感じさせてくれます。店内はヤシの木をモチーフにした置物があり、壁が全体的に白色であるのと相まって、少し南国的な雰囲気を醸し出しているような印象がありました。
この日の演奏者は、ボーカルに白石恭子さん、そしてサックス&ボーカルに加地直子さんという面々でした。どちらも以前の Kuro からの共演者でもあり、またかつてのように楽しく一緒に演奏を出来る機会を与えられているというのは、本当に喜ばしい事でもあるように思います…。嬉しいので、お祝いにもってきた日本酒を自分でもたしなんでしまいました(右上写真参照)。曲によっては譲二さんの参加もあり、それこそ賑やかにお送りしていきました(その後、自分は通常のビールへと移ります…笑)。
12月も中旬を過ぎてきたので、クリスマス曲を取り上げる事も多く、新装開店祝いの側面もまだあったので、早速店内はクリスマス&お祝いモードになりました。実はお客さんの中には、赤坂より渋谷の方が来やすいという方も多く、以前より気軽に足を運べそうになったという点でも良い方向に傾いているのかなと思います。明るい店内、そしてママのいる風景…。何だか心が落ち着くような、有り難い温かい気持ちでこの日を迎えられて良かったです。
そういえば、Kuro に自分が初めて訪れた時は、同じくここ渋谷(厳密には神泉)にあり、よく渋谷駅から道玄坂を上ってお店に通っていたものでしたが、今回久し振りに似たようなルートを通り、少し懐かしい気持ちにもなりました。ここから赤坂に移ったのが2009年7月の時でしたから〔竹内大輔の写真日記(〜2009)、神泉から赤坂へ…参照〕、約6年半振りに返り咲いた!…と言うのは大袈裟でしょうか(笑)。また来年の1月から、自分もこちらに出演させて頂きますので、これから盛り上げていきたいと思います。ちなみに、お店のHPは赤坂 Kuro だったのものが、そのまま渋谷 Kuro Beyond のHPへとなりました。現在の赤坂 Kuro と共に、どうぞよろしくお願いします!
☆渋谷 Kuro Beyond のHP…http://www.livebar-kuro.jp
★1月30日(土)銀座 No Bird
Open…18:00〜、1st.…19:00〜、2nd.…20:30〜、
Charge…3500円(ドリンク、フード別)
Member…(Pf)竹内大輔、(B)池田暢夫、(Ds)佐々木俊之
2016年最初の竹内大輔ピアノトリオのライブです。場所は、他の
バンドでも何度か出演させて頂いている銀座 No Bird にてで、ついに
自分のトリオでの出演となりました。銀座らしい、豪華な雰囲気に溢れた
お店での演奏は、また一段と格別な時間となる事と思います。美味しい
お酒や美味しい食事と合わせ、自分達の音楽に触れてみて下さい!
オリジナル曲やカバー曲、バラエティ豊かにお送りしたいと思います。
久し振りに、土曜日の夜という状況でのライブです♪…この日はゆっくり、そしてたっぷりとお聴き頂けるのではないでしょうか。ちなみに、自分の誕生日は1月29日という事をお伝えしておきます(独り言です…笑)。どうぞよろしくお願いします!
改めて、黒船の音楽感を言葉で説明すると、「北の津軽三味線と南の奄美島唄が出会い、それらをジャズをベーシックに融合させて表現させている」…といった感じでしょう。しかし実際のところ、自分達が奄美島唄に今までどれだけ触れていたかというと、それはとても浅いものでしかありませんでした。頼れるところは、メンバーで唯一奄美に深く触れている(そもそも出身)ボーカルの里アンナさんでありますが、曲のアレンジを基本的に構築するのはリーダーの関谷君ですし、自分個人としても奄美島唄に関しての知識というのは殆どありませんでした。
そんな中で、奄美に実際に足を運んでライブをする…というのはメンバーにとってもバンドにとっても非常に大きいものを意味しているように思いました。アンナさん以外、奄美に行くのは今回が初めてという事でしたが、実際に足を踏み入れ、実際に奄美の方々と触れ合い、そして実際に奄美の方々の前で奄美民謡をアレンジさせたライブをするというのは、自分達の音楽を再認識する上で、最も理解が早い方法の1つでしょう。人の話しで知識として聞くより、自分で直に体験した方が良いという、とてもシンプルな発想ではありますが、正にその通りだと思います。そして向かうタイミングが、1st.CDをリリースさせてツアーを行い、そのファイナルというのが面白いではありませんか。これは自分達への挑戦でもあり、ある意味で答え合わせでもしに行くような感覚だったとでも言いましょうか…(笑)。とにかく楽しみなツアーであり、そして黒船というバンドを1回りも2回りも大きくさせたツアーだったと思います。それではどうぞ御覧下さいませ。
12月12日(1日目)
初日は、メンバー皆で成田空港に集合となりました。この2014年に成田〜奄美間を就航させた LCC、バニラエアの便に乗る為です。前述のように、アンナさん以外のメンバーは今回が初奄美という事でしたが、これは要は、奄美という場所は今まで行き辛い場所でもあったのです。羽田空港から直行便が出ていますが、運賃は非常に高く、正規料金だと片道5万円以上もしてしまいます。早割等の運賃ですと2万円以下にはなるものの、思い立って行くには厳しい値段と言えるでしょう。実は、奄美より遠い沖縄便の方が、割引運賃が豊富なのですが、これは便数や運航会社が多く、会社同士で競争をしているからとも言え、今まで奄美便は日本航空系列の独擅場だったので、なかなか安い運賃が出回らないような場所だったのでした。
そこに現れたのが、日本の LCC であるバニラエアでした。それまで札幌便や沖縄便を運航していましたが、2014年に奄美便を運航、その正規料金は片道1万円を切るものでした。時期によって割引運賃を狙えば片道5000円以下になる時もあり、この登場は、奄美という場所を一気に気軽な場所へと押し上げたと言えるものでした。更に言うと、実はこのバニラエアは今回のツアーの協賛になって頂いており、この事が奄美ツアーの実現に繋がったと言っても過言ではないのです。本当に良いタイミングで奄美に就航してくれていたわけで、今後も末長き就航をお願いしたいものでした。
バニラエアは LCC なのでドリンク等のサービスは全て有料でしたが、テンションの上がっていた自分は、とりあえず缶ビールを購入して、これからの奄美に備えます(笑)。概ね曇り空の中を飛行していて、あまり外は見えませんでしたが、これから見える奄美の綺麗な景色に取っておくという考えもまた一興ではありました。
成田空港を出発してから2時間半ぐらいして、奄美の島が見えてきました。やはり曇り空ではありましたが、そんな天候でも綺麗な青色の海が出迎えてくれます。しかし風が強いのか、この辺りから飛行機の揺れが激しくなってきました。それはよくある事なので、ひとまず着陸するのを待っていたのですが、ここで滑走路にギリギリまで近付くも、揺れが更に激しくなって、窓の外にはグラグラ揺れている主翼を臨んだのも束の間、再び飛行機は上昇をし始めました。…これは着陸復行(ゴーアラウンド)と呼ばれるもので、要は着陸のやり直しです。飛行機業界?ではそんなに珍しい事では無いのですが、流石に初めて体験したので少々驚きました。…とは言え、通常着陸していたら見えなかった、上昇中の景色(右上写真参照)も見えたので、これは良い経験だったという事にしておきましょう(笑)。機内も何だかざわついていましたが、実はこれが後に良い効果を生む事にもなるのです。
「さっき上昇してる時に、うちの実家が見えたかも」…と、アンナさん。「死ぬんですかね」…と、白藤ひかりさん。それぞれの感想をもって到着した奄美は、やはり風が強い日だったようでして、メンバー皆が非常に暖かい土地と思っていた期待を見事に裏切られ、到着の第1印象は「寒い」でした(笑)。搭乗ゲートではバニラエアの方がハイタッチを待っていたものの、これまた冷静に通過しつつ、この後は車で奄美の中心部まで出向く事になります。
向かうは、奄美の中心地である名瀬。今回ライブをやらせて頂く ASIVI というお店もここ名瀬にありますが、空港からは約1時間の距離という事で、結構な移動距離のようでした。聞くと、アンナさんの実家は空港の近くにあって、この辺りは奄美大島の北側に位置するとの事。そしてこれから向かう名瀬は、島の中央辺りにあるとの事でした。意外と奄美大島も広いのですね…。
割りとなだらかな道のりから1つ山を越え、今まで左側に見えてきた海が、今度は右側に見えてくるようになると、名瀬に近付いてきた証拠です。そして、徐々に市街地の中に入ってきて、海もすぐ近くにある街、名瀬に到着しました。少し休みたい気持ちもありましたが、ここで奄美の新聞社2社からの取材を受けました。黒船で、この次の日に大きなライブをやる為でもありますが、奄美的には、奄美出身の歌姫である里アンナさんが、久し振りに故郷である奄美で大きなライブを開くというのが重大ニュースだったようです。記者の方も、とても興味深く自分達の話しを聞いて下さり、最後には「実は、見出しはもう決めてあるんです。」と、にっこりされていました。明日の新聞に期待したいところです。
沖縄でもそうだったのですが、奄美でもやはり新聞広告の力は結構大きいようで、実際今回の取材を受けた新聞記事を見て、連絡をしてきたり、足を運んでくれる方も多いのだとか…。既に ASIVI での予約は相当数入っていたようですが、まだ明日になってからも期待をして良いのかもしれません。また楽しみになってきました。
取材後は、ファミレス等で休憩しつつ、周囲の散歩も少しだけしましたが、ファミレス店内や街の至る所に今回のライブのポスターが貼ってある事に気付きました。そこには大きく“黒船”と書いてあり、どうやら凄く街のあらゆる所で協力をして貰っているようです。本当に有り難い話しで、それだけ自分達も期待されているのだと思いました。改めて気合いを入れ直します。
また、ラジオ番組にもメンバー全員で生出演させて頂きました。黒船誕生の切っ掛けや自分達の音楽の特徴等を話させて貰い、こちらも良い宣伝になったのではないかと思います。そして、アンナさんの有名人っぷりが、より分かる時間ともなりました(笑)。
そして、明日演奏する ASIVI を少し見学させて貰い、この日の全予定は終了。近くの居酒屋で打ち上げを行い、明日に備える事にしました。勿論、奄美料理が堪能出来るお店をセレクトし、更なるモチベーションを上げていきます。ここでも勿論ポスターは貼ってありましたが、ここで自分達のボーカルが里アンナさんである事を告げると、お店の人もやはりよく御存知だったみたいで、「これは明日、お店を畳んででも見に行かなくちゃね〜」と、嬉しい事も言って下さいました(笑)。皆、お喋り過ぎで、そして皆、優しく、温かいです。
今回、我らがエンジニアの速水さんも御一緒していたのですが、この日も早くから飲み歩いており(ラジオ収録中辺りから…笑)、いつの間にか明日の宣伝を、各お店で出会ったお客さんに伝えて下さっていたみたいで、既に7名くらいは明日のライブに行く人がいる…との御報告を受けました(笑)。流石過ぎるではありませんか!…そして、実際自分達が打ち上げをしていたお店でも、隣りに座っていた方々と、行きに乗ってきたバニラエアが着陸をやり直した話しから意気投合して盛り上がり、この方達もライブに来て頂ける事になったのでした♪…どうやら、今回お会いした方々は、今日東京からやってきたお客さんが多く、殆どの方にその話しは通じたのでした。ある意味で、着陸をやり直してくれてありがとう!…という感じでしたが、何だかこの辺りから自分は体調の様子が良くなく、まだ21:00ぐらいではあったものの、自分だけホテルに先に帰る事になりました。他のメンバーはこの後、24:00を余裕に越えるまで飲んでいたみたいですが、その頃自分は高熱が発生…。熱を冷まそうと必至に一夜を過ごしていたのでした。
ホテル内での自分の体調は散々で、だるさと寒気が一気に出ていて、それは熱いお湯に浸かっても「寒い!」と感じてしまう程でした。次の日はライブ本番なので、体調不良の為に欠席…となるわけにもいきません。何とかしよう、何とかしよう…と思うも、明らかに高熱が出ているのが分かり、とにかく今は安静にするしかないと言い聞かせます。そしてここで良かったのが、その発熱を出し切った感じがあったという事でした。発熱のピークを過ぎた感覚もあり、徐々に落ち着きを見せてきたのでした。今日まで、生活リズムが不安定だった事もあって、そもそも身体が疲れていたかもしれません。早めに切り上げておいて良かったです。次の日は、時間通りにホテルを出発する事が出来ました。
12月13日(2日目)
そして本番当日。メンバーでホテルロビーに集合しましたが、早速ロビーにいたのは流石の速水さんで、そして手には今日の新聞を早速2種類持っているではありませんか。見ると、昨日取材をした記事が出ています。記事の見出しは、『里アンナ「黒船」で帰島』。…成程(笑)。
この事は、後から集合したメンバーにもすぐに伝えられ、関谷君は早速、奄美のコンビニであるワンツースリーマートにて追加の新聞を購入していたのでした。そして、この後には名瀬にある楽器屋、セントラル楽器にも御挨拶。お店の入口には、今日行うライブの事が手書きで宣伝されていて(左下写真参照)、とても味わい深かったです。
ここには奄美民謡の唄うたいの方のCDやカセット(!)が充実しているようで、アンナさんもだいぶお世話になっていたのだとか。…となると、それらのコーナーを探してみると、元ちとせさんに交じってありました!…アンナさんが高校在学の時にここセントラル楽器からリリースしたというCD、『きょらうた』です(左下写真参照)。これはだいぶ貴重な作品なのではないでしょうか。流石、奄美の楽器屋だと思いました。
他にも、奄美民謡の楽譜等も置いてあり、これは奄美民謡アレンジをする自分達にとっては辞書のような存在と言っても良いでしょう。既にアンナさんが持っているものもありましたが、興味津々に眺めてしまいました。今後に是非とも役立てていきたいものです。
なかなか良いものを見させて貰った後に、回転寿し屋に行きました。奄美では脂ののったお寿司は好まれなく、言わば本州系のネタのお店ではありましたが、それが逆に地元では人気らしく、確かに美味しく感じられ、大満足でした。
昼食後、どこか奄美を観光するに相応しい所を模索していたところ、名瀬から車で20分ぐらい走らせたところに、有名なマングローブ原生林があるらしく、ここに向かう事にしました。すぐに名瀬の市街地からは離れ、山と海が混在するような景色になりますが、これがいわゆる奄美らしい景色でもあり、アンナさんの住む所や、先程の名瀬は例外のような感じなのだとか…。そうして着いた所は、黒潮の森マングローグパークという場所。特別保護区に指定されており、公園風に中を見学する事も出来ました。
展望台らしい場所もあり、改めて、自分達は自然の真っ只中にいる頃を知ります。そして展望台へ登りきった所から見た景色は、辺り一面のマングローブ原生林だったのでした。これは壮観でした。観光エリアらしく、双眼鏡も敷設されていましたが、それよりも俯瞰して景色を見た方が、この雄大さに触れる事がより出来そうな気もします。
この時、何だか1曲ぐらい曲が書けそうな…みたいな話しをしていたと思うのですが、後々に実際に関谷君がマングローブをモチーフにした変拍子曲を書いてくる事になるとは、この時には思っていなかったです(笑)。とにかく、メンバーそれぞれ、何かしら心打たれるものはあったという事でしょう。
これらの原生林は、もっと近くで見る事も出来るようで、場所を移動して丘の下まで降りて見てみる事にしました(ただし、この時点で女性陣は疲れてきたらしく休憩中)。思ったより下まで降りれた事に驚きましたが、成程…という景色でしょうか。どちらかというと、良い運動になったという印象の方が強かったように思います。ひとまず黒船メンバーが、奄美の自然と触れ合えた時間になりました。
女性陣の休憩に合流して、ホッと一息…。ビールを飲む者はこの時点でビールを飲み(笑)、そろそろライブハウスに向かう時間です。奄美の色々な景色に出会い、色々なものを吸収しながらのこの日のライブは、きっと良い感性を導き出せてくれるでしょう!
まだまだ続きます!
しかし今回のこのブログタイトル…、昨年の記事〔○+1度目の29歳バースデー祝い参照〕を引き継いでいる事は言うまでも無く、やはり今年も29歳という年齢を祝う1日となっておりました(笑)。来年もこの流れを引き継いでいけるのか、要注目かもしれませんね。ひとまず、今年も誕生日、おめでとうございました!
恭子さんのバースデーを祝うと共に、今年の赤坂 Pro-Amuse での弾き納めでもありました。今年も高頻度で出演させて頂いたこのお店、更なる盛り上がりと共に、来年もよろしくお願いしたいものです。そんな来年は、早速1月7日(木)に決定致しました!…こちらも1年前に引き続いて、自分の誕生日を祝ってくれる1日になるそうです。だいぶ早めなので(自分の誕生日は1月29日です)、まだ実感が湧いていないかもしれませんが(笑)、多くの方にお会い出来ればと思います。それでは、今年も1年間ありがとうございました!
☆白石恭子さんのHP…http://www.geocities.jp/reikokyoko/
☆赤坂 Pro-Amuse のHP…http://www.pro-amuse.com/
そもそも、この3人の組み合わせが9ヶ月振りという事もあり、懐かしさや、当時の面白さを言い合う時間が楽しく思えた時間になりました。個人的には、個々のメンバーで会ってはいるのですが、この3人が揃うと、また異なった化学反応が起こるのでしょう。会って話すだけでそう思っていたので、実際に3人で音を出すと、やはりどことなく以前の香港の風を思い出すと言いますか、それが本当に心地良い時間だったのでした。
選曲は、やはり香港でライブをやっていた時に取り上げた曲が中心となりました。ここでしか取り上げない曲然り、他のライブで何度となく取り上げている曲も、ここにはちゃんと D.S.T. のサウンドが存在しており、自分達ならではのアプローチでライブを作り上げていくという方向性が確かにありました。ジャズ系が多いので、基本的には即興的な演奏がメインになりましたが、その場で判断して音を重ねていく作業はとても遣り甲斐がありました。
そして、この日にはゲストボーカリストとして、ヨノアさんを加えて2曲程セッションさせて頂きました。自分は初めましてで、紹介してきた丹精君自身も、そんなにまだ知り合って時間が経っていないようでしたが(笑)、見た目を遥かに覆すソウルフルなボイスにまず驚き、そしてフロントとしての役割もしっかりとこなしている姿は流石だと思いました。今回は2曲だけの参加でしたが、また色々な側面をもった曲で一緒に音を出したら楽しそうな気がしました。
また、香港から来て頂いたお客さんにも、飛び入りで1曲歌って貰う等、振り返ってみればこの日はとてもバラエティに富んだ1日になっていたと思います。…そういえば、この日お越し頂いたお客さんは、遠方からの方が非常に多い日でもありました。“in Tokyo”…と銘打ちつつも、都外からのお客さんや海外からのお客さんに恵まれるというのも、ある意味で D.S.T. らしい状況なのかもしれません(笑)。ライブの頻度こそ少ないものの、またメモリアルなライブをお届け出来ればと思いました。皆さんどうもありがとうございました!
☆外苑前 Z・imagine のHP…http://www.radio-zipangu.com/zimagine/
そもそも江差線自体がローカル線でしたが、この路線が様変わりするのは、青函トンネルが開通した事により、本州と北海道を結ぶ津軽海峡線の、北海道側の接続路線としての役割を与えられた時でしょう。電化や線路の改良工事が行われ、本州と北海道を結ぶ昼行特急の他、長距離寝台特急『北斗星』号、『トワイライトエクスプレス』号、そして長編成の貨物列車が頻繁に往来する路線になりました。その中からすると、ローカル輸送に関しては、日中は1両編成の気動車が何往復かするくらいでしたが、新幹線の開通後は、線内を走る旅客列車はこのローカル輸送のみになるでしょう(貨物列車は存続)。
もう新幹線の路盤は殆ど完成しており、後はソフト面の完成を待つばかりです。江差線で見られる色とりどりの列車を見られるのも後残り僅か…という事で、今回は遠く北海道まで足を延ばしてみたのでした。江差線内の様子の他に、北海道新幹線の暫定的な終着駅となる新函館北斗駅(現、渡島大野駅)も見てきました。周囲に何も無い所に建てられた巨大な駅は不思議な感じではありましたが、開業まであと3ヶ月というところです。この付近の鉄道事情も大きく変わる筈であり、恐らく最後になるであろう江差線の現在の状況を見るのは、とても大きな意味があると思ったものでした。…もう既に冬景色となっていた函館ですが、さんぽ時は概ね好天にも恵まれました。それでは御覧頂ければと思います!
●日時…2015年12月7日 ●距離…37,8km ●駅数…12駅
場所が場所だけに、函館には前日入りを果たしていましたが、当日の朝を迎える前に、深夜の訪問列車をカメラに収めるという目的もありました。…という事で、深夜1:00頃に函館駅で迎えた列車というのが、夜行急行『はまなす』号です。
青森駅〜札幌駅間を青函トンネル経由で結ぶこの列車は、現在JRで唯一の定期急行列車でもあり、数少ない夜行列車の1つでもあります。機関車が客車を牽引するという、鉄道発祥の頃は当たり前だったスタイルも既に貴重なものとなっており、正に現代に生きる夜汽車に相応しい列車とも言えましょう。車両はかなり年季が入っており、寒さの厳しい北の大地で走り続けた貫禄をも感じさせてくれました。
この列車、自分には馴染みが深く、安く青森〜札幌間を、それでいて夜行時間帯で効率良く移動する事が出来るので、かつて演奏ツアー時に往復で利用した事があったくらいでした〔竹内大輔の写真日記(〜2009)、Generation Gap & The Linda カップリング・ツアー、北海道編(2007.9.13~9.17)参照〕。…とは言え東京から鈍行で丸1日かかって青森駅まで来て、更に夜行列車で札幌駅まで…という行程は身体には堪え、流石に今の自分では出来ないかも…と思いつつ、駅に停車している列車を見ては当時を懐かしんだりしたものでした。これも、新幹線開通時には廃止が決まっています。後少しの間、無事に走り続けてくれたらと思います。
…夜を明かし、今度は朝一番となる江差線の列車に乗る為に再度函館駅にやってきましたが、ここでもう1つ撮っておきたい列車があります。それが、恐らく御存知の方も多いと思われる、寝台特急『カシオペア』号です。
『はまなす』と違って歴史は新しく、1999年に豪華寝台列車として登場し、1編成のみが造られた為に1週間に上野駅〜札幌駅を3往復するスケジュールが与えられ、瞬く間に人気列車に躍り出た列車です。まだまだ走れる筈ですが、やはり新幹線開通と同時に廃止になる運命にありまして(この車両を使って、別列車の設定が検討されています)、これもまた貴重な写真となる事でしょう。
このように、まず江差線を語る上で大事なのは、本州と北海道を結ぶ路線…という役割が与えられている事で、それ故に『北斗星』号や『トワイライトエクスプレス』号という寝台特急も、かつてはこの路線を頻繁に走っていた事を忘れてはならないのです。これらの列車も既に廃止されてしまい、『はまなす』号や『カシオペア』号が最後の砦だったわけですが、函館への新幹線開通後は、青函トンネルは貨物列車を除いて、基本的には新幹線車両しか走らせない予定でいるので、ここで思い切った改革が進んでしまいそうです。新幹線ではなく、在来線が本州と北海道を結んでいたという事実を、今回は特に味わう必要がありそうです。
さて、長くなりましたが、江差線の普通列車に行き、現在の終点である木古内駅までまずは向かいましょう。そこから函館方面に折り返していう形で、今回の“さんぽ”を始めていきたいと思います。木古内駅は既に新幹線の駅が姿を見せており、今後、本州方面へはここでの乗り換えが余儀なくされます。急に巨大で近代的な駅舎が出てきてビックリしてしまいますが、今後はこちらが日常の光景となりそうです。
前述通り、昔は更に江差方面に線路が伸びていましたが、2014年5月12日にその区間は廃止になってしまいました。現在はこの先は、津軽海峡線として青函トンネル方面に線路を伸ばすだけですが、それも新幹線に取って替わられます(…貨物列車は継続するので、線路も一応は繋がったままになる筈です)。…色々な思いが交錯してしまいますが、早速江差線の鈍行列車での“さんぽ”に入りましょう。この路線、日中は青森駅〜函館駅を結ぶ特急『スーパー白鳥』号、特急『白鳥』号等も行き交ってますが、江差線内での途中駅は起終点を除いて停車しないので、今回利用する列車は鈍行列車のみという事になりそうです。
鈍行列車に使われるのは、JRグループ全域で使われる一般型ディーゼル車両キハ40系…。国鉄時代に造られた車両で、その中でもJR北海道のキハ40系は窓が2重になっている等の、北海道仕様の車両となっているのが特徴です。車内は典型的なボックスシートですが、今やこちらも珍しい存在かもしれませんね。所謂“汽車旅”…というのが連想出来そうな雰囲気を醸し出しています。
木古内駅から2駅乗って、泉沢駅へ…。こちらは1両編成ですが、やはり本州と北海道を結ぶルートだと感じさせるのが、長大貨物列車の存在でしょう。鈍行列車に比べれば遥かに列車の本数が多いので、ここでの存在感は大きいものがあります。また、特急列車も軽やかに通過しているのを見ると、今まで乗ってきた列車が1両編成だったのは俄には信じられない気持ちになりますが(笑)、改めて、鈍行列車の利用者減の実態を感じさせてもくれますね…。
この先、列車は海外線に沿ったルートを走り、天気が良いと函館湾の海越しに函館山も臨めるのですが、なかなか函館には近付きません…。丁寧に湾に沿って、ぐるっと半周するような形で函館方面に進むので、暫くは海越しに函館山が見えるような景色が続くのです。当然、江差線からの車窓ハイライトもこの付近なのですが、何ぶんこの区間の鈍行列車の本数が少なく(現在、1日9往復)、“さんぽ”をするにもなかなか大変ではあります(笑)。ここでは路線バスの力も借りつつ、釜谷駅〜渡島当別駅間を“さんぽ”してみました。
釜谷駅舎は、貨物のコンテナを再利用したものとなっており、JR北海道のローカル駅では結構目にします。ここでは、1度列車を見逃してしまうと、次は2時間、3時間後…とかになってしまうので、列車1本1本が貴重です。駅に着くと、2、3人の乗り降りがあるような状況が続いている感じでした。
殆ど国道228号線と並行していますが、早速函館山も見えました(左上写真参照)。東京からずっと列車旅をしててこの区間に差し掛かると、北海道に入ったという実感が強く湧いた事を覚えています。ここを走る昼行特急列車は、殆どがJR北海道車両が担当する『スーパー白鳥』号となりますが、1日2往復のみ、JR東日本485系が担当する特急『白鳥』号も足を延ばします(右上写真参照)。これは本州で活躍する電車が北海道に定期的に乗り入れるという貴重な例でもありましょう。繰り返しになりますが、新幹線開通後のこういった例は、新幹線と貨物列車を除くと皆無となります。
それにしても雄大な景色です。北海道らしい…というのとはまた異なり、函館らしい景色とでも言うのでしょうか。真っすぐな地平線が伸びてという感じではないのですが、荒々しい海と、そこに切り立った丘に列車が走っているという風景は、やはりどこか遠くに来たという旅情が感じられます。今では特急列車も頻繁に走りますが、今後はローカル列車のみが走るという事で、かなりのんびりとした路線になるのではないでしょうか…。運行継続される貨物列車の存在が尚更際立ちそうな感じもします。
渡島当別駅は、可愛らしい駅舎を持った駅でもありました。この駅の近くにトラピスト修道院があり、その最寄りの駅にもなるという事から造られたそうです。郵便局との合築の建物でもありますが、終日無人駅となっています。駅の函館方にはトンネルがあり、トンネル内で上下線の分岐が行われています。これは、江差線が津軽海峡線の一部として使用するに辺り、貨物列車等の待避を考慮して、駅構内の有効長を拡大する工事が行われた為のものです。
この先、茂辺地駅、上磯駅と続きます。上磯駅から函館方面は住宅街が続き、鈍行列車の本数も倍になり、概ね1時間に1本程となります。駅間も短めに設定され、ここから起点駅の五稜郭駅まで5駅で 8,8km という距離ですが、先程の茂辺地駅から上磯駅までの距離もまた、8,8km というものだったりします。
駅間も短いので、上磯駅〜清川口駅〜久根別駅と、2駅分“さんぽ”してみましょう。住宅街や工場が多い中を走るので、先程の雄大さ溢れる景色とは違った世界のようですが、これはこれで地元密着型の雰囲気も醸し出していて興味深いですね。この2つの駅間をまたがっても、距離的には 2.3km というものでした。
キハ40系は非力なので加速に時間が掛かり、この2駅間でも6分程掛かります。加えて単線であるが故、途中の駅での列車交換待ちや特急列車等の待避もあったりするので、上磯駅から五稜郭駅まででも20分以上掛かる事はしばしばで、その遅さが乗客離れの一因にもなっているのは否めません…。第3セクター化を切っ掛けに、鈍行列車の電車化を検討してスピードアップを図っても良いと思うのですが、財政的にも厳しい部分があるのでしょう。ひとまずはキハ40系を譲り受け、現状で推移していくようです。特急列車は全て新幹線に替わるので、その分の待避時間は少なくなりそうですが、今後の路線の発展の為にも、近代化は避けて通れないかもしれませんね。ちなみに現在の特急列車は、この区間を5、6分程で駆け抜けていきます。
さて、JR函館本線と合流して、そろそろ起点の五稜郭駅に到着します。江差線の列車は全て函館本線に乗り入れて、この先の函館駅まで足を延ばしていますが、江差線としての起点は五稜郭駅なので、今回の“さんぽ”もここまでとなります。五稜郭駅から木古内方向を見ると、左奥に向かう方が江差線という事になります(右下写真参照)。右奥に向かう路線は、前述の函館本線の長万部、札幌方面となります。
五稜郭駅構内は広く、貨物列車も多く見掛けます。この近くの函館貨物駅が本州と北海道を結ぶ貨物列車の拠点、スイッチバック駅ともなっている為で、これは新幹線開通後も変わらず賑わう事でしょう。札幌方面へ向かう優等列車、特急『スーパー北斗』号の姿も見かけ、ここからは道内列車の性格が強くなり、JR北海道エリアの雰囲気の本領発揮!とでも申しましょうか…。
これでJR江差線の“さんぽ”は終わりとなりますが、前述通り、せっかくなので今後の北海道新幹線の開通後に、函館の拠点駅となる駅を見ておきたいと思います。それが、函館駅から5駅札幌方向に進んだ(五稜郭駅からは4駅先)、渡島大野駅という場所です。
渡島大野駅は現在、普通列車のみが停車する小さな駅です。そもそも列車本数は少なめではありますが、この区間は、函館本線の迂回路線である藤城支線と並行区間にもある為、普通列車の本数も更に少なめで、1日に上下併せて20本程度の列車が停車するくらいです。そんな場所が新幹線の停車駅に選ばれたのは、北海道新幹線は函館が終着ではなく、この先の札幌駅まで目指して造られている為で、真っすぐに札幌を目指すには、現在の函館駅の位置ではスイッチバックを要する等、非常に遠回りになってしまうからです(そもそも、市街地の中に新幹線を通すのも難しいかもしれません)。
そんなわけで、広い空間のあるこの場所が選ばれたわけですが、昔の渡島大野駅の雰囲気からすると大変貌も良いところで、急激な出世を遂げたとでも言いましょうか。とにかく、激しい変化がこの場所には起きていたのでした。もう、駅は外観を含め、大まかな部分は完成しており、いつ新幹線車両が来てもおかしくない状態になってはいました。雪が積もっていたので、駅前の整備された様子は若干分かりにくかったのですが、恐らく綺麗に、そして整然とされた風景が広がっているのだと思います。駅から離れ、札幌方向に進んでみると、新幹線の高架橋はこの先でひとまず断たれていました。右下写真は、隣りを走る函館本線の線路をオーバークロスする車道からのもので、更に新幹線が延伸された時に、この道路の処遇はどうなるのかも少し気になるところでした…。
この道路から札幌方向を臨むと、大沼方面へ上り勾配で進んでいく線路が見えます。…そう、ここから先は函館本線は山越えの区間が、北海道新幹線はこの山を長大トンネルでぶち抜くかもしれなく(大沼駅や森駅は経由しない)、とにかく札幌に速く到達させようという理念が感じられそうです。
北海道新幹線の札幌駅までの開通は、今のところ2031年の春が予定されており、その時の東京駅〜札幌駅間の所要時間は5時間1分との事です。現在の東京駅〜福岡駅間の所要時間と殆ど変わらないので、新幹線で札幌に行こうとする需要も見込めそうではありますね。まだまだ先の話しですが、動向を注意深く見守っていきたいと思います。…というより、まずは函館までの開通ですね。新駅は渡島大野駅…ではなく、新函館北斗駅という名前に生まれ変わります。道内の鉄道体系にも変化が出てくる事でしょう。また変化した函館にも、今度は新幹線で訪れたいものですね。その時は第3セクター化された後の江差線(➡道南いさりび鉄道…という鉄道会社になります)にも注目してみたいものです!
☆北海道新幹線スペシャルサイト…http://hokkaido-shinkansen.com/
☆道南いさりび鉄道のHP…http://www.shr-isaribi.jp/

5月16日(木)