5月11日(1日目)
自分は、前日の5月10日に渋谷でのライブ〔凝縮を目指したい参照〕を終え、一時帰宅をしつつも、ほぼそのままの足で神奈川県の鷺沼駅へと足を運ばせました。ドラムの伊藤隆郎さんの自宅が、わりと近くにある為で、ここでまた前回のツアーのように楽器を入れ替え(勿論、入れ忘れが無いように厳重に注意…笑)〔TRI4TH 関西ツアー(2012.5.3~5.6)参照〕、そのまま東名高速道路で西へと車を走らせました。
前回、TRI4TH での車移動では、それぞれの運転時間の間隔がやたら短い…と書きましたが、今回はそうでもなく、それぞれが2時間強は運転していたでしょうか…。やはり、鳥取までの道のりはどうしても時間が掛かってしまうので、少し長めのスパンを置かないと面倒な事になってしまう事の表れでしょう。自分は、東名阪自動車道の御在所SA(三重県)から、中国自動車道の加西SA(兵庫県)を担当(どちらも、関東在住者にとっては、馴染み無い地名ですよね)。今回は言わば、早朝の時間帯担当でしたが、前日のライブ前にビールを飲んでいたので、仕方ありません(笑)。いや、むしろその為に、早い時間にビールを飲んでおいたので、これは計画的なものだったと言って良いのではないでしょうか。
加西SA到着時点で、時刻は朝の8:30頃になっていましたが、ついにこの後、自分に眠気が襲い始めました(逆に、それまではずっと起きてられました)。いつの間にか車は高速道路を降りて地道を走り、途中での休憩ポイントも眠ったまま過ごし(笑)、気付くと藤田家の実家の前に着いているという状況でした。
そう、ここは鳥取県の倉吉市…。サックスの藤田君の出身地でもあり、今夜はここの家にお世話にもなり、そして今夜の演奏場所である Cafe 楽…は、この家のほぼ隣りに位置しているのでした。何だか一気に地元感が漂ってきますが(笑)、到着時刻は朝10:30…。そして、この日のお店への入り時間は15:00。もう皆の脳裏に、藤田家で仮眠が出来るという思いが浮かんでいた事でしょう。…その前には勿論、Cafe 楽には挨拶も済ましておきまして…、では、いったん眠る事にします(笑)!
自分で言うのも何ですが、この時の寝付きは物凄く良かったです(笑)。寝て起きて、次に気付いた時には時計はもう14:30過ぎになっており、間の記憶が飛んだまま、“Cafe 楽”入りを果たしました(この時、家の隣りに位置するのが、どんなに嬉しかった事やら…笑)。お店では既に機材セッティングの準備がなされ、テーブルや椅子がいったん片付けられ、徐々にステージらしき雰囲気が出来上がってきています。そもそも、このお店でライブ…というものが行われる事自体が初めての事で、自分達は勿論、店員さんも慣れない状況にドタバタな感じではありますが、なんとかステージが出来上がり、リハーサル中には客席も出来上がり、いよいよ本番を待つのみとなりました。
…ライブは18:30からの予定となっていましたが、お客さんは既に満杯の状態となっていて、こちらも気合が入るというものでした。流石、鳥取と言えば藤田家…という感じですが(笑)、こういった Cafe でのライブというのも、またいつもと違った雰囲気もあり、最初は探り探りの演奏になっていく事でしょう…。これはもう、自分達的に既に分かっていた事で、この共通の思いが、結果的にリラックスした演奏に繋がっていった事になるのです。
この日は、今までやってきたオリジナル曲は勿論ですが、“わらべ JAZZ”の曲も積極的に取り入れて、誰にでも分かりやすい感じのステージをお届けしていきました。初めて行う場所…という状況もあるのでしょう。自分達の最近のライブを振り返ってみると、オリジナル曲に特化する日もあれば、“わらべ JAZZ”に特化する日…というように、日によって選曲の傾向が色々と変わっていくものですが、この日が、そのどちらもを融合させた選曲になっていたのは、やはりお店の雰囲気と、客層を考慮してのものだと思います。…どちらかと言うとオリジナル曲が多めになったのも、まあ理解出来る事で、“TRI4TH”としての自己紹介を兼ねつつ、ここ最近の活動をアピールする時間であったりと、その辺りはバランスで成り立たせている感じです。初めて御覧になった方は勿論ですが、リピーターの方にも聴きやすい時間が、そこにはあったように思いました。
目新しかったのは、織田君がこの日、この鳥取にくる車中で作ったという、言わば新曲を披露した事でしょう…。本当に、先程出来上がったばかりのホヤホヤの曲で、この倉吉という土地をイメージして作ったとの事でしたが、自分達としても初見に近い状態で演奏したので、とにかく譜面と、そこから湧き上がる音を素直に受け取り、そのまま音にしていったという感じでした。タイトルにしても、仮のままなので、この先どのような展開が待っているかは全く分からないのですが(笑)、演奏してて、非常に新鮮な時間だったと思います。TRI4TH はどちらかと言うとリハーサル(当日ではなく、事前のスタジオにて)を入念にしていくバンドで、今回のような状況で新曲を披露するという機会は殆ど無く、それが新鮮さに繋がっていったのだと思いますが、個人的にはとても楽しい時間でした。皆、曲を完成させようと、必死と言えば必死の状況でもあるのですが(笑)、そのスリル感がまた良かったような(そして、曲調がそんなにスリル感が無いのが、また良かったのです…笑)…。ある意味で、一番ジャズらしかった時間だったかもしれませんね。
今回は全2ステージと、たっぷりお送りさせて頂きましたが、基本的にはあっという間に過ぎ去っていった感覚が強かったですね…。この日のスケジュール的に、深夜中に東京から鳥取県まで移動してきて、仮眠、後のリハーサル→ライブ…だったので、余計にそう思ったのかもしれませんが、それでも印象に残るライブではありました。急ぎではありましたが、ここでライブを実現出来た事の達成感と、長い1日の内の、このライブの時間にピークを持ってきたが故の疲労感が入り混じったような…、とにかく、十分に満足出来た時間だったと思います!
TRI4TH として、自分が鳥取(倉吉)でライブをやるのは今回が初めてで、自分的には自己紹介も含めたライブになったと思いましたが、温かいお客さんに囲まれ、楽しいライブを過ごす事が出来ました。そして、音楽に対する静かな熱さも感じましたね。それは一体感だったり、自分発信の勢いの高さだったりするのですが、それらも含めて、今後が楽しみになる事間違い無しの手応えは感じました。またライブ…、やりたいですね。どうもありがとうございました!
ライブ後は、そのまま徒歩1分の場所にある打ち上げ会場へ…と言うか、先程の藤田君の実家に戻ってきただけですが(笑)、ここで藤田家知り合いの方を囲んで、食事も兼ねた懇親会が開かれました。ビールが振る舞われ、ワインが振る舞われ…、そして、食事の量が半端な感じではなく振る舞われた…という事も記しておきましょう(笑)。それまでの移動の苦労が報われるような時間で、更に楽しい時間を過ごしていきたい感じでしたが、これまた次の日の朝が、とてつもなく早いのです…。時計が24:00を回って、流石に眠っておかなければいけない時間となりました。そう、このツアーは今日がゴールではありません…。あともう1日…、言わば全48時間の内、残り24時間の過ごし方が大切になってくるのです…。果たして、次の日はどんな1日が待っているのでしょうか。それまで、束の間の睡眠をとりたいと思います。
5月12日(2日目)
この日は、藤田君の家を朝5:00には出なければならない事になっていました。この日は大阪の堺市にて、昼の演奏になるので、会場に朝9:00頃には着いていなければいけなかったからです。眠い目を擦りながら時計を見てみると、既に4:40という時刻です。…しかし、残念ながら?身体が全く動きません…。自分が眠らせて貰っていた大部屋には、織田君や隆郎さんも同席?していましたが、皆、同じく動く気配がありません。まあ、そんなもんか、…と思っている内に、時刻は4:45、4:50と経っていって、ついに4:55…、「おはようございます!!」という大きな声と共に、その沈黙は打ち破られました。顔を上げると、妙に爽やかな藤田君が、笑顔で部屋の中に入ってきているところでした。
家の方に挨拶をして、そそくさと大阪へ向けて出発しました。若干、雲の多い天気でしたが、この日本海側だけだったのでしょう。山を越えて高速道路に乗る辺り(ここまで、1時間くらいは掛かるのですが…)では青空も見えてきて、天候と共に、皆の目覚めもハッキリとしたものになってくるのが分かったくらいでした(笑)。
高速は概ね順調で、ほぼ渋滞も無く大阪市内まで来る事が出来ました。…とは言え、堺市は大阪地区の更に南側に位置するので、いくら順調とは言え、この大阪市内を抜けるのは慎重にならなければいけないのですが、ここも混雑する事無く、今回の演奏場所である大阪リーガロイヤルホテルに到着しました。ホテルでの演奏!…ではなく、その敷地内にある堺ポルタス広場という所でしたが、言わば南海電鉄の堺駅の駅前…という感じでしょうか。とにかく、時間通りに着けて良かったです。
会場には早く着いたものの、機材は全て自分達で持ち込みで、まず会場にそれらを運んでいかなければなりません。ドラムキーボード等は、もはや現地調達で、ここ堺市に着いてから、再度それらを借りに向かったので、意外と時間はタイトだったのです。つまりは、実際に指定された時間よりは早く着いていたものですから、この時点での会場の静けさと言ったら、本当にここで行われるのかと思ってしまう程でした(笑)。まあ、遅刻するよりは十分マシですね。
今回この場所では、堺警察署による自転車交通安全「春の集い」というイベントに、TRI4TH がゲストとして出演する…という事になっています。イベントは13:00から始まり、会場の広場には椅子を敷き詰め、安全指導等を行っていき、途中では“ザ・セーフティー・サイクルマン”という謎のキャラクターも登場(かなりガタイが良い…笑)したりして、なかなか皆さん楽しんでおられる様子です(笑)。そして、意を決して?自分達の登場。『わらべ JAZZ』を中心に、野外という環境を生かして、伸び伸びと演奏させて頂きました!
警察のイベントという事で、“犬のおまわりさん”は欠かせません(笑)。やはり自分達の特徴を端的に表す時に、『わらべ JAZZ』は本当にやりやすいですね。ジャズという、言わば特徴的な演奏に、個々のアレンジを施している部分を如実に見せる事が出来るのです。そして、元の曲はと言えば、誰でも知っている“童謡”なのですから、気にならないわけがありません。今回は子供達も多く見てくれていましたが、やはりお客さんの中心は御高齢の方々…という感じで、そこは逆に“童謡”からのジャズ…という話しがしやすかった環境のようにも思いました。そんな方々を踏まえてか、事前に、舟木一夫の“高校3年生”のリクエストがありまして(笑)、この曲の演奏をジャズらしくお届けしたもの、この日の特徴だったように思いました。
“幸せなら手をたたこう”では、やはり手拍子を促しましたし、ラストの“ぶんぶんぶん”では、お客さん皆で立ち上がって、なかなかのテンポ感ある曲に手拍子を付けて、盛り上がってくれました。野外という環境ではあるものの、高い所に屋根が備え付けられてあって、音は結構反響してたりしたのですが、手拍子もその反響に便乗してか、かなり大人数で楽しんでいるような状況になっていました(笑)。警察のイベントだったので、ある程度は固いイメージのステージにしなければならないのかな…とも思っていましたが、見てくれた警察の方々もノリノリで、本当に楽しい時間になっていて何よりです。改めて、ありがとうございました!
ステージ後には、CDの販売やサイン会等を行いましたが、子供達が大勢で駆け付けてくれたのは嬉しかったです。手には1枚の紙切れ(中には、ノートや折り紙を持って来ていた子供もいましたね…)を持っていて、これにサインして!…と言うではないですか。本当に普通の紙切れだったので、一瞬躊躇うも(笑)、皆で丁寧にサインを書いていったものです。大事にしてくれれば良いのですが…(笑)。
…さて、ここは大阪の堺市に位置するわけですが、ここで先週のツアーでもお世話になった、関谷君の御家族と落ち合い、このまま御飯に連れて行ってくれる事になりました。この日の演奏はもう終わりで(つまりは、ツアー中の演奏を全行程終えた事になります)、後は東京に真っ直ぐ帰るだけだったのですが、この腹ごしらえの時間は非常に大事な時間です。スタミナを付ける意味でも、トンカツを選択し、十分に満足のいく身体に調える事が出来ました。関谷君的にも、大切な家族の時間になったのではないでしょうか。どうも御馳走様でした!
…さて、ここまで来たら後は東京までドライブです(笑)。この時点で時刻は17:00過ぎぐらいになっていましたが、うまく行けば同日中に自宅に着けるかもしれません。都市高速を使って名神自動車道に入り、その後は新名神、東名阪、伊勢湾、東名、新東名…というルートで帰りました(勿論、途中でお土産は買いつつ…笑)。途中では渋滞も殆どなく、やはり新名神や新東名の威力の甲斐もあってか、自宅には先述通り、24:30に到着しました。優秀な所要時間ではありませんか!
この約48時間前に自宅を出たと思うと、なかなか感慨深いものがありますが、2日間で鳥取まで行って、しかも大阪に寄って帰れる…、というものは実現を果たせた事になります。今後への自信がついたと共に、次作CDにもこのモチベーションは反映されそうですね…。そして先週の関西ツアーと併せて、自分的にも、TRI4TH のメンバーとしての自信がついた1週間となりました。どうもお疲れ様でした!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆湯梨浜(鳥取)Cafe 楽のブログ…http://blog.zige.jp/raku-yuru/
☆大阪リーガロイヤルホテル堺のHP…http://www.rihga.co.jp/sakai/index.html
…と、少し話しは逸れますが、このライブの日の深夜に、自分は鳥取へて向けて車で旅立つ事になっており〔48時間で、東京→鳥取→大阪→東京(車移動)参照〕、どこかで自分の運転の出番も回ってくると思ったので、ライブ後の飲酒は不可能。…という事で、ライブ前の17:00ぐらいにそれは済ませておきました(左上写真参照)。今回のコラボ・フードは、お店オリジナルのカリフォルニア・ロールで、彬子さんがこれを見て、「カリフォルニア・ロールってー、御飯だったのー?」と言っていた事に衝撃を覚えました(笑)。
さて、本題に戻りましょう。方向性を変えた…と書きましたが、演奏そのものと言うよりは、ライブの順序と言いますか、流れと言いますか…。時間的に、いつもは6曲演奏するところを、今回は5曲にまとめた…というのが目新しかったと思います。たかが1曲減っただけで…と思うかもしれませんが、これは予想以上にライブに変化が出てくるもので、ある意味では6曲演奏する時より、内容の濃いものが出来上がるのです。
ライブの演奏時間の感覚というのは、実質的な時間の長さより、それらの音に飽きてしまう事の方が、時間の経過が長く感じるように思います。その意味では1曲省く事により、飽和状態になってしまう時間を避けられると言いますか、飽きさせる時間を少しでも抑える事が出来るというものです。若干、消極的な発想に捉えられるかもしれませんが、ライブの運びを勉強していく上では(特に彬子さん的には…笑)重要なアプローチと言えます。その為か少しは内容的に凝縮されたものが出来上がったように思いましたし、いつもより1曲減ってしまった…という感覚も殆どありませんでした。むしろバランスの良い時間が流れていたような…、そんな気がしてしまう程でした。
最近の彬子さんのライブ活動として、わりと自主企画イベントが多かったここ最近での、今回の通常の対バンライブという状況でしたが、本人的に、若干悩んでいる風潮があるそうです…。今年の秋ぐらいには新しいCDを出したいとの思いもあるようですし、歌の事やライブの事…、そして今回の、少し変化を付けたライブを経験してからの事でもあったので、確かに色々と思う事はありそうですね。
こうした中で、どのようにまたライブをやっていき、歌っていくものが変わっていくのか…、どのような方向に進んでいくのか…。しっかりとサポートしていきたいと思います。そして来月の6月19日(火)には、そんな彬子さんの自主企画イベントとして Feel Our Soul !! Vol.3 が吉祥寺 Star Pine's Cafe で行われます。まだ“答え”を提示するには早いものの、現段階での1つの到達点が見られるライブになる事でしょう。どうぞ御期待下さいませ!
☆彬子さんのHP…http://www.akiranochikara.com/
☆渋谷 Under Deer のHP…http://under-dl.iflyer.jp/venue/
前作と比べて大きな違いは、やはり前作は“Aka Is. Funky”という、曲そのものをピックアップしたCDになっていたわけですが、今作では“沖縄民謡のジャズ・アレンジ曲”という、いわゆるアルバム自体の“テーマ”を掲げての作品にしたという事です。今年は沖縄の本土復帰40年にあたり、西仲さん自身も、この年を何かの節目と捉えて、アルバムの作成を決意したのだとか…。メンバーは、東京で何度かライブを行ったカルテット編成〔西仲美咲、東京ツアー(2012.4.12~4.14)参照〕を指名して頂きまして、つまりは西仲さんは現在沖縄に住んでいるので、わざわざこの為に東京にやって来てレコーディングを行ったという事になります。
そんなレコーディング・メンバーは、ピアノに自分、エレキベースに、前作も参加して頂いたトオイダイスケ君、そしてドラムには国場幸孝君です。お互いのプレイにも慣れているメンバー同士という事で、恐らく順調にいくだろうという事は、メンバーが決まった時点で予想出来たものでした(笑)。
実際、スタジオを予約した14:00~22:00の8時間で、沖縄民謡のアレンジ曲を5曲、そして今作唯一の西仲さんのオリジナル曲を1曲の、合計6曲録る事が出来ましたから、これは順調と言って良いスケジューリングだと思いました。…まあ、最初の1時間と最後の1時間は、楽器のセッティングや、録音を聴き直したりする時間に充てられるので、実質的に、1曲1時間ペースでしょう…。スタジオを借りているという立場上、時間との戦いも大きくは無視出来ない存在となっており、その意味では今回のレコーディングは効率且つ、充実していた内容のものになっていたように思います。
そして何よりも良かったのが、西仲さんの思いが素直に、たっぷりと詰められた音楽になっていた事でしょう。沖縄民謡のジャズ・アレンジ曲は、これまで、西仲さんとのライブで数多く演奏してきていますが、これらをCDの“作品”として残すという事に、やはり意味は感じられるのだと思いました。西仲さんの話しで印象的だったものの1つに、今回の曲を演奏するにあたり、沖縄民謡のオリジナルを YouTube で見て研究してみたけど、どれもメロディが細かく違っていたりするから、結局どれが本物か分からない…というものがあります。…これはとても興味深い事で、要するにそれぞれの演奏者で捉え方が異なっており、それがそのまま音に出ている…という事なのでしょうが、面白いのが、今から自分達もそれらの一員に加わろうとしているのです。民謡というのは、人から人に渡って受け継がれていく音楽でもあり、自分達はジャズという縛りがありますが、その縛りがあるが故に更にオリジナリティ溢れる楽曲として、自分達なりの解釈の沖縄民謡をお届けする事になるわけなのです。自分達が演奏したこれらの曲を誰かが聴いて、またその誰かの解釈の沖縄民謡が新たに生まれたとしたら、こんなに嬉しい事は無いでしょう。伝承というベクトルの中に加われた…。そう思えただけでも、この作品に携われた価値は大きいと思います。いい作品になるのではないでしょうか。
…レコーディングが順調に終了した事もあり、スタジオ内のテラスでプチ打ち上げ(右上写真参照)も行ってきました。これは、〔相澤卓也、ドッキリ誕生日会参照〕でも見覚えのある場所かと思いますが(笑)。テラスがあるばかりではなく、スタジオ内では生ビールも販売しているのです。しかもそのビールは、ここのポイントカードのポイントで交換出来る物でもあるので、ポイントがある程度貯まっている西仲さんの場合、そのポイント内で人数分(車で来ざるを得ない国場君以外…笑)のビールは注文する事が出来ていました。今回のレコーデイングの総評等を真剣に話し合い、こちらもまた楽しい時間ではありました。
予定では、9月の頭頃に発売したいという今回のCD…。是非とも期待していて下さい。自分も首を長くして?楽しみに待つ事にしましょう♪
☆西仲美咲さんのHP…misakinishinaka.com/
☆吉祥寺 Leda のHP…www.studioleda.com/
丸2日間…というのは本当にそうで、具体的には、11日になったばかりの1:00頃にスタートさせ、12日の24:30に帰宅をしたのです。言ってしまえば、今回のツアーは丸48時間という時間で行われたという事です。この48時間内で、車で鳥取まで出向き、ライブを行い(左下写真参照)、次の日の早朝に大阪に移動し、昼過ぎにライブを行って(右下写真参照)、そのまま車で東京に帰宅…。久し振りにかなりの強行軍を経験したと思います。
今回も、2日間ぎっしりに詰めに詰め込んだ、盛り沢山の内容のツアーになりましたが、今の心境としては、とにかく無事に帰れてホッとしている…という感じです(笑)。また詳細は後日に書かせて頂きますので、ひとまず一休みさせて下さい…、お疲れ様でした!…そして、今回もツアーに関わって下さった皆様へ…、どうもありがとうございました!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
訪問地は大阪と名古屋で、2ヶ所だけですが、その次の週には、更に2ヶ所の場所を訪れる事にもなっており、いよいよ本格的にバンド・メンバーとして、地方遠征に向かっていくのだという意気込みを入れていきたいところでもありました。スケジュール的には、5月3日(木)の深夜に東京を車で出発し、4日(金)に大阪でライブ…、1泊して次の日の5日(土)に名古屋でライブ…、そして、そのまま東京に車で向かい、6日(日)の朝に東京到着…と、こういう流れになります。結構タイトではありましたが、メンバーで1台の車で遠征するというのも、久し振りの経験です。不安もありつつでしたが、それ以上に楽しさがあった、自分にとって非常に印象深いツアーとなりました。
5月3日(1日目)
スケジュール1日目…とは言え、この日の深夜に東京を出発したので、実質的に1日目にするのは微妙なのかもしれませんが、この日の夜に、ツアー・ライブのリハーサルを行うべく、皆でスタジオに入っていたので、ある意味でこの日も1日目でしょう。連日、メンバーそれぞれは大忙しで、なかなかライブのリハーサルという名目でスタジオに入る事が出来なかったので(この時期は、プリプロをよく行っていました)、これは貴重な時間と言えたでしょう。…とは言え、曲そのものは慣れたものばかりです。むしろ、リハーサルと言うか、本番のステージを前提とした音出しを行っており、これはパフォーマンスを重視した作りを目指していたので、非常に身になる状況ではありました。
ここのスタジオは、ドラムの伊藤隆郎さんの自宅の近くに位置し、まずはそこに移動…、そして荷物を全てサックスの藤田淳之介君の車に移し、改めて、この車1台で関西方面に向かう事になります。ウッドベース(少し小さめですが)があって、着替えがあって、売る為のCDも勿論あって…と、荷物は結構な量になっていましたが、更にバンドメンバーが5人乗れなければなりません。見た目には窮屈そうですが、思ったよりも、そんな状態に慣れている自分達がいたのにも驚きでした(笑)。
…では、まずは大阪に向かいましょう!…忘れ物は無いですか?…忘れ物は、、、
ある!!!(左上写真参照)
…これ、リハーサルを行ったスタジオの駐車場での写真ですからね(笑)。どれくらい、自分達の手元から離れていたのだと考えると、恐ろしくなります…(笑)。さあ、無事に見付かった事で、今度こそ向かいましょう!
5月4日(2日目)
TRI4TH のメンバーは、自分も含めて全員が車を運転出来るらしいので、これは心強いです。今回の移動車の持ち主である藤田君は勿論、ドラマーという立場柄、常に車移動である隆郎さんは当然です。そして、ベースの関谷君や、トランペットの織田君も免許保有者との事。しかし、どうやら織田君に関しては“超”が付く程、運転が得意ではないらしく、その運転者リストから外されているのだそうです。要は、実質は4人で運転を交替していく…という事ですが、やはり、ツアーに参加する事で見えてくる事情も多そうですね。今回は、そんな発見を見付けるのも楽しみなツアーになりそうです(笑)。
そして、その発見はまた新たに見付けられました。運転は交替で…と書きましたが、その1人1人の時間が驚く程短かったのです。これは人それぞれなので、特に不思議に思わない方もいるでしょうが、1時間走ったら交替…くらいの感じだったので、何だか頻繁過ぎないかと思ってしまいました(笑)。個人的には、1人あたり2~3時間なイメージでしたが、もう眠くなったら(疲れたら?)すぐに交替…という感覚で良いのだそうです。自分は4番目の運転者でしたが、新しく出来た新東名高速道路の静岡SAから…というのは、だいぶ交替が早いペースである証なのではないでしょうか。やはり、バンドによってこのシステムは独特なものがあるようです。
…という事で、自分は初めて新東名を運転したわけですが、その道の走りやすい事、走りやすい事…。これは逆に、新東名から既存の東名高速に戻った時に如実になりましたが、今までのが如何にカーブが多く、道も狭めだったのかが分かるというものでした。この時点で時刻は朝4:00頃になっており、怖い時間帯ではありましたが、無事に自分の運転は終了…。では、ついに織田君に運転…は回らず(笑)、改めて藤田君の出番となっていました。
この後は自分は少し眠っていたり、起きていても目は瞑っていたので、ちゃんと辺りを把握出来たのは、滋賀県の大津SAに入った辺りでした。空はまだ薄明るくなってきたくらいの時間帯でしたが、ゴールデンウイークの最中という事もあり、駐車場は満車に近い状態です。恐らく、SAに用事があるというか、駐車場に停めたまま眠っているのでしょう。混雑期の深夜のSAではよく見る光景ですが、自分達はまず、現地に着かなければなりません(流石に、5人で車中で眠るのは無理があります)。滋賀県という事は、大阪もあともうすぐです。もうひと踏ん張り、見せてやりましょう(笑)。
ところで、この日の演奏場所の入り時間は15:00というものでした。この時点で朝の8:00という状況でしたが、ではその空いている時間は…と言うと、誰もが仮眠をとりたいと思うのは当然と言えるでしょう。そこで向かったのが、スーパー銭湯的な場所でした。お風呂も入れますし、場所によっては仮眠をとる部屋もあったりするので、安くて、こんなに打って付けの施設は他に無いのです。そして電池残量ギリギリのスマホを駆使し(笑)、東大阪市に理想の場所を見付けました。名は、ユーバス Royal 高井田店。よくあるスーパー銭湯より値段は高いですが、専用のリクライニング・ルーム(フル・フラット可♪)が使えるのが嬉しいお店です。ここでは気分をリフレッシュさせ、全員が仮眠をとる事もでき、大分気持ち的には楽になれました。メンバーの中にはドクター・フィッシュを体験してる人もいまして(右下写真参照…笑)、どうやら思った以上にリラックス出来ていたようです。…さて、改めまして、この日の演奏場所である、心斎橋 Club Jungle へと向かいましょう!
この日は大阪のバンド、カルメラとの2マン・ライブを設定されていました。自分は初めてお会いする方々でしたが、TRI4TH の他のメンバーは何度か共演を果たしている中で、久し振りに顔を合わす雰囲気が見て取れます。そして、TRI4TH に新メンバーが入ったんですよね?…という報告を促されつつ(笑)、それぞれのメンバーを改めて自己紹介し、リハーサルへと突入させました。
今回、自分達のリハーサルをするにあたって、最も重視したところはライブの“流れ”でした。自分達にとっては、どうしても“アウェイ”な場所(悪い意味ではないですよ)になってしまう、大阪でのライブ…。多くのお客さんに耳を傾けて貰うには、バランス良く飽きさせないステージを展開させていかなければなりません。曲そのもののクオリティも勿論大事ですが、曲間…というのも、無視出来ないファクターになっているような気がします。セットリストは全部で10曲弱という感じでしたが、どこで曲を繋いで、どこでMCを挟むか…、また、曲を繋ぐにしても、やり方は千差万別です。…現在の自分達が出来る最上のものを考え、それを確認していく作業が、今回のリハーサルの時間だったように思いました。
カルメラのリハーサルは、既に自分達が来る前に終えていたようで、このままお互いのメンバーを何人か引き連れ、腹ごしらえにと向かいました。せっかくなので、カルメラの方達によるお勧め処が知りたいものですが、これがまた興味深い所に案内されました。要はカレー屋(インド料理屋?)なのですが、家と家の狭い路地裏みたいな所を通らなければ入口は見付けられず(実際、結構迷っての到着でしたし…笑)、しかも店構えはどう見ても民家なのです。これは教えられないと辿り着けない場所だなとは思いましたし、味も本格的で、とても印象的な店だと頭にインプットされました。何だか、ある意味で大阪らしい奥深さを感じたと言うか、早速大阪の洗礼を受けたような夜御飯でもありました。
お腹も満足になって、いよいよ本番の時間です。トップバッターは勿論自分達となりますが、ある意味で、カルメラに良き熱さでバトン・タッチしなければなりませんし、またある意味で、正々堂々と道場破りをしていかなければなりません。カルメラのお客さんで、自分達のお客さんと共通な方々もいらっしゃるようで、ここは気合いを入れてステージに立たなければいけない…と言うのは、改めて確認する事項でもないように思う程でした。
早速、1曲目から飛ばしていきます。ライブというか、ステージングそのものは、4月末に行われたライブ〔キャラ変で臨む参照〕のものを大いに参考していると言いますか、押して押して押しまくる(笑)スタンスを基本に、更に濃い設定で臨んでいたようにも思います。MCは基本的には藤田君、それをサポートするように織田君が行い、メンバー紹介では隆郎さんのドスの利いた声も響き渡せます(笑)。
曲に関しては、今度レコーディングを行わせる用のものが殆どという感じで、お客さんからしたら新曲ばかりのライブだった…という事になるでしょう。唯一、“Yellow Butterfly”だけが最初のCDからの曲となりましたが、元々、馴染みのある曲は1曲だけにしようという意思もあった為に、こちらもある意味で“攻め”の構成になっていたと思いました。
振り返ると、盛り上げ曲が多かった印象がありましたが、やはり、クラブでのライブという状況でもあったので、お客さんも踊りに来る人というのが多いのです。また、大阪という地も無視出来なく、ステージ上で騒ぎたい、暴れたい(笑)!…という思いもあったのかもしれません。結果的に、メンバー全員が汗だく…という状況の中でのステージとなりましたが、やり切った感も大いに刻まれたライブとなりました。
そんなステージの中でも特徴的だったのは、唯一のバラード曲であった“Circle”と、この日が初披露となっていた、ピアノトリオでの“Black Panther”です。アゲアゲの曲が多い中で、良い中和剤になったと言いますか、これがバランスの良い飽きさせなさ…になっていればと思いました。曲調的には踊れるようなものではないのですが、メンバー同士の真の音の絡みを楽しんで頂きたいという、自分達ならではのステージングがよく表現出来ていたのではないでしょうか。
本編のライブが終わり、アンコールを頂きました。勿論用意していましたが(笑)、ここで単に自分達だけで演奏するのは面白くありません。せっかくなので、カルメラのホーンの皆さんに加わって貰う事にしましょう。カルメラのメンバーは8人で、ホーンだけでも4人いますから、見た目的にも相当豪華な事になっています。曲は自分達のオリジナル曲、“Hummer Head”で、セッション的に、とにかく騒いで、楽しく、音の渦を展開させていく事にしましょう♪
後は写真の通りです(笑)。それぞれがソロを回し、それぞれのアピール力を肌で感じる程、見応えのある時間になりました。ライブ自体も盛り上がり、ある意味でこの瞬間、自分達の自己紹介が完結されたのかもしれません…。そう思えたという事は、今の時点での自分達の魅力を、最大限に表現出来たという事でしょう。だいぶ体力は使ってしまいましたが(笑)、さあ、いよいよカルメラのライブが始まります!
カルメラのメンバーは、前述したように、合計8人…。やはりステージ上が豪華に見えます。いや、豪華に…と言うよりは、賑やかに見えると言いますか、とにかく、このステージに立っている時点で感じるオーラは凄いものです。そして1曲目ですが、何やら聞き覚えのあるフレーズが耳に…。何と、自分達の“Yellow Butterfly”のサビ部分ではないですか!
これは、やられました。コード進行こそシンプルになっていましたが(笑)、TRI4TH の曲を受けてのイントロダクションとさせているとは…。しかも、よく考えてみると、この曲をライブでやるとはカルメラには言ってないのです。…という事は、ライブ中に演奏しているのを見て、その時にカルメラ自身のステージやろうと決心したのではないでしょうか。確かに、今回の曲目の中では一番歴史がある曲で、恐らく過去に対バンした時にも耳に残っていた曲だとは思われますが、なんて素早い判断なのでしょう。自分は、今回の出演者の中で、カルメラのライブを初めて見る唯一の立場ではありましたが、この一瞬で、只者ではないバンドだと感じ、一気に皆に近付けたような気がしました。後はもうステージに注目するしかなかったのです。
メンバーが8人もいると、それぞれの個性が薄れてしまうような気もするのですが、カルメラに関してはその心配も無用でしょう。むしろ、それぞれの個性が強過ぎます(笑)。そして感心したのが、演奏中は勿論の事、MC中でのメンバーそれぞれの個性を引き出すような時間を設けてある事です。そもそも話しが上手いせいもありますが、初めて見る自分でも、メンバーそれぞれの個性を覚えてしまう程でした。
…そして、お客さんとの一体感も凄いです。これが大阪か…と、一括りにはしたくない程で、楽しく騒いで、楽しく踊っている中に、カルメラという音楽の個性が存在するのです。自分達の言う、適度なバランスが上手く機能しているだと思いますが、まだまだ何かの魅力が隠れていそうです。どうやら、まだ多くのライブを拝見する必要がありそうですね。世代的にいうと、自分達とほぼ同期というカルメラですが、メンバーの年齢は結構バラバラで、上は自分の2~3つ上ですし、下になると、自分より8~9歳は離れているメンバーも存在します。要は、メンバーの中だけで既に一回り違う世代が存在しているわけで、ここから生まれるパワーは物凄い事になるのだろうな…と感じました。これは TRI4TH には真似出来ない部分で、少し羨ましくも思いましたが(笑)、お互いに刺激し合い、お互いにこうしたジャズ・シーンを盛り上げていければ良いですよね。多くの事を学んだと共に、音楽シーンに首を突っ込んでいる自分を、変に誇りに思えたライブでもありました。
さて、あっという間にカルメラも最後の曲を終え、アンコールの拍手が鳴り響いてきます…。ここでは自分達のバンドから、織田君と藤田君が参戦して、最後に華を添えて演奏する段取りが組まれていました。勿論、その時点でも既に盛り上がっていたのですが、ふと見ると、関谷君がいません…。なんと、呼ばれてもないのに(既にベーシストはいますからね…)もうステージに上がっていて、更には自分を招いているではないですか…!
え!?…と思いましたが、次の瞬間、自分もカメラ持参(重要)でステージ上の人となっていました(笑)。上の写真は、そんな状況をそのままカメラに収めたものです。なかなか普段では撮れないアングルで面白いですよね。この日のライブの様子を、一番如実に捉えている写真のように思いました。自分もさり気無くキーボードを弾かせて貰いつつ(笑)、演奏中の皆の写真を撮りまくったりして、このアンコール曲もあっという間という感じでしたね。本当に良い経験をさせて頂きました!
ライブ後にはカルメラ主催で、お店でお客さんを交えての打ち上げの時間へ…。本当にファンの皆さんを大事にされてますよね。そして音楽に対する熱い思いが、所々で感じる事の出来る、とても心地良い時間を過ごせたと思いました。自分達は、東京から移動して来ていたという状況でもあった為、そんなに長い時間を一緒にいる事は出来ませんでしたが、確かな手応えと、確かな成長を感じられたライブであったと思いました。
今度6月30日(土)には逆に、自分達がカルメラを東京に呼び、渋谷 Plug でイベントを企画しています。こちらも楽しみであると共に、また大阪でもやりたいですね。…いや、これで一緒に全国とか回れたら、もっと楽しい事が待っていそうな気がします!…どうもありがとうございました。どうぞこれからもよろしくお願いします!
…という事で、心斎橋を後にした自分達が向かったのは、車で1時間程走らせた大阪狭山市に位置する、関谷君の実家でした!…関谷君は大阪出身という事で、実家を自分達の為に解放して下さったのです。そこでは、関谷君のお婆ちゃんによる、予想を遥かに超えるもてなしで迎えられました。体力的にも限界が来ていた自分達でしたが、また一気にテンションが戻ってきた事を覚えています(笑)。
早速乾杯に入りましたが、そういえば、こうして5人集まってライブの打ち上げをするのは、初めての事ではないでしょうか。藤田君や隆郎さんは、ライブには基本的に車で来ているので致し方無いとは言えますが、ここで初めての祝杯を経験する事になるとは…、感慨深いものです。この次の日は名古屋でライブが控えていますが、入り時間は17:00と、割りとゆっくりの時間設定です。あまり時間を気にせずに打ち上げが出来るというのも嬉しい状況でした。この日の反省も含め、今後への課題、その前に明日のライブへの作戦会議?も行い、充実した打ち上げを過ごせたように思います♪…ひとまず、お疲れ様でした!
5月5日(3日目)
ツアー3日目と言いますか、2日目と言いますか、最終日と言いますか…、何と言って良いのかよく分からないですが(笑)、この日の名古屋でのライブを終えると、今回のツアーは一段落です。しかし、ライブそのものは2回しか行わないのですが、このボリューム感は一体何なのでしょう…。この日は朝10:30ぐらいに起床と、かなりゆっくりしたものとなっていて、遅めの朝御飯を頂いた後、昼前に出発という感じになりました。17:00入りなので、かなり余裕を見ての行動となりましたが、今はゴールデン・ウイークの真最中。早目に出て損は無さそうです。
道中は順調だったかと言うと、必ずしもそうではなく、三重県に入ってからの東名阪自動車道で約8kmの渋滞に出くわしてしまいました。これは、運転士が隆郎さんに代わってから起きた事で、どうやら TRI4TH のジンクスでは、運転士が隆郎さんになると、渋滞になる…というものがあるそうです(笑)。確かに、SA に入って、運転士を交替して出てきた瞬間にこの状態でしたから、案外このジンクスは合っているのかもしれません。
しかし、早目に出発したのが功を奏したのか、名古屋市内には15:00過ぎには到着する事が出来ました。まだ入り時間には余裕があるので、どこかで名古屋名物を食したいものですが、今回は味噌カツの矢場とんを選択…。そして、せっかくなので矢場町にある本店(正式には新本店)へと向かいました。やはりゴールデン・ウイークともあって、お店の前には行列が出来ていましたが、こうやって待つのもまた一興…。しばし名古屋の風に身体を預けつつ、時間が過ぎるのを待ったものです。
…そして、20分程して店内に案内され、名物の味噌カツを思う存分に頂きました。織田君に至っては味噌とソースのハーフの味が楽しめるという大盛りサイズ、“わらじトンカツ”を注文。実は矢場とんのマスコット・キャラクターは、彼がモチーフなのではと思うくらい、絵になる食べっぷりを展開させてくれました(笑)。
さて、この日の演奏場所へと向かいましょう。この日は新栄に位置する Vio という所での演奏となっており、名古屋のバンド、BLACKQP'67 との2マン・ライブでした。こちらのバンドも、TRI4TH とは知り合いの中で、勿論自分は初めましてでしたが、やはりクラブ・ジャズらしい雰囲気の音楽をお届けしているとの事…。そう言えば、この Vio というお店も、クラブ…と言うよりは、サロンっぽい雰囲気も持ち合わせており、フロアの片隅にはソファ系の椅子が充実している等、色々なニーズに応えられるお店となっていて、自分達のライブにもピッタリの環境を提供してくれているように思いました。良いライブになりそうです♪
そしてリハーサルの合間には、名古屋に来たならば行っておきたい、コメダ珈琲へと足を運ばせます。勿論、本番への作戦会議も忘れてはいけません。何だかこの日は、時間的にもゆっくりと過ごす事ができ、伸び伸びとした演奏が期待出来そうでした。やはり、ライブ前までの時間の使い方というのも大事だったりしますよね!
思った以上に充実した時間を過ごせた感触を掴みつつ(回りくどい言い方…笑)、お店に戻ります。そろそろ BLACKQP'67 の出番が始まろうとしている頃で、何だか丁度良い按排でした。この名古屋でのライブの後は、そのまま深夜で車を走らせなければいけませんから、最後の身体の休憩を取りつつ、本番に臨む事にします。しかし、BLACKQP'67 のライブも見ておきたい気持ちはあり、いつの間にか自分達は客席に遊びに出てしまいました(笑)。
BLACKQP'67 の音楽性は、最初はクラブ・ジャズとして聴いていましたが、どちらかと言うと少し前のファンクや、いわゆるジャズ・ロック的な雰囲気があるような感じがしました。ビートを重視し、正に踊る為に演奏される音楽…。曲のテンポも、極端に速いものは演奏されず、聴き取りやすく、一般的にもノリやすい感覚で進められていきます。その上で、サックスの中村さんのソロが縦横無尽に駆け巡らせて、独特の音楽を作り出しているのでしょう…。トランペットとサックスの2フロントという、TRI4TH と似た部分もあるバンドなものの、音楽の世界観は異なるものがあり、面白く拝見させて頂きました。
そして、これは TRI4TH のメンバーから事前に耳に入っていたのですが、中村さんのMCがまた面白いのです。どことなく、自分達と見えている世界が違うと言うか、何と言うか…(笑)。狙っているのか狙っていないのか、そこが分からないから面白いのか…、不思議と興味は尽きませんが(笑)、これもまた BLACKQP'67 の1つの魅力かも…と思ってしまう程でした。そしてその面白いMCの後で、何事も無かったかのように格好良い演奏に突入してしまうのですから凄いです。記憶に留めたくなるバンドでもありましたね。
さて、自分達の出番です。そもそも、強いインパクトを持ったバンドからの自分達への流れなので、ここは負けずに?自分達らしさ“感”を押し出していきましょう(笑)。早速MCにもそれを表しつつ、一応は現在がキャラ変の試行錯誤中である事も教えつつ(笑)、ガンガンに攻めた曲展開を見せていきます。しかも、織田君と隆郎さんは、学生時代をここ名古屋で過ごした仲でもあるという事で、第2の故郷と言っても良い場所での演奏です。特別な思いを持ってステージに立っていたのは確かでしょう。
…一応、セットリストとしては、前日の大阪でのライブのものを基準に、少しだけ曲を入れ替えたりする事で対応しました。しかし、場所や環境が変われば、ライブの流れも全く異なる展開が期待できます。この日は正にそんな感じで、お客さんと作り出すライブ…と言うのが(無論、良い意味で)心に沁みた1日でもありました。
そして、この日もトリオで“Black Panther”をお届けしましたが、こちらもまた前日とは異なる雰囲気を醸し出していました。ピアノトリオという編成は、当然のように3人で演奏する形態なのですが、このスタイルが、言わば三位一体という完成された形を作り出し、ジャズらしい時間が流れていたような気がしたのです。TRI4TH の持ち曲の全体からすると、この曲はどちらかと言うと“箸休め”曲のような存在ではあるのですが、そのポジションともまた異なった、独特の位置付けが確立出来た曲のように思いました。今後のライブをやっていく上で、どのような変化が見られていくのか…、こちらも楽しみになってしまうような時間でもありました。
バラエティに富んだ雰囲気をお届けし、ステージはアンコールへと突入しました。勿論、ここでは BLACKQP'67 のホーンのお2人にも加わって頂き、“Hammer Head”をお送りしていきましょう。人数的には昨日のような豪華さは無いものの、1人1人が長い時間を掛けての、豪快なアドリブを披露していきます。ある意味で、BLACKQO'67 らしい時間がそこには存在していたとも言え、やはり今回ならではの特徴さを垣間見る事が出来ました。非常に楽しいライブ、時間でした。勿論、この時点でメンバー全員が汗だくだったのですが…(笑)。お疲れ様でした!
ライブが終わってから、すぐに東京に向かって!…という事はなく、CDの販売等に力を注ぎつつ、しばしライブ後の余韻を楽しんでいたのですが、改めてこの Vio というお店に、何となく初めて来た感じがしないような印象を持ち始めました。…いや、そんな筈は無いと思いつつも、何だか今更ながら気になってしまいます。そして、お店のパンフレットに書いてあった『普段はオーガニック料理を提供するお店』…という紹介文で気付きました。ここは約2年半前に名古屋でライブを行った時〔竹内大輔の写真日記(~2009)、夢輝のあ Blue Note Nagoya ライブ参照〕の打ち上げで使った場所だったのです。その時も、前述の特徴を聞きながらの訪問だったので、どこか頭の片隅に残っていたのでしょう…。静かに驚いてしまいましたが(笑)、面白い縁があったと思いつつ、もう少しこの余韻を楽しもうかとしている自分がいたものでした。
5月6日(4日目)
お店を出たのが、日付けを跨ってしばらくした頃でしょうか。もう、初日のリハーサル時から換算すると、この日で4日目を迎えていたのが嘘のようですが(笑)、2本、全力で出し切ったライブと共に、今回のツアーは全て事実として、自分達に刻まれたわけです。自分にとっては、初の TRI4TH ツアーへの参加…。強い印象と共に、今後の活動への自信として、良い時間が過ごせたように思いました。
…折りしも、この日は世間はスーパームーンやら何やらで騒いでいた日…。せっかくなので、自分達もこの時間を共に過ごそうと、数々の撮影を試みていきますが(まだ元気な証拠です)、それが〔TRI4TH とスーパームーン参照〕の記事のものでもあります(笑)。どうしても、こういう形になってしまいます(笑)。
帰りの高速道路のSAでは、真夜中のお菓子等を購入しつつ、もう1枚、スーパームーンとの絡みも撮影しつつ、無事に帰路の時に着きました。…とは言え、最初の集合地に到着したのは、もう朝の8:00頃という時間でした。流石に皆の体力も疲れが見え始めてきましたが、実はもう何日か後には、TRI4TH で次なるツアーが控えているのです。今度は更に遠くの地、鳥取県に行かなければならず、今回より移動がハードになる事はもう明確…。気を引き締めて次なるステップに進もうと、改めて考えた次第です。どうもありがとうございました!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆カルメラのHP…http://www.calmera.jp/
☆BLACKQP'67 のHP…http://blackqp67.com/
☆心斎橋(大阪)Club Jungle のHP…http://www.clubjungle.jp/
☆新栄(名古屋)Live & Lounge Vio のHP…http://www.liveandloungevio.com/
☆矢場とんのHP…http://www.yabaton.com/
基本的にはクラシックのコンサートが行われており、更には毎年テーマも決められているらしいのですが(昨年は“リスト”、“ブラームス”でした)、今年のテーマは“ロシア音楽”…との事でした。昨年に比べると、随分とテーマが広くなったようにも感じますが(笑)、良く考えると、ロシア音楽の作曲家というのは、自分はあまり知らなかった事が分かりました。せめて Tsukasa さんなら色々と知っている…と思っていたのですが、今回取り上げた音楽(作曲者)は、蓋を開けてみれば“チャイコフスキー” 。もう、一番のメジャーどころですよね(笑)。逆に、馴染みがあったので良かったのかもしれませんが…。
今回演奏した曲は6曲で、そのうちチャイコフスキーの曲は、2曲を取り上げました。曲は、もう誰もが知っていると言っても良い“花のワルツ”と、もう1曲は“カンツォネッタ”という静かな曲でした。前者は個人的にも何度も聴いてきた曲ですが、あまりピアノが全面に出て演奏されているイメージではなく、実際に、自らが演奏するというのは今回が初めての事でした。譜面的に既に、バイオリンとピアノのデュオ用にアレンジされていたので、またフル・オーケストラで聴くのとは印象が異なる感じになっていたと思いますが、あの耳に残るメロディ演奏と、曲中の壮大な展開は、表現の実力が試される曲でもあります。
“花のワルツ”や、今回の“カンツォネッタ”でもそうなのですが、とにかくメロディが美しいと思う反面、凄く計算された曲でもあるように自分は感じます。ここで出てきたモチーフが、後にこう生かされる…といった構成は、チャイコフスキーの音楽の特徴でもあり、もしかしたら本人自身が得意とする手法だったのかもしれませんが、だからこそ、1つ1つのフレーズに重さを感じるのです。ただ、その時の場面さえ綺麗に弾けていれば良い…というわけにはいかないのが、この人の曲の難しさなのかもしれません。自分は、普段からクラシックをあまり弾く方ではないので、こういった奏法に慣れているとは言い難い状況ではあるのですが、注意すべき点は大事にしていきたいところでした。それもまた、自分の演奏に刺激を与えていたとも言えそうです。
…やはり、未だにクラシック演奏では変な緊張をしてしまった自分でしたが(笑)、それでも良いものですね。改めて、自分は元々クラシックをやってきた人間なのだと思いました。本番は勿論なのですが、事前のリハーサル時でのお互いの意見の交換や、弾き方(歌い方?)の寄り添わせる部分を決めたりする等、凄く大事な事ですし、そういった作業は基本的に好きなのです。実際、ある1つの曲をどのようにして芸術的に表現するか…だけを考えてリハーサルを行う現場というのは、意外に少なかったりするのです。今回、そういった状況に立ち会えて嬉しかったですし、また1つ、クラシックの楽しさを身に付けられた感じでした。どうもお疲れ様でした!…またどうぞよろしくお願いします♪
☆Tsukasa さんのHP…www.hadashi.jp/
☆丸の内オアゾのHP…www.marunouchi.com/oazo/index2.html
こんな感じで時間が過ぎ、スタジオ内のフラッシュが点滅しました。これがスタッフからの、本人がスタジオのエントランスに入った事の合図です(本来は、スタジオの借りている時間が終わる5分前とかに点滅するやつです)。部屋の中にも一気に緊張が走り、シーンと静まり返った中に足音が…、そしてドアのノブが動き、、、
パーン!!!!! ←※クラッカーの音
うーむ…、リアクション…薄し…(笑)。ここで明かりを点け、この日はプリプロではなく、誕生日会(=飲み会)である事を告げさせますが、まだ本人は状況を把握し切れていないのか、ただただ頷くばかりではありました(笑)。
せっかくなので、強引に驚いて頂きましょう(笑)。
そして場所をテラスに移し(有難い事に、テラスがあるスタジオなのです♪)、シャンパンで皆で乾杯します!
…その時、誕生日ケーキを持って、自分達とも親交が深く、卓さんもベースを手伝っている、ボーカルの EYE(清水愛)さんが登場!…一気に誕生日会らしい雰囲気になってきて、早速皆でつつきます。しかし、まだ卓さんは、これから本当はリハーサルがあるのではないか…と、より疑い深くなっている感じが伝わりましたね(笑)。無理もないですが…。
今回の流れ一連は、動画に収めていたので、それを確認しつつ(左上写真参照)、こらしめてやりましょう(右上写真参照)。
そして舞台を居酒屋に移し、ここで本格的な飲み会の始まりです!
各々、強烈なインパクトを持つプレゼントを出し合い(例…加藤鷹仕様のパンツ)、卓さんはその都度に試着を試み(笑)、盛り上がった内容となりました。
宴会は、本当の誕生日となる、5月8日の0:00まで続き(つまりは、始めてから7時間ぐらいですかね)、最後のサプライズとして、皆の寄せ書きを集めたバースデー・カードを渡し、お開きとなりました!…更に多くの人も集まり、卓さんは本当に愛されているなぁ…と感じた1日でもありました。改めて、おめでとうございました!…これからもよろしくお願いします。
☆相澤卓也さんのブログ…http://ameblo.jp/ta9-ta9/
4月28日(1日目)
前回こそ、成田空港から沖縄に向かった自分でしたが、今回は無難?に羽田空港からの出発となりました。別に、成田空港が良くなかったわけではないですが(笑)、やはり、もしもの事があった時に、成田空港では代替手段が付きにくい状況ではあるのです…。航空会社はお馴染みのスカイマークと、これはいつもと変わりませんでしたが(笑)、実は今回の飛行機搭乗で、自分の搭乗回数が200回を数える事になりました!…今まで数えていたのか!…と思わるかもしれませんが、実際そうで(笑)、これはいつかの記事に搭乗100回目の旨を載せています〔竹内大輔の写真日記(~2009)、旅日記 14.(長崎編…2007.5.29~5.30)参照〕。
ゴールデンウイークの初めという事で、スカイマークの便は軒並み満席でしたが、他の航空会社はまだ空席もあるような状況で、混雑のピークという印象はありませんでした。チェックインもスムーズでしたし、搭乗した便は若干遅れましたが、これはまあ…いつもの事ですし(笑)、殆ど普段と変わらない環境で沖縄入り出来た感じでした(ちなみに、今回も飛行機の中では爆睡状態でした…笑)。
出発から3時間経って、那覇空港に到着…。一気にジメジメした気候が自分を覆います。少し予定の時間より遅れていたので、急いでタクシーで那覇市内のホテルに向かい、西仲さんと合流した後、また別のタクシーに乗って、この日の演奏場所である北谷へと向かいました。ここまでの流れは、前回と殆ど変わらない感じでしょうか。
そして、リハーサル後の HAN'S(右上写真参照)というのも、前回と同じ流れでした(笑)。ドラムの和丸君は、前日から沖縄入りをしていたようで、この日もリハーサル後はどこかに遊びに行ってしまいました(笑)。故に、HAN'S では自分と西仲さんの2人のみでしたが、それでも沖縄ツアーの成功を誓いつつ赤ワインで乾杯をし、自分も今回は、お店自慢のステーキを注文し(前回はハンバーグ)、テンションを上げていきます。
時間は20:00を過ぎた頃、本番が始まりました。今回は“A Song For You”から始まり、まずはお客さんに感謝の気持ちを込めた時間を作ります…。その後はスタンダード・ナンバーや、お馴染みの西仲さんのオリジナル曲等を演奏し、とっておき?の沖縄民謡アレンジ曲は、思い切って2ステージ目に全てを残しておくという手法を取らせて頂きました。
既に何度か言っていますが、西仲さんは5月に、新しいCDをレコーディングする(しかも東京で!)予定になっており、しかもその内容というのが、沖縄民謡アレンジ曲のCDアルバム…という事なのです。恐らく、それらの曲が今後のステージのメインの曲になっていく事に間違いは無く、だからこそ、片方のステージで集中して演奏するというのは、CD収録を見据えた形への挑戦だったとも言えるのかもしれません。確かに、ある意味で新鮮で、ある意味で今後の形が見えたステージだったと思いました。北谷 Mod's は、どちらかと言うとロックのようなお店ではあるのですが、自分達の特徴あるサウンドは、そうした環境を超えたオリジナル性を打ち出していたように思います。1日目にして、楽しい夜を送れましたね!
多くの拍手を頂き、大いに盛り上がりました。もはや、“てぃんさぐぬ花”をお客さんにも歌わせる…という流れは恒例のようにもなってきましたが、ここは流石沖縄。1番の歌詞だけに留まらず、2番、3番と、攻めの姿勢を見せていきましたね(笑)。こちらも恐らく、今後が楽しみなコーナー?になると思います。次の日のライブも早速楽しみになってきました。
さて、那覇に戻ります。ホテルは那覇市内なので、その日の内に移動というのも、最近の沖縄ツアーの通例になってきたような感じがありますが、ここで、レンタカーを借りていた和丸君に便乗(笑)。市内まで乗せて貰いつつ、流石に疲れが隠せない和丸君は置いといて、Mod's で殆どお酒を飲まなかった西仲さんと自分は、ちょっとこの後に1軒だけ飲みに行く事にしました。
そこは、繁華街の少し外れた所にある、Stir というお店…。ここは、実はあの与那嶺ハウスのマスターが修行を積んでいたお店なのだとか…。つまりは、マスターの師匠がいるわけで、西仲さんも何度か訪れているので良かったですが、自分1人では恐らくこのお店を知る事は無かったでしょう。店内は雰囲気も良く、お酒が進んでしまうような環境です。マスターの師匠の方にも挨拶をし、今回もライブで来ているという事を告げ、その後はお互いの音楽感についてでも話し合っていたような気がしたのですが、、、
…突如、隣りに座っていた外人、ジョンさんの乱入です(笑)。話しを聞くと、この次の日に自分達が演奏する寓話というお店に、この方は毎週土曜日に顔を出していて、いや、自分達の演奏は明日(日曜日)だと伝えると、何故土曜にしない?…と、どうにか次の土曜日にもう一度会いたい、…的な話しになってきたので、西仲さんも自分も、来週は絶対無理!!…とだけ、強く言っておきました(笑)。いやー、沖縄は本当に面白いです。ちなみに、この日のお開き時間は午前3:00過ぎでした。
4月29日(2日目)
かなり遅い時間の就寝となった煽りを受け、この日起きれたのはお昼過ぎでした。そして外を見ると、結構な雨が降っているではないですか…。そういえば沖縄に足を踏み入れた昨日、沖縄では例年よりも早く梅雨入りしたという話しを聞いたような感じもしましたが、これではなかなか外に出れません…。せっかく沖縄に来たのに、どこか回れないのも歯がゆいものですが、この時はどうも、フットワークが重くなっている自分がいたのも事実です。日頃の疲労か、もしくは昨日のアルコールか(笑)、よく分かりませんが、外に出るかは雨が上がったら考えよう…という認識に変えさせたところ、結局夕方近くまでホテルひ居る羽目になってしまいました。だいぶ贅沢な過ごし方ですが、たまにはこんな日も有りという事にしておきましょう(笑)。
この日はお馴染みの那覇寓話でのライブでしたが、いつもなら、どこかを回ってきて寓話に到着するようなパターンを組んでいたので、まだホテルにいる今、どうやって向かうのかを考えなければいけません…。しかし運が良く、この時点で雨は上がっており、せっかくなので歩いてお店まで向かってみる事にしました。徒歩…とは言っても、大した距離ではなく、ゆっくり歩いても20~30分という距離です。ルートは松山の繁華街の裏を通るような感じで、まだ賑わってもない頃だったので歩きやすく、しばし、雨上がりの蒸した沖縄独特の天候の中、楽しく歩いて向かっていきました。
寓話でのリハーサルは少しだけに留め、すぐにお馴染みの Cafe Smooth へと直行しました。もうこのお店も寓話でライブをやる度に来ているので、もはや常連と言って良い感じでしょう。本当に料理が美味しく、しかもメニューにあるパスタはお勧めです!…この為に自分達は沖縄に来ているのではないかと、錯覚を起こしてしまうくらい…と言っても過言ではないような気がするのですが(笑)、どうなんでしょうか?
さて、寓話でのライブを始めましょう!…この日は最初のステージから沖縄民謡の曲を持ってきていて、前日との差別化を図ります。お店の雰囲気がそうさせるのか、やはりこの寓話というお店は、どこよりも沖縄民謡がよく似合うお店のようにも思います。その中で最近演奏し始めている“赤田首里殿内(あかたすんどぅんち)”は、和丸君は今回のツアーで初演奏だったような気もしますが、この曲は沖縄の童歌という側面も持ち合わせているので、西仲さんが振り付けも込みで、歌も披露していきました。自分としては最近知った曲なので、振り付けのどこまでが浸透しているのかは未知数だったのですが、年配の方々等は振り付けも一緒にやってくれたりして、何だか心温まる時間でした。…と言うか、この日はやたらノリの良い方がお客さんの中に1人いらっしゃいまして、その方主導とは敢えて言いませんが(笑)、かなり店内が盛り上がった状況になったという事は特筆出来るでしょう。
その盛り上がりは、演奏しているこちらのテンションをも揺さぶられるもので、どんどんお互いにヒート・アップしていった感じはありました。そして、最後には皆で踊り出していき、店内がお祭りのようなエイサーのような状態に…(笑)。これぞ沖縄でやっているライブだなあと思いつつ、自分達の音楽からこのような状態に波及させられた事への嬉しさを感じたものでした。お客さんの協力もありつつも(笑)、本当に楽しい時間が過ごせたと思いました。今度の夏過ぎ頃に、新しいCDを発売させたいとの思いも伝えつつ、大いに盛り上がって終了しました。どうもありがとうございました!
今回で5回目の演奏を迎えた寓話ライブ(トリオでは4回目)。やはり、回数を重ねる毎に、充実した音を届けられているという実感はありますし、自分のピアノも、だいぶ沖縄の地に馴染ませられてきているような感覚はあります。現在、このトリオのメインのサウンドとなっているのは、沖縄民謡のアレンジ曲というのが恐らくあると思いますが、今後これらをレコーディングしていく…という状況を加味していくと、これからの沖縄での演奏が鍵となっていくような気がします。ある程度確立してきたこのトリオと、沖縄音楽との対峙が、どのような展開になっていくのか…。まだまだ時間は要すると思いますが、自分も楽しみにしていきたいです。次回、沖縄にて演奏する時は、既にレコーディングは終わったという状況になると思いますが、また1回り大きくなった自分達を見せられたら良いですね。…と、今後への意志は限りないですが(笑)、ひとまず、今回もツアー演奏が終えられてホッとしました。…さて、次の日のオフの過ごし方を考えねば…(笑)。
4月30日(3日目)
今回のツアーの唯一のオフ日となったこの日、天気は不安定な雰囲気はありましたが、とりあえず雨は降っていない模様です。ゆっくりと昼頃から動き出したので、何だかお腹が空いていましたが、前日に和丸君から、市場でお寿司が安く手に入る…との情報を得ていまして、その市場とは、泊港の更に奥に位置し、観光的な要素等は全く無い、むしろ地元の人がよく出入りする市場との事でした。…まあ、その方が行ってみたくなるというもので、雨が降らない事を祈りつつ(和丸君は昨日そこに向かったようで、帰りは雨に打たれて帰ってきたそうな…笑)、その言われた市場まで歩いて行ってみました。
ホテルから泊港までは10分程、そして、泊港からその市場までも約10分程…と聞いていましたが、泊港自体が広く、ここを横断するのに10分ぐらい掛かってしまいそうです。この時間帯に船の発着は無いのか、港はのんびりとした風情が漂っていて、歩くのにじゃ丁度良い環境ではありました。そしてお昼過ぎに市場に到着。規模はそんなに大きくない感じですが、確かに、新鮮な海の幸が出揃っている感じではありました。
ただ、昼過ぎという事もあって、店頭に並んでいるのは、どちらかと言うと売れ残った感がある物も多かったような気がしましたが、逆に、タイム・セール的な感じで安く売りだしている物もあり、自分はお寿司10貫入りで680円という代物を発見!…ウニや中トロが入ってこの値段は安いのではないでしょうか。マグロのブツ切りとかも安く売っていたのですが、御飯がそこには売ってなかったので、やはり自分はお寿司を選択。泊港のデッキに持ち帰り、港を見ながらお寿司の味を堪能させて頂きました。これはなかなか良い時間です♪
さて、この日は夜に飲み会の予定を誘われていましたが、まだまだ時間はあります。やはりここは前回のツアーで好評だった(自分的に…笑)、バス路線の旅へと向かってみましょう。今回は島の東側を北上し、沖縄中部の街、コザ辺りまで行ってみる事にしました。
沖縄の路線バス会社4社ありますが、その中でも東陽バスは路線数も少なく、自分も乗っていないバス会社かもしれません。これは選ぶ価値ありだと判断し、国際通りの端である牧志から、30番バスで北上していきました。北上…とは言え、地図上ではまず真東に向かい、与那原町まで出てから海沿いに北上していく感じでしょうか。与那原町までは街中を走っていく…という感じですが、そこ以降は遠方に海を見つつ(意外にも、あまり見えませんが…)、暫くはのんびりとした雰囲気で走っていくという感じでした。…実際、与那原町以北では、乗ったり降りたりのお客さんは何人かいたものの、自分のようにずっと乗り通している…という人は皆無でした。
西原町を抜け、沖縄市に入り、海から少し離れて内陸よりにバスは進路を向けました。そしてどんどん坂を上っていくので、これは丘の上から眺めの良い写真でも撮れるかな…と思い、坂を上り切ったコザ高校前というバス停で自分は降りてしまいます。まあ、30番バスは約20分毎に運行されているバスなので、途中で降りても時間的にはそんなに問題はありません。
自分は大通りから小道へと入り、どこか眺めの良いポイントはないかと探し歩きます。ただ、もうここはコザの街並みに入っているのか、住宅が何気に多い所でもあり、なかなか開けた環境というのがありません…。それでも、なんとか写真を撮りつつ、少し歩いてバス停に戻ろう…と思ったのですが、ふと頭上からポツポツと雨が降ってきました。…そして、あっという間に土砂降りです!…スコールと言って良い天気でしょうか。すぐさま走って屋根のある所を探し、一時探索は中断…。しかも屋根…とは言え、雨が吹き込んできて、結局ずぶ濡れになってしまう始末です。やはりこの日は不安定な天候だったのですね。
やや小振りになって、近くにあった100円ショップまで移動したものの、また大雨になってきたので、改めて雨宿りをせざるを得ない状況になってしまいます…。これで小一時間は潰れてしまい、あまり街を探索出来ないまま、もう那覇に戻らなければならない時間になってしまいました。まあ、ある意味で沖縄らしい天気を肌で感じられた…という事にしておきますか(笑)。那覇までは31番バスに乗り、こちらは途中から58号線経由という、言わば島の西側を通るというルートでした。
バスが進むにつれて天気は回復し、1時間程して那覇市に戻った時には太陽が眩しいくらいに顔を出している状態でした。本当に沖縄は天気が変わりやすいのだと思いつつ、そのままの足でレキオスという居酒屋に行き、西仲さんと合流しました。このお店も、ツアーの度によく寄らせて頂いていますが、自分のCDを流してくれているお店でもあり、沖縄にこういうお店があるというのは嬉しい事ですよね。ここで1杯引っ掛けつつ(笑)、西仲さん自身も招待を受けていたという、勢理客(じっちゃく…全く読めないです!)という場所にある寿味食堂という所に向かいました。ここからはタクシーで5~6分の距離…。そんなに遠くないですね(よく考えたら、先程那覇まで戻ってきたバスの停留所に、勢理客ってあったかも)。
本当はもっと早く向かう筈だったのですが、レキオスでも何だかんだで盛り上がってしまったので、寿味食堂に着いた時は、若干日が暮れている感じでした。お店の看板には、何やら1人のおじさんの絵が掲げてあり、そこには“川満しぇんしぇ~のお店”…と書いています。そして店内に入り、西仲さんが挨拶しているグループの脇には、その人物、川満しぇんしぇ~が座っているではないですか!…この方は、沖縄で活躍するマルチタレントの方で、本名を川満聡さんというそうです。…看板の絵、そのもの…と言いますか、何と言うか…(笑)。西仲さんは、その方を囲んだ方とのお知り合いという事で、微妙にホッとしましたが(笑)、ここでまた改めて乾杯が始まってしまいました(川満しぇんしぇ~は、普段からお店に常駐しているそうです…笑)!
川満しぇんしぇ~も凄かったですが、その先輩であるという、イベンターの方のインパクトもまた凄かったです。韓国人のスタンスで手品をやる(ちゃんと手品もやってます)という、鉄板のネタを曝け出し、見事に自分達はそれに引っ掛かり(西仲さんが、素直過ぎるんです…笑)、お酒も回ってきて、よく分からないテンションで深夜まで突き進んでいきました(最後の方は、皆で踊り出してしまうし…笑)。やはり、沖縄は凄い…。どこまで奥が深いのか、改めて頭を悩ます夜でもありました(笑)。
5月1日(4日目)
さて、今回のツアーも東京に帰る日がやってきました。昨夜のインパクトのある出会いが頭の中をグルグルと回り、若干夢だったのではないかと思う程でしたが(笑)、これも次に繋がっていく時間だったのでしょう…。色々な思いを駆け巡らせつつ、那覇空港へと向かいました。
飛行機に乗る前には、昨夜お勧めされた大東寿司を購入し(南大東島の名物で、那覇空港にも一部店舗にのみ売っています)、沖縄の味を噛みしめつつ、沖縄の地を後にしました。離陸する飛行機からの沖縄の風景は、もう何度となく(窓側席が確保出来たら)見てきましたが、やはりいつもその表情は異なって見えます。実際に風景が変わって見えるのか、はたまた、自分が沖縄に何度も足を踏み入れた為に、その都度、見方が変わって見えてきたのか…。自分でもよく分かりませんが(笑)、この先、どんどんその光景が変わって見えてくるのかと考えると、これからが楽しみで仕方ありません。実際、その時期は決まっていて、しかもその時には念願の、石垣島入りも果たします。
まだまだ、自分と沖縄の付き合いは続きそうです。これからも良い関係で居たいと願いつつ、今後の展開を楽しみにしたいと思います。今回も、色々な出会いに感謝のツアーでした。どうぞまたよろしくお願いします!
☆西仲美咲さんのHP…misakinishinaka.com/
☆和丸君のブログ…ameblo.jp/ds-gun-kazumaru/
☆北谷 Live House Mod's のHP…http://livehousemods.com/
☆那覇寓話のHP…http://www.ok.au-hikari.ne.jp/guuwa/
☆那覇 Cafe Smooth のHP…www.chanpurusou.com/shop/smooth/
☆那覇レキオスのブログ…http://purple.ap.teacup.com/showmyn/
☆川満しゃんしぇ~のHP…http://www.rocketbeam.com/c_kawa.html
そして、5月5日はスーパームーンと呼ばれる日でもありました。ちょうど自分達は名古屋から帰宅する時でもあり、若干曇り空でもあったのですが、たまに晴れる時もあり、その光景を見て撮影に挑んでみました。以前、〔竹内大輔の写真日記(~2009)、月を撮る〕の記事でも挑戦してみた事がありましたが、あの時を思い出し、今回は別の地である名古屋にて、何度もカメラを構えつつ、撮影してみました。そして結果は、、、
まあまあの出来かと…思います(笑)。トリミング処理をしているので、若干ザラザラしている感じではありますが、今のカメラでの限界くらいまではいけたと思います。ライブ後という事もありましたが、またテンションの上がる1枚でもありました。
…では、後は“おまけ”を御覧下さい。
…もう1枚、、、。
…お後がよろしいようで…(笑)。どうもお疲れ様でした!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
言わずと知れた、JR東日本のE5系です。昨年の3月に“はやぶさ”号としてデビューをし、今では他の種別(“はやて”や“やまびこ”等)にも使用されている、今後の東北新幹線の主力車両です。わざわざこの車両を撮りに行った…という背景はさておき(笑)、500回目記念に相応しい車両になったと思います。
…このままいくと、600回目は今年の10月~11月頃になるのでしょうか。しかし、この時期に登場して頂きたい車両が、まだ営業運転を始めていない可能性が高く、今更ながら、どうしようかと悩んでおります(笑)。まあ、その時はその時でしょう…。とにかく、今後ともよろしくお願いします!

5月16日(木)