そんな中で選んだ、今回のスペイン旅行。滞在地は敢えてバルセロナ1都市だけに絞り、期間も1週間と、余裕のある時間をとる事が出来ました。色々な都市からバルセロナを選んだのは、まだまだ訪れたい場所が沢山あったのと、以前に訪れた時に、何だか良い雰囲気を感じられたからという、当時の記憶の印象から(笑)でもあります。
結果的に、前回以上に面白味を体験でき、そしてスペインの魅力を再認識する旅行になったと思いました。書きたい事が多数あり過ぎて、なかなか終わりが見えなさそうな旅日記になりそうですが(笑)、ゆっくりと御覧頂ければと思います。それではどうぞお楽しみ下さい!
●スイス・インターナショナル・エアラインズでバルセロナへ…
スペインへは現在、日本からの直行便がありません。以前はあったのですが、スペインという国の位置がヨーロッパの中でも西の方に位置している為か、乗り継ぎ客というのが殆どいなく、結局廃止されてしまいました。この事は、目的地がオランダという客は少ないのに、乗り継ぎ客が多いので成功しているKLMの例〔旅日記 43.イタリア編(2012.7.30~8.5)参照〕からも分かる事かと思います。
…とは言え、バルセロナへ運航している航空会社は多く、日本からの便も沢山の選択肢がある事は言うまでもありません。昨年の7月にイタリアに行ったようにKLMを使っても良いかもしれませんし、その前にイタリアに行った時〔竹内大輔の写真日記(~2009)、旅日記 15.(イタリア、ローマ・フィレンツェ編…2007.7.21~7.27)参照〕に利用した、乗り継ぎに定評のある、ドイツのルフトハンザドイツ航空を使っても良いかもしれません。
そんな感じで、色々と航空券の料金について調べていたのですが、その中で驚愕の料金を発見してしまいました。値段から先に言うと、ピッタリ20000円だったのです。これは片道料金ではなく、バルセロナまでの“往復”料金です。勿論、燃油サーチャージ(この時は56000円ぐらい)というものや、空港使用料金等の税金が更に課せられるので、結局は80000円近くにはなってしまうのですが(どのプランでもこの税金は掛かります)、それでも相当安い値段設定です。その航空会社はスイス・インターナショナル・エアラインズ(以下、スイスエアー)。言うまでもなくスイスの航空会社で、以前に破綻した旧スイス航空を引き継いだ、当時スイス国内や、スイスからの近距離線等を運航していた航空会社でもあります。
1月出発限定のプランだったとは言え、何故こんなに安いのかは不思議ではありますが、冬のヨーロッパはオフシーズンである事は大きいと思います。そして、スイスエアーはルフトハンザドイツ航空の子会社でもある事からも、本家より値段を下げやすい…というのもあるのかもしれません…。唯一の欠点と言えば、帰りのバルセロナの出発時刻が朝の早い時間になってしまうという事(…とは言え、バルセロナ出発は朝9:45)でしたが、このプランを利用しないわけにはいかないでしょう。ちなみに、行きのスケジュールは、成田11:15発、チューリッヒ乗り継ぎで、バルセロナは19:05着というものでした。こちらはベストな時刻設定とも言えるでしょう。
出発日である1月29日は何気に自分の誕生日でもあり(笑)、天気も晴れ晴れとしていて、気持ちの良いフライトが期待出来ましたが(右上写真の山は日本の筑波山です)、約12時間半後のスイスのチューリッヒの天候は雨…。冬らしい天候と言えば冬らしいですが、場所柄、雪景色も期待していたので少し残念でもありました。それでも、スイスエアーのサービスは丁度良い感じで居心地は良く、それでいて堅実な運航が自分好みで頼もしい感じでした。スイスというお国柄がドイツらしい…という定評もありますが、成程、スイスエアーの拠点であるチューリッヒは確かにドイツ語圏(そもそも“チューリッヒ”がドイツ語読みです)で、そうした影響もあるのかもしれません。
チューリッヒのクローテン空港には15:50着予定でしたが、30分以上も到着が早まり、現地時刻の15:10頃には着陸してしまいました。今度のバルセロナ行きである、17:20発の便までの約2時間、勿論空港探索は欠かせませんでしたが、今までのヨーロッパの乗り継ぎ空港の規模からすると、ターミナルは結構コンパクトに出来ており、少し時間を持て余してしまう事になりました。以前はターミナルは1つだったのですが、現在は国際線ターミナルが新たに出来ており、その間の移動は空港の地下を通っている鉄道で行うので、国際線からの乗り継ぎは少し時間が掛かるようになってしまったのですが、それでもコンパクト故に、乗り継ぐ搭乗口には出発1時間以上前に到着してしまうくらいでした。この時の搭乗口が少しターミナル中心から離れており、ショップ等は中心部に集中しているようなので、また戻るのも面倒と思ってしまう…等(笑)、とりあえずゆっくりと空港内で過ごしていました。
そうこうしている内に、飛行機の時間になりました。少しショップも覗いてみましたが、帰りにも寄れるという気持ちと、スイスの通貨(単位はスイスフランで、CHF と書きます)がこの時はよく分からなかったので、気になる物だけをチェックして(笑)、いざ機内へ…。成田からここまで乗ってきた飛行機は、エアバスA340-300型という大型機でしたが、ここからは当然小型機で、A321という、ヨーロッパ内を移動する機種としてはポピュラーな機体での移動になります。成田空港でも毎日見る事の出来るスイスエアーの機体ですが、流石に小型機は日本にまでは来ないので、この小型機に乗り換える…というのがヨーロッパに来ている感じがして、自分としては実は結構好きな瞬間でもあるのです(笑)。そしてバルセロナまでの飛行時間は、タイムテーブル上では1時間半。これは羽田から福岡に向かうような飛行時間で、ヨーロッパ内での移動とは言え、意外に近い距離なんだなと思いました。
チューリッヒでの天候が雨だったので、バルセロナはどうかな…と思いましたが、離陸してから40分ぐらいしてフランスの南付近になると雲も無くなり、正に夕陽に向かって飛んでいくようなフライトになりました。そうして19:05。時刻通りにバルセロナ・プラット空港に無事着陸しました。もう陽は落ちていましたが、空港内の灯りが周囲を照らし、なかなか旅情的な風景を作り出しています。飛行機は、2009年より共用を開始したターミナル1に到着しましたが、これまたスペインらしいデザインセンスに溢れたターミナルではないですか。一気にバルセロナ旅行が楽しくなってきますが、まずは市内に向かいましょう。
プラット空港から市内中心部へは、恐らくアエロ・ブス(Aerobus…スペイン語でバスはブスと発音します)が便利でしょう。ターミナル1、ターミナル2それぞれから、独立して市内方面へバスが出ており、日本人もよく利用する前者のターミナルからは、日中は約5分毎の運行です(早朝、夜間でも10分毎)。ルートも割りとシンプルで、市内中心部であるカタルーニャ広場まで、約20分くらいで着いてしまいます。鉄道もありますが30分毎の運行なので、バスの方が便利かもしれません。また、空港利用者しか乗らないのも、治安面で安心です。
また、実は今回予約したホテル(ホテル・ジャズというデザインホテルを選んでみました♪)がウニベルシタット(Universitat)というエリアに位置していたのですが、丁度アエロブスにもウニベルシタット広場という停留所があり(終点のカタルーニャ広場の、1つ手前の停留所)、ホテルもそこから徒歩3分くらいの所という事だったので、勿論自分もここで降りました。移動はスムーズで、20:00前にはホテルにチェックイン出来るという、正に順調そのものでした…。スーツケースを引きずっての移動だったので、バス停付近での治安面が若干不安でしたが、雰囲気的には全く問題が無かったです。この時の印象は正しかったようで、夜間に出歩いても特に問題は感じられませんでした。思ったより安全で、何だかバルセロナが身近に感じられた、何とも楽しい旅になりそうな瞬間でした。明日以降の為に、疲れを十分にとっておきましょう!
まだまだ続きます!
やはり予算的な問題が大きかったようで、それでも4年間続けてこれた事は、自分達にとって貴重な経験になったと思います。東京で活動中のバンドに、伊達市で演奏して貰う…という事実以外に、現地の方々との触れ合いが何より楽しく、そして北海道という雄大な自然の中で過ごせた時間が、何よりも心に深く刻まれています…。運営側もギリギリまで粘ってくれていたようですが、また何か御一緒出来たらと思いますね。…まずは、4年間お疲れ様でした。
…振り返ると、この現代において、こういったツアーのセッティングは珍しかったのではないかと思います。それが採算度外視と言ってしまうと元も子も無いのですが、ライブにおいても、何よりも自分達の「気持ち」を優先させてくれて、本当に自由にやらせてくれました。そして、スタッフの方々と飲んだお酒は本当に美味しかったです。また一緒に回れる日が来る事を心より願っております。どうも今までありがとうございました!
☆伊達メセナ協会のHP…http://date-mecenat.jp/index.html
11月9日(1日目)
いつものように自分は羽田空港に向かい、那覇行きの飛行機に乗り込みました。今回利用出来たのは全日空で、もう日本の航空会社では数機を残す程になってしまったジャンボ機で向かいました。自分は沖縄に行く機会が多かったので、結果的に何度かジャンボ機を利用する事になっていましたが、他の路線では羽田~新千歳空港間でしか基本的には見る事が出来ず、改めて貴重なフライトに乗っているのだという認識の中、沖縄ツアーの1日目の始まりを楽しみました。
この便は、披露宴演奏が決まってからすぐに予約してくれたもので、当時はまだツアー自体のスケジュールが定まっていなかった事もあり(披露宴演奏は2日目に行われました)、那覇空港に11:30ぐらいには着いてしまうという、いつものツアーからすると結構早い時間のフライトでもありました。この日はお馴染みの北谷 Mod's でライブが予定されていたのですが、17:30ぐらいに入れば良いという通常のスケジュールからすると、結構時間がある事になってしまいます。そして実は、今回のツアーの沖縄本島での移動はレンタカーを使う事にしていました。確かに、北谷、恩納村、平敷屋、そして再度那覇と、移動しては泊まり、移動しては泊まり…の状態が続くので、これは賢明な移動手段だとは思いますが、肝心の西仲さんが運転出来ないので(笑)、運転担当は自分にならざるを得ないという事になります。…それは別に良いとしまして(笑)、レンタカーは結構安いプランが沖縄には存在しており、3日間(72時間)で約6500円!というキャンペーン価格で申し込んでいたのですが、返却時刻を、那覇に戻って来る3日後の14:30と設定していた(この日のホテルのチェックイン時間が15:00だったのです)ので、当然の如く、借りる時間も14:30…。空港で自分は3時間近くも過ごさなければならなかったのです。勿論、これは当初から合意の上で、空港で時間を潰すのは得意なので(笑)大丈夫だと思っていたのですが、お酒を飲んではいけないという事実に気付いてしまい、食事系で過ごすのが厳しくなってきてしまいました(笑)。…という事で行ったのが、飛行機ウォッチングとマッサージ(笑)。意外と癒しの時間を過ごせました♪
さて、リフレッシュしたところで、レンタカーをピックアップしに向かいます。レンタカーの事務所は空港から離れた豊崎という場所にあり、送迎バスで15分程走って到着しました。ここで自分は車に乗り込み、自力で北谷に向かい、一足早く到着している西仲さんと合流するわけなのです。そういえば、西仲さんのツアーに最初自分が訪れた時は、西仲さんが空港で待ってくれていて、そこで合流して共に向かったものですが、いつしかライブハウスで合流する形になり、今回は自力で車で運転しての合流…(笑)。まあ、任せられてるという事でしょう。もう何度も呼ばれてますからね♪
ひとまずナビに、合流するホテルの住所を入れて出発。この時期の沖縄はまだ暖かく、窓を開けて走行すると、風が入ってなかなか気持ちの良いドライブが楽しめます。道順的にも、もう何度も通った道なので難しくなく、道中は順調そのものでした。しかし、若干の渋滞に遭遇してしまったのと、ホテルのチェックインの場所と泊まる場所が別々…というトラップに嵌りまして、予定の時間よりだいぶ遅くなっての到着となってしまいました…。西仲さんはビールを用意して待っててくれていて、ライブの入り時間まで、ひとまず祝杯を…みたいな感じになる筈だったのですが(ホテルからライブハウスまでは、西仲さんの姉が運転)、あまり時間が無く、着いてそのまま移動という事になりました(…とは言え、リハーサル後の夕食で、すぐにビールは頂くのですが…笑)。
ビールを飲んですっきりしたところで、ライブ本番です。今回はゲストに古謝美佐子さんをお迎えして、1ステージ目が西仲さんと自分とのデュオでお送りし、2ステージ目に古謝さんを加えて3人でお送りするという形にしていました。最初のステージではジャズ・スタンダード曲を多めにお送りしましたが、これは恐らく2ステージ目の古謝さんへの配慮もあったように思われます。CDのリリース・ツアーでもあるので、CDからの曲を多めに…とも思いましたが、古謝さんは本格的な沖縄民謡歌手でもあります。それは2ステージ目でもたっぷり楽しめるというものです。
さて、古謝さんとの共演は、前回〔西仲美咲、沖縄ツアー(2012.6.14~6.18)参照〕に引き続き2度目でしたが、前回でも取り上げた“ポメロイの山々”や“海ぬチンボーラ”等、自分はこの時に初めて知った曲が演奏する事が出来て嬉しかったです。そして、古謝さんの代表曲ともなっている“童神”や“Amazing Grace”等、こちらも丁寧に歌い上げていました。
その中で、新たな挑戦曲となっていたのが“月ぬ美しゃ(つきぬかいしゃ)”という曲でした。これは沖縄の中でも八重山民謡となっている曲なのですが、実は以前、西仲さんが突然この曲のメロディ譜だけを自分に持ってきて、「大ちゃんの思うようなコード進行を付けてみない?」と言われた事があったのです。勿論、自分はその曲は知らず、どんな曲なんですか?と聞いたのですが、新鮮さを出す為に、元曲は聴かないでほしいとの注文も受けてしまいました(笑)。
…という事で、元曲を知らずに自分が想像内で?付けたコード進行の譜面が出来上がったのですが、それが今回、古謝さんを加えて初披露するという運びになっていたのです…。古謝さんは勿論、歌い慣れている曲だとは思うのですが、元の雰囲気と異なっている(…かどうかも自分は分からず…笑)かもしれず、内心ドキドキしながらの演奏となったのでした。
しかしそれは、お客さんからの拍手で“成功”だったのだと確信しました。“月ぬ美しゃ”という曲は、1コーラス自体はとても短い曲で、それを何度も繰り返すような曲の進行となっているのですが、それぞれに古謝さんの歌、西仲さんのフルート、そして自分のピアノというように見所が自然と出来ていて、非常に聴きやすい感じに仕上がったと思ったのです。何だか、沖縄民謡からのアレンジにも少し自信が付いた瞬間でもありました(笑)。
こうして、沖縄ツアーの初日の演奏を無事に終える事が出来ました。1日目から古謝さんとの共演という、なかなか贅沢な始まりでもあったのですが、元気を貰えた部分もあり、良いように明日以降に繋がっていきそうです。そんな古謝さん達と、西仲さんと一緒に打ち上げに伺いましたが(びっくりドンキーでしたが…笑)、古謝さん、これまたよく喋る事…。いつの間にか深夜2:30ぐらいになっていました。それは元気も貰えるというものです(笑)。
まだまだ続きます!
真っ白なデザインが印象的なレコード盤です。iTunes 等のデジタル音源が当たり前の昨今ではありますが、ここで原点に立ち返って、昔ながらのアナログ音源を聴いてみるのも、また一興かもしれませんね。限定300枚という事なので、是非とも Record Sotre Day のHPをチェックしてみて下さい。
…と、自分で言っておいて何なのですが、レコード・プレイヤーが無く、せっかく頂いたこのレコードも聴く事が出来ません(泣)。ひとまず飾っておくか(笑)。
☆Recored Store Day のHP…http://www.recordstoreday.jp/index.html
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
まず、流行の発信地(笑)、渋谷にてです。タワレコ渋谷店(左上写真参照)と、TSUTAYA 渋谷店(右上写真参照)に行ってきました。タワレコ渋谷店ではジャズ売場が充実してまして、色々なアーティストの試聴機が置いてあるのですが、自分のCDもこんなに大きく、J-Jazz というコーナーに陣取られていました。DISC1 というのも何となく嬉しいものです(笑)。
そして TSUTAYA 渋谷店。ここは現在、あまりジャズ・コーナーというものにスペースが取られていないのですが、その中でも結構広めの場所を使って宣伝して下さっていました。多くの方の目に触れられ、そしてCDを手にとって頂けたら幸いです。
そして、自分の地元近くのタワレコ池袋店(左上写真参照)と、売り場面積の充実度が素晴らしいタワレコ新宿店(右上写真参照)にてです。どちらも試聴機に入れられて目に付くように配慮されており、特に新宿店の展開の大きさにはビックリしました。サインやレビューを書かせて頂き、これらも暫くは目にする事が出来ると思います。
お店ではジャズ担当の方に挨拶させて頂きまして、新参者にも関わらず(笑)丁寧に対応して下さって、とても有難かったです。売り場的にも色々なアイデアを持っているようで(例えば、今回はジャズのCDではありますが、多ジャンルの曲をカバーしているので、別ジャンルの所にも置くか検討中…とか)、それは頼もしくもありました。
色々とお世話なり、有難うございました。また今後ともよろしくお願いします!…勿論、他の店舗にも極力足を運ぶようにしたいと思います!
☆タワーレコードのHP…http://tower.jp/
☆TSUTAYA のHP…http://www.tsutaya.co.jp/index.html
・2009年…〔竹内大輔の写真日記(~2009)、西仲美咲バースデー・ライブ〕
・2010年…〔西仲美咲バースデー・ライブ〕
・2011年…〔西仲美咲バースデー・ライブ2011〕
・2012年…〔西仲美咲、東京ツアー(2012.4.12~4.14)〕
…圧巻でございます。恐らく2014年もかなと(笑)。改めて、おめでとうございます!
4月11日、誕生日の前日となったこの日は、お馴染み吉祥寺 Meg でのライブでした。この日はトリオ編成となっていて、自分達の他に、オランダ人で沖縄在住という(笑)、異色の経歴のドラマー、セバスティアン・カプテインさんを迎えてお送りしました。自分とは勿論初対面でしたが、西仲さんとも数回程しか共演していないようで(笑)、なかなか貴重な1日だったように思います。迫力がありつつも繊細なドラムは、自分達の演奏に新たな風景を生み出してくれたような気がしました。
4月12日、この日が正真正銘の?バースデーの日になっていたわけで、どこかお祝いモードにも包まれつつ、祭りをやっていく!…というような雰囲気で始められたライブとなりました。この日もベースレスの編成となっていて、ドラマーの国場幸孝君と3人だけでの演奏は初お披露目だったと思います。自分からすると、西仲さんを軸として、異なるタイプのドラマーと2日連続でライブをやったという状況になり、例えば同じ曲を演奏しても、方向性がだいぶ異なる展開に進んだりしたので面白かったですね。
これらはまた改めて、ツアー日記として振り返りたいと思います。そして勿論、ライブ会場では自分のCD『ReInterpret the passage』も販売させて頂きました。自分としてもお馴染みの顔触れが多いという理由もあると思いますが(笑)、皆CDの発売は喜んでくれたようで、多くのお客さんに購入して頂きました。2日間で20枚弱ぐらいだったと思います。どうもありがとうございました!
☆西仲美咲さんのHP…misakinishinaka.com/
さて、自分から直接購入して頂いた方には、その場でサインを書かせて貰っているのですが。今回のCDの盤を含むジャケットのデザインが黒色を基調としていまして、よくある黒のペンですと、全く見えない状態となってしまいます。そこで、今回の為に自分はペンを用意しすべく、文房具屋へと出向いたのですが、色々とあるカラーリングの中で、白、銀、金の3色が良さそうな感じがしました。…という事で、今回はサインをする時には、ペンの色を選んで頂くようにする事にしました(笑)。…とは言え、どんな感じになるかというのは、書いてからでないと分からないと思うので、ここでそれぞれのカラーのサインを紹介させて頂きます(笑)。
今のところ、最も人気のある“金”です。ジャケットの中身のデザインが、少しセピア調のような雰囲気を作り出しているので、それに合うのと、豪華な感じがする…のが理由だそうです。
こちらが“銀”です。CDの盤だけを見た場合、自分としてはこれが一番似合っているように思うのですが、如何なものなのでしょうか…。
そして、なかなか人気の出ない(笑)“白”です。そもそも、CDタイトルが白色なので、特に悪いわけではないと思うのですが、やはり“金”や“銀”には敵わないという事なのでしょうか…。
全部でこの3つのパターンになるわけなのですが、先日のライブでお越し頂いたお客さんからの希望により、新たな選択肢が増える事となりました。それが、“全色”です(笑)。
…何だか面白い事になってます(笑)。豪華な感じはありますが、名前の部分が1文字ずつ異なる色で書いているので、いつもサインを書いているように勢いを付けられなく、少しぎこちない感じになってしまっているかもしれません。…とは言え、希望を受ければ書きます。時間は少し頂戴しますが…(笑)。
…という事で、引き続き『ReInterpret the passage』をどうぞよろしくお願いします!
ところで、前回のブログで書いた通り、自分は手売りでは既にCDを売り始めています。早速お客さんを始め、お店の方やミュージシャン界隈の方々にも何枚か購入して頂きましたが、大体皆さん、このような意見を頂いてしまいます。
字が小さくないですか?
…失礼、
字が小さくないですか?
…と(笑)。
そうなのです。今回、ジャケットのデザインは凄く自分も好きで、良い世界観が出せているなあと思っているのですが、デザイン重視の為か、曲名が小さく書かれてしまっていて、何て書いてあるか読めない、…という人が続出してしまっているのです(笑)。確かに、その小ささには自分も納得で、一応全てがカバー曲なので、曲を聴けば分かる…という願いもあるとは思うのですが、どんな曲かを知りたい方も多い事でしょう。…という事で、ここでは今回のCDに入っている曲を自分視点(笑)で解説し、聴く時の参考にして頂ければと思います。あくまで自分視点なので、全てを鵜呑みにする必要は無いとは思いますが、また別の楽しみ方も増えるぐらいに汲み取って頂ければ幸いです。それではどうぞ御覧下さい。
1、On Green Dolphin Street/ブウロニスロー・ケイパー
ジャズ・スタンダードの有名曲です。元々は1947年の映画『大地は怒る』の
挿入歌となっていて、映画の原題がそもそも『Green Dolphin Street』なの
だとか。トリオで取り上げる前から、それこそ何度も何度も演奏してきた曲ですが、
このトリオで演奏する時は、若干のアレンジを施しています。実はよく聴くと、
ソロの小節数は普通なのですが、テーマの小節数が若干通常より長くなって
います。こうする事で、弾き慣れた曲ではあるものの、新鮮さを加わせる事が
出来たと思います。3人ともそれぞれアドリブをとっており、カバー・アルバムの
第1曲目として、自分達の演奏の個性が存分に出せた仕上がりとなっています。
2、Love Theme From Spartacus/アレックス・ノース
今回のアルバムの為にアレンジした曲です。PVを撮影したのもこの曲なので、
既に御存知の事と思います。元は、1960年の映画『スパルタカス』の
挿入曲で、原曲はストリングスを聴かせた、非常に壮大な楽曲となっています。
ビル・エバンスやアーマッド・ジャマルのテイクでも有名な曲ですが、この曲が
有名になったのは、1990年以降、クラブシーンで影響のあるアーティストが
好んでカバーし、色々な場所で流れるようになったからでしょう。哀愁のある
メロディが印象に残る曲で、日本人にも合うのか、ジャズ以外のミュージシャン
でも沢山カバーされている曲です。…故に、自分で演奏する時は、まだ誰もが
やっていないようなアレンジを行いたいと思いました。その1つの答えが、基本の
拍子を5拍子とした事です。これで一気に緊張感は高まり、そしてたまに6拍子も
挟む事で、より変化を付ける事にしました。また、テンポも速めに演奏する事で、
雰囲気的にも異なるものが出来上がったと思います。…かと言って、特に不自然
にも聞こえません。基本のメロディを大事にアレンジ出来たからだと思っています。
3、Summertime/ジョージ・ガーシュイン
ガーシュインの有名なスタンダード・ナンバーです。ジャズ以外の場でもよく
聴かれる曲でしょう。トリオでも、On Green Dolphin Street と共に古くから
演奏している曲で、イントロに用いたリフをテーマ中にも引き続き引用し、
統一感上での気だるさを表現してみました。そして、この曲でソロをとって
いるのはピアノでもベースでもなく、実はドラムだけなのです。全体的に
静かめな演奏ですが、そんな中での変化あるドラミングに是非御注目下さい!
4、Here,There And Everywhere/レノン・マッカートニー
ビートルズの中でも有名な部類に入る曲でしょう。改めて言うまでも
ありませんが、レノン・マッカートニーというのは、ジョン・レノンと
ポール・マッカートニーの2人の共作という意思が込められたネーミング
でもあります。個人的にも好きな曲の1つです。若干のコード進行を替え、
原曲より少し“どっしり”としたイメージで演奏してみました。また、曲の後半には
新たな展開を加え、全体的な広がりを出す事にも挑戦しています。それぞれの
楽器が鳴り響く瞬間でもありますが、エンディングはそれとは異なり、かなり
シンプルな状態になります…。ビートルズの持つ、奥深いながらもシンプル
であるという世界観を、少しでもこのピアノトリオで表現してみたかったのです。
5、Close To You/バート・バカラック
カーペンターズで有名なこのナンバー。今回のカバー・アルバムの中では、
最も多くの人に知られている曲かもしれません。しかし、知られているから
こそ、カバーするアーティストも多く、自分も今回のアルバムの為にアレンジ
するにあたり、色々と考えさせる曲でもありました。今回は、自分の好み
でもある、ピアノの内声の響きを前面に出したモチーフをイントロとし、それは
テーマにまで引用し続けさせます。また、殆どのコードを平行調に移す事に
より、原曲のイメージとは一変…。どこか陰のある抒情的な雰囲気を出す
事に成功しました。アレンジ度という意味では、一番凝った内容のものに
なったのではないかと思っています。しかし流石は名曲で、これでも成立して
しまっているのですから驚きです。やはり誰もがカバーしている曲というのは、
曲の完成度がそもそも高いという事を、改めて思い知らされましたね。
6、Monk's Dream/セロニアス・モンク
ジャズ・ピアニストの奇才?セロニアス・モンクのオリジナル曲です。ジャズでは
好んで取り上げる事が多く、ジャズ・セッションでは文句無く(洒落ではなく…笑)
盛り上がってしまう曲です。ここでは特にアレンジする事無く、とにかく即興感を
出していく事をテーマに、ぶっつけでレコーディングに臨みました。緊張感を保ち
つつも、それぞれの新鮮味溢れる攻防が随所に見てとれる演奏になったと思い
ます。その証拠に?この曲は2テイク録ったのですが、アルバムに使われたのは
テイク1の方でした。如何にジャズが新鮮味を重要視するかという良い例です。
7、The Countess Cathleen/ビル・ウェラン
アイリッシュ・ダンスや、アイルランド音楽を中心とした舞台作品、リバーダンスの
挿入曲を、ピアノトリオで取り上げてみました。原曲はバイオリンがメロディを担当
しますが、あまりにも素敵なメロディだったので、是非とも自分のピアノで弾きたいと
思ったのが、この曲をトリオで演奏する切っ掛けでした。テーマはとにかく雰囲気を
大事にし、ピアノ中心で移行していきますが、その後、新たに自分が作った展開を
迎え、また最初のテーマに戻っていきます。原曲ではこの曲は、ギターかピアノの
アルペジオから入るのですが、このトリオ演奏での成功は、この部分を思い切って
カットし、いきなりテーマのメロディからスタートさせた事でした。こうする事に
よって、最初のイントロの雰囲気の影響を受けずに、自分達の創造力で曲を組み立てて
いく事が可能になったからです。実際、レコーディングでは何度もテイクを重ね、
少し暗礁に乗り上げた瞬間もあったのですが(笑)、いざイントロをカットして演奏
してみると、自分達でも驚くほど進行が順調に進んだのです。少々の施しで、
こんなにも大きく印象が変わるのかと、何だか勉強になった曲でもありました。
8、Tombo in 7/4/アイアート・モレイラ
ブラジルのミュージシャン、アイアート・モレイラの曲です。サッカー関係で
よく流れる“Samba de Janeiro”の元ネタの曲でもあり、特にサビの部分は
誰もが耳にした事があるかもしれません。実は、このカバー・アルバムを
作るにあたり、色々と選曲をしていたのですが、テンポ的に軽快な曲が少なく、
ドラムのトシさんに何か良い曲は無いかと相談したところ、この曲を勧めて
貰って、アルバムに入る事になったという経緯があります。タイトルの7/4と
いうのは、4分の7拍子という事で、なかなか演奏的にも難しい曲でもあるの
ですが、文句無く格好良いと思える曲で、これは弾いていてもかなり楽しい曲
です♪…原曲よりも聴きやすいアレンジとし、洗練された感じでグイグイ展開が
進んでいくので、休む間も無く、あっという間に終わってしまうと思いますが、元々
キャッチーな曲だけに、すぐにまた聴きたくなってしまうという魅力があります。
ブラジルの持つ陽気さと、ジャズの持つ即興性、そして自分達の持つオリジナル性
とが、バランス良く融合出来た曲なのではないかと思います。まだライブでは2回
しか演奏していないのですが、早くもメインの曲目になってしまいそうです♪
9、The Water Is Wide/トラディショナル
スコットランド民謡であるこの曲は、このカバー・アルバムの中でも異色の
存在です。何故なら、特にアドリブはとらず、ただテーマを5回分演奏して
終わってしまうからです。この曲は歌詞が4番まであるのですが、それを、
5回し分の、1,2,4,5番目と見立て、3番の部分にウッドベースの特徴を
生かし、弓でメロディをとるスペースを与えています。一見、ずっとテーマを
繰り返しているだけですが、それは回を重ねる毎に若干の変化を付けていき、
確かに1番と5番では雰囲気がだいぶ異なります。原曲の持つ美しさと、
曲から窺える風景を少しでも想像させられたら幸いですね。
10、Gymnopedie No.1/エリック・サティ
カバー・アルバム唯一の、クラシック曲からの選曲です。大胆にも(笑)
レゲエ・アレンジを施してしまいましたが、シンプルながらも、どこか切ない
メロディに、何故だか妙な釣合感を思ってしまいます。ピアノソロの部分は転調し、
少し明るい雰囲気を保ちますが、サティの持つ不思議な世界観を踏襲し、敢えて
曖昧な表現のままに留まらせる事にしました。自分にとってクラシック音楽とは、
もはやルーツ音楽のようなものです。カバー・アルバムを作る祭には、絶対に
欠かす事の出来ないジャンルのように思い、今回の選曲とさせて頂きました。
11、Spain/チック・コリア
ジャズ・ピアニスト、チック・コリアの超有名曲です。もしかしたら、自分の中で
一番カバーしている頻度が高い曲が、この曲かもしれません。トリオでも勿論
そうですが、やはり知名度が高いだけに、色々な現場で弾く事が多いからです。
それだけ何度も演奏すると、やはりアレンジを変えたくなってくるのはもはや
必然で(笑)、特にトリオでの Spain の場合、2回アレンジがが変わりました
(今回収録されているのは2回目のアレンジ・バージョンです)。原曲とはだいぶ
進行が異なり、聴きようによっては別の曲です(笑)。…とは言え、雰囲気までは
変えていないので、やはり Spain だ!…と思うのではないでしょうか。メンバー
それぞれのソロもたっぷりと やらせて頂いていて、ドラムソロ後には一転して
フリーの状態に…。この部分もある意味、このトリオらしい時間かなとも思って
います(笑)。もう、曲順的にも佳境を迎えつつある状況でもありますので、
だいぶ聴き応えのある内容です。どうぞ心して聴いて下さいませ(笑)。
12、Don't Know Why/ジェシー・ハリス
ジャズ歌手であるノラ・ジョーンズが歌っている事で知られる曲ですが、この
アルバムでは唯一、自分のピアノ1本で演奏させて頂いています。テイクは
1回のみで、レコーディングするにあたり、とにかく何も考えずにピアノに立ち
向かい、そして録りました。そして、良い時間を過ごせました。曲を演奏した…と
言うよりは、ピアノと真剣に向かい合った時間を過ごした…とでも言いましょうか。
録音方法も少し変えているので、この1曲だけ、ピアノの隅々の、もはや空気まで
録れているように聴こえてしまいます。トリオではなかなか演奏する機会はあり
ませんが、このカバー・アルバム全体の良い締めの1曲になったと思いました。
…長くなってしまいましたが(笑)、以上です…。是非ともアルバムと照らし合わせて(笑)お楽しみ下さいませ!…さてさて、手売りとしてCDを販売して、一昨日から今日まで、自分は赤坂 Pro-Amuse と赤坂 Kuro に演奏しに行きましたが、早速それらのお店にもCDを置かせて貰っています。お店にお越しになった際には、どうぞチェックしてみて下さい。
それでは、改めましてよろしくお願いします!
ジャケットはこんな感じです。今まではデータや写真として見てきたデザインですが、今回のCDは紙ジャケットの影響なのか、実際はもっと温かみのある印象で、セピアを基調とした色調が独特の世界観を作り出しているようです。是非ともお手に取って確かめて頂きたいです!
さて、このCDの発売日は4月10日(水)となっているのですが、せっかく自分の手元にも届いた事ですし、許可も得たので(笑)、早速今日4月8日(月)から、自分はこのCDを持ち歩かせて頂きます!…今後行われるライブで販売(基本、手売りです)を行いますので、どうぞお声掛け下さいませ〔2013年4月のライブスケジュール参照〕。気になる?値段は消費税込みの2300円になります。12曲入りと、お得感たっぷりのCDです♪…皆さんの御購入を心よりお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いします!
☆Palette Sounds のHP…http://www.palette-sounds.com/
ユニクロのTシャツ・ブランドである UT が東急東横線渋谷駅跡をジャック!…何かと思い、実際に東横線の旧渋谷駅まで出向いてみましたが、確かに凄い事になっていました。
渋谷駅の駅構内だったスペースの一部を利用して、売り場展開がされているのが分かります。かまぼこ型の屋根や、終着駅式のホーム等、そもそも独特の形状だった旧渋谷駅ですが、当時の雰囲気も少し感じ取れる等、確かに、ふと足を止めてしまいそうなエリアである事は間違い無さそうです。流石に改札は撤去されていて、元駅構内には自由に出入りができ(従来の4分の1程の距離までのスペースを使用しているようです)、線路があった所の一部にTシャツを展示…、そして線路の上に通路が敷かれた部分も何ヶ所かあり、渋谷駅が新たに再生したような印象も受けました。以前、ブログ企画“鉄道さんぽ”で、東急東横線を取り扱った記事〔鉄道さんぽ11.(東京急行電鉄、東横線編)参照〕がありますので、その時の写真と見比べて頂けると面白いかもしれません(今見ると、結構貴重な写真ばかりが載っています)。
残念ながら明日4月7日(日)までの期間限定となっているので、もう訪問出来る時間は限られてしまっています。買い物を抜きにしても、この渋谷駅跡を堪能するという意味では貴重な機会で、それは本当に今の内なのかもしれません。会場では、新感覚撮影アプリ“UT CAMERA”を使った撮影会を行っており、これがそのまま UT 自体の広告になるかもしれなく(HPを見れば一目瞭然!)、しかも撮影をした方には特別価格で UT がゲット出来るともあって、当然の如く結構な人だかりが出来ていました。
東横線の渋谷駅が地下に移ったのが3月16日(土)で、このイベントは3月28日(木)から開催されていましたから、いつの間に!という印象でしたが、インパクトは相当に強いです。この渋谷駅跡に目を付けて、すぐに行動に出たユニクロには脱帽という感じでしょうか(笑)。ある意味で再生プロジェクト的なムーブメントを思わせるもので、とても興味深く、そして楽しく見させて頂いたのでした。まあ、結局Tシャツは買ってないんですけど…(笑)。
☆UT のHP…http://ut.uniqlo.com/

5月16日(木)