8000系については、前述の“鉄道さんぽ”を参照して頂くとして、白色に青と水色のラインが入っているこの車両は、東武鉄道ではかなり長い期間に亘って活躍している車両で、最盛期は712両も存在していました。勿論、東上線でもその姿を多く見掛けていたわけですが、時代と共に世代交代が行われ、ついに池袋口ではもう見られないという状態になるというのは、驚きを隠せませんでした。折しも現在は東上線100周年の時…。この車両が登場したのが1963年ですから、実に東上線の歴史の半分を見てきた車両でもあったのでした。
既に前日の1月16日(金)に一般営業運転を終えており、この17日に運転されたのは池袋駅を朝の9:15に発車する、予約制の団体専用列車(既に満員)で、これが正真正銘、池袋駅から発車する最後の8000系の10両編成列車…という事になったのでした。自分も最後の勇姿を見に池袋駅へと繰り出し、多くの人に見守れながら入線してきた8000系を、地元ながら頼もしく思ったものでした。
この8000系という車両は今まで存在が当たり前過ぎて、あまり見向きもされなかった車両であったような気がしました。しかし、この日の人出はどうでしょう…。やはり皆、非常に愛着があったのではないかと思うのです。発車前には、駅員の方々による「ありがとう8000系」と書かれた模造紙が掲げられ、車両に対する労いの気持ちが伝えられているようでした。
そして自分は先回りをし、地元成増駅の撮影ポイントへ…。ここは以前、やはり8000系を撮影した事のある場所でもあり〔最後の東武顔参照〕、ここが自分と8000系の最後の顔合わせとさせて頂きました。まだまだ走れそうな感じではありますが、今までお疲れ様でした。
ところで、厳密にはこの8000系は東上線全線から引退するわけではありません。引き続き東上線の小川町駅〜寄居駅間と、越生線では、ワンマン化4両編成の車両が使われる予定です。しかし、10両編成という長い編成で、そして池袋駅に姿を見せる事はもう不可能になります。これも1つの時代の変化として、心に刻みたいと思います…。これからの東上線の発展と共に、ありがとうございました!
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