…とは言え、それ以上にこの日には、フィンランドのトランぺッターである Jukka Eskola をゲストに迎えるという一大イベントが組み込まれていました。Jukka は、TRI4TH の 1st.CDや『キエフの空』に参加しており、その時期は自分はまだメンバーではなかったので、個人的には今回は初共演となるのですが、Five Corners Quintet のメンバーであり、フィンランドを代表するトランぺッターとの共演はとても貴重なものになる筈です。TRI4TH メンバーも、このライブが決まった時から非常にワクワクとしており、本当に楽しみな気持ちでこの日を迎えていたのでした。少し振り返ってみたいと思います。
当日、Jukka はお昼のラジオ番組に出演してからのお店入りとなっていたので、先に自分達でリハーサルを進めていました。今回の会場は、渋谷にある Saravah 東京というお店で、グランドピアノもありながら、ダンスや演劇等、演奏以外の目的でも使えそうな雰囲気も持ち合わせる、とても魅力的な場所でした。そこでの久し振りのワンマンライブという事もあり、セットリストも多く用意しましたが、中には久し振りに取り掛かる曲もあり、自分達のやり方を思い出しながら進めていきます。
そこへ Jukka の登場です。自分は初めましてのものの、他のメンバーは3度目くらいの共演との事でしたが、1つ前が既に3年以上は前という事で、お互いの演奏クオリティーも変化してきている事でしょう。勿論、この時点で一緒にどの曲を演奏するは分かっているので、リハーサルは至ってスムーズそのものでした。
…むしろ、非常に楽しいリハーサルだったとも言えると思います。曲が合わせる事が出来るのは当然であり、ここで決めたいのは、今回の曲の構成や、それぞれのソロの長さだったりするのですが、この日ならではのコラボらしい展開を作ったり、Jukka も色々とアイデアを出してくれたりと、徐々に今回限りのスペシャルなセットが出来上がってくるのを感じ、ライブが決まった時のワクワク感を越えるものが込み上げて来たものでした。そして、交流会…と題し、ライブ前に近くの居酒屋へ…(笑)。Jukka も Hot SAKE を注文し、楽しい時間を過ごせました♪
そして本番の始まりです。会場は溢れんばかりのお客さんとなっており、如何に今回のライブの注目度が伺えるというものでした。まずは自分達5人で、徐々に会場を温めながら?進めていきます。楽しく Jukka との交流会も終え、テンションも高まっており、それに加えて久し振りのワンマンライブだったので、気合いが入っているのも当然の状態でステージに臨んでいけたような気がしました。
…とは言え、ただ縦横無尽にしゃかりきになっているのではなく、冷静な部分も持ち合わせてのステージになっていたと思います。お互いの音をよく聴き、反応し、それを自分の中で消化させて音に出している…という感じでした。そして、ライブならではの新鮮な展開も持ち合わせて進めていけていたので、こちらとしても楽しさ満点で臨んでいたのではないかと思います。
7曲の演奏を終え、ついに Jukka をステージへと呼び出します。最初は“キエフの空”で、この曲を楽しみに待っていたお客さんも多い事でしょう。作品自体を持っている方も多いと思いますので、正にその音色が生で楽しめる…というような状況です。正に会場の皆が、Jukka の音に聞き惚れている瞬間でした。
そして、今度は Five CornersQuintet の曲から“Shake It”を演奏しました。この曲は今回初めて演奏した曲でしたが、何とも耳に残る雰囲気を持った曲で、この曲を一緒に演奏出来るというのも、有り難いと思わなくてはならないですよね…。そのまま今度は、トランペットの織田君と Jukka でフリーの掛け合いが始まり、自分達でアレンジをした“Moanin'”へと突入させます。ここでの曲のテーマを1フレーズずつ、2人で分け合って弾くというのは Jukka のアイデアで、緊張感の掛け合いから、緩和の掛け合いへと見せ方が変わり、とても引き込まれる構成になっていたのではないかと思います。勿論、ソロの研ぎ澄まされたフレーズも凄いの一言です!
この曲の後、Jukka はいったん抜け、“Rainy Holiday”というバラードを1曲お届けしてから、自分達で本編の最後まで駆け抜けていきました。最近の曲である“TKO”と、サックスの藤田君の新曲(まだタイトルは決まってません)である曲で終わりを迎えたのですが、勿論、このまま終演ではなく、アンコールへと繋がらせていきます。まずは“Hammer Head”を弾き出し、ソロ中に Jukka を再度ステージに上げ、更なるビルド・アップへと図ります!
これで終わりではなく、勢いをそのままに“Dance 'em All”へと繋げます。この曲のイントロの部分での藤田君だけのフレーズはお馴染みですが、今回は Jukka も加わり、フレーズの掛け合いをしつつ、音の渦への展開へと持っていきました。本当に、1人演奏者が増えるだけで、こうも変わるものなのですね…。Jukka の音に自分達が刺激を貰って、音として返していく…。それにまた Jukka も返してくるのですが、そのフレーズもまた素晴らしく、瞬間瞬間で尊敬をしてしまいます(笑)。しかしその状態は楽しく、まるで子供心のような無邪気な自分達になっていたのではないでしょうか。そんな雰囲気が今回のステージには表れていたのではないかと思います。本当に楽しい時間でした…。
今回、言ってしまえば“お手合わせを受けていた”…ような状態だったのかもしれません。それでも自分達が得たものは大きく、更に音楽に精進していきたいという気持ちで一杯になったものでした。…そう考えると、やはり Jukka の存在はとても巨大で、TRI4TH というバンド全体にも大きな影響を与えてきたのも納得という感じでした。今回、自分は初共演でしたが、何年も前に一緒に共演が出来たメンバーを羨ましくも思います(笑)。TRI4TH は今月、もう1本のライブが決まっています。こちらも見所が多いライブになるのではないでしょうか。是非とも期待して下さい。今度は自分達が刺激を与える番です!
☆11月25日(火)渋谷 Plug
Open…18:30〜、Start…19:00~、TRI4TH の出番は最後、21:45〜(予定)、
Charge…前売り2800円、当日3000円(ドリンク別)
Member…≪TRI4TH≫(Tp)織田祐亮、(Ts)藤田淳之介、(Ds)伊藤隆郎、
(B)関谷友貴、(Key)竹内大輔
どうぞよろしくお願いします!…そして、ありがとうございました!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com
☆Jukka Eskola のHP…http://jukkaeskola.com
☆渋谷 Saravah 東京のHP…http://l-amusee.com/saravah/
の世界を作り上げていた、素晴らしいライブでした。
忘れられない日になりそうです。
今更ですけれど、竹内さんTRI4THに加入してほんとに良かったです
ね!
またこんな日を迎えられるよう、日々精進していきます!
Short but very precise info… Thanks for sharing this one.
A must read article!