自分達の出番は夜の20:00頃から…。ステージ内に明かりが灯された神楽殿は綺麗でしたが、この時点で、小降りながらも雨がパラついてきてしまった状況ではありました。しかし、境内を埋め尽くしたお客さんは全く帰らずに、傘をさしつつ、そしてカッパを着てまで足を留めてくれていて、より自分達としては気合いが入ったような感じがしたものでした。それでは今回限りのスペシャルバンド、“竹内大輔ピアノトリオ Feat. TRI4TH Horns”ライブの幕開けです!
今回のこの状況は、滅多に無いメンバー編成でもあったので、この組み合わせならではの選曲を持ってきました。まず1曲目に“New Life Standard”。元々はトリオ用に作った曲でしたが、TRI4TH の楽曲としても提供し、他のセッションでも度々取り上げる曲でもあります。自分達のトリオ編成に、トランペットとテナーサックスの音が乗り、曲も嬉しそうにしている感じではないですか♪…一気にテンションも上がり、次の曲へと繋げていきます。
2曲目には、以前 TRI4TH でカバーした秋田県の民謡、“ドンパン節”を演奏しました。今回のイベントのテーマが“和”・“輪”というのはお伝えした通りですが、これは日本の“和”も含めての事なのです。この5人のメンバーと“和”というものを組み合わせて考えた時に、実は一番初めに思い浮かんだのがこの曲でもありました。ベースの池田君とドラムのトシさんは初めて挑戦する曲ですが、バッチリと曲のダイナミクスを理解し、更なる展開を持ってお送り出来た曲になったと思います。
3曲目には今回初披露の、こちらも日本民謡カバー曲を持ってきました。それは“うさぎ”で、別のバンドでは演奏した事があったのですが、8分の7拍子でやるという、なかなか面白い試みを持って演奏していきました。そもそもがシンプルな曲でもあるので、アレンジの方向性は無限に広がっており、今回の全体のバランスを考えて、少し特殊な時間を作れたのではないかと思いました。ベースのリフもの…と言えるジャンルの曲ではありますが、途中にはドラムソロも入れつつ、良いアクセントにさせていきました。
“うさぎ7/8”(笑)に続いて、今度は“Everybody Knows That”を演奏します。こちらは最初から TRI4TH 用の曲として作りましたが、最近ではトリオとしても演奏する事が多く、それらの雰囲気をフィードバックさせて臨んだ1曲にもなりました。トリオで演奏する時は、少し軽快感を持って弾くようにしているのですが、それが今回の雰囲気にもよく合っていたような気がしました。ソロはピアノとトランペットがとり、それぞれに温かい拍手を頂ける等、軽快な中にも、じっくりと聴かせられた時間に出来たように思います。
そして最後には、トリオ用にアレンジした“Spain”!…今回は、更にホーン・アレンジを少々施して臨みました。この“Spain”を新たなメンバーにやらせると、必ず「難しい!難しい!!」と、お褒めの言葉を頂く(笑)のですが、織田君も藤田君も完全に吹き切ってくれました。この曲でのソロは、まずベースがたっぷりと弾き、その後に、トランペットとサックスとピアノでのソロ回し➡ソロバトル…のような展開に持っていき、最後の曲らしい、正に祭りのような状態で締めさせて頂きました。…そして大きな大きな拍手…、鳴り止まない拍手…。勿論、アンコールへと傾れ込ませました♪
アンコールは、TRI4TH の『わらべ JAZZ』アレンジの“幸せなら手を叩こう”。これは、今回の企画者からのリクエストでもあり、テーマのである“輪”ともリンクする事から、演奏するのも半ば必然だったように思われます。お客さんも一緒になって手を叩いて頂き、正にステージと会場が一体になった時でした。それにしても凄い盛り上がりでした。この時、雨は降ったり止んだりという状況でしたが、もはやそんな事は関係無いと言わんばかりの拍手、声援…。本当に有り難かったです。メンバー一同、最後まで気持ち良くやらせて頂きました。本当にありがとうございました!
アンンコール曲が終わっても、会場は更に「アンコール!」の声がありましたが、流石にもう無いので(笑)、そのままセッションの時間へと突入させます。今回の『NUNO JAZZ』に出演したメンバー達を入り乱れ?させ、最後の“祭り”の時間を楽しみました。
曲は全部で3曲行い、“Cantaloupe Island”、そして“Sunny”と、セッションではお馴染みの曲を続けさせますが、それぞれが大所帯のメンバー達で挑戦し、しかもオリジナルの雰囲気をあまり意識せず、正にその時の空気感で演奏していったのが好ましかったです。ステージに上がったメンバーは全員ソロをとり、中にはベーシスト同士のソロバトルも展開した程でしたが(笑)、これらは事前に決めたものではなく、ステージ上で即興的に判断して進めたのが正にセッション感があって良かったです。
そして最後の3曲目には、大橋巨泉の娘さんである、ボーカルの大橋美加さんを迎え、自分のトリオメンバーと織田君とで“上を向いて歩こう”を演奏し、今回の締めとさせて頂きました…。それまで縦横無尽に繰り広げられたセッションが、ギュッと引き締められた瞬間でもあったと思います。
こうして、長きに亘ってお送りした『NUNO JAZZ FESTA 2014』は幕を閉じました。自分は久し振りの参加となったわけですが、第1回目に比べて、自分の想像以上の成長を見せていたこのイベントには感動すら覚え、また参加出来た事を大変嬉しくも思いました。…元々は少ないメンバーで始めたものでしたが、場所を変え、人を増やし、そしてミュージシャンやお客さんも増えての第7回目…。NUNO…とは、沼袋と野方を指している言葉ではありますが、地元ではあるけど、地元だけには留まらない可能性も感じたものでした。是非とも、これからも続けて貰いたいイベントです。そして、より多くの方にこの素晴らしい時間を知って頂きたいと思った1日でした。どうもありがとうございました!…そして、お疲れ様でした♪
●今回のセットリストです!
1、New Life Standard(オリジナル)
2、ドンパン節
3、うさぎ
4、Everybody Knows That(オリジナル)
5、Spain
En、幸せなら手をたたこう
☆NUNO JAZZ FESTA のHP…http://nunojazz.cinq-rivage.com
☆沼袋氷川神社のHP…http://hikawa-n.or.jp
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com
☆池田暢夫のHP…sites.google.com/site/nobuoikedawebsite/
☆佐々木俊之のブログ…http://toshi-sasaki.seesaa.net/
トの大トリです。終わってみれば「そういえば雨も降ってたんだっ
け?」と天気も忘れる大盛り上がりで楽しく~。
竹内トリオらしさとTRI4TH2管の華やかさが混じり合って、胸躍る
感じでした。「うさぎ7/8」また聴きたく思うし“Spain”3+2
はここだけ!と鼻息荒く(笑)聴いちゃいました。
ステージがけっこう高さのある神楽殿だったので、ないんでは?
との予想に反し、練り歩き名人藤田氏の客席への降臨も!初めての
お客様も笑顔に。盛り上げ上手です。
セッションもすてきで、ソムリエバンドには間に合わなかったのに
炸裂する関谷さんや、かっこよすぎるボーカルKAORUさんも聴け、
思いがけず片鱗に触れられうれしかったのです。
第1回目に参加していたイベントが成長し、トリオも進化した姿で
参加できてほんとうに素晴らしいことですね。楽しく過ごさせてい
ただき、スタッフの方にも感謝したいです。
楽しんで演奏させて頂きました。曲にしても、
今までやってきた曲が殆どながら、全く新しい
雰囲気でやる事ができ、常に新鮮な気持ちで
向き合う事が出来たと思います。本当に、雨も
いつの間に…という感じでした。楽しい時間でした。