今回も鹿嶋さんは、個性的な面々(笑)を揃えてきました。その協力に一役買っていたのが、鍵盤弾き語りのシンガーソングライター水井涼佑君でしょう。今回は3人編成のユニットとして呼ばれていましたが、この日のオープニングアクトとしても、鹿嶋さんとデュオで2曲程披露をしていました。
そしてトップバッターは、ピアノ弾き語りの斎藤奏江さん。ピアノに乗せた歌声は心地良く、すぐにステージに引き込まれてしまいます。ピアノに関しても、1音1音に拘りを見せた伴奏を弾いており、常に自分の曲に対しての向上心が窺えたものでした。また、この日の特徴として、全ての出演アーティストと鹿嶋さん自身のコラボが行われたのですが(右上写真参照)、こちらもまた素晴らしいものでした。1人1人の力が、3倍、4倍にもなったと言いますか、シンプルながら、この日の期待感を煽るような、そんな時間になっていたと思います。
2バンド目には、前述の水井君率いる“亀ト魚ト金魚”という3人組ユニットの登場です。このメンバーは、全員それぞれが楽器を弾き、更にコーラスを含めたボーカルをとれるという、正にシンガーソングライターが3人集まったようなユニットで、個性的な3人が集まったら、こんな音楽が作れる!…というのをそのまま具現化したようなユニットでした。その中でも、メインのボーカルをとる金魚担当?の女性の方がベースを弾いていたのは驚きましたが(普段の音楽活動でも、ベースを弾きながら歌っているそうです)、たまにウインドチャイム等のパーカッション系も演奏する等、その幅の広さもまたサウンドに深みを出していました。
おもちゃ箱をひっくり返したような音楽感と言いますか(笑)、そして、どことなく日本的な要素も含まれていて、やはり独特な個性がここには広がっていました。…という中にも、やはり鹿嶋さんはコラボさせてしまうのですが、こうなると世界観が一気に鹿嶋さんらしくなるのですから不思議です…。そうした部分も含めてまた、見てて興味深くなってしまう魅力があるのだと思いました。
…今度は打って変わって、ギター弾き語りの梅原典之さんの登場です。ギター1本でステージに立ち向かう姿は正に男らしく、オリジナルの曲もそんな雰囲気が満々という感じでした。それまでの出演者も個性的ではあったのですが、ここで一気に流れを変えてしまう程、またこちらも極上の個性の持ち主だったと言えるでしょう。ここでの鹿嶋さんのコラボは、初めて座って歌うという手法をとっていましたが(右上写真参照)、これがまたこの時の世界観に合っていた感じでもあり、流石だと思いました。流石 Serious Playground、真剣の遊び場…です。
そして最後に自分達となりました。いつものようにボーカルとピアノという、極めてシンプルな編成ではありますが、だからこそ、それぞれの立ち位置に注目させる事が出来る状況でもあるわけです。自分達も、それは“真剣に”遊んでいきました(笑)。
今日は、お互いにノリノリだったように思います。…とは言え、凄くノリノリの曲を常に弾いていたかというと、そうではありません。静な曲もあり、ストイックな曲もあるという、いつもの鹿嶋さんらしい選曲だったのですが、その中で自分を前に出してみたり、少し攻めの演奏を見せてみたりと、心にも余裕があると言いますか、正にお互いがステージ上で“遊び”を試し、そして楽しんでいる雰囲気があったと思ったのです。今まで積み上げてきたのも勿論ですが、今回の出演者のステージに触発されたものもあったのかもしれませんね。
…非常に楽しい時間でした。アンコールも来て、その場で決めた“Honeysuckle Rose”を演奏したのですが、こちらは紛れも無い、所謂アップテンポのノリノリ曲だったので、これまで表面上には出して来なかったお互いのノリノリの部分が一気に爆発したような気がしました(笑)。本当に、あの時の自分達の素の部分が表現出来た時間だったと思います。こうした時間を心地良いと思える『 Serious Playground』、また次回も楽しみにしていて下さい!…どうもありがとうございました♪
☆鹿嶋敏行さんのブログ…http://blogs.yahoo.co.jp/kajimarl_to_the_world
☆池袋鈴ん小屋のHP…www.ringoya.org/