もう1ヶ月半以上が経ってしまいましたが、今年の4月の頭にかけて、北九州地区を中心に、自分のソロ・ツアーを敢行してきました。これは、毎年この時期になると、北九州(現在は大分の山奥に越しています…笑)のミュージシャンである Daddy 津田さんや、もう一方のルージュさんが企画してくれているもので、昨年の同じ時期〔竹内大輔の写真日記(~2009)、竹内大輔、北九州ツアー(2009.4.3~4.6)参照〕に引き続き、今回で3回目となるものです。自分にとっては1年に1回の機会ではありますが、毎回本当に身になる思いをさせて頂いています。また、地方において、自分が時にリーダーとなってライブを進めていく事があるなど、東京では絶対に得られない、貴重な時間も経験させて頂きました。
今回も、昨年と似たようなライブもありつつ、今年ならではの新しい趣向も凝らし、また初めての店や、新しいミュージシャンとの出会いもありました。もちろん、その土地での行動も色々と特筆できるものばかりで、正に自分らしいツアーが出来上がったと思いました。ライブは全部で4日間。一体どんな内容になっているのか…。それではどうぞご覧下さい!
4月1日(1日目)
今年の春は暖かい日がなかなか来なく、それは4月に入っても、やはりハッキリしない天気となってしまいましたが、この日がライブの初日となりました。一昨年や昨年のパターンですと、初日は昼間からライブの予定が入っていて、朝早く東京を出なければならない事態となっていましたが、今回は初日は夜のみという事で、とりあえず北九州の小倉駅に、Daddy さんと18:00に待ち合わせ…とだけ決めていました。
北九州市には、正に北九州空港という空港があり、東京の羽田からは1時間半くらいで着いてしまうので、逆算しても15:00頃の便に乗ってしまえば、余裕で着いてしまう事になります…。しかし、何となく自分は、それでは面白くないなと思ってしまいました。…というのは、自分はいつも北九州ツアーの終わりに、勝手に?鉄道の旅をくっ付けてしまっていたのですが(笑)、今回は5日目の帰りを18:00頃の便に設定しなければならなかったので、最終日はそんなに回れないなと思っていたのです(実際は結構回りますが…笑)。
ならば、初日も少しは鉄道で回る時間があっても良い筈…と思ったわけで(笑)、早速時刻表を取り出して色々調べた結果、北九州に一番近い本州の県、山口県を回ってみる事にしました。山口県は本州の西端に位置するだけに、なかなか寄れるような場所ではなく、基本的には海沿いの路線(ここでは、JR山陽本線、山陰本線)くらいしか乗った事はありませんでした。幸いな事に、山口県の南側の宇部という所に、山口宇部空港という空港があり、そこをスタート地点として、山口市を通り山陰に抜け、そこから西に向かい、また南側に下りてくる…というルートを辿ると、丁度小倉駅に18:00頃に着けるプランが出来上がったのでした。
ツアー前に鉄道の旅…というのも、実際のところ挑戦的な事ではあると思うのですが、自分のモチベーションを上げる為?にも、今回は有りなんじゃないかと思いました(笑)。…という事で結局羽田空港には早朝に向かい、朝6:40発という相当早い便で、山口宇部空港へと飛び立ったのです。
飛行機は全日空のエアバス320-200型で、小型と言える機種ではありますが、それでも機内は空席が目立っている感じでした。かなり朝が早い便なので仕方無いと思いますが、昨今の飛行機不況の影響も強いような気がしました。
そして、それは機内サービスにも表れています。実はこの日から、全日空は国内線のドリンクを基本的に有料とし(水とお茶とアップル・ジュースだけ無料)、ドリンクが欲しい際には自らCAに頼まなくてはいけない事になったのです。ちょうど4月1日から…という事だったので、何だかタイミングが悪いなあ…と思ったのですが、逆に考えると、そんな有料のサービスを自分はいち早く体験できるお客でもある…という事に気付いたのです(時間的にも6時台出発という早めの便でしたしね)。
…という事で、ANAオリジナルレシピと題されたメニューから、オニオングラタンスープを自分は注文させて頂きました。有料サービスになったばかりなのか、“キャンペーン価格”という事で、500円⇒300円となっていましたが、何だかんだで現在(6月までは継続決定!)もこのキャンペーンは続いているようです(笑)。
注文した時点で、まだ朝の7:00を回った頃だったので、ひょっとして全日空の路線全部で考えても、自分が一番最初にオニオングラタンスープを頼んだお客かもしれない…等、勝手に空想しては楽しんでいましたが(笑)、流石有料だけあって味は確かなものでした。上品な飲み口で、それでいて、しっかりとオニオンの風味が出ており、何よりも中のグラタンが良いアクセントとなっています。体も適度に温まり、良い朝を迎えられた…という感じでした。もっとも飛行機が西に進むにつれて雲は濃くなり、地上の景色は殆ど見えないというフライトでしたが…。
山口宇部空港には定刻通り、8:20に到着しました。国内線のゲートは全部で2つと、山口県の表玄関のわりには随分と小さな空港でしたが、それもその筈で、実はこの空港、今のところ定期便は羽田とを結ぶ8往復しか無く、しかも飛行機は、先程乗ってきたような小型機ばかりが発着するような空港なのです。
山口宇部空港…と名乗っているだけに、空港自体は山口市…というか宇部市にあり、ここから山口市の表玄関駅である新山口駅までは、バスで35分程掛かります。そして、山口市中心部に行くには更に乗り換えなければならず、それが利用客の少なさを反映しているかのようにも思いました。
…では、自分もここからの移動はバス…かと思いきや、実は鉄道でも移動できる方法が存在しています。…とは言え、鉄道に“山口宇部空港駅”となる駅はなく、空港ターミナル付近を見渡しても、鉄道が乗り入れているような感じはなさそうな気がします。しかし、この空港の近くにはJR西日本の宇部線というローカル線が走っており、空港から600メートルくらいの位置に、草江という駅が存在していて、これは空港ターミナルから歩いても行ける距離にあるのです。
つまりここは全国でも珍しい、“たまたま空港に近い鉄道駅”がある駅なのです(笑)。一応、それぞれに乗り換えの案内は表記されているのですが、特に飛行機の便と鉄道のダイヤがリンクされているわけではないので、この駅を空港アクセスに使っている乗客は少ないと思われます。…というか、そもそも草江駅自体の規模が小さく、無人駅であり、駅利用者は1日平均77人しか満たないのだとか…。
そこが、今回の鉄道の旅のスタート地点というのも愉快ですが、前々から自分はこの駅を空港経由で利用してみたかったのです。先程言ったように、この日の西日本地区の天気は雨で、空港からの道のりも、スーツケースを引きずりつつ、雨に濡れながらの(特に屋根付きの道で結ばれているわけではないので…)ものになってしまいましたが(笑)、なかなか面白い体験が出来ました。乗る予定の草江駅発の列車は8:51発。時間的にはもちろん余裕で、ここから新山口駅までは約40分の旅となります。
電車は2両編成で、これは典型的なローカル線です。車内は、朝特有の気だるい空気が流れていて、1つ1つの駅に停まっては発車していくという作業が、何だかまったりとしたムードで過ぎていきました。列車の右手には海も見えるのですが、雨という天気の為、何が何だかハッキリとは分からない感じです…。正に“地元”な時間がそこにはあり、車内にいるお客さんも、まさか自分が今朝羽田からやってきたお客だとは思ってなかったに違いありません。
さて、新山口駅では5分の待ち合わせで、今度はJR山口線に乗り換えます。山口線は、新幹線の停車駅である新山口駅から、山口市中心部を通り、山陰の益田駅まで中国地方を横断していく路線で、先程の宇部線といい、これも今回初めて乗る路線ではありました。自分の、山口県における鉄道完乗率の低さを物語っていると言えそうです。
初めて乗る路線でもあり、本州の西側部分を横断する路線として、見所は沢山ありそうな路線ではありましたが、ここで今朝までの寝不足が頭角を現してきてしまいました…。新山口駅から約25分くらいの山口駅までは何とか起きていたのですが、ここから先、終点の益田駅までは、その殆どを眠ったり起きたりの繰り返しで過ごす…という結果になってしまいました。益田駅着が11:58だったので、約2時間の行程をかなり無駄に過ごしたわけですが、これもまた鉄道の旅の贅沢な過ごし方…と言ってしまいましょう(笑)。時たま起きては、山の中を走っているな…という感じで眠ってしまっていたので、完全に記憶が無いわけでもないですが、これはリベンジが必要な感じでもありそうですね…。ただ、無理して起きても今夜の演奏に影響が出てしまいそうですし…と、前向きに考える事にもしておきました(笑)。
ここでお昼ご飯にしておきます。益田駅は、鉄道的には拠点となる駅ですが、街そのもの規模は小さいと言わざるを得なく、やはりレストラン探しにも苦労したものでした。ちょうど、駅の近くに食堂的なものがあって、そこでランチ・バイキングなるものをやっていたので入る事にしまして、1000円で食べ放題という事で、なかなか良かったかもしれません。ここは海に近い町なので、海の幸…を期待しましたが、それよりは素朴な家庭料理…という感じに近い内容だったでしょうか。とにかく、腹ごしらえは完了で、先に進むとしましょう。
ここからはJR山陰本線で西へ、長門市という駅まで向かいます。山陰本線は、言うならば、壮大なローカル線…と呼ぶに相応しい路線で、その路線延長距離は、京都駅から、下関市の幡生という駅まで、673,8kmもあります。これは、支線を除く営業キロとしては日本一長い路線となるもので、これは今年の12月に東北新幹線が新青森駅まで開通するまで維持されるものなのだそうです。
もちろん、この長い距離を直通で結ぶ列車等は無く、殆どが地域間の輸送となっていますが、山陰という地方の性格上、その殆どがローカル輸送と言うに相応しい実態となっています。これから乗る益田駅~長門市駅間は、その中でも特に乗客数、列車の本数が少ない区間で、概ね2時間に1本で、特急の設定は無し…。そして、列車の殆どが1両編成です。しかし、路線は海岸に沿って走っており、車窓風景は非常に良い事でも有名なのです。この区間を乗るのは、高校生の時以来、実に2回目ですが、ぜひ今、目に焼き付けておきたい景色でもありました。
しかし、お腹の満足度とも相まって、ここでも眠気が襲ってきてしまいました。先程の山口線程ではありませんでしたが、やはり行程の半分くらいは眠ってしまっていたかもしれません…。車両もロングシートのものだったので、窓を背にして座っているのが億劫だった事も無関係ではないと思いますが、また惜しい事をしてしまいました…。天気が良ければもう少しは…と、一応言い訳程度の事を書き留めておきたいと思います(笑)。
益田駅を出発したのが13:26で、長門市駅には15:12に着きました。ここからはJR美祢線で(こちらも今回が初乗車です)、やはり中国地方を横断する形で今度は南に進路を向け、山陽新幹線の停まる駅でもある厚狭駅まで出るつもりでしたが、その前に、山陰本線の支線扱いとなる、長門市駅~仙崎駅の2,2kmの盲腸線を乗っておく事にしましょう。こちらも今回が初めて乗る区間となります。
長門市駅発、仙崎行きの列車は15:56発。3分で終点仙崎駅に着き、それが折り返して、仙崎駅16:07発、長門市駅経由の美祢線厚狭駅行きとなるのですが、それだと仙崎駅には8分しかいられない計算になってしまいます。別に仕方の無い事だとは思いますが、とりあえず長門市駅で時間潰しの為、駅舎でも写真に撮りながら待っていると、ふと路線バスが目の前に停まり、経由地に“仙崎駅”と書かれているではありませんか。…成程、これは思い立ったが吉日です。運転手に仙崎駅を通る事を確認しつつ、そのままそのバスに揺られる人となりました(笑)。長門の街を抜け、ちょっとした海沿いを走るルートはなかなか面白く、バスならではの風景が楽しめましたが、約7~8分くらいで仙崎駅前に着いてしまいました。この時点で時刻は15:40頃…。とりあえず、これならゆっくりと仙崎駅を眺められるというものです。
仙崎駅は終着駅で、無人駅のようでした。しかし駅舎は立派で、中にはこの長門市仙崎出身の童謡詩人、金子みすゞをモザイク調にあしらった絵が飾られていました。この駅の近くには金子みすゞ記念館もあり、土休日には、下関駅から快速“みすゞ潮彩”号が直通で乗り入れてきたりもします。しかし普段は確実にローカル色が漂う駅で、次の16:07発の前の列車は12:59発、その前はなんと朝の7:59発という、かなりの過疎運行が顕著になっている場所でもありました。確かに長門市駅に出たかったら、先程のバスで十分ですし、やはり“支線”という扱いが拭えない路線なのかな…とも思いました。
そんな事を思っていると、程なく長門市駅からの列車が1両で到着し、折り返し、厚狭駅行きの列車になりました。これに乗れば、今回のライブ前の旅も一先ず終わりです。…という事で、気が抜けてしまったのか、またまた行程の殆どを寝て過ごす…という結果に終わってしまったという事は、もはや言うまでもないでしょうか…(笑)。
振り返ってみれば、気が張ってようが抜けていようが、結局は眠っている時間が殆どだった…と表されてしまいそうですが、確かに否定は出来ませんよね…。やはり、ライブ前の鉄道の旅というのは体力的に酷だったのか…。まあ、良い休養にはなったのですが、これは、全体的に再度訪れる必要があるかもしれません(笑)。しかし、、、贅沢な時間でした♪
厚狭駅からは、山陽新幹線で一気に…とは言え、“こだま”利用なので、後から来る“のぞみ”に何回か抜かれつつ、小倉駅に18:00過ぎ頃に到着しました。ここで、いつの間に髭を剃っていた Daddy さん(笑)と合流し、今夜のお店に向かいます。Daddy さんも、まさか今日、このようなルートを辿って小倉駅に着いたとは、夢にも思っていないに違いありません…(笑)。そんなこんなで気を取り直して、北九州ツアー初日のお店、小倉 Dreams へと向かいます!
小倉 Dreams は、北九州ツアーがあると必ず立ち寄るお店で、もうお店の方ともすっかり顔馴染みになってきた感があります。ただ、今回は当初はこのお店でライブをやる予定にはなっていなく、お店の方の意向で急遽ライブをやらせて頂いたのですが、何とも有難い事だと思います。お店に着くと、早速ビール、ご飯の歓迎を受け、これは自分のライブも気合いが入るというものでした。繰り返し言いますが、地方にこういったお店があるというのは、自分にとって落ち着きを持てますし、本当に嬉しく思える話しなのです。
ライブは好きにやって良い…とマスターの意向を聞きつつ(笑)、やはりツアー初日なので、それなりの構成をもって臨みたいところではありました。また、今回も全盲のトランペッターである小倉久司さんにゲストでお越し頂き、ステージの半分くらいを共演という形で演奏させて頂きました。
そして今回は前回以上に、“その場”を楽しんだステージとなりました。前回は、演奏する曲こそ事前に決めたものですが、今回はそれすらも、もういいかな…と思い始めてしまったのです。小倉さんと自分との間に決め事は必要ありません。あるのは、それぞれの出した音に、それぞれが反応して演奏する…これだけです。一応、曲のタイトルだけ言っておいて、後は出たとこ勝負という感じでした。…そして、これがスリリング且つ、面白い演奏になったのですから、本当に音楽って凄いなと思うのです。
また、小倉さんとの演奏ときたら、やはり自分のオリジナル曲である“On The Way Home”は吹いて貰いたいところでした。これは前回、リクエストによって突然実現したものなのですが、その時点で小倉さんは自分のオリジナル曲を聴いた事がある筈がなく、もちろん全盲故に譜面を渡すわけにもいかず…これこそ“後は野となれ山となれ”状態で曲を始めたものだったのですが、まず自分がテーマを弾いて、なんとその後、小倉さんは普通にアドリブをとり、最後にはなんとテーマまで吹いてくれるではないですか!…もちろん、その場で聴いてくれて生まれたフレーズなので、細かい部分は小倉さんなりのメロディーになっていたのですが、そんな事より、この突然のスタートで曲が完成して披露できたのが本当に驚きであり、最高の時間だったのです。あの時の事を振り返る意味でも、今回のライブでは必然の選曲だったと言えるのでした。
そして、今回の小倉さんもまた素晴らしいプレイを披露してくれました。もしかして、どこかで練習してきてくれたのかな?…と思う程です…(笑)。本当に、自分が思っている以上に耳が発達していて、そして感受性が豊かな人なのだなと思いましたね。ツアー初日のライブにして、良い手応えが感じ取れる1日になったと思いました(あ、今回も、マスターの歌のコラボもありましたよ♪)。
…この後、更にビールやご飯を頂いたので、お腹も頭も?はち切れんばかりになりましたが、そろそろ帰らなければいけない時間になってきました。…とは言え、帰る所というと、この日は Daddy さんの家に行くしかなかったのです。Daddy さんは先述の通り、居を大分の山奥へと移してまして、そこまでの道のりは、小倉から2時間強…との事でした。Daddy さん曰く、一応、門司港にも泊まれる準備はしてある(毎回泊まらせて貰っている所です)との事でしたが、これを機会に、Daddy さんがどこに住んでいるのかも、見ておきたいところではあり、結局、既に夜の1時半を回っていたものの、頑張って大分まで帰る事にしたのです。…まあ、頑張って…と書いたものの、運転するのは Daddy さんで、自分は助手席に座っているだけですから、その苦労は天と地ほどの差はありそうですが、とにかく向かいました。そして案の定、自分は行程の半分以上を眠って過ごす事になってしまうのです…。うーん、本当に最後まで眠ってばかりの1日でしたね…。
4月2日(2日目)
Daddy さんの自宅に着いたのは何時だったのでしょう…。恐らく朝の4時近くにはなっていたと思うのですが、記憶が定かではありません…。着いた途端に自分は更に深い眠りに入り、そのまま今までの寝不足を解消するような形で、次の日の昼過ぎに、やっと目を覚ませた感じになりました。
家に着いた時はまだ辺りは暗く、更には眠気もピークに達していた為、周りの雰囲気を感じる余裕はありませんでしたが、起きた時、川のせせらぎと、澄んでいるような空気が辺りを支配している事に気付きました。どうやら家のすぐ横に川が流れていて、音はそこから聞こえたものらしく、部屋の窓を開けると、相当な山奥の中…と思いきや、意外にも集落があるような場所に家はあるようでした。
…朝起きると、「何も無いけど」…と言って、Daddy さんはご飯を用意してくれました。…とは言え、白いご飯にお味噌汁、そして豆…という簡素なものでしたが、これが自分は何だか御馳走に見えてきたのが不思議に思えました。「うちはオール電化なんよ」…と説明されましたが、要はガスが入っていないとの事で(笑)、電気ストーブやコタツ等、確かに電気で全てを賄っているそうです。
ではお風呂は…というと、いつも近く(実際、そんなに近くはないですが…笑)の銭湯に入りに行っているのだとか…。Daddy さんがこちらに越して来たと聞いた時、これから隠遁生活的なものを始めると窺っていたのですが、確かに、それなりな生活は送っているようです。その銭湯は温泉で、しかも露天風呂且つ、料金が1人100円だというのです。それは通ってしまうのも分かるというものですが、街の周辺の案内がてら、そこに連れて行って貰う事にしました。
先程、家の周りは集落があって…と書きましたが、集落があるのはこの辺りだけで、車を少し走らせてしまうと、畑が広がっていく感じになってしまいました。ここは、山と山の間に挟まれたような土地で、川に沿って集落が点在しているのでしょう。その道を下っていくと、いきなり巨大な高速道路の橋梁が見えてきて驚かされますが、そうなってくると鉄道も近くを走ってきているのが分かります。ここはJR久大本線という路線が走っていて、最寄り駅は恵良という駅ですが、主要駅となると、豊後森という駅が近いようです。例の温泉も、どうやらそちらの方角にあるようでした。
そこは“万年の湯”という場所で、特に山奥にあるような感じではなく、ある意味?市街地の中にポツンと佇んでいる感じでした。番頭さんがいるわけでもないようで、入口にお金を入れる所があって、そこに半ば自己申告的に(笑)100円を入れるだけでした。中に入ってみると確かに露天で、2つのお風呂があり、これで100円は確かに安いです。写真は男性用ですが(当たり前です…笑)。女性用は一応建物に包まれているので、これはこれで問題は無いでしょう…。もちろん設備的には何もありませんが、かえってそれが情緒的なムードを漂わせてて良いかなとも思いました。思う存分寛げました♪
さて、この後は豊後森駅を見つつ、再度 Daddy さんの自宅に戻って少し休み、今夜の演奏に出かけるべく車を出発させました。今夜はなんと、Daddy さんの娘さんのお店で演奏…という事になっていて、場所はまた小倉だったのですが、そこまでは車で2時間強は掛かるので、夜遅くから始まるとは言え、夕方前にはこちらを出ておかなければなりませんでした。
豊後森という場所は、大分県の玖珠(くす)町に位置し、大分自動車道という高速道路が一応通ってはいるのですが、ここから小倉に抜けるには、こちらだと鳥栖の方をぐるっと迂回して向かう形になるので、山の中を北上して下道で通ってくルートと、時間的には殆ど変わらないのだそうです。…なので、今回もその一般道ルートで向かったわけですが、途中に耶馬渓という渓谷があり、なかなかの景勝地を通っていくので面白い感じでした。しかし、毎回のようにこの場所を通っていく Daddy さんにはどう映っているのか…気になるところでしたね…。
山を抜けて中津に出て、後は海に沿って北上していくだけです。…とは言え、まだまだ距離はある感じでしたが、やはり九州は自分にとっては不慣れな土地なため、どこに行くにも、思ったより遠い…というのが、共通した印象になっているのです。また、結構山がちな土地でもあり、何だかんだで未だに土地関係を把握できていません。まあ、今回のツアーで、少しは理解できるようにはなってきたのですが…。
…そんなこんなで、小倉にはやはり2時間強での到着となりました。ここで夜ご飯を食べておきますが、自分のリクエストにより、北九州名物?ジョイフルというファミレスへと足を運ばせました。ジョイフルは、自分が北九州に来たら必ず立ち寄る場所で、東京にも無いわけではないですが、本社が大分にあるらしく、九州や西日本地区には数多く存在しているのです。ここの特徴は、とにかく安い!…という事です(笑)。日替わりランチは、ご飯又はパン付きで399円ですし、その他のメニューも499円のものが揃う等、何かと財布に優しいお店なのです(もちろん飲み物はドリンク・バーです)。Daddy さんもよく寄るお店として、自分が北九州に初めてツアーに来た時〔竹内大輔の写真日記(~2009)、さばいばる伊藤、西日本・北九州ツアー(2006.12.3~12.9)参照〕にも寄らして貰ったのですが、それ以来、何だか習慣のように来てしまっています(笑)。実際安いですし、時間を気にせず居られるのは事実なので、まあ、こんなお店が1つはあっても面白いでしょう。
さて、今夜の演奏するお店ですが、Daddy さんの娘さんがママを務める美香月というお店で、料金は男性が5000円、女性が2000円という値段からするに、クラブ的なお店というのはすぐ分かりました。しかし、何気に小倉を代表するくらい繁盛しているお店らしく、それは娘さんの腕だとは思うのですが、演奏的にはBGMを要求されている感じで、基本的には静かに演奏する…という感じで時間は過ぎていきました。
飲み物は飲み放題でしたが、あまりそんな暇もなく、お客さんもお客さんでお喋りに興じている感じでもあったので、ここは邪魔にならないよう、雰囲気に溶け込むように演奏してきます。それでも、お店の方の意向で自分の事を紹介してくれたり、お客さんにもCDを購入して頂いたりしたので(その分、お客さんの歌のバックを務める事にもなりましたが…笑)、身になる時間は過ごせたと思います。Daddy さん曰く、「要は、ギャラ稼ぎ」…という事でしたが(笑)、こういった仕事も自分は経験済みですし、そういった環境での弾き方という意味でも、久しぶりな感触がありました。また別の現場でも役に立てる事でしょう!…写真くらい撮っておけば良かったかなとは思いましたが…。
…そして、何となくこのまま帰るのもあれ(笑)だったので、昨日の Dreams に再度足を運ばせました。もう馴染みな感じなので、特に何の言付けも無く寄った感じでしたが、この日はお客さんが大勢いて(学生さん達でしょうか?)、せっかくなので2、3曲弾いてって言われてしまいます…。しかも、昨日のトランペットの小倉さんも駆け付けて頂いて、昨日に引き続いての?ジョイント・ライブが幕を開けてしまいました!
まずはブルース進行の曲で様子を見て、後はスタンダードを2曲ほど…という感じでライブをやらせて頂きましたが、何だかんだで盛り上がってしまいました。いきなりの訪問にしては嬉しい歓迎で、更にはCDも何枚か購入して頂いて、本当に有難い話しでした。…やはり、ライブは聴いてくれる人がいる方が、演奏側も楽しいのは事実ですよね。先程のクラブでの演奏と比べてしまうと複雑な思いになっていますが、良い1日の締めにはなったと思いました。さて…、また明日も頑張りましょう!
他にも色々あったようなので、もし
搭乗する機会があれば是非チェックを!
あるとしか言えないかもしれません。もちろん自分では、
喋った方がお客さん的にも良いというのは十分承知ですが、
お店によっては、ただ演奏に徹するだけの場合もありますし、
そもそもマイクが無い等、最初から話せる環境になっていない
という所もざらにあります。今回の2日目に演奏したお店では、
ピアノが店内の真ん中に置いてあったので、これは喋り無しで
始めるのもどうかと思い、弾く前に少々話させて頂きました。
…つまりは、その場の状況を察知し、あとは自分の判断で
言うべきかどうか…というのを考えている…という感じです。
これからも、常にその場での考えは必要になるでしょうし、
それも経験の1つとして重要なものになる気はしています。
こちらも有り難いのですが、お店によっては、
生演奏だとしても、あくまでもBGM…と考えて
いるところも少なくはないですので、何とも
言えませんね…。色々と難しい問題です。
こどもは喜ぶだろうなぁ。もと住まいの新京成電鉄にもつばめの
「しんちゃん」というキャラがありますが(はじめはカラスかと思った(笑))これにはまったく、こどもは反応しませんでした。子供の好きなキャラというのは、アンパンマン、ドラえもんなど丸っこいものが基本なようです。
確かに、丸い方が馴染みやすい傾向はあるかもしれませんね。
いっそのこと、鉄道車両ごと丸くしてしまえば…(笑)。
車内放送が流れています(笑)。こういったローカル私鉄の
路線には、需要喚起の意味もあって、ユーモアな試みが
色々となされているのです。鉄道マスコットキャラも、
そういった施策の1つでしょう。それを色々と巡るのも
面白そうですね。またまたチェックしておきます!
それは知らなかった…(笑)、しかも日比谷公園で…。
大丈夫かな…。更に深みにハマる事を考えてしまいます。