そして今回は、サックスに久し振りに副田整歩君に加わって頂きました。過去にも何度かこのトリオにゲストとして参加して頂き、前回は〔自分名義ライブ、祝40回目!〕の時だったので約1年半振り以上のゲスト参加…という形でしたが、前回同様、殆どの曲を演奏して…、いや、今回のセットリスト全てに参加をして貰いました(笑)。むしろ、自分と副田君のデュオ曲を入れていたので、ベースの池田君やドラムのトシさんより参加曲は多いという状況でした(笑)。…というのも、今回副田君を誘った理由として、勿論50回目という節目のタイミングというのもあったのですが、約1年半の時を経て、自分達のレパートリーも非常に増えて、それらの曲にサックスに加わって貰ったらどうなるか…という思いも強かったからなのです。この期間中にはカバーCDもリリース〔『ReInterpret the Passage』発売日決定!参照〕し、オリジナル新曲も増えました。…また1つ、新たなサウンドを探求しつつ、今回のライブは実現したのでした。
前回副田君に加わって貰ったライブは、トリオメンバーだけの曲もやらせて頂いたのですが、前述通り、今回は副田君には最初から参加して貰い、もう『竹内大輔カルテット』と言っても差し支えないかの如く(笑)、ライブを進めさせて頂きました。そんな1曲目は、トリオとしては久し振りに演奏した“New Life Standard”。今回のライブは絶対に盛り沢山になると予想出来たので(笑)、最初の1曲目は軽めにいこう…なんて事前に話していたのですが、いざ音を出したら何だか楽しくなってきてしまいまして、結局はいきなり1曲目からガッツリと弾かせて頂いた感じでした(笑)。これはもう、ライブだから仕方無い状況のように思いますね…。そして2曲目に“The Night Visitor”、3曲目には“Everybody Knows That”と続きましたが、勿論これらは副田君は初演奏の曲ばかりです。それぞれに、サックス1管用のアレンジを施しまして、違和感無くそれまでのトリオ演奏に溶け込めるように配慮させました。
そして4曲目には、トリオでは初披露となる副田君の新バラード曲、“Quintessence”をやらせて頂きました。意味は“真髄”で、副田君らしい、メロディアスで説得力のある曲だったと思いました。やはり作曲者によって曲の個性はハッキリ出ますよね。自分のオリジナル曲が続いた中での選曲だったので、良い変化球を付けられたのではないかと思います。そして1ステージ最後の5曲目に、トリオでもよく演奏している“Tombo in 7/4”。テンポの速い7拍子の曲と、なかなかハードルが高い曲ですが、見事、初緒戦の副田君も吹き切ってくれました。ピアノとのメロディの振り分けや、お互いのソロの掛け合いの部分を作る等、既存のトリオ演奏とはまた違った見所を提供してくれたように思いました。
2ステージ目の1曲目には、恒例の?副田君とのデュオ曲を持ってきました。曲は、TRI4TH でもやはりデュオとして演奏している“Flash by Flashback”で、今回、サックスの藤田淳之介君が会場に遊びに来ていたので、副田君的には本家?の目の前で演奏するという、なかなかシビアな状況が出来上がっていたと思います(笑)。しかし、やはり藤田君と同じ、音大のクラシック部門を通っているだけあって、曲の特徴を掴むのが早く、前々から吹いていたような貫禄が出来上がっていました。繰り返し言いますが、今日の殆どの曲は、副田君は初めて人前で演奏する状況だったのです。
さて、トリオメンバーに戻ってきて頂いて、次の曲は“La Grande Roue De La Concorde”という長いタイトルを付けた(笑)、自分の作った新曲をやらせて頂きました。これは先日にパリを旅行した時に出会った「コンコルド(広場)の大観覧車」(上写真参照)をモチーフに作ったものなのですが、観覧車と言えるような、ゆったりしたものではなく、〔4度目のパリ訪問〕の記事でも述べた通り、“Grande Roue”…つまり「大きな輪」という意味だけの、所謂“観覧”要素とはまた違った乗り物でもある事も意識した曲となりました。日本の3倍程のスピードで、一度に3周して、途中の上空で暫く停まって…と、どちらかと言うと絶叫系の要素(…という程は速くないですが…笑)が含まれたような乗り物である、…という事に衝撃を受け、曲としても少しスリリングな展開を付けた、ミドルテンポながらインパクトのある曲に仕上がったと思います。初披露がカルテット編成というのも面白かったですが、トリオで演奏するのも楽しみにしたいところですね。
そのまま続けて、お馴染みの“Monte Fiesole”、そして“Spain”と続けさせ、2ステージ目の最後には、こちらも副田君は初挑戦の“Casa Familia”をお送りしました。この曲にサックスが入るというのは、作った当初は想像していませんでしが、こちらもなかなか良い仕上がりだったのではないでしょうか。大きな拍手を頂き、そのままアンコールへと突入するのでした…。
アンコール曲には、せっかくだったので藤田君にも参加して貰いました。当然の如く、当初は参加させる予定ではなかったので、楽器は持ってきてなかったようですが、この日の副田君は、アルトとソプラノの2本でライブに臨んでいたので、その内の1本(ソプラノ)を藤田君に貸し出し、ここだけのクインテット編成が出来上がったのでした。曲は、セッション曲としてよく取り上げられる“Strasbourg Saint Denis”で、2管ならではのアンサンブルを心地良く披露してくれました!…ちなみに、これはフランス語で「ストラスブール・サンドニ」と読むのが正しく、パリにあるストラスブール大通りと、サン=ドニ通りの交差付近に位置し、パリのメトロの駅名にもなっている場所でもあります。何気に、パリ繋がりの選曲でもあったのでした♪
こうして予想以上に盛り沢山にお送りした、トリオ50回目のライブは無事に終了しました。最終的に5人編成で演奏する事になるとは思ってもみませんでしたが、最高に楽しい1日になりました。このトリオを切っ掛けに輪が広がっていった部分もあり、改めて、続ける事の大切さを感じさせてくれたものでした。お客さん方も、皆さん楽しんで頂けたようで何よりでした。
まだまだトリオのライブは続きます。次回は3月15日(土)に、秩父の小鹿野の夢鹿蔵という所でライブをやる等、既に51回目に向けて準備を進めています。せめて、100回目までは普通に続けたいので(笑)、今後ともどうぞよろしくお願いします。それでは、今回のライブもどうもありがとうございました!
おまけ…5人の集合写真にピアノを入れたら、何だかシュールな構図になりました(笑)
●今回のセットリストです!
・1ステージ 1、New Life Standard(オリジナル)
2、The Night Visitor(オリジナル)
3、Everybody Knows That(オリジナル)
4、Quintessence(副田整歩オリジナル)
5、Tombo in 7/4
・2ステージ 1、Flash by Flashback(オリジナル、サックス・デュオ)
2、La Grande Roue De La Concorde(オリジナル)
3、Monte Fiesole(オリジナル)
4、Spain
5、Casa Familia(オリジナル)
・アンコール ・Strasbourg Saint Denis(with 藤田淳之介)
☆外苑前 Z・imagine のHP…http://www.radio-zipangu.com/zimagine/
☆副田整歩君のHP…http://www.soedanaomu.com/
☆池田暢夫のHP…sites.google.com/site/nobuoikedawebsite/
☆佐々木俊之のブログ…http://toshi-sasaki.seesaa.net/
副田さんは初めて人前で演奏する曲が殆どなのに全曲通しでの登場で聴き応えたっぷりでした。
私はこのトリオでやるTRI4THの曲も違う面が感じられていちいちググッと来ます♪
副田さんサックスによる“Flash by Flashback”をいつもこの曲を演奏している藤田さんと共に客席で聴く、なんて状況は予想だにしてなく、不思議な感じでまさにこの日だけ。聴きながらの藤田さんの胸中はいかに?
竹内さんの新曲は大観覧車がモチーフなだけにぐるぐる回転する感?が面白く、また聴いてみたいです。
サックス入でよりふくらみがあって素敵な“Casa Familia”の後、まさかの藤田じゅんじゅん参加のアンコールで雰囲気が最高潮に盛り上がりました♬(パリ繋がりの選曲だったとは…)
演奏者も楽しければ客席も楽しく祝50回目にふさわしい夜。
100回目はいったいどのように進化しているのでしょう?
それまでに何回生ハム食べようかしら?(笑)
え、このアングルを…ですか(笑)?
どちらにしても、またやりますよきっと。
>おちゃさん
いつも丁寧なレポートありがとうございます!…自分としても、
こういった見所があったのだと(笑)、読みながらこの日の
ライブを振り返れます。TRI4TH に提供した曲を、このトリオで
やる…というのも結構楽しく、また曲の新たな一面が見えてくる
のです。確かに、100回目はどうなっているのでしょうね。
それまでにビールも何杯頼んでいる事になるのやら…(笑)。