1月11日(1日目)
この日は名古屋でライブ、…という事で、いつもなら皆で車で向かうところなのですが、前述したように自分は病み上がりの身であり、大事をとって、自分だけ単独で新幹線で向かう事にしました。絶対に趣味の為…だと思われそうですが(笑)、自分の身体を気遣っての配慮でもありました。…とは言え、チケッとは事前購入型の『ぷらっとこだま』を使い、これはグリーン車でも東京駅〜名古屋駅間が8900円という優れもの(本来ですと、普通車でも1万円強は掛かります)。『こだま』号限定の利用ですが、特に急いでもいなく、むしろグリーン車利用者は少ない為(実際、この時は自分以外に5、6人しか乗っていませんでした)、今の自分にはピッタリなチケットだと思ったわけです。やはり趣味じゃないか…とは言わないで下さい(笑)。
久し振りに東京駅〜名古屋駅間を『こだま』号のみで移動した気がしますが、『のぞみ』号で約1時間40分掛かるところを、1駅1駅丁寧に?停車するこちらは約3時間の道のりです。…とは言え、新幹線であるにも関わらず、こののんびりとした風情を味わえるのは非常に貴重で、少し贅沢な時間が、自分にとっては何よりの療養になった気がしました(笑)。こうして少しずつ外出に慣れた(恐らくこの日は、4、5日振りの外出だったと思います)自分は、元気な姿で名古屋に到着する事が出来たのでした。
今回演奏するのは栄の Doxy という所で、TRI4TH としては初出演のお店でした。名古屋という場所は、トランペットの織田君とドラムのタカオさんが共に音楽大学時代を過ごした場所でもあり、思い入れも人一倍だとは思いますが、そんな名古屋でワンマンライブを行えるというのも感慨深い事でしょう。早速始まったリハーサルは、自分的にも、病気で固くなった身体を解す意味でも大事な時間だったように思いました。
そして本番が始まりました。店内は満員御礼という感じで、病気をしていた自分からすると、そんな苦しかった状況が吹き飛んでしまうような嬉しさがありました。お客さん方も皆、TRI4TH というバンドに期待をしていて、そして本当に楽しみにしていたという雰囲気が感じられ、こちらも自然に気合いが入っていったのでした。
ここ名古屋は、織田君はタカオさんを初め、自分達としても第2の故郷と思える部分があり、皆で盛り上がっていきたいところでした。しかし、そんな事前の心配は不要で、お客さんは本当に楽しんでくれている感じがありました。時間は2ステージとたっぷりあるので、皆で一緒に、じっくりとその時間を共に過ごしていけたと思います。
さて、この日はいつもの TRI4TH ナンバーをお送りしていったのですが、最近自分達が地方公演で続けている、御当地民謡ソングを TRI4TH アレンジでお送りする…というものも挑戦していきました。ただ、名古屋の御当地ソングは、当の織田君やタカオさんですら「知らない」との答えだったので(笑)、色々と調べていった結果、“名古屋ばやし”…という曲に辿り着きました。
ちなみに、この曲は自分がアレンジしましたが、流石にこの曲の事前情報が少な過ぎて、どう披露して良いか、若干考えさせられる部分があったのでした。…なので、敢えて綺麗なアレンジを施し、こんな美しいメロディの曲が名古屋御当地ソングで存在した…という感じでお送りしたのでした。そもそもは“お囃子”の曲でもあるので、少し滑稽な雰囲気があったのですが、これをモダンなジャズ風へと変化させ、メロディの美しさを強調してみたのでした。…そう、お囃子の曲にしてはメロディが綺麗なラインを通っており、その部分を皆さんに紹介出来たらと思ったのです。このやり方が功を奏したのかは分かりませんが、沢山の拍手を頂けたので、ひとまずは成功といった感じでしょうか。しかしやはり、知名度は今一つのようでしたね…(笑)。
色々な要素を盛り込んだ、名古屋初のワンマンライブでしたが、最後にはお客さんも全員立たせて、一緒に身体を動かして盛り上がっていきます!…ここはやはり、2012年12月に行われた〔“TRI4TH AHEAD" Release Tour 2012 Final♪〕の経験が役立ったと言えそうでした。自分達も楽しく、この時ばかりはあっという間に時間が過ぎたように思います。個人的にも体調復活後の最初のライブという事で、一気に感覚を取り戻せた感がありました。やはり、外に出てライブをするという事は大切なんですよね。改めてそんな事を思えた1日になりました。
ちなみにこの日は、ずっと我慢していたビールを解禁(笑)。ただし1杯まで…。しかしその味の美味しさといったら、なかなか表現出来ないくらいでした。…というのは、インフルエンザに罹る直前のビールが、何だか美味しくないような感じがしており(恐らく、この時点で体調は悪くなっていたのだと思います…)、また美味しくビールが飲めるという状況が、何よりも嬉しかったのです。…さて、このまま元気に大阪でのライブも迎えていきましょう!
1月12日(2日目)
名古屋に1泊して、完全に元気を取り戻したような感じがありました。このまま“元気”に大阪に向かいましょう。名古屋から大阪は車で2時間程の距離なので、起床時間的にも、わりと余裕を持った出発(左下写真参照)というのも嬉しい限りでした。
そして、あっという間に現地へと到着(右上写真参照)です(笑)。ここは大阪は心斎橋にある Club Drop というお店で、なかなか大きな会場でしたが、この日は恐らくお客さんで満杯になるとの事。なんて楽しみな1日なのでしょうか…。先に到着していたカルメラのメンバーと落ち合い、そのままリハーサルへと突入させます。順調です。
リハーサルが終わってから、せっかく大阪に来たのだからと、近くのたこ焼き屋さんに行ったりもしましたが、やはりこの日は楽屋が面白かったです。なんせ、この日の出演者というのが、カルメラと自分達 TRI4TH、そして bohemianvoodoo と JABBERLOOP という、何かと縁のあるバンドばかりで、それらのメンバーが1つの楽屋に集結している様は、見た目のインパクトも凄いものがあった事を覚えています。改めて、今回のイベントに呼ばれた事に、感謝したい気持ちで一杯でした。
楽屋でのトーク?が、ある意味ライブみたいな盛り上がりを見せていましたが(笑)、そうこうしている内にイベントの始まり時間がやってきました。自分達も楽屋から会場へ移動しつつ、ステージを改めて眺めてみます。…既にお客さんで一杯の会場は、これから始まるライブに期待感が高まっており、いよいよこの一大イベントが始まるのだという雰囲気を予感させてくれたものでした。
開会の言葉?…として、カルメラのゴウシ氏とパクシン氏による挨拶があり、いよいよライブのスターとなりました。1番手は bohemianvoodoo で、勿論大きな拍手によって迎えられていました。bohemianvoodoo はクールさと熱さをバランス良く兼ね備えていて、本当にいつまでも見ていられるバンドだと思います。昨年夏に対バンした時〔すみだジャズ→ Jazz Jungle 参照〕(…というか、この時には JABBERLOOP もカルメラも一緒に対パンをしてます…笑)と比べ、より距離を近く感じる事が出来たのも良かったです。2番目の出番である自分達にも、大きな刺激を与えてくれたと思いました。
そして、自分達 TRI4TH の出番です。前日の2ステージだったワンマンライブに対して、この日は1ステージのみの1本勝負。いつも以上に魅力を凝縮したステージをお届けしなければいけません。“Sunlight Yellow Over Drive”や“Yellow Butterfly”等、盛り上げ度の強い曲をお送りしていきました。
更に、ここ大阪でも御当地ソングを用意してきました!…大阪でも民謡?…と思うかもしれませんが、ここは少し変化球を付けて、なんと阪神大ガースの球団歌、“六甲おろし”です(笑)。この時点でかなり挑戦的と言えますが、更に軽快なラテンリズムとスウィングという変化を付けたビートは、だいぶ攻めの内容だったと思います(笑)。恐らく、こんな“六甲おろし”は聴いた事ない…という感じだったでしょうが、何らかの痕跡でも残していれば幸いですね。
そして佳境に向かって、最後には“Dance 'em All”で締め括らせて頂きました。今回のような、ステージのすぐ目前にお客さんがいるという状況は、こちらの反応がダイレクトに返ってきて、非常に遣り甲斐のある環境でもありました。勿論、最後には皆で盛り上がってくれて、こちらとしても楽しい時間を過ごす事が出来たと思います。何だか大阪のパワーを貰ったような、そんな温かい気持ちになれたステージでもありました。それは勢い余って織田君がジャンプした後に、履いていた雪駄を真っ二つにしてしまうくらいです(左上写真参照)。それくらい凄いジャンプ力だったという事でしょう…(笑)。
さて、ライブはこの後もドンドン続いていきます。お次は JABBERLOOP で、こちらも圧倒的なパフォーマンスを見せてくれました!…1曲目から既にお客さんを掴んでおり、一緒になって踊ってみせたり、掛け声を掛けさせたり等、やはり見て、そして参加して楽しいバンドだと思います。ミスターソレソレこと、メルテン氏の安定したパフォーマンスも当然健在。会場が1つになってソレソレをやっていく光景は、想像以上の破壊力がありました(右下の写真は、特に意味はありません(笑)。
会場のテンションも更に上がっていって、ついに最後にカルメラの登場です。お客さんの熱気も最高潮に達しているようでした。カルメラはこの春に東京進出をする事が決まっており、大阪を拠点とするライブでは、そろそろカウントダウンという頃だったので、そういった気合いが見えるような、とにかく半端では無いステージングを見せてくれました。
そして凄いのが、お客さんもそれに負けじと付いていっているところです。当然なのかもしれませんが、ここにカルメラとお客さんとの信頼関係が垣間見えるわけで、それを含めてのバンドの凄さを感じたのでした。カルメラが攻めれば、お客さんも付いてくる。そしてお客さんも付いてくれば、更にカルメラは攻め始める…と、相乗効果が生まれていると思うのです。これもまた自分達へ、大いに刺激になった事でしょう。この光景を目に焼け付けておきたいと思ったのは、自分だけでは無い筈です。
そしてライブもアンコールになり、なんと、今回の出演者が全員ステージに上がり、1つの曲を行うという時間が設けられました。この全員…とは、本当に全員で、それこそ20名近い人数になっていたと思いますが(笑)、この楽器はステージ上に1つしか無いから…とかは、もはや関係ありません。楽器が空いていれば楽器を弾き、手が空けばお客さんと向かい合って楽しめば良いのです。この熱気だからこそ実現したとも言え、相当なインパクトを持つステージが出来上がりました。後はもう、写真を見れば明らかだと思います。
客席には人、人、人…。ステージ上にも人、人、人…と(笑)、本当に凄い状況でした。なかなか体験出来ない時間であり、非常に楽しく騒げた時間が過ごせました。そして、何だかんだで皆で個性を発揮しているところが面白かったです。色々な要素がギュッと凝縮された1曲だったと思いましたが、こう考えると、やはり音楽は素晴らしいですね。本当に皆様、どうもありがとうございました!
こうして、『JAZZ A GO GO Vol.2』のイベントが終了して、TRI4TH の関西ツアーも無事に終了となりました。2日間ながら色々とあり過ぎて、まだまだ自分達も頑張らなければいけないと思いましたが、まずは今回のライブの余韻に浸る事で、今後の展望を考えていきたかった感じでしたね…。
この後、自分は残念ながら途中で退散させて頂きました。…というのも、この次の日の朝一番の飛行機で自分は東京に戻り、昼間からライブに出演しなければいけなかったからでした。予約したホテルも、今回の会場から考えると距離があったので、早めの(…とは言え、既に23:00くらいにはなってましたが…笑)退散としたのでした。ひとまずは、自分の出来る事から頑張っていこう…と、そんな気持ちだったように思います…。この続きの出来事は〔TRI4TH 関西ツアーからの、代官山 la JEUNESSE 再公演!〕に書いていますので、良かったらそちらも参照してみて下さい。
とにかく、2013年早々、とても刺激的な期間を過ごす事が出来ました。インフルエンザが治ってて何よりな状況でした(笑)。また一緒にライブをやる事もあると思いますが、どうぞよろしくお願いします!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com
☆カルメラのHP…http://www.calmera.jp
☆bohemianvoodoo のHP…http://bohemianvoodoo.jp
☆JABBERLOOPのHP…http://www.jabberloop.com
☆栄(名古屋)Doxy のHP…http://www.doxy.biz
☆心斎橋(大阪)Club Drop のHP…http://clubdrop.jp