CDのリリース日は11月6日でしたが、一足早く10月27日に pre-Release Party〔CD『Five Color Elements』pre-Release Party!参照〕を行いまして、そこからリリース・ツアーは始まったと言えるでしょう。あれから約3ヶ月を経て、西日本を中心に色々な場所で演奏をやらせて頂きましたが、その集大成となったのが正に先日の1月25日でした。自分達では気付いていない部分もあるでしょうが、それぞれのツアー先で得たものは、確実に今回のステージで反映されていた筈です。少し振り返って見てみましょう。
当日、会場の Jz Brat に足を踏み入れる前に、エントランスにお花が飾られていたのを見て、いよいよ今日がファイナルである事を実感させられました。リハーサルも入念に行いましたが、本番に備える余力は残していきたいところでした。今回は1部、2部の入れ替え制となっていまして、それぞれに同じくらいの見せ場を残したいところで、それは今日1日が長丁場である事も意味していました。リハーサルの時点で、その日のペース配分も考えなければいけないわけで、ある意味で、じっくりと自分達自身も楽しみたかったのかもしれません。リハーサル後、自分達と同じく近場でライブをこの日行うという、カルメラのメンバーも激励に駆け付けてくれ(左下写真参照)、こちらも元気が湧き出てきました。思えば、こうして TRI4TH のメンバーは、様々な場所で多くの方々に助けを貰って、ここまでやってこれたのかもしれません。今回はツアー中の恩返しも含めて、皆で1つのライブを作り上げるべくやっていきたいと思ったものでした。
まず、1部から振り返ってみましょう。メンバーでステージに上がる前から既に拍手は沸き起こっており、お客さんも期待してツアー・ファイナルに臨んでいるという事を、早速肌で感じる事が出来ました。そして短い挨拶をした後、CD『Five Color Elements』でも1曲目に収録されている“Session A”から始めさせて頂きました。そして、“Volare Via”、“Harvest”と続けさせましたが、これこそCDの曲順であり、ツアー中もこの曲順で何度かやってきた、いわば鉄板のセットリストです。ツアー・ファイナルに向けて、色々な曲順のアイデアは出てはいましたが、やはりこの順番は外せませんでした。そして、これまでの中で特に良い流れで進められたものと思っています。
そして、こちらも曲順通りの“Everybody Knows That”へ…。今回はいつもと違い、ピアノのフリー・イントロを(勝手に…笑)付けて、より叙情的に表現してみました。このイントロで、また曲の雰囲気が異なって聴こえるのが不思議でもあり、個人的には、してやったりとも思っていました(笑)。そして今度は 2nd. アルバムから“TRY AHEAD”へ…。こちらは逆に、イントロもエンディングも省略して、テンポ良い展開を狙ってみました。
今度は一転して、ソプラノサックスとピアノのデュオで“Flash By Flashback”。今までにない TRI4TH のサウンドを目指して…とは言え、これまで何故無かったかも不思議に思いながら自分が作った曲ですが、このツアー・ファイナルの場まで演奏がやり切れて、ホッとしたような感じもあった選曲でもありました。
そしてここから佳境となりましたが、新たな試みを盛り込んだ時間にもなりました。TRI4TH は基本は自分達のオリジナル曲をメインとして演奏していくバンドですが、これからのバンド活動の1つとして、ジャズ・スタンダードと呼ばれるものやカバー曲に焦点を当て、それらを自分達なりに解釈してアレンジして演奏するというものをやっていこうという試みです。過去には、それぞれの地方の民謡等をアレンジしてお送りしましたが、その更に1歩進んだものと見ても良いでしょう。あれから更にアレンジ能力は上がっている筈で、音楽的にも豊かなものが作れる自信も出てきている事でしょう。
そんな背景を基に今回お送りしたのは、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズでも非常に有名な“Moanin'”。メロディこそ踏襲しているものの、リズムはダンスビートを基本とし、踊れるジャズを目指してアレンジしたものを披露しました。セットリスト中での佳境に持ってきたのも、そんな自信の現れかもしれません。そこからお馴染みの曲“Yellow Butterfly”へと繋げ、1ステージ目の本編は終了となりました。
そして沸き起こったアンコール。1ステージ目から頂けるのは嬉しい限りで、こちらもツアー中に何度も演奏し、お客さんと一緒になって楽しんだ“Hop”にて締め括りとさせて頂きました。ここまでで丁度1時間。だいぶ盛り込んだ割りには、良い時間で終わる事が出来たのではないかと思います。
1部もだいぶ盛り上がりましたが、2部ではまた異なった盛り上げ方が必要なのは明白です。しかし自分達的にも、次のステージで本当にファイナルを迎えてしまうという意識があり、これは黙っていても異なるものになるのは分かっていた事でした。…とにかく、その時間を目一杯楽しむ。それが一番の過ごし方のような気がしました。ちなみに今回のライブは全時間、本格的なライブ・レコーディングを行っており、色々な現場でお世話になっている速水さん(左下参照)を迎え、ある意味で6人でライブを行っているような感覚だった事も付け加えておきます。
2部は“Jazzhoric”から始まりました。軽快な3拍子の曲で、急激な展開には驚かされますが、これもまた自分達 TRI4TH の楽曲の特徴の1つなのです。そして続けて、1部にも演奏させて頂いた“Volare Via”。やはりこの曲はツアー中、そしてファイナルまでも必須となる曲だったという事でしょう。…そう言えば、Jz Brat では毎回オリジナル・カクテルを提案して下さるのですが、今回はこの曲に因んで「Volare Beer」…いや、「Volare Via」というビールベースのカクテルを用意して頂きました(右上写真参照)。ビールベースとは言え、ジンジャエールや果実系も加わり、爽やか且つ非常に飲みやすいカクテルに仕上がっていました♪
そして、この次に演奏したのが、チャーリー・チャップリンの“Smile”。1部でも行った、所謂 TRI4TH 流アレンジ曲の披露の時間です。こちらはドラムンベースのビートを軸とした楽曲を施しており、原曲とは大幅に異なる世界観が見所と言えるでしょうか。これは新たな自分達でもありますし、これまでの事も踏襲してやっていけたとも言えます…。これからにも是非期待して頂きたいものです。
この後には、このツアーで初披露となった、ベースの関谷君の曲“Hope For World Peace”を演奏。バラードの曲で、今までに出し惜しみしていたのが不思議なくらいでしたが(笑)、ついに日の目を見た瞬間でもありました。この曲を演奏した瞬間に、自分達は 3rd.アルバムの全ての曲をライブで披露した事にもなり、ツアー・ファイナルとは別の部分で感慨深かったような印象がありました。
さて、ここからは怒濤のように曲を続けさせて頂きます。“No Window, No Aisle”に始まり、1st. CDから息の長い人気曲“BMW の女”、そして 2nd. CDからの“Ramble Fish”…。どれもがビートを奏でる曲で、途中からはお客さんも立たせて、会場を使って皆で一体になってライブを作っていきました。どの曲もツアーで何度も演奏してきましたが、やはりファイナルとなると、その勢いも格別のものがあったと思います。そして、その勢いのまま2部最後の曲、“Hop”へ。手拍子もこれまで以上に煽り、最高の景色を見れたと思います。
…ここでもアンコールの拍手は鳴り止みませんでした。ここで再度皆でステージに上がって、…という事はせず、ピアノトリオ編成で“Home”を演奏しました(勿論、お客さんには一度座って貰って…笑)。この時の雰囲気が格別良く、このままもっと弾いていたい感じが個人的にはしていたのですが(笑)、そうはいかないので曲を終了。…すると、、、
トランペットの織田君がカウベルを鳴らしながら、そして藤田君がサックスを吹きながら客席から登場し始めました。本当に本当に最後の曲、“Dance 'em All”です。ドラムのタカオさんの「踊ろうぜ!!」の掛け声も、このツアー中に何度聴いて、そして頼もしく感じできた事か…。これこそ悔いの無いように、ただただ全力で演奏していくのみでした。楽しかった…。お客さんも皆で笑顔になってくれて、こちらも自然に笑顔になります。その雰囲気が良かったのです。
こうして、1部、2部と長らくお送りしてきたファイナル・ライブは終了しました。それと同時に、約3ヶ月に亘って共にお送りしていた『Five Color Elements』という作品とのツアーはひとまずの締め括りを迎える事になりました。まずはお疲れ様でした。有意義な3ヶ月が過ごせたのではないでしょうか。
この『Five Color Elements』という作品は、自分が TRI4TH に入って初めて、最初から作品作りに参加させて貰ったアルバムでもあります。それは当然、その後のツアーの関わり方にも関係してくるもので、正に「共に歩んで来た」という言葉が相応しいと思えるような時間でした。ツアー中で学んだ事は本当に多く、これで改めて、自分は TRI4TH だと自信を持って言えるような状況になれたような気がしました。その事がハッキリ認識出来ただけでも自分は嬉しいです。改めてまして、どうもありがとうございました!…そして、これからも TRI4TH をどうぞよろしくお願いします!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆渋谷 JZ Brat のHP…http://www.jzbrat.com/
呼びたいです)のカッコ良かったこと!
3rdCDの鉄板セットリストはもちろん素敵で、初披露の関谷さん名曲“Hope For World Peace”もすーっと染み込むように聴こえました。
この日にまさかの難曲“BMW の女”が…5人とも熱くて、やっぱり
スペシャルに聴き応えがあります。竹内さんピアノも譜面なしで炸
裂、今回のブログで読んだ「これで改めて、自分は TRI4TH だと
自信を持って言えるような状況になれたような気がしました。」と
いう深い言葉と合わせてこの演奏を思い出してみたりすると、今も
ゾクゾクしてしまいます。
“Home”の前に「次は静かな曲なので座って下さい」と照れた感じ
で客席に告げたタカオさんも良かったし、藤田氏練り歩き間のステ
ージ上での織田氏竹内氏による「帽子を使った小芝居」(笑)につ
い見入ってしまったり…と演奏はもちろん堪能したのですが、それ
以外も書いていたらキリがありませ~ん。
ライブ当日判明した自席位置の良過ぎさに、気を確かにするため(笑)近くの方と励まし合いながら聴けたのも楽しかったですし、
鋭い眼差しが素敵な(密かにファン)速水様のナマのお姿もお
見かけできました。
あまりにこのライブを楽しみにしていて、結果も素晴らしかったの
で、今少し抜け殻状態になってしまっています…。
少し頭を冷やして(冷えないと思うのですが)これからの活動も
期待していきたいと思うのです。
特別な時間をありがとうございました!
竹内さん、あと数時間でお誕生日ですね、おめでとうございます。
この1年も、オンリーワンな音を奏でて下さいませ~。
むしろ、この感想を読むだけで、ライブの流れが分かるような
感じですよね。それだけ見て下さっているという事ですし、
それだけ長い期間、自分達のライブに通って下さったという
事でしょう。…改めて感謝です。そして、これからの TRI4TH にも
どうぞ御注目下さい。新たな流れを作っていきたいと思います!