…スタジオは、今までも何度もお世話になっているスタジオ Dede にてで、スタインウェイのピアノを使って最高のクオリティでやらせて頂きました。演奏者にはそれぞれのブースがあり、アレンジを加えつつも、人間味な部分を残して演奏していきます。関谷君も今回はエレキベースを3本用意、ドラムのトシさんも、タムやスネア、バスドラムも口径の異なる物を複数持ってきていて、曲毎にベストなサウンドを作っていきました。
曲目は関谷君のオリジナル曲、民謡や島唄、ジャズ・カバー曲の3つに大きく分けられ、それぞれが等分に演奏されていった感じでしょうか。中には結構有名な曲も入っていて、アレンジや演奏センスが問われる曲も多かったです。
…とは言え、奄美島唄も関谷君に掛かれば(笑)、かなり凝った現代曲へと姿を変えます…。しかし、従来に無い方向性ながら、ジャズという母体を大事にしてアレンジしている姿が伺え、皆も協力的になって開拓していくという、なかなか有意義なレコーディングになったのではないでしょうか。勿論、このレコーディングまで、リハーサルやプリプロを何度も行っているからこそ実現したもので、ようやく関谷君の頭の中にある音楽が納得のいく上で具現化出来た…という感じだったでしょうか。自分も、このプロジェクトに参加出来た事に感謝したいと思います。
レコーディングは期間的には3日間ありましたが、全部で10曲録音し、しかも中には手探りで進めていった曲もあったので、進行は順調だったと言って良いでしょう…。そして、プリプロ期間も含め、皆で顔を合わせる機会も多かったので、メンバー同士、気兼ね無い雰囲気になっていけたのも、成功要因の1つだったかもしれません。そもそも仲の良いバンドでしたが(笑)、今回、3日連続で会っていたので、よりお互いに近付けたと言いますか、そういった部分が音にも反映されて、その結果、良いものが残せたようにも思います。新しい5人になってから、まだ1回もライブをやっていない(笑)バンドとしては珍しいのではないでしょうか。本当に本当にお疲れ様でした。
余談ですが、今回、ピアニストのハービー・ハンコックの“Actual Proof”…という曲を演奏しました。弾いた事のある人なら分かると思いますが、テーマの中でソロを弾くのが結構難解で、しかもその中でグルーブを出していかなければならないので、絶対に録音には苦労すると思っていました。この曲のレコーディングは3日目の最初の時間に行われ、実際、1回目に弾いた時はそんな感じで、確かに悪い演奏では無いのですが、何だか固いと言いますか、物足りないような内容だったのです。それでは…という事で、頂き物のビールで燃料補給(左上写真参照…笑)をして演奏に向かったところ…、
結構良いのが録れてしまいました(笑)。
自分、何だかんだで、敢えて最初からビールを飲んでレコーディングに臨んだのは初めてでしたが、それで良いのが録れてしまうというのは何だか複雑な気持ちになりますね(笑)。ライブこそ、テンションを上げる意味で、ビールを飲んで演奏したりしていますが、レコーディングでもこの方式が当て嵌まってしまうとは。…とは言え、曲にもよるのでしょうね…(笑)。そんなエッセンスが十分に詰まった作品になると思います。
ひとまずは、出来上がりと、どのような形で世に送り出すのか、非常に楽しみです。これまで長い期間を費やしてきた甲斐があったものでした。関谷君が第6のメンバーと豪語する(笑)、エンジニアさんの速水さん(右上写真参照)を初め、どうもありがとうございました。黒船は、来年1月に早速ライブを予定しています(しかもワンマンです)。レコーディングを経て、更に成長した自分達をどうぞ楽しみにしていて下さい。
●1月9日(木)中目黒楽屋
Open…18:30〜、Start…20:00〜、
Charge…前売り3000円、当日3500円(共にドリンク別)
Member…≪黒船≫(B)関谷友貴、(Vo)里アンナ、(津軽三味線)白藤ひかり、
(Pf)竹内大輔、(Ds)佐々木俊之
どうぞよろしくお願いします!
☆関谷友貴君のHP…http://www.peaceofcake.net