写真で見ての通り、ステージは仏前に設置されており、1年振りに御対面した、背後に控える大仏は相当なインパクトを放っていました。楽器編成は昨年と同じ5人編成ではありましたが、ギターの替わりに、トランペットの茅野嘉亮君に入って頂き、サックスとトランペットの2管での構成でやっていきました。ドラムは鈴木郁さん、そしてベースには昨年に引き続き、川本悠自さんという面々でした。
…リハーサルは順調に進められましたが、住職に、お寺にある仏具を借りられないか…というリクエストをしてみたところから、何だか展開が変わってきたような感じがありました。
今回、お客さんからのリクエストで、童謡をジャズ風に…というものがありました。早速自分達は“げんこつやまのたぬきさん”を7拍子で(笑)…という、だいぶストイックなアレンジを施したものが出来上がったのでしたが、そこでのドラムソロの部分になった時に、これは仏具でも代用出来るのではないかと思ってしまったのです。
住職に反対されるのも覚悟の上でしたが、意外にも住職は乗り気で(笑)、数々の木柾が出てくるではないですか。そして大小の鈴(りん)も登場し、さながら舞台上は仏具パーカッションセットのような状態になってしまいます(笑)。ドラムの鈴木さんも興味深げにそれらを持ち、鈴棒、撥を使って、リズムに乗って叩き始めました。その時の世界観と言ったら、、、
格好良すぎです!!
なんて新しい発見だったのでしょうか…。実はこの日は朝10:00入りで、自分は前日の深夜にイベントに出演していて、自宅に戻れたのが朝5:30。そして、この日は朝の8:00過ぎには自宅を出ていたので、コンディション的にはあまり良いものではなかったのですが、この音を聴いた瞬間に、一気に目が覚めました(笑)。それまで、この童謡シリーズは、曲順としても真ん中の方に入れ、いわゆる箸休めな曲…というように捉えていたのですが、これで一気に本日のメイン曲へと生まれ変わった気がしました(笑)。…そして、せっかくなら、この上に更に住職のお経を乗せて、、、と、リクエストはエスカレートするばかり…。果たして結果は…。
えーと…。
え…、えーと…。
…!!
…無事に住職も参加してくれました♪
(しかも、鈴木さんとデュオ状態…笑)
大仏様の前で言う事ではないですか、本当に楽しい時間を過ごせました。そして新たな可能性を感じてしまいました(笑)。もっと長い尺で聴いていたかったくらいです。これが、仏教用語で言う“三昧”なのかもしれません。
・三昧(仏語)
心を一つの対象に集中して、乱さないこと。
心が静かに統一されて他念がないこと。また、その境地。
どうもありがとうございました。勉強になりました…。
☆海老名妙常寺のHP…http://myojoji.com/index.html
☆副田整歩君のHP…http://www.soedanaomu.com
イベント自体がとても貴重なもので、ふだんなかなか聞けない住職
のお話もわかりやすく楽しく聞けますし、いろいろなスタンダード
ジャズ曲の演奏も素敵だったんです。
しかし!げんこつやまのたぬきさん、のインパクトのすごさと言っ
たら。ドラムの鈴木さんの目新しい楽器演奏中の陶酔の表情と言っ
たら。住職さんの演奏への溶け込み具合と言ったら。稀有な体験を
することができました。
そして睡眠時間が限りなくゼロに近かったであろう竹内さん、ほん
とにお疲れ様でした。
妙常寺様、ぜひ3回目もお願いいたします。
そのソロは、一緒に演奏していたものとしても圧巻でした。
あの時は確かに寝不足でしたが、ある意味でナチュラルハイな
状況でもあり(笑)、そこに一種の拍車が掛かったような
心境でした。それ故、気持ち的にも非常に印象の強い
時間になったのでした。来年にも期待しましょう♪