今回、それぞれがバンド・スタイルでの出演となっていたので、リハーサルの時点で既に多くのミュージシャンが集まっています。それもまた賑やかで、既に夏らしい雰囲気が出ていたと思うのですが、そんな時にメンバーの何人かで、ベースの相澤卓也さんにサプライズでプレゼントを渡すという時間が設けられました。
…というのも、卓さんには最近赤ちゃんが生まれまして、事前にメンバーでお祝い品を選んでいたのです!…そんなプレゼントの内容は、上の写真の通り(写真では、使い方が間違っていますが…笑)。それでは本番に向かいます!
彬子さんや EYE さんのイベントですから、それぞれのバンドが普通にライブをして…という段取りならない事ぐらい、もう予想出来るというものでしょう(笑)。早速ステージの最初には、彬子さん、EYE さん、美馬さんの3人が出てきて、自分のピアノ1本のみと合わせて、3人で共になって“Oh Happy Day”を歌い、これが『Kick The Summer !!』の幕開けとなりました。それにしても、3人が出場して来ての件が、既に祭り感を漂わせているではないですか(笑)!…熱い1日なると確信出来た瞬間でもありました。
最初は EYE さんのステージです。実は、EYE さんのバンドメンバーには、彬子さんのバンドのメンバーとしても出演している、卓さんとドラムのSoki 君も入っており、実はこのスタイルで EYE さんのステージを見るのは初めてだったので、非常に興味深く見させて頂いた時間でもありました。彬子さんの時と同じ、ボーカリストのバック…という位置付けでの卓さんと Soki 君の演奏は、いつも共演者として見ている時とはまた異なった側面があり、その演奏の魅力を再確認する事にもなったと思います。そして敢えて、演奏者1人1人を見るのではなくて、ステージ上を俯瞰するような形(Star Pine's Cafe ではお店の構造上、ステージのだいぶ上から見る事が可能です)で見たのも面白かったです。とても客観的に見る事で、逆に1人1人の役割が分かりやすく見えるようになったのでしょう。バンド・スタイルでのライブは久し振りだったそうですが、それでも新曲を3曲も盛り込んできているところに、攻めの姿勢を感じました。
そして2バンド目には美馬さんがステージに上がります。こちらはアコースティック・ギターやパーカッションでの演奏が基本と、少し大人っぽい感じのステージが展開されていましたが、そこに美馬さんの迫力のある歌声が合わさって、よりボーカルに集中出来るようなサウンドが心地良かったです。実は、今回出演する3バンドとも5人編成で、それぞれの楽器構成も似たようなものになっていたのですが(パーカッションがドラム、キーボードが生ピアノ…みたいな違いはあります)、EYE さんの時とは全く違う雰囲気が作り出されていて、確かに個性の強い出演者が集まったものだと思いました。…そして、我らが彬子さんもまた、そんな個性の塊のような人なのでした…。
…そのまま3バンド目、つまり最後のバンドとして、彬子さんの出番となります。ここでまた徐に白ワインを持って登場…というのが個性では無いですが(途中で白ワインが無くなり、お客さんから赤ワインを注がれていましたが…笑)、こちらもまたオリジナリティを持ってお送りしたステージでもありました。今回の彬子さんのステージは、大きく3つの時間に分けられていたと思います。最初は怪しげな雰囲気を持って、それぞれのメンバーの個々を出す時間。その後、少し落ち着いた夏を演出するかのような、爽やか且つ穏やかな時間。そして最後は、とにかく皆で騒げ!…という時間(笑)。分かりやすくハッキリと違いを出したステージ展開だったので、見た目にも飽きない時間になっていたように思います。
彬子さんのバンドでのステージには1つの特徴があって、それは、ステージに上がっている人は誰でも主役!…という感じに進めていってくれる事です。メンバー同士の仲が良いから…と言うだけでは、こんな感じにはならないでしょう。これこそが彬子さんの拘りであり、彬子さんが思う、バンドというものへの理想像が形になっている結果だと思うのです。…なので、前述したステージ内の3つの雰囲気のいつでも、やはり彬子さんらしいステージになれるのです。バンドというのは「音」だけでなく、「人」でやるものだ…というのを改めて思わせてくれる時間でもありましたね。
…では、更に「人」をお呼びしましょう。彬子さんのステージの最後の曲は、EYE さんと美馬さんを交えて、3人ボーカルで“スパンコール”を熱唱していったのでした。この曲は、途中にお客さんとの掛け合い?が盛り込まれていますが、今回はボーカル3人のフェイクで掛け合いをしていきます。恐らく、そんなに事前にやる事を決めないで臨んだと思われますが(笑)、それがまた新鮮感とスリリングな時間が展開されていって、この曲の、いや…、この日の1つの見所になったと思いました。これこそ3マンライブらしい時間ではないですか!
大いに盛り上がった曲になりましたが、拍手が鳴り止むわけもなく、このままアンコールへと突入していきました。アンコールもボーカルの3人は残り、少し意外な選曲かもしれませんが、はっぴいえんどの“風をあつめて”を、少々しっとり目に演奏していきました。はっぴいえんど特有の歌詞が持つ言葉の魅力がまた、夏の終わりを感じさせる部分があり、そして余韻を持って終わらせたのもまた良かったのかもしれません。「終了!」というより、「続く!」…という感じでしょうか。ただ単に夏が駆け抜けたというわけではなく、色々とあった夏が過ぎて、また次の季節がやってくる…といった雰囲気がそこにはあり、これこそリアルな夏を感じさせてくれるものでした。
それぞれのメンバーに個性があり、楽しく、深みのあるイベントだったと思います。これもまた夏の1つの出来事として、深く印象付けられた1日になったと思いました。どうもありがとうございました!…そして、皆様お疲れ様でした♪
☆彬子さんのHP…http://www.akiranochikara.com
☆EYE さんのHP…http://www.eye-room.net
☆美馬雅世さんのHP…http://ameblo.jp/rocca-music/
☆吉祥寺 Star Pine's Cafe のHP…http://www.mandala.gr.jp/spc.html