また、今回は TRI4TH メンバーの他にゲストとして、シンガーソングライターの中山うりさんを迎えて行ったツアーでもありました。昔から TRI4TH とのコラボは行われていて(自分は今回が初めての共演になりましたが)、こちらも見所の1つと言えるでしょう。ただ、広島ツアー…とは銘打っているものの、ライブを行えたのは今回の1日のみとなっていて、現地に1泊はしたものの、レンタカー返却の関係で、ほぼとんぼ返り…という状況になってしまったのが心残りではありました。
ちなみに自分は、この前日である17日に、長い沖縄ツアーから帰ってきて、空港からそのままの足で神奈川県の海老名でライブを行い〔沖縄ツアー後の妙常寺ライブ参照〕、車で自宅まで送って貰い、深夜に帰宅。そして次の日の朝に広島に向かう…という、なかなかの強行軍を経ての道のりでもありました。少し振り返ってみたいと思います。
11月18日(1日目)
羽田空港に向かったのは、朝の10:30頃…。ここで自分は広島行きの飛行機に乗るべく、わりと軽装で空港に降り立ちました。まあ、ステージは1日だけですし、その次の日に車とは言え、すぐに帰ってくるわけですから、荷物が少なくなるのも当然と言えましょう。
この時、他のメンバーは…と言うと、既に前日の夜にレンタカーを借りて(今回、同行者数が多いので、バンド用としてワゴン車を借りたのです…)、18日なったのと同時刻ぐらいに東京を出発したとの事…。自分はその頃にはまだ自宅にすら着いていなく、しかも沖縄ツアー直後の状況だったので、こちらの方の準備もままならなかった事から、別行動で飛行機で向かう事にしていたのでした。ちなみに、前日に沖縄の石垣島から帰ってきたのが14:00ぐらいだったので、24時間も経たないで、また羽田空港に舞い戻ってきた形になりました(笑)。
今回の飛行機は日本航空…の連結子会社であるジャル・エクスプレス。羽田~広島線というと幹線のイメージですが、機種は小型機の部類に入るボーイング737-800型がメインとして運航されている路線でもあり、ジャル系列の運航の縮小が垣間見れたというものでした(ちなみに全日空では同区間を、全て中型機以上の大きさの飛行機で運航されています)。羽田空港からの搭乗もタラップによるもので(左上写真参照)、もっと地方の奥に行くような感覚が生まれたものでしたが(笑)、難なく?広島空港には定刻の12:55に到着…。一気に自分は広島県に降り立てる事が出来たのです。
広島空港…とは言うものの、その環境は山の中にあり、ここから広島市中心部にはバスで1時間は掛かるという場所に位置するのですが、これから向かう東広島市には、車で20分ぐらいの距離という感じでしょうか。今回に限っては便利な空港かもしれません(笑)。山の中に位置する故に、周囲が紅葉掛かっていて何だか綺麗でしたが、1日前に自分は常夏の石垣島にいた事を考えると、気候の変化に付いていけなくなってしまいそうでした。この年は11月になっても暖かい日が続いていたのですが、いつの間に本州の季節は秋らしくなっていたようです。
さて、空港にはスタッフの方が迎えに来て下さっていて、楽々と現地の加茂輝酒造に到着する事が出来ました。他のメンバーは…と言うと、既に車にて到着しており、今はお昼ご飯を食べにいっているとの事…。きっと、お好み焼きに違いない!…と思いつつも、自分は一歩遅かったようです。仕方無いので、皆が戻ってくるまで1人で(笑)待っている事にしました。
30分ぐらいして皆と合流出来ましたが、この時に自分は皆の服装を見て、あれっ?と思いました。ほぼ全ての人が(あの織田君でさえ…)コートを着ているではありませんか。自分は…というと、コート無しでセーターのみの服装でしたが、東広島は地域的に寒い場所なのだそうで、しかも本州自体の気温も、ここ最近はグッと下がってきたとの事。自分が沖縄にツアーに行ったのは11月9日(金)の事で、この時はまだ東京も暖かい日が続いていたのですが、自分が沖縄に行っている間に、季節は完璧に秋になっていたのです。勿論、沖縄ではTシャツで過ごしていた日もあったぐらいでしたが、ここに来て、コートが必要なくらいの寒さになっていたとは…。そう考えると、この服装でやっていけるのかどうか、少し不安になってきてしまいました。しかも自分はそもそもが軽装で来ているので、替えの服も殆ど無いですし…。今回の演奏場所は蔵の中でしたが、ここもまた、床冷えするような環境の場所ではないですか…。
どうやら今回のキーポイントは暖房の良し悪しに掛かってくるかもしれません(笑)。実は通された控室(左上写真参照)も、そんなに暖房が効いていなく、徐々に徐々に自分は寒くなってきてしまうのです。控室ですらそうですから、もっと広い空間であるステージ(蔵の中)では、暖房も付いてはいるのですが、もっと寒い状況である事は想像に難くありません。しかし、ここで見付けたのが、同じ敷地内の建物で売られていた日本酒です…(笑)。これを身体に入れておけば、心身共に?ポカポカになるに違いありません!…という理由を付けておいて、自分は本番前に日本酒を注入しておきました(笑)。良い本番になりそうです♪
今回の本番は17:30頃からと、日曜という事もあり、少し早目に設定されていましたが、既に辺りの日も暮れて、蔵も少しライトアップされて、良い雰囲気になってきました。そして、予想以上に多くの方にお越し頂いて、これは寒さも忘れるような勢いでした。お酒も飲んで景気付いてきた事ですし(笑)、大いに盛り上がっていこうではありませんか♪
今回のステージは、TRI4TH のステージ、そして中山うりさん自身のステージ、そして勿論、両方のコラボという形でも何曲か送らせて頂きました。故に、自分達のだけのステージだけで完結させないようなステージ作りをしていきましたが、曲としての盛り上がりも当然大事です…。いつもお送りしている曲を中心に、手拍子させるところは煽り、お馴染みのサックス練り歩きも盛り込ませまして(まあ、頼んでなくても実行してくれますが…笑)、オリジナリティも大事にしたステージをお見せしていきます。
これで身体も温まってきます(笑)。写真の通り、今回のステージは本当に蔵の中で行われているのですが、音の回りが良い意味で独特という感じがありまして、演奏する側としても聞こえ方的に、それに見合った演奏を行おうとするのです。それが音として表れた時は面白いもので、そこから派生する音と音との掛け合いも見所の1つになっていたかもしれません。
そして中山うりさんのステージですが、ある意味で自分達とは対照的とも言えましょう。静かな空気感1つ1つを大事にし、一瞬にして自分独自の世界を作り上げていくのです。聴いているお客さんも、じっくり聴く…という感じで、一気に蔵の中は中山うりさんのオンステージとなりました。
そうなると、最も独自性が高かったのは、今回の目玉とも言えた、中山うりさんと TRI4TH のコラボのステージでしょう。一緒に3,4曲程演奏しましたが、どれも今回の為にアレンジがされていて(過去に共演した曲も、今回の為にアレンジがし直された曲もありました)、自分達にしか出来ない音楽を作り上げていきます。曲は中山うりさんが普段歌っている曲が中心となりますが、それをただ TRI4TH のメンバーが演奏した…というようにはせず、それぞれの魅力が最大限に発揮出来るような音作りをし、そしてステージで披露させました。
演奏する側としても、これは結構大きな事で、TRI4TH 的にはカバーさせて貰った様な部分があるのですが、そこに自分達の想い入れを加える事で、曲への愛着心が出てくると言いますか、やはり演奏も変わってくると思うのです。そして、そのようにアレンジした曲を、中山うりさん本人の歌とのバランスを取りながら演奏する…。これは、技術的にも結構なものが求められるわけで、TRI4TH 単独で行うライブとはまた違った感覚がそこにはありました。そして、非常に遣り甲斐があったと思います。
こうして、中山うりさんと TRI4TH のライブは終了しました。ただ単に盛り上がっただけでは無く、…かと言って、静か系を押していったわけでもなく、正に自分達2組が出演するライブならではの空気感が出せていたと思いました。そして、なかなか無い貴重な体験をさせて貰ったという事も気付かせてくれました。多くの方に聴いて頂けて有難かったですね。どうもお疲れ様でした!…そして、お客さんも勿論ですが、スタッフとして手伝ってくれた、地元の大学生の皆にも感謝です。改めて、多くの人の協力があって成り立ったライブなのだと思いました。また機会があったら訪れたいものですね。
そして打ち上げは、近くの庶民的な食事処?で行われましたが、これが地元感があって凄く良かったです♪…自分としても、とんぼ返りになってしまう東広島という地で、少しでも土地独特の雰囲気がある場所を求めていたので、願ったり叶ったりと言いますか(笑)、楽しい時間を過ごさせて頂きました。
…とは言え、次の日は朝は早く出発しなくてはなりません。冒頭でレンタカーの関係…と言いましたが、具体的に言うと、レンタカーの返却時間が19日の20:00に設定されていて、平たく言えば、この時間までにメンバー全員を送り届け、そして車を返さなくてはならないのです。
…という事で、東広島の出発は次の日の朝の6:00に設定…(笑)。飲み過ぎには気を付けて、次の日を迎えたのでした。
11月19日(2日目)
特に寝坊する事もなく、少し6:00は過ぎていたものの、眠たい目を擦りながら(笑)無事に現地を出発する事が出来ました。道のり的には、すぐに高速道路があるので、東京までほぼずっと高速道路を走り続ける…という感じなのですが、運転手を交替させつつ、そして時間も若干気にしつつ(笑)、徐々に徐々に東京に近付けていきます。
自分達の荷物は結構あれど(楽器が多いですからね)、やはりワゴン車の威力は凄く、車の中ではそんなに狭さは感じませんでした。自分は往路は飛行機だったので、皆よりは疲れは少ないとは思いますが、皆は既に車の中での過ごし方に慣れている感じはありました。特に、中山うりさんは車の最後尾に、楽器や荷物と共に(もはや包まれながら…という感じでした…笑)居を構えたような状態にしており、広島~東京間の移動を、ほぼ熟睡して過ごす…という、驚愕っぷりでした。…もはや流石としか言いようがありません。これがこのツアーで得た、最大の驚きでもあったと言えましょう。お疲れ様でした(笑)!
※レンタカーは、無事に返却出来たようです。
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆中山うりさんのHP…http://nakayamauri.com/
☆東広島加茂輝酒造のHP…http://www.kamoki.jp/index.html