…店内も様子も、当時のままでした。この Spring Live というのは、例年3月の末頃に行われており、3年生は既に卒業してしまっているので、現2年生と1年生、つまりは来年度の3年生と2年生のみで作られるライブ…というのが一番の特徴と言えます。最上級生がいなくなってのライブというのは今までと勝手も違う事でしょう。恐らく本人達も分かっていると思いますが、何だか自分まで緊張してしまいます(笑)。お店に入った時には、既に1年生が演奏しているところでした。
もう、ハッキリ言ってしまいます。…上手いです(笑)。練習に何度か自分も付き添っているので、その過程も見てとれますが、もう普通に聴かせられるようになっていると言えるレベルではないでしょうか。選曲も、“But Not For Me”や“Tennor Madness”等のジャズ・スタンダード曲は勿論、難易度の高い“Donna Lee”や“Black Nile”まで網羅していると思ったら、少し趣向が異なる“Strasbourg St, Denis”等、1年生でよくここまで知ってるな…という感じでした。そして驚いたのが、“My Song 44”という曲でした。…そう、察しの通り、これは部員のオリジナルの曲なのです。4ビートを基調とした、テーマにキメも加えられている曲で、もう自分が高校1年生の頃からすると信じられない状況でしたね…。しかもタイトルにある44という数字からも、単純にこれだけ(もしかしたらそれ以上?)の数の曲が既にストックされているのです。作曲者本人に聞くと、まだ発表出来ないのも多い…との事でしたが、沢山作っている…という状況がまず凄いです。正直、自分が見習いたいくらいでした(曲数の上では既に負けてるのでは…笑)。そしてMCも何だか面白かったですし、末恐ろしい学年が現れたものです。今後に注目していきたいですね。
休憩を挟み、今度は2年生の演奏が始まりました。流石に1年分多いキャリアを積んでいるだけに、演奏もどこか落ち着いたような雰囲気がありましたが、部員数は1年生に比べて少ないものの、多くの曲に挑戦しているのは評価したいところです。1年生は現在10人程いて、ほぼそれぞれの楽器が2人ずついるので、言わば2バンドの形態が出来上がっていたわけですが、現在の2年生はベース以外はそれぞれ1人ずつしかいなく、ほぼ全ての曲に参加しなければいけない状態ではあったのです。
しかし2年生は工夫を凝らしていました。曲にって編成を大幅に変え、全てのメンバーに満遍無く…という見方も出来ますし、お客さんにとって飽きないステージ作りが考えられていたように思うのです。曲はジャズ・スタンダード曲が殆どでしたが、そこをアレンジという形で雰囲気を変えて披露していきました。特に、ベースがメロディをとった、渋めの“Autumn Leaves”は、一気にお客さんの注目の的になったように思います。テクニックだけに偏らず、色々な角度から音楽を見ている努力が伝わり、とても好ましいステージだったと思いました。1年生も2年生も本当に今後が楽しみではないですか。
現役生のライブが終了すると、恒例のセッション・タイムに入ります。これは本当にジャズ研究会ならではの時間だと思いますが、先日卒業した3年生達や、自分も含めたOB達も参加し、自分達の時間を作っていってました。高校生からすると、自分のような立場の人と一緒にジャズを演奏する機会なんて、なかなか無いでしょうし、自分としても、現役学生と演奏するのは色々な意味で刺激になる時間なのです。改めて、大切にしておきたい状況だと思いましたね。
こうして、ジャズ研究会の Spring Live は終了しました。お店の人からも、また機会があったらやって下さい…との事で、部員一同(自分も…ですね…笑)もホッとした表情になっていたのが印象的でした。来年度からは新1年生が入ってくる事もあり、皆上級生らしい対応が出来ればと思います。そして新入生達に、ジャズの楽しさを少しでも分かって貰えるような関係が築き上げられたら嬉しい限りですね。
さて、ライブ後はちょっと自分も時間があったので、現在大学生になっているOB達と飲みに行ってしまいました(笑)。つまりは彼らが高校のジャズ研究会にいた時に、自分がコーチとして教えに行っていたメンバーなわけで、何人かは成人にもなっているので、一緒にビールを飲むなんて…最高じゃないですか。楽しく立教高校の話しで盛り上がりました(私立なので、共通の先生とかが多いんですよね…笑)。ライブもそうですが、こうした時間がまた、ジャズ研究会の活性化に繋がれば良いな…なんて思います。2013年度もよろしくお願いします!
☆立教新座高校ジャズ研究会のHP…http://jazz-rikkyo-hs-2012.jimdo.com/
☆江古田 Buddy のHP…http://www.buddy-tokyo.com/