10月18日(1日目)
この日には、特に演奏する予定は無かったのですが、羽田空港集合は朝8:00前と、かなり早い時刻設定となっていました。どうやら安い便にした為に、朝が早くなったのはやむを得ない感じのようでしたが、お陰で新千歳空港には10:00前に既に到着しており、ある意味、余裕過ぎる時間設定です(笑)。まだまだこの時期の東京は暖かったですが、北海道は流石にコートが必要そうな気温で、一気に冬の世界にやってきたような気配がありました。ただ1人、まだまだ暑いのではないかと言い放つ、Tシャツ姿のメンバーも、いるにはいましたが…(笑)。
今回、ウッドベース等の楽器も持ち込みで行ったので、あまり空港内では動きにくい状況ではありましたが、向こうではアテンドの方が迎えにいらしていて、ひとまず札幌までの移動は問題無い感じのようでした。ワゴン車とセダンの2台での移動で、人数的にもかなり余裕です。今回自分達は、Sapporo City Jazz という、日本の中でも最大級の規模で行われるジャズのイベントに呼ばれているだけに、このアテンドはかなり恵まれてると言って良いと思いました。…実際、Sapporo City Jazz は、それこそ国内外問わず、有名アーティストが出演されていて、そしてほぼ年中イベントは行われているのです。流石…としか言いようがありませんが、そこに自分達が呼ばれたというのも、本当に嬉しい限りでした。
今回自分達が呼ばれたイベントは、札幌市内にあるデザイン・ホテル、Sapporo Cross Hotel とのコラボ企画となっていて、ここのホテルのレストラン“アゴーラ”を、クラブ風に内装を一新させ、そこでDJを入れ、自分達の生演奏もお送りする…というもの。流石、面白そうな企画ですが、今回自分達に用意されたホテルも、その Cross Hotel だったのですから、あまりにもお洒落なホテルで、これで早速皆、テンションが上がってしまいました…(笑)。これは気合い入れて、良い演奏をお届けしなければなりませんね。
ホテルに着いてしまいましたが、まだ時間的にチェックインが出来なかったので、ひとまず腹ごしらえに市内に出向きました。ここは札幌駅からの近い場所で、アクセスは便利です。また、これは偶然ですが、7月に〔竹内大輔トリオ、北海道、伊達ツアー(2012.7.20~7.23)〕で札幌に足を伸ばした時に利用したホテルと、本当に目と鼻の先の距離にもあり、何だか札幌がより身近にも感じてしまった瞬間でもありました。ひとまず自分達は近くのレストランに入り、織田君は“豪快いくら丼”という、1杯の丼ぶりの上に、いくらが満遍無く盛っているも、そんなに分厚くない盛り方だったので、そんなに豪快ではないのではないかという懸念を抱かせた丼ぶりを食べ、早速札幌の洗礼を受けつつ(笑)、楽しく時間を過ごしていきました。
そして、この日の唯一のスケジュールとして決まってもいた、ラジオ番組の収録に行ってきました。そもそも全員出る必要は無かったのですが、明日のプロモーションと挨拶も兼ねて、とりあえずスタジオまでは全員で行き、ラジオ出演は織田君と藤田君にお願いしました。…と、実はもう1件ラジオ番組は用意されていて、そちらは他のメンバーで…という事で、今度は自分と織田君で出演したのですが、織田君が殆ど喋ってしまうのと、あまりにもマイペース過ぎて、話しの間に入れない…という課題を自分に与えて下さいました(笑)。これは、自分も練習の必要がありそうです。流石ですね…。
…とは言え、明日の宣伝もしっかりと行い、自分達のアピールにも繋がった事でしょう。限られた時間の中で自分達らしさを凝縮して伝える…というのは難しいですが、織田君の喋りはもしかしたら、所々にそういった要素が既に入っているのかもしれません。何せ、周りがコートとか来ている中で、彼だけTシャツなのです…。誰がどう見ても話題に上がってしまいます(笑)。これが特徴と言わずして、何と言うのでしょうか。
さて、そんな中、自分達はCDショップへの挨拶回りも行ってきました。今回、TRI4TH が発売した『TRI4TH AHEAD』は、それこそ全国のCDショップで置いて下さっている(筈…笑)ので、その確認と、やはり置いて下さった担当の方には、しっかりとお礼と挨拶はしておきたいところでした。それこそ何件が回りましたが、確認出来た所もあれば、なかなか見付けられない所もあり、やはり色々と苦労はさせられます。しかし、中には好意を持って受け答えして頂けたお店もあり、本当に嬉しかったです。メッセージやサイン等を添えつつ、札幌に感謝の気持ちで一杯になった瞬間でもありました。
さて、ここまで実は結構な時間を要しており、もう自分達は腹ペコでもありました。まだ夜御飯には少し早いですが、ラーメン屋に行ってしまいましょう。ここも、前のトリオでのツアーの時に来た場所でもありますが…、やはりラーメン(…と一緒に飲むビールも♪)は最高の一言でしたね。また1つ良い思い出が出来た感じでした。
勿論、夜は夜で、しっかりと食べているのです(笑)。しっかりと?すすきのに向かい、これでもかと言う程、美味しい美味しいジンギスカンを食べまくってきました。チェーン店とかではなく、ちゃんとした専門店で、何故だか店主とも意気投合…。だいぶ良い時間を過ごせたような気がしました。
思い返せば TRI4TH として、ここまでガツンと食べて、ガツンとメンバー一同で飲んだのは初めてだったのではないでしょうか。過去にも、ツアー中でライブ後に打ち上げ…とかはありましたが、大体は次の日の朝の移動が早かったりとかで、どこまで本気で飲めていたか…と言うと、少々微妙なところではあったかもしれないのです。しかし、この時の次の日の予定は、昼以降である事は決まっていましたし、何より地方に皆で呼ばれて来ている…というこの状況に、皆一致でテンションが上がりまくっていたのでしょう。とにかく楽しく、良い意味でハッチャケられた時間でもありました。何だかよく分かりませんが、次の日は良い演奏が出来そうだという自信が湧いてきたものでしたから…(笑)。思い思いに騒げた札幌の1日目…。楽しい2日目に繋がらせたいものでした。
10月19日(2日目)
この日の朝は、ちょっとしたミーティングがあったのですが、全メンバーは参加とはならず、自分は昼の御飯から合流…という形になりました(笑)。札幌での御飯選びは本当に目移りがして悩みますが、ホテルの向かいの地下に、何だか良さそうな食堂っぽいお店があったので入ってみると、これが当たりで、地元の人が一杯のお店でした。定食物が豊富で、自分は焼き魚系の定食を注文し、こちらも大満足!…織田君も昨日のリベンジを果たすかのように再度「いくら丼」を注文し(笑)、こちらも満足されていたようでした。
さて、これから自分達は札幌地下歩行空間という場所に移動していきます。ホテルからも近いこの場所ですが、これは、札幌駅から大通・すすきの地区まで伸びる豊富な地下通路を利用したスペースで、単に通過するだけの場所に留めず、発信の場、そして憩いの場として、多くの人に利用して貰おうという考えのもとにつくられたスペースです。その中でも、交差点広場という場所辺りに、今回のイベントのブースが設置されていまして、夜に自分達のライブを行う宣伝も兼ねた、ゲリラ的なライブを行ってしまおうというものなのです(勿論、そこでサウンドチェック的なリハーサルは事前に行いますが…笑)。
実際、これは本当にゲリラ的で、自分達も最近、こういった時間に行うという事を知らされた身でもありました(笑)。そして、サプライズ感を出したかったとの事で、あまり事前の宣伝が大きく出来なかったのは心苦しいばかりでしたが、確かにこのスペースに、いきなり写真のようなステージと客席が組まれていたら驚きますよね。確かに注目度は浴びるようで、少し前に下見に行き、そして改めて出直して本番を頃には客席は人で一杯になっていました。何とも楽しそうではないですか!
そして沢山の拍手に迎えられ、本番は始まりました。恐らくお客さんからしたら、自分達を見た事が無く、自分達の音楽もまず聴いた事の無い方が殆どでしょう…。CD屋に自分達のCDが置いてあったとは言え、知名度がまだまだなのは百も承知です。…だとしたら、まずは TRI4TH というものを知って貰う以外に、ステージのやり方は考えられません。織田君の挨拶で始まり、CD『TRI4TH AHEAD』の中から、どんどん曲をやっていきます!
最初はお客さんも緊張している感じでしたが、1曲、また1曲と終わる毎に解れてきた感じもあったのでしょうか…。手拍子を促して、皆でノッてくれる等、嬉しい場面も多々あり、そして札幌の人達の温かさを随所に感じられるステージになってきたのです。ソロ演奏への拍手もまた嬉しく、本当に耳を傾けて聴いてくれている感じが伝わってきました。そして、客席はほぼ満席となっていましたが、その後ろにはすぐ一般の通路が控えていて、この辺りを歩いている方々も足を止めて、こちらのスペースに近付いてきて頂けた方も多かったように思います。時間にしては約30分と、短いステージではありましたが、夜に行うライブの宣伝もしっかりと行い、自分達の時間は終了させて頂きました。勿論、その後にはCD販売も行いまして、多くの方に御購入頂きました。何とか TRI4TH というバンドの足跡は残せたように思います。夜の演奏への気分高揚も、ますます高くなってくる感じでしたね。
夜までは、少し時間がある感じでした。ここで外に出歩いても良かったのですが、これからの長い夜をベストな状況で迎えたい事もあり、敢えて部屋で休む…という策をとりました。これはメンバーによってはそれぞれだったと思いますが、概ねそんな感じでしょう。そして、夜御飯はホテルから提供されたものを頂き、いよいよ今回のメイン・イベントに臨む事になります。会場は前述通り、泊まっているホテルのレストランなので、自分の部屋から直行出来るのが嬉しい限りですが、一番良好な状況を与えられているだけに、プレッシャーも大きなものとなっているのは確かです。では会場に向かいましょう!
会場はもう別世界でした。そもそも、シックな感じでまとめられている場所なのですが、更にそのダーク感が強まったというか、照明等も極力限られたものにしており、そして空間の脇にはカウンターが並びます。更に、そこを埋め尽くす、人、人、人…。これは凄いです…。実は今回のイベントにはドレス・コードが設定されていて、例えばジーンズ等は不可なのですが、来る人は皆、ビシッと決まっていて、それもまた今回のイベントのスタイリッシュな部分を引き立てているかのようです。自分達の衣装も普段とは異なり(あ、1人だけはそのままでしたが…笑)、皆で久し振りにフォーマル姿で登場していきます。そしていきなりの歓声を受け、嬉しさ半分、驚き半分…(笑)、いや、素直に嬉しいですよね。…それでは自分達の音楽をお送りしようではありませんか。
勿論『TRI4TH AHEAD』からの曲目を中心としたステージにしていきましたが、昼の時の演奏より、更にテンションを上げてきているのが感じられました。同じ曲目もありましたが、勢い度が増してきています。そして、皆でそれを更に上に持っていこうとさせているのが分かります。昼に聴きに来ていて、この夜の演奏も聴いてくれている人がいるのかは不明ですが、また違った側面を見せられているのではないかと思いました。面白いじゃないですか!
そして今回の1つの山場を迎えたのが、最近自分達が行っている、その土地の御当地ソングを TRI4TH 流にアレンジして演奏する…というものでした。毎回、各地で好評を頂いているものですが、今回は札幌という事で、堂々と“ソーラン節”をお送りしてみたのです。誰もが知っている有名な曲で、お客さんも殆どは札幌にいる方だと思うので、どんな反応になるかは内心ドキドキしていたのですが、それはもう大拍手でした。多くの方に「格好イイ!」と言って頂き、これはもう、アレンジを手掛けた織田君にも拍手でしょう。この曲で、更に多くのお客さんとの距離が近付けれた気がしました。あとは一緒になって盛り上がっていくのみです!
こちらのステージは約1時間に設定されたので、たっぷりと自分達の音楽をお届けする事が出来ました。ジャズの部分、ダンサブルな部分、そして、自分達の人間性の部分(笑)…と、正にありとあらゆる側面です。皆、本当に楽しんでくれたようで、アンコールもして頂き、そしてその後の会場での、パーティーさながらの時間も一緒になって過ごしました。多くの方とお話しさせて頂きましたが、それだけこのイベントには多くの方が関わっているという事でしょう、改めて今回の機会を与えて下さって感謝すると共に、また一緒になって盛り上がっていければと思いました。札幌という、なかなか東京からは簡単には行けない場所で、こういった演奏が行われた事は、本当に大事にしたいものです。そして、ますます熱いライブをお届けしたい気持ちで一杯になりましたね。
会場での、パーティーのような時間が締め括られたのが、既に23:00を回った頃…。この後、関係者の皆さんとで、ちゃんとした打ち上げに行き、それが始まったのが24:00過ぎ…。そして確か終わったのが深夜の3:00頃で、更にラーメン屋(7月の自分のトリオの時にも行った、美味である“けやき”です)に歩いて行ったりもしたので、自分がホテルに戻れたのは4:30頃だったのではないでしょうか。もう、お酒も沢山入っていて、あまりハッキリとした事は覚えていないのですが(笑)、とにかく、次の日の朝早くにはもう東京に戻る為、6:00にはホテルを出ないといけないという事は忘れていませんでした。なかなか過酷なスケジュール…(笑)。しかし、心の充実感は大きなものがありました。とにかく、帰るまでの限られた時間は…眠るとします!
10月20日(3日目)
空が少し明るみが出てきた、まだ朝の早い時間に、自分達はホテルのロビーに集合し、新千歳空港へ向けて車に乗り込みました。昨夜のテンションの高い表情とは一変、飲み過ぎと寝不足によって、その表情はだいぶ険しいものとなっており、それは自分も例外ではありませんでした。メンバーの中には、そのままオールで飲んでて、寝ずに集合した人もいるくらいなので、1時間弱ぐらい寝た自分はまだマシだったのかもしれませんが、とにかく気持ち悪くて仕方ありませんでした…。頭も痛く、もう最悪のコンディションだと思わざるを得ない状況です。そのまま車は出発しましたが、途中、自分は我慢出来なくなり、外へ…。
…その後はご想像にお任せします(笑)。ちなみに、この時に外で1回。空港でも1回。そして羽田へ向かっている機内でも(ちゃんとトイレで…)1回程やってしまいました…。相当体調が良くなかったようですね。流石に皆から心配されましたが、特にその後の予定には支障が出なかったので良かったです。
ちなみに、この後の予定は…というと、個人的なものになってしまいますが、お昼過ぎから埼玉県の日高市は、日高総合公園にて、ボーカル・ギターのさばいばる伊藤さんのライブに参加しなければならなかったのでした。羽田空港に到着するなり、すぐ電車に乗り込み、武蔵高萩という駅まで約2時間の旅…。札幌のホテルから換算すると、約6時間の長旅によって着く事が出来ました。流石にその頃には、気持ち悪さも収まり、ライブも順調に済ませる事が出来たと報告しておきましょう。
そして、この日の夜には経堂 Crazy Love でライブへと出向き、次の日の昼には、TRI4TH の横浜でのライブ〔札幌ツアー後の JOYNUS 横浜店インストアライブ参照〕に繋がるのです。一体自分は、どんなスケジュールを組んでいたのでしょうか…(笑)。改めて見ると、ハードな日程を過ごしてきたなと思いますが、同じくらい、得た物も大きかったのです。まだまだ TRI4TH のツアーは続いていくのですが、結束的にも心身的にも、一回り大きくなれたツアーだったように思いました。本当にお疲れ様でした!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆Sapporo City Jazz のHP…http://sapporocityjazz.jp/
☆CROSS HOTEL 札幌のHP…http://www.crosshotel.com/sapporo/
メンバーの結束力も高まりそうないろんなお食事写真も楽しそう。
Tシャツ姿のいくら丼大王…愛らしいです。
帰りの新千歳空港で、気持ち悪かったはずなのにしっかり飛行機
写真を撮影してるところに、やっぱり竹内さん根性あるなあ…と
感心してます。
そしてその後のスケジュール、今更ですがお疲れ様でした。
この記事を読んで、またTRI4THのライブを聴きたくなって
仕方ありません。気持ちあっためて、その日に備えてますね♪
恐らく、今後のツアーや演奏にも影響していたのでは
ないかと思うくらいです。…とは言え、あの時は何で
Tシャツで大丈夫だったのか、未だに理解出来ては
いませんが…(笑)。今後のツアーもお楽しみに♪
あの時は、何とかやってやるぞ!…という思いで
一杯でした。楽しんで頂けて、本当に幸いでした。