ところで、この咳ですが、実は先月辺りから頻発はしていました。これこそインフルエンザからの副産物で、インフルエンザ自体は完治しつつも、咳が残ってしまっていたのです。咳が連続すると喉を傷め、自分の場合、大体風邪は喉から来る場合が多いので、風邪をひきやすくなってしまう状況になっている事は明白でした。そこで病院に行き、咳止めや熱さまし(この時、熱も若干あったので)を貰ってきたのですが、その中の咳止め薬、フラベリック錠について、今日は紹介していきたいと思います(Facebook で既にこの内容は話していますが、今回は改めて…という形で…)。日にち的には、インフルエンザが完治してから約2週間後、1月の4週目ぐらいの時でした。
ある時、いつものように仕事に電車で向かっていると、いつも流れている電車の発車メロディに違和感を覚えました。何か…低い?…とは言え、その時はそれ程気になりませんでした。少し低めの仕様にしたのだろうと、勝手に思い込んでみたのです。ただ、次の駅も、そのまた次の駅の発車メロディも、やはりいつもより低く聞こえ、それでもまだ、全ての駅でそうしたんだな、と前向きに思ってしまっていました。言い訳ではありませんが、自分の使っている副都心線は、いま正に変化の真最中で、発車メロディのキーを低くする…というのも、何かの変化の1つ…と捉えてしまっていたのです(笑)。
そしてその日の仕事を無事に終え(今思うと、何故この仕事中に何も思わなかったのかが不思議でなりませんが…)、帰りの電車でも、やはり同じような感想を持ってしまいます。そして、電車ドアの開閉に流れる音すら低く聞こえたような感じもありました。
今までに聞き慣れていたものが低く聞こえるというのは、何だか違和感があるなあ…と思いつつも帰宅し、パソコンを立ち上げたのですが、この起動音までが低く聞こえてきたので、流石に「あれ??」と思ってしまいました。そして極め付けに、以前トリオで新作CD用に録音した音源を再度聴き直そうとした時に、自分は愕然としてしまうのです。
全て半音下がってる( ̄Д ̄;)!!
一瞬、何が起きているのか分からなくなりました。勿論、1曲だけではなく、全ての曲がそう聞こえるのです。そんなバカな…と思い、自宅の電子ピアノを弾いてみると、自分ではドの音を弾いているのに、聞こえてくるのは、その半音下のシの音…。そう、自分の耳がおかしくなっていると、この時点でハッキリと分かったのです(気付くの遅すぎ…笑)。
勿論、この時点では何が原因か全く分かっていません。しかしネットで“音が低く聞こえる”で調べてみても、同じような事例が出てくる事出てくる事…。そして、その原因が今回貰った咳止めのフラベリック錠にあったと分かったのです。治すには、とにかく服用をやめる事…としか書いてなかったので、自分の場合は3~4日で完治(徐々に徐々に戻っていくんです)した感じでしたが、医者に処方して貰った時に、その副作用は聞いていなかったので、何だか歯痒い思いでいっぱいでした。
確かに、絶対音感を持ち、音楽系の仕事をしない限りは、この副作用はあまり意味が無いのかもしれません。ただ、自分も極度の絶対音感持ちではないですが(流石に雨の音とかはドレミに聞こえませんし…)、いつも聞き慣れているものが半音下に聞こえるというのは、本当に違和感だらけの世界なのです。まず、絶対に聞き流す事が出来ず、他の事への集中が不可能なのです。当然、ライブなんかはシャレにならないと思います…。幸い、この副作用のピーク時にはライブと重ならなかったので良かったのですが、元に戻り掛けの時のライブでは、やはり若干の違和感が身体を襲っていました(この時に分かったのが、スタンダード曲ような、いつもやり方を変えるような曲の時は大丈夫で、誰かのオリジナル曲のように、非常にやり込んでいる曲程、違和感を覚えたという事でした)。
現在は音感は正常で、咳止めも別の薬を呑んでいます。それにしてもフラベリック錠…。音楽をやっている人にとっては、脅威とも言える副作用を持っていると言って良いでしょう。まだ医学的に証明されていないのかもしれませんが(副作用の欄に記されていなかったので)、気を付けたいものです。まあ、風邪をひかない身体作りが何より大切なのかもしれませんが(笑)。
それにしても、副都心線についての深い知識のゆえ、気づくのが
若干遅れたなんて(涙)…。
某ライブの直前に竹内さんのこの状態を知ってしまい、ハラハラ
したけど、演奏が全く心配なかったのでひと安心でした。
ていうか、今年は心配が多いです!こういうのを「バーチャルおか
ん」状態と言うに違いない、でもご安心ください、全然痩せません
!(笑)
気長に直してくださいね…。
原因が分かって、回復して良かったですね。
フラベリック錠は薬の添付文書を見ると2008年6月から発売となっていますが(実際はもっと前から処方されているようです)副作用情報として聴覚異常(音感の変化等)と記載されたのは、それより前の2006年7月に製薬会社から発表されていました。ただし頻度は「自発報告のため不明」となっています。文献を検索すると日本では2005年12月に初めて「半音低下の聴覚障害」が報告されていますが、その後も現在まで3件のみです。このように医学的な報告が少ないのは、かなり多くの絶対音感の持ち主が自覚していても、おそらく「音感の変化」を自分以外の人に証明することは不可能なため医学的にも評価できない為と思われます。多分、音感に敏感でない人は気づかないレベルの副作用と思われますから、普通の人はまったく問題ないけど、ネットを見る限り多くのミュージシャンに経験される副作用のようであるので、今後フラベリック錠の使用禁忌として「ミュージシャンなど音楽に携わっている人」というのがあっても良いかもしれませんね。
おそらく医療関係者の多くの方が知らない?のでは。
ネットがあったからこそ、共感、共有できて明らかになった副作用ともいえるかもしれません。
でも皆さん「半音低下」というのが不思議。
いえいえ、麻薬ではなく、普通の薬ですので(実際に
多くの方が服用されていると思うので…笑)御安心を…。
しかし、特定の人に脅威というのが難しい問題です。
>おちゃさん
はい、あの時のライブですよね。それまで、ドを弾いたら
シの音(…というか、どちらかというと…シ?みたいな)に
聞こえていたのが、あの日の朝方には、どちらかというと
ド…と思えるような状態でもありました。そして夜の演奏時には
ある程度戻っていたように思います(それでも、やはり若干の
違和感はありました)。…とは言え、何気にあの時の演奏を聞き
返すと、格好良いなあ…とか思ったりしてしまうのですが(笑)。
何にせよ、音感の有難味を今まで以上に感じております。
>にーにさん
そうなんですよね。ネットで調べてみると“聴覚異常”と
までは書いてあるものの、半音下に聞こえる…という項目は
全て一般の方による書き込みのものです(これらは Twitter
で検索しても結構出てきましたので、似たような境遇の方は
多いようです)。確かにネットが存在しなかったら、未だに
原因不明のままで過ごしていたかもしれません…。
それにしても治って良かったです。そして、もしかしたら
自分には問題の無い事でも、人によっては大問題の事も
この世には多くあるのだと、改めて認識しなければいけないと
思いましたね。ホント、フラベリック錠さまさまです(笑)。
なにはともあれ、回復されてよかった。また演奏楽しみにしています。
…ですよね(笑)。ちょっと、写真もダークに
撮り過ぎたかも。咳にはちゃんと効く薬なので!
>
ありがとうございます!