打ち合わせは、選曲の時点から言えば結構前から始まっていましたが、やはり時間を要したのは演奏曲の“アレンジ”という部分でした。新納さんのオリジナル曲もやるものの、7割強はカバー曲を予定していたので、これを自分達なりに、譜面等を書き直していかなければならなかったのです。身近な部分で言うと、曲のキーの変更というのが挙げられますが、それ以上に、2管という自分達の編成に合うような楽器の割り振り、そして NIROCK という舞台に似合うような曲調を考え、それでいて元曲のイメージを崩さないような、なかなかバランス感覚が問われるようなアレンジが求められたのです。そんな中、今回のバンマスとなっていたベースの関谷君、そしてギターリストの平田崇君(彼も、NIROCK は3度目の出演)を迎え、大量のアレンジが完成…。まさに、新納慎也+TRI4TH という、オリジナルのライブ音楽が出来上がったのでした。後は、それを演奏していくのみです。
演奏するのみ…と、口にするのは簡単ですが、1日に付き2公演、2日間なので合計4公演を行った自分達にとって、その演奏内容は非常にハードなものでした。自分は今回が初参加だったので、過去の NIROCK とは比べようがありませんが、皆口を揃えて「今回は特にハードだった」との事です(笑)。確かに、全部で約20曲のセットリストに、中にはアニメソングのメドレー等も盛り込んだりして、アレンジ面でも演奏面でも、相当な技術が求められたように思います。ステージ時間は軽く2時間は超えており(MCも含めていますが)、同じ姿勢でいるのも大変なのに(笑)、ほぼぶっ続けで演奏というのは、本当に体力との勝負でもあったのでした。
しかし、やはり楽しんで頂いているお客さんの表情を見ていると、こちらも負けてはいられないという気分に自然になるものです。NIROCK という言葉からも、ロック調の曲が多く、それはバラードというジャンルでもその要素が垣間見える雰囲気ではありましたが、皆、本当に真剣に聴いてくれています。こちらも真剣(真面目に…という意味ではなく)に演奏していくのは当然の事です。誠意と誠意のぶつかり合い…とでも言いましょうか。2日間、とても身になるライブになりました。そして、非常に充実した2日間をおくれたと思います。
最後の公演には、TRI4TH の初代ピアニスト、喜多形寛丈君が遊びに来てくれ、なかなか貴重な1ショット(右上写真参照)が実現しました。これで急遽、ライブにも参加したら面白かったのですが…(笑)。
4公演の演奏は本当にやり切った感じがあり、それは打ち上げも楽しく盛り上がれるというものです(笑)。改めて、このような機会を頂けた事に感謝し、今後の活動の糧になればと思いました。また、今回演奏した曲というのは、普段 TRI4TH でやっているような音楽とは、ジャンル的にも結構異なるものだったのですが、それでも TRI4TH らしい要素がステージ上には表現出来ていたという感触はあったので、TRI4TH の表現の幅の広さを、更に実感した2日間でもありました。ジャズという枠組みだけに留まらず、自分達オリジナルの音楽性を見付けていくという意味で、意義のある期間になっていたとも思います。まだまだ躍進し続けていきたいものです。
さて、TRI4TH のツアー活動も後半戦に入ってきました。今後は東北ツアーや広島ツアーが控えており、そしてツアー・ファイナルは12月10日(月)の、渋谷 Duo(今回ライブを行った渋谷 Glad とは、目と鼻の先です…笑)でのワンマンライブとなります♪…今までのステージで培ってきた経験を生かし、皆が楽しめるようなライブを目指したいです。どうぞよろしくお願いします!…そして、今回のライブもお疲れ様でした!
☆新納慎也さんのHP…http://www.shinya-niiro.jp/
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆渋谷 Glad のHP…http://shibuya-glad.com/venue/