Borabora というお店は“アミューズメント&ダイニング”というのをテーマにしているお店のようで、エントランスを入ってすぐの所にある水槽や、コテージ風の座席等がリゾート気分を盛り上げてくれますが、そもそもが普段からライブをやるお店ではないので、機材や楽器は基本的に持ち込んでやらせて頂きました。故にセッティングには時間が掛かってしまい、また、途中で予想外のトラブルも起きてしまったので、正直、バタバタのままで本番に臨まざるを得なかったのは惜しいところではありました。しかし、演奏は楽しく見せたいところです。最初のライブは『わらべ JAZZ』で、このスタイルでのライブは久し振りでもありましたが、過去の経験を生かしつつ、音楽の楽しさを何とか伝えられたらと思いました。
…というように、色々な考えが交錯して臨んだライブになっていたのですが、自分達が入場した途端に、温かい拍手で迎え入れてくれて、気持ちがスッと楽になるのが分かりました。何だか考え過ぎても良くないな…と言いますか(笑)、とにかく、お客さんと一緒に過ごす事の出来るこの空間を、自分としても楽しむ事が第一だと思ったのです。ちょっとした感覚の違いではありますが、この日の大きな一歩だったように思いました。あとは、どのように楽しむか…です!
まずは“幸せなら手をたたこう”から始まり、“犬のおまわりさん”、“どんぐりころころ”と続きます。子供達に馴染み深い曲であるのは勿論の事、自分達にだって馴染みある曲です。この日の1公演目のライブでは、お客さんの多くは子供連れの家族で、実は子供のお父さん、お母さんにも楽しんで頂きたいという気持ちがあったりします(何だかんだで、自分達と同世代の方々なのですよね…)。お馴染みの曲達が、TRI4TH を通して、どのようなジャズ・アレンジがなされたのか…。細かくは難しいとは思いますが、何か面白くなったな…とか、ちょっとの変化に興味を持って頂ければ嬉しいですね。最初は、会場も緊張した空気に包まれていましたが、徐々にそれが砕けていくのも、何となく感じたものです。
今回は、それぞれのメンバーによる、楽器紹介…というコーナーも設けました。子供達からしたら、初めて見る楽器もあるかもしれないという今回の状況で、少しでも音楽に親しんで貰えらたら…という気持ちから生まれたものです。これらは、今まで学校公演等を行ってきた時には、よく組み入れてきたものだったのですが、一般のお客さんを入れての状況では初めてだったのではないでしょうか。普段聞けないような情報も提供してくれたりして、子供達以外の方々にも楽しんで頂けていたように思います。勿論、自分の楽器を紹介した後は、その楽器を使って1人ずつ演奏したりと、なかなか面白い時間でもありました。
この楽器紹介が、ステージとお客さんの距離を更に縮められたと言いますか、やはりこの後に演奏した曲の方が盛り上がったように思います。特に、最後に演奏した“ぶんぶんぶん”は、子供達も大きく身体を揺らし、思い思いに踊り出す子もいて、会場全体で楽しい雰囲気に包まれていました♪…サックスの藤田君やベースの関谷君は会場にも乱入?し、更に熱量を増やさせていきます。温かな手拍子と拍手に包まれ、大成功の『わらべ JAZZ』ライブでした。この勢いで2公演目もやっていきたいですね。
…さて、日も暮れてきて、2公演目は19:30から始まりました。この間にはCD販売も行いつつも、それぞれの休憩・食事もしっかりと済ませておきました。2公演目のライブは、1公演目以上に激しいものになる事は間違いなく、体力の温存はマストとも言えましょう。関谷君と自分はビールも入れつつ(笑)、いつもの?コンディションにしておきます。さあ本日の2公演目、『TRI4TH AHEAD』レコ発ライブの始まりです!
会場に出て、またまた温かい拍手に迎えられました。本当に有難い事ですが、1公演目とは明らかに異なった空気感がそこにはありました。やはり『TRI4TH AHEAD』に対する期待の高さと言いますか、お客さんもCDリリースを祝福してくれているのが伝わってきて、それはステージ上でも強く感じる事が出来ました。勿論、CDが発売されて嬉しいのは自分達も同じです。この日は喜びを共有するステージにしたいものでした。
早速始まったのは“Sunlight Yellow Over Drive”。アルバム『TRI4TH AHEAD』でも最初に収録されている1曲です。これから始まるリリース・ツアーの幕開けとしても相応しい曲ではないでしょうか。ソロも自分は長めにとって、テンションを上げていきました。そのまま2曲目は、ちょっと意外かもしれませんが、前回のアルバムから“Yellow Butterfly”を演奏しました、結果的に今回のアルバム以外のオリジナル曲は、この曲だけになりましたが、お客さんからも手拍子を頂いたりして、会場も温まっていけたように思います。さて、ここからは『TRI4TH AHEAD』からのオリジナル曲が満載です。
自分のオリジナル曲でもある“New Life Standard”、独特の世界観を感じる“Rumble Fish”等、それぞれのソロ・パートを生かした曲が続きます。そして、グッと雰囲気を変えて、今回、唯一のバラード曲でもある“Circle”を演奏。藤田君のソプラノ・サックスが会場全体に響き渡り、これまた会場の雰囲気を彩ります。…改めて、TRI4TH はクラブ・ジャズというジャンルで括られるバンドなものの、その楽曲の性格は色々なもので構築されている事が分かります。恐らく、それぞれのメンバーがそれぞれのジャンルで(過去も含めて)活躍していて、その音楽感をそのままバンドに出しているからなのでしょうね。結果的にメンバーの個性が作曲でも生きてくるので、それと演奏が相まって、オリジナル・テイスト溢れる内容のものになっているんだと思います。その集大成と言えるのが、今回、アルバムのPV(http://youtu.be/jpSbyqyxMl0参照)にも推薦された“TRY AHEAD”でしょう。1ステージ目の最後はこの曲で締め括り、少々の休憩を挟んで2ステージ目へと突入です!
2ステージ目は少し熱量を下げて、“Himawari”からお送りしました。少し郷愁感が漂う曲で、これも他の曲にはない特徴があるような気がします。そのままお馴染みの“Night Hawks”をお送りし(タイトルはアルバム発売前と変わりましたが…笑)、今度は今回唯一のカバー曲を持ってきました。それは“Brazil”という曲で、スタンダード曲でもあるものの、ここ大宮で毎年催されるサンバ・カーニバルで必ず演奏される曲なのだとか…。今回、大宮でライブを行ったという背景には、トランペットの織田君が大宮出身という部分もあり、やはり織田君もサンバ・カーニバルを毎年見てきたのでしょう…。“Brazil”にも強い想いがあるのだと思います。勿論、曲調はサンバの雰囲気で夏らしく!…ここでもお客さんと共に手拍子で盛り上がり、次の曲へと繋げられたと思います。
そして次の試みとして、“Black Panther”を曲中に、ピアノトリオ⇒フルバンド編成…という流れで演奏していった事が挙げられます。元々フルバンド編成で演奏していたこの曲ですが、5月のレコーディング時〔TRI4TH、オリジナル2nd.アルバムのレコーディング参照〕に急遽ピアノトリオ編成でやる事になり、そのテンポもかなり落として演奏されたのでした。だいぶ雰囲気が変わったので、なかなかライブでお披露目する事が少なくなってしまったのですが、今回はその経緯を生かすべく、最初はシックにピアノトリオで、そして1コーラス後に通常のパターンで演奏するという、何だか組曲のような(笑)感じでお送りしたのです。ある意味新鮮で、演奏するのも久し振りだったので、色々な要素を組み込んだ弾き甲斐のようなものを感じましたね。面白い時間でもありました。
さて、関谷君もエレキ・ベースに持ち替えて、止まらず?クライマックスへの突入です。まずはお馴染みの“Burn,Jyugoya Burn”。そもそもが激しい曲ですが、この日は更に激しさを増しつつ、曲の終わりにはドラムの伊藤隆郎さんのフリー・ソロを挟ませました。ここでもテンションを上げさせていき、そのまま“Hammer Head”に続かせます。そして、この曲では関谷君が暴れました(笑)。コードレスである事を生かし、客席に飛び込む飛び込む(笑)。ほぼ会場を一周していたと思いますが、ある意味で一体感が生まれていた場でもありました。メンバー皆がCDリリースへの喜びを表現していたとも言え、2ステージ目の締め括りを果たせたと思います。…出し切りました。
…とは言え、嬉しいアンコールです。ここで持ってきたのが、会場の皆と一緒に盛り上げていきたい“Dance Em All”。こちらもアンコールに相応しく、熱量を高く維持したままで演奏出来ました。これで本当の本当に最後だったわけですが、メンバー皆、汗だくで、そして1公演目から考えると、正に長い時間を掛けてのフィニッシュでした。どうもありがとうございました!
さて、これで終わり…というわけにはいきません。CD販売も大事なライブの内の1つです。1枚1枚丁寧に皆でサインをしていき、お客さんとのコミュニケーションも大事にしたい時間でした。そして、上の写真を見て頂ければ分かるのですが、メンバーの着ているものに注目です。今回のCDリリースの為に発注した、“TRI4TH AHEAD”Tシャツです!…CDのジャケットをそのままデザインに盛り込んであり、勿論、会場でも販売しております。白と黒のデザインがあり(自分は黒を選択♪)、非常に着心地が良く、部屋着にもピッタリです(いや、ライブに着てきても良いんですよ…笑)。記念写真も沢山撮り、長い長いライブの後の余韻を、楽しく過ごせていた感じでしょうか。本当に、どうもお疲れ様でした!
そしてこのまま、織田君が昔からお世話になっているというお客様に連れられ、打ち上げを兼ねて焼肉屋へ…。この焼肉の味がもう最高で、この日の疲れが一気に吹き飛んでしまうかのようなクオリティでした。反省会をした…というよりは、とにかくこの楽しい時間を共に過ごしていこう…という雰囲気でしたね。この日はもうお目出度い日だったのですから、それもまた良いのかもしれません。
これからどんどんライブは続いていきます。地方は勿論の事、その間には東京近郊でも何本か行う予定ですし、正にこれからが見せ場なのかもしれません。まずは、早速明日12日(日)に行われるクロサワ楽器町田店での演奏です。そして、先日アナウンスされた12月10日(月)の渋谷 Duo にてのツアー・ファイナルまで、後は走り続けるのみです。どうぞ皆さん付いてきて下さい!…よろしくお願いします!
※ちなみにこの日は日本酒も挟み、夜の2:30まで呑み続けていました(笑)。
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆大宮 Borabora のHP…http://www.borabora-web.jp/shop/omiya/index.html
夢がかない、ほんわかしたいい時間を過せました!
「楽器紹介」とても良い試みだと思います。子供さんと同じ心
で聞き入っちゃいました。特にドラムの説明が面白かったです。
藤田さんや関谷さんが客席で弾いて、小さい子と握手する瞬間、
子供たち、とってもいい笑顔をするんですよ。それを見るのも
また楽しい☆パパママ達にも、とてもいい想い出になったのでは
ないでしょうか。
夜の部は、また違う迫力で…。
新CDの曲の数々を生で聴けて、大満足です。
激シブのピアノトリオ、“Black Panther”も良いのですが
そこからいきなり堰を切ったように2管入りで展開していった
時、とっても新鮮ですてきでした~。
暴れる関谷さんは、定期的に拝見しないと。
もはや「お祓い」のような効果が感じられる楽しみポイントで
ございます。
これからのライブ行脚、健康に留意され、走り抜けて下さいませ。
気分になりました(笑)。細部において、ライブの見所を
見逃していない辺りが流石です。是非とも余韻に浸って下さい。
見ている方も長丁場だったのではないでしょうか…。自分としても、
なんとか色々な側面を見せられるように頑張ったつもりです。
客席でも様々なドラマ?があったようで何よりでした(笑)。
今後も続々と行われていく TRI4TH AHEAD ツアー(ライブ)、
どうぞ細部までお楽しみ下さいませ!