さて、今回は訪問先に初めて、石垣島が追加されました。沖縄本島には何度も行かせて頂いていましたが、石垣島は個人的にも初めて行く所だったので、今回はいつも以上に楽しみなツアーではありました。ライブ・スケジュール的には、16日(土)に石垣島、17日(日)に沖縄本島で…という感じでしたが、西仲さんから「せっかく石垣島まで来たなら、西表島は行った方が良い」という誘いを受け、沖縄入りしたのは、初日のライブより少し早めの14日…。この日、そのまま西表島まで出向き1泊、そして石垣島に戻ってきて1泊して、念願の石垣ライブ!…という流れにしてみました。同じ沖縄と言えど、初めて訪れる時のワクワク感は何事に変えられるものではなく、とても印象的なツアーになったと思います…。大量の写真と共に、ツアー気分を味わって頂けたら幸いです!
6月14日(1日目)
この日は早速、西表島まで向かう事になっています。その為には、まず石垣島に向かわなければいきませんが、最もポピュラーな行き方は那覇空港乗り継ぎでしょう。羽田空港から石垣空港までは、直行便はあるはある(行きのみ)のですが、値段が高く、便数も少ないので、よほどの事が無い限り使えません。また、いつも那覇までの利用ですと、その安さからスカイマークで行く事が多い自分でしたが、スカイマークは現在、石垣島への便は設定されていないので、今回は全日空の那覇乗り継ぎ便を選びました。これだと乗り継ぎ割引が適用され、しかも、仮に最初の便が遅れたとしても、乗り継ぎの措置はとってくれます(那覇空港まではスカイマーク利用…という手もあったのですが、この辺りの部分が微妙だったので、今回は遠慮しました)。
…というわけで、まずは那覇空港へ、羽田空港8:40発の、久々のジャンボ機で向かいました。今や日本の国内線でジャンボに乗るには、全日空の限られた便を利用するしかなく、これが貴重な搭乗かと思うと、いつの間にそんな時代になったのだと思いますが、やはりジャンボが持っている堂々たる風格は素敵です。個人的にも大好きな機種でもあるのです♪
いつも沖縄に行く時はスカイマークを利用していて、こちらはボーイング737-800という機種なのですが、こちらに最近慣れていた部分があったのか、久し振りのジャンボの機内は、かなり広いという印象を受けました。昔は、幹線と言えばジャンボ機が飛んでいたもので、自分も結構乗り親しんでいた筈でしたが、ここまでインパクトの大きい広さだったとは…。そして、広いから思える安心感…というのは、ジャンボならではのものだとも思いますし、あと何年かで日本国内線から見れなくなってしまうのは、ちょっと寂しい感じもしました。その中でも、この羽田~那覇線は、そんなジャンボ機が体験出来る数少ない路線で、その中でも一番の長距離便でしょう。国内線なのにエンジンが4つもあったり、機内も現在では少々古臭く思えるところもあるのですが、この良き時代の飛行機を、とにかく堪能しながら那覇に向かったものでした。この日は江の島や富士山もハッキリと見え、そんなフライトに華を添えているようでしたね。
さて、少々遅れたものの、約2時間半程で那覇空港に到着しました。乗り継ぐ石垣行きの飛行機は12:40発だったので、それでも1時間以上も間があるので、時間的には余裕でした。ここで西仲さんと、いつもライブをスタッフ的に?手伝ってくれる(笑)潤さんと合流し、ひとまずは空港内でよく感じる独特のまったりモードで過ごします(笑)。那覇空港には沖縄民謡が流れていて、早速沖縄に来たのだと感じさせますが、自分も何となく“うっちん茶”を購入して、身体も沖縄モードにさせておきました。天気は曇りがち…という感じでしょうか。
さて、搭乗開始となったので飛行機に乗り込みます。流石に石垣行きへの飛行機はジャンボという事はなく、ボーイング737-500という、小型(それでも130人くらいは乗れます)の飛行機になりましたが、これが離島に行く感じで、また良いんです。離陸前に、先程乗ってきたジャンボが、東京に向けて滑走していくのが目に入りましたが(右上写真参照)、その機種の大きさの違いに、また驚いてしまう程でした。とにかく、無事に乗り継ぎ、完了です。
こちらの離陸直前に急に大雨が降ってきて、やはり、沖縄は今は天気が悪いのかな…と思いながらも、そう言えば2日前ぐらいの天気予報で、台風4号が発生したとの情報があったのが頭に浮かびました。この時点で、沖縄本島への接近が、ちょうど自分達が石垣から那覇に移動する日ぐらいになっていて、便を変更するか、ちょっと悩みどころの状況だったのです…。そんな事を思いながらも、飛行機は本島を出て、石垣島へと向かってます。さてさて、もう後戻りは出来ません(笑)。どんな天候状態になっていく事やら…。
…そんな思いをよそに、フライトはとても順調で、約1時間程で石垣島へと降り立っていきました。雲が多い中のアプローチとなっていましたが、それよりも、石垣空港は滑走路が短いので有名で、敢えて、ドシン!とショックを多めに与えつつの着陸とさせているのが印象的でした。来年には、新しい場所に新空港が出来るとの事で、これは島内では色々な問題やら意見があるそうですが、とにかく、旧空港を今のうちに体感出来たのは良かったです(笑)。さあ、石垣島に着きました!
石垣空港にはボーディング・ブリッジというものが無く、殆どがターミナルまでバス(大した距離ではないのですが…)、または歩きでの移動となります。そして飛行機から降りた瞬間に感じたこの蒸し暑さ!…これは凄い。西仲さんも、本島の暑さとはまた違うと言っていましたし、やはり石垣独特のものなのかもしれませんが、これは大変な所に来てしまいました。流石、日本最南端の諸島ではないですか!
ここで、石垣島在住のボーカリストの国吉なおみさんが、空港ターミナルまで車で迎えに来て下さっていました!…国吉さんは、今年の1月に行われた、西仲さんの沖縄ツアー〔西仲美咲、沖縄ツアー(2012.1.26~1.30)参照〕でゲストとして出演して頂いていましたが、今回はこの日の2日後に控える石垣島でのライブの、頼れる共演者でもあるのです。国吉さんは現在、御自宅でレッスンを行っているそうで、今回の石垣島滞在中には、ここでお世話になる事にもなっていました。…とは言え、自分達はこの日はすぐに西表島に向かう状況だったので、いったん立ち寄って、少々のリハーサル(2日後のライブ用です♪)をして、すぐにその御自宅は後にするという感じでした。全て車で送って頂いたので、この暑い最中では何とも有難い事です。
車で送って貰った先の石垣港は、日本最南端の諸島、八重山諸島の島々を隈なく結ぶフェリーの一大ターミナルとして、そして島民の足としても重要な機能を持つ港です。勿論、西表島へのフェリーもここから出ており、自分達の向かう上原港(西表島には港が2つあって、もう1つは大原港となります)行きのフェリーに乗り込みました。思ったよりその船は小さく、昨年の1月に初めて阿嘉島に高速フェリーで渡った時〔西仲美咲、沖縄ツアー(2011.1.11~1.15)参照〕の事を思い起こさせますが(笑)、あの時より体調は万全です。しかも、西表島への所要時間は40分と、そんなに長い時間ではありません。船自体の大きさは、阿嘉島に行った時の船より、更に1回りも2回りも小さい感じでしたが、後は運を天に任せる事に致しましょう(笑)。
この時の空は雲が多めの天気となっていましたが、波は至って穏やかで、揺れもそんなに気にならない感じでした。…それとも、船の旅に慣れてきたのかもしれませんが(笑)、ひとまずは道中は順調で、船の左側に、徐々に大きな西表島が見えてきました。思ったより地形が険しい…と言いますか、船から見る限り、あまり平地が見られません。出発するときに遠目に見れた石垣島とは、だいぶ様相が異なりましたが、それがまた西表島の雄大さを表しているようでもありました。…そして時刻通りに西表島の上原港に到着。特に自分にトラブルも無く(笑)、西表島の地に足を着ける事が出来ました!
ここでまた、1台の車が迎えにきて下さいました。それは何と、西仲さんの従妹の方で、西表島の方に嫁ぎ、現地でガイド・ツアー・サービスを行っているのだとか。これは何とも心強く、そしてこの日の宿まで、色々と寄りながら案内してくれるとの事です。どうやら今回は、相当周りに恵まれたツアーになってしまいそうですね(笑)。
西表島内の道路はシンプルです。前述したもう1つの港である大原港から(島の南側に位置します)、ほぼ海沿いに反時計回りで、ぐるっと北側の上原港に至り、そのまま更に西側の白浜港という所まで、幹線道路は基本的にこの1本のみです。所要時間は端から端まで、車で約90分という感じらしいですが、島の規模から考えると、道路は圧倒的に少ないですね。そもそも島の南側や、また、島を突き抜けるような道も存在しないので、それほど自然が豊富に残っているわけです。それらの背景と、独特な天候と島の位置のお陰で、この島にしか生息しないイリオモテヤマネコ等の超貴重動物も存在しているわけで、知れば知るほど神々しい島のように思えてきました。自然が当たり前…と言いますか、人間が自然の中に住ませて貰っている…という状況を、より実感として湧く事の出来る島だとも思いますね。
星砂の浜、浦内川周辺を見つつ、車は干立(ふたで)村という地区に入りました。今回泊まる宿泊施設がこの地区にある為です。…とは言えホテルようなの立派な?所ではありません。案内されたのは、区域毎に独立した木の一軒家、言わばコテージで、キャンプでもしにきたような感じの場所でしたが、これがまた雰囲気があって良いのです。クーラー、冷蔵庫、シャワールーム等はありますが、テレビ等という雑多のものはなく、静かな時間を送れそうですはないですか。西表島らしい宿泊施設とも言えますね。
さて、そろそろ日も暮れてきた頃で、夜御飯を食べに行く事になりました。ここでも、先程の西仲さんの従妹の方の案内で、先程来た道を少し戻り、浦内地区にあるレストランに行ってみました。この日は移動尽くめで、思ったよりも体力は消耗している事でしょう。ここで元気を蓄えておきたいものでした。
料理は全てが美味しく、基本的には西表島の食材に拘ったものが使われており、ビール等も相まって一気に良い気分になってしまいました…(笑)。そしてこの瞬間に、西表島に来たという実感が急に湧いてきたのです。何だかんだで忙しい1日でもありましたからね。ゆっくりと、今後の日程に合わせていけたらと思います。
…と、思いきや、食事後もこのまま車を走らせ、夜の西表島観光へと出向きました。そして、これが結構面白かったのです。幹線道路から外れ、農道の真ん中でエンジンを止めて、そのまま空を見上げた時の星空の綺麗さ…。夜になると咲き始め、その次の明け方になると全部散ってしまうという、沖縄の夏(奄美諸島以南の琉球諸島に存在する植物なのです!)の風物詩的存在のサガリバナ観賞等、なかなか他の場所では出来ない体験を沢山させて貰いました。
…そして、究極の出来事が起きました。せっかくなので道路の一番西側の地区まで行ってみようという事で、白浜地区まで夜道を走っていた時、ふと黒い影が道端に現れ、そのまま車の前をスーッと横切っていったのです。「イリオモテヤマネコだ!」…と、誰が叫んだのかは忘れましたが、その時車に乗っていた全員が、そうだと思った瞬間でした。車内は歓声に包まれ、なんて運が良いのだと思う意外に、なかなか言葉が出てきません。何せ、絶滅危惧種に指定されているイリオモテヤマネコは、現在で100頭にまで減少しており(勿論、ここ西表島にしか生息されていません)、西表島に5年住んでいるという人でも、まだ1度も見た事が無い人がいるくらいなのですから…。西表島に来て1日目、即ち、今回の沖縄ツアーを始めてから1日目、何だか良い運びになりそうです♪
まだまだ続きます!