ライブでは言い忘れてましたが、そういえば自分名義のライブというのは、今回で40回目を迎えていたのでした。当日は楽しくなっていて、その事実が頭から飛んでいたのですが(笑)、思えば長くやってきたものです…。事ある毎に振り返っているような気もしますが、一番最初に自分名義ライブ(ピアノトリオ)を行ったのが、2006年の11月の事〔竹内大輔の写真日記(~2009)、自分名義というライブ参照〕。既に5年半が経過しているわけですが、当初のメンバーで変わらずやっていけているという事に改めて感謝したいですね。そういった思いが、この日は無かったわけではないのですが(笑)、久し振りに自分名義ライブが出来るという嬉しさと、会場の温かさもあって、とにかく演奏を楽しんだ時間になっていたように思いました。
1曲目は、もうお馴染みの“Guernica”で、この曲だけトリオで演奏しましたが、これは当日に急遽思い付いた選曲でもありました。それまでに考えたセットリストが、並べてみると、どうもまったりとした感じが出てくるような気がしたからです。また、“トリオ”という編成でも演奏をしておきたい気分もあり、この変更は、本当に当日の会場に入ってから決めたものでした。言わばギリギリの変更でしたが、結果的にはこの1曲目が、とても良い刺激になったと思います…。そして2曲目からは、堂々と副田君に入って頂きました♪
以前、副田君に自分名義ライブに参加(この時が初でした)して貰ったのは、昨年の10月の事〔自分名義ライブ36回目参照〕で、今回は2回目という事で、曲も少しは慣れてきた部分があったとは思いますが、今回の1ステージ目には副田君にとって、新たに挑戦する曲が続いた感じでした。“Morning In Trastevere”や“Summertime”等、トリオではよく演奏する曲ですが、サックスが入るとなると雰囲気は変わってくるのです。“Summertime”はジャズ・スタンダード曲ですが、アレンジを加えていますし、やはり副田君にとっては新曲みたいなものでしょう…。その中で、サックスのジョシュア・レッドマン作曲の“Can't Dance”を間に入れた事は、良い緩和剤になっていたかもしれません。これは副田君も弾き慣れている曲ですし、自分とも何度か演奏した事のある曲です。…そしてそのまま、1ステージのラスト曲になだれ込むのです。
1ステージの最後は、ピアノとサックスのデュオ編成でお送りしました。やはり副田君を呼ぶにあたり、デュオ演奏は1曲はやっておきたいところでしたが、今回は副田君のオリジナル曲を取り上げる事にしました。それは“Side By Side”という曲で、副田君と自分との出会いの場でもあったバンド、Generation Gap でやっていた曲でもありましたが、敢えてデュオで演奏する事で(Generation Gap は逆に、8人編成のバンドなので…)、特別なものが出来上がったように感じました。ピアノとサックスの距離感も近くなりますし、何よりお互いの楽器が際立ちます。副田君のこの曲の良さを存分に引き出すべく、丁寧に演奏していきました。これまで、ステージの最後にやる曲というイメージではなかったのですが、今回はこれが正解でしたね。良い余韻の中で、2ステージ目に繋げられそうな気がしました。
2ステージ目の1曲目には、いきなり新曲を持ってきました。タイトルを“Crossing”といい、以前に作った“Scramble”のような混沌としたイメージを、より全面に押し出して表現してみた曲です。違うのは、“Scramble”が都会的なイメージだったのものに対し、こちらはあまり、そのような世界観とは関係のないような場所にいると言いますか…。まあ、まだあまり出来て間も無い曲なので、そのようなイメージは今後考えていけば良いのかもしれません(笑)。
ここから先は、前回の副田君を誘ったライブでも取り上げた曲が続いていきます。ライブで披露するのは2度目という状況ですから、前回より遥かに余裕が感じられる事でしょう。これは実際にそうで、前回に比べて遊び心が増してきたというか、曲の上で自由になれている感じがとても心地良かったです。こちらも負けじと応戦をしたり、自由に自由を重ねていったりと、面白い時間が続いていきました。よく考えたら、それでもまだ2度目の演奏だったわけですが(笑)、もう既に何回か音を一緒に出してきたような、そんな雰囲気を思えたので、本当に馴染んできたのでしょうね。嬉しい瞬間でもありました。
そして、あっという間のラスト曲ですが、これも前回でも取り上げ、このトリオでも何度も何度も演奏してきた“Spain”を披露しました。これはもはや説明は不要でしょう。前回より更に盛り上がりを見せ、それぞれのアドリブ的にも限界まで持っていった感がありました。もうヘトヘトでしたが(笑)、この疲労感がまた心地良い時間だったのです。これは、ライブではよくある心境なのですが、特に今回は久し振りの自分名義ライブの後でしたから、余計にそう感じたのかもしれませんね。アンコールも頂き、ジャズ・スタンダード曲の“Take The A Train”を、副田君に強引に演奏させて(彼は普段からスタンダード曲をやる人ではないので…笑)終了。本当に楽しい時間を過ごせました。どうもありがとうございました!
…何と言いますか、普段のライブこそ、それこそ毎日のようにやらせて頂いているのですが、自分名義のライブというのは、それらとは全く別の次元に居させてくれます…。今回は、色々と忙しい時期が重なって、なかなか自分のライブの方に頭を回している時間が無かったのですが、やって良かったのは勿論の事、だからこそ今後も続けていきたい自分の音楽活動の1つとして、また改めて認識出来たような気がしました。そして少しずつですが、1歩ずつ前に進めていっていると思います。どうぞ今後ともよろしくお願いします。次回のライブは7月21日(土)で、いよいよ、北海道の伊達紋別だて歴史の杜カルチャーセンター(伊達市のHP)で行われるものです。また気合い入れてやっていきましょう。よろしくお願いします!
●今回のセットリストです!
・1ステージ 1、Guernica(オリジナル、リアレンジ・バージョン、トリオ演奏)
2、Morning In Trastevere(オリジナル)
3、Summertime
4、Can't Dance
5、Side By Side(副田整歩オリジナル、サックス・デュオ)
・2ステージ 1、Crossing(オリジナル)
2、New Life Standard(オリジナル)
3、Water Lily Part 2(オリジナル)
4、Monte Fiesole(オリジナル)
5、Spain
・アンコール ・Take The A Train
☆外苑前 Z・imagine のHP…http://www.radio-zipangu.com/zimagine/
☆副田整歩君のHP…http://www.soedanaomu.com/
☆池田暢夫のHP…sites.google.com/site/nobuoikedawebsite/
☆佐々木俊之のHP…http://www.toshiyuki-sasaki.com/