3日間、全てが順調に事が運んだかと言うと、必ずしもそうではなく、時には悩み、時には意見をぶつかりさせあい、それぞれの思惑が色々と交錯していた状況でもありました…。その甲斐あってか、お互いに納得したものが生まれたのは勿論、じっくりと練られた内容のものは出来上がったと思います。今でも録音した音源を聴くと、誰々がこんなアイデアを出したなあ…とか、ここはガッツリ否定されたなあ…(笑)等、レコーディングの風景が、手に取るように思い出されます。…きっと、良い物が仕上がる事でしょう。…という事で、その前にそれらの状況を少し振り返っておきます!
スタジオは『わらべ JAZZ』の時と同様、小岩にあるスタジオで行われ、広さもある程度あり、じっくりと録るには最適な場所だと思います。…となると、どうしても食事をしている時の風景が多くなってしまうのは止むを得ません(笑)。レコーディングは空腹感との戦い。この“感”がミソで、特にお腹が空いているわけではないのですが、口さみしいと言いますか、何か口に入れておきたくなってしまう感覚に襲われるのです…。1つの目的に向けた、長い作業…という時間でもあるので、こうなってしまうのも仕方無いのかもしれません。それは、自分自身のHPとかを見たくなってしまいますよね(左下写真参照)。
今回のアルバムは、ゲスト・ミュージシャンの方に何曲か演奏して頂いたのも特徴です。その内の1人の、まずは quasimode から、パーカッションの matzz さん。レコーディング2日目にお越し頂き、自分達には出せないカラーを存分に残してくれました。こんなにも曲のイメージが変わるものなのかと思いましたし、パーカッションの威力を改めて感じた1日にもなりました。色々な意見にも前向きに取り組み、プレイも本当に素晴らしかったです!
そしてレコーディング最終日に来て頂いたのは、JiLL-Decoy association から、ギターリストの Kubota さん。Kubota さんとは個人的に古い付き合いで、昔お世話になっていた時期もあり〔竹内大輔の写真日記(~2009)、JiLL-Decoy association 参照〕、今回、そもそも久し振りの再会ではありましたが、こうした形で一緒に仕事が出来るというのは、本当に感慨深い出来事でもありました。それなのに、Kubota さんに入って貰う曲というのが、3拍子の曲、そして7拍子の曲という事で、何だか久し振りなのにすみません!…という感じでした(笑)。…とは言え、こちらもギターのサウンドが加わり、より深みのある曲という印象に仕上がったように思います。この存在感は、やはり素晴らしいですよね。
3日間、1つの作品に向けてレコーディング・スタジオに入るという経験は、個人的にはあまり今まで経験してこなかったので、今回はとにかく勉強になりました。1つ1つの細かい作業も大事ですが、TRI4TH はやはりジャズのバンドという事で、勢いのある一体感も、録音時には重要なファクターとなっているのです。このバランスは、ある意味で今回のレコーディングの一番難しかった所かとも思うのですが、そこは時間を掛けた甲斐があったというものです。
3日間の行程を終え、まだ一部の曲のホーン録りは残しているのですが、とにかく、概要部分は録り終えました。そして更には、ミックス、マスタリングの作業も残っていて、ある意味ではこれからが TRI4TH サウンドを作り出す時期なのかもしれませんが、期待して良い作品になると思います。本当に、色々な要素が詰まっているんです。今の自分達が表せていると言いますか、音楽に取り組んでいる姿が見えると言いますか…。
とにかく、お疲れ様でした。レコーディングに関わってくれた全ての方々に感謝です。では、発売日まで(夏頃の予定)、しばしお待ち下さいませ!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/