訪問地は大阪と名古屋で、2ヶ所だけですが、その次の週には、更に2ヶ所の場所を訪れる事にもなっており、いよいよ本格的にバンド・メンバーとして、地方遠征に向かっていくのだという意気込みを入れていきたいところでもありました。スケジュール的には、5月3日(木)の深夜に東京を車で出発し、4日(金)に大阪でライブ…、1泊して次の日の5日(土)に名古屋でライブ…、そして、そのまま東京に車で向かい、6日(日)の朝に東京到着…と、こういう流れになります。結構タイトではありましたが、メンバーで1台の車で遠征するというのも、久し振りの経験です。不安もありつつでしたが、それ以上に楽しさがあった、自分にとって非常に印象深いツアーとなりました。
5月3日(1日目)
スケジュール1日目…とは言え、この日の深夜に東京を出発したので、実質的に1日目にするのは微妙なのかもしれませんが、この日の夜に、ツアー・ライブのリハーサルを行うべく、皆でスタジオに入っていたので、ある意味でこの日も1日目でしょう。連日、メンバーそれぞれは大忙しで、なかなかライブのリハーサルという名目でスタジオに入る事が出来なかったので(この時期は、プリプロをよく行っていました)、これは貴重な時間と言えたでしょう。…とは言え、曲そのものは慣れたものばかりです。むしろ、リハーサルと言うか、本番のステージを前提とした音出しを行っており、これはパフォーマンスを重視した作りを目指していたので、非常に身になる状況ではありました。
ここのスタジオは、ドラムの伊藤隆郎さんの自宅の近くに位置し、まずはそこに移動…、そして荷物を全てサックスの藤田淳之介君の車に移し、改めて、この車1台で関西方面に向かう事になります。ウッドベース(少し小さめですが)があって、着替えがあって、売る為のCDも勿論あって…と、荷物は結構な量になっていましたが、更にバンドメンバーが5人乗れなければなりません。見た目には窮屈そうですが、思ったよりも、そんな状態に慣れている自分達がいたのにも驚きでした(笑)。
…では、まずは大阪に向かいましょう!…忘れ物は無いですか?…忘れ物は、、、
ある!!!(左上写真参照)
…これ、リハーサルを行ったスタジオの駐車場での写真ですからね(笑)。どれくらい、自分達の手元から離れていたのだと考えると、恐ろしくなります…(笑)。さあ、無事に見付かった事で、今度こそ向かいましょう!
5月4日(2日目)
TRI4TH のメンバーは、自分も含めて全員が車を運転出来るらしいので、これは心強いです。今回の移動車の持ち主である藤田君は勿論、ドラマーという立場柄、常に車移動である隆郎さんは当然です。そして、ベースの関谷君や、トランペットの織田君も免許保有者との事。しかし、どうやら織田君に関しては“超”が付く程、運転が得意ではないらしく、その運転者リストから外されているのだそうです。要は、実質は4人で運転を交替していく…という事ですが、やはり、ツアーに参加する事で見えてくる事情も多そうですね。今回は、そんな発見を見付けるのも楽しみなツアーになりそうです(笑)。
そして、その発見はまた新たに見付けられました。運転は交替で…と書きましたが、その1人1人の時間が驚く程短かったのです。これは人それぞれなので、特に不思議に思わない方もいるでしょうが、1時間走ったら交替…くらいの感じだったので、何だか頻繁過ぎないかと思ってしまいました(笑)。個人的には、1人あたり2~3時間なイメージでしたが、もう眠くなったら(疲れたら?)すぐに交替…という感覚で良いのだそうです。自分は4番目の運転者でしたが、新しく出来た新東名高速道路の静岡SAから…というのは、だいぶ交替が早いペースである証なのではないでしょうか。やはり、バンドによってこのシステムは独特なものがあるようです。
…という事で、自分は初めて新東名を運転したわけですが、その道の走りやすい事、走りやすい事…。これは逆に、新東名から既存の東名高速に戻った時に如実になりましたが、今までのが如何にカーブが多く、道も狭めだったのかが分かるというものでした。この時点で時刻は朝4:00頃になっており、怖い時間帯ではありましたが、無事に自分の運転は終了…。では、ついに織田君に運転…は回らず(笑)、改めて藤田君の出番となっていました。
この後は自分は少し眠っていたり、起きていても目は瞑っていたので、ちゃんと辺りを把握出来たのは、滋賀県の大津SAに入った辺りでした。空はまだ薄明るくなってきたくらいの時間帯でしたが、ゴールデンウイークの最中という事もあり、駐車場は満車に近い状態です。恐らく、SAに用事があるというか、駐車場に停めたまま眠っているのでしょう。混雑期の深夜のSAではよく見る光景ですが、自分達はまず、現地に着かなければなりません(流石に、5人で車中で眠るのは無理があります)。滋賀県という事は、大阪もあともうすぐです。もうひと踏ん張り、見せてやりましょう(笑)。
ところで、この日の演奏場所の入り時間は15:00というものでした。この時点で朝の8:00という状況でしたが、ではその空いている時間は…と言うと、誰もが仮眠をとりたいと思うのは当然と言えるでしょう。そこで向かったのが、スーパー銭湯的な場所でした。お風呂も入れますし、場所によっては仮眠をとる部屋もあったりするので、安くて、こんなに打って付けの施設は他に無いのです。そして電池残量ギリギリのスマホを駆使し(笑)、東大阪市に理想の場所を見付けました。名は、ユーバス Royal 高井田店。よくあるスーパー銭湯より値段は高いですが、専用のリクライニング・ルーム(フル・フラット可♪)が使えるのが嬉しいお店です。ここでは気分をリフレッシュさせ、全員が仮眠をとる事もでき、大分気持ち的には楽になれました。メンバーの中にはドクター・フィッシュを体験してる人もいまして(右下写真参照…笑)、どうやら思った以上にリラックス出来ていたようです。…さて、改めまして、この日の演奏場所である、心斎橋 Club Jungle へと向かいましょう!
この日は大阪のバンド、カルメラとの2マン・ライブを設定されていました。自分は初めてお会いする方々でしたが、TRI4TH の他のメンバーは何度か共演を果たしている中で、久し振りに顔を合わす雰囲気が見て取れます。そして、TRI4TH に新メンバーが入ったんですよね?…という報告を促されつつ(笑)、それぞれのメンバーを改めて自己紹介し、リハーサルへと突入させました。
今回、自分達のリハーサルをするにあたって、最も重視したところはライブの“流れ”でした。自分達にとっては、どうしても“アウェイ”な場所(悪い意味ではないですよ)になってしまう、大阪でのライブ…。多くのお客さんに耳を傾けて貰うには、バランス良く飽きさせないステージを展開させていかなければなりません。曲そのもののクオリティも勿論大事ですが、曲間…というのも、無視出来ないファクターになっているような気がします。セットリストは全部で10曲弱という感じでしたが、どこで曲を繋いで、どこでMCを挟むか…、また、曲を繋ぐにしても、やり方は千差万別です。…現在の自分達が出来る最上のものを考え、それを確認していく作業が、今回のリハーサルの時間だったように思いました。
カルメラのリハーサルは、既に自分達が来る前に終えていたようで、このままお互いのメンバーを何人か引き連れ、腹ごしらえにと向かいました。せっかくなので、カルメラの方達によるお勧め処が知りたいものですが、これがまた興味深い所に案内されました。要はカレー屋(インド料理屋?)なのですが、家と家の狭い路地裏みたいな所を通らなければ入口は見付けられず(実際、結構迷っての到着でしたし…笑)、しかも店構えはどう見ても民家なのです。これは教えられないと辿り着けない場所だなとは思いましたし、味も本格的で、とても印象的な店だと頭にインプットされました。何だか、ある意味で大阪らしい奥深さを感じたと言うか、早速大阪の洗礼を受けたような夜御飯でもありました。
お腹も満足になって、いよいよ本番の時間です。トップバッターは勿論自分達となりますが、ある意味で、カルメラに良き熱さでバトン・タッチしなければなりませんし、またある意味で、正々堂々と道場破りをしていかなければなりません。カルメラのお客さんで、自分達のお客さんと共通な方々もいらっしゃるようで、ここは気合いを入れてステージに立たなければいけない…と言うのは、改めて確認する事項でもないように思う程でした。
早速、1曲目から飛ばしていきます。ライブというか、ステージングそのものは、4月末に行われたライブ〔キャラ変で臨む参照〕のものを大いに参考していると言いますか、押して押して押しまくる(笑)スタンスを基本に、更に濃い設定で臨んでいたようにも思います。MCは基本的には藤田君、それをサポートするように織田君が行い、メンバー紹介では隆郎さんのドスの利いた声も響き渡せます(笑)。
曲に関しては、今度レコーディングを行わせる用のものが殆どという感じで、お客さんからしたら新曲ばかりのライブだった…という事になるでしょう。唯一、“Yellow Butterfly”だけが最初のCDからの曲となりましたが、元々、馴染みのある曲は1曲だけにしようという意思もあった為に、こちらもある意味で“攻め”の構成になっていたと思いました。
振り返ると、盛り上げ曲が多かった印象がありましたが、やはり、クラブでのライブという状況でもあったので、お客さんも踊りに来る人というのが多いのです。また、大阪という地も無視出来なく、ステージ上で騒ぎたい、暴れたい(笑)!…という思いもあったのかもしれません。結果的に、メンバー全員が汗だく…という状況の中でのステージとなりましたが、やり切った感も大いに刻まれたライブとなりました。
そんなステージの中でも特徴的だったのは、唯一のバラード曲であった“Circle”と、この日が初披露となっていた、ピアノトリオでの“Black Panther”です。アゲアゲの曲が多い中で、良い中和剤になったと言いますか、これがバランスの良い飽きさせなさ…になっていればと思いました。曲調的には踊れるようなものではないのですが、メンバー同士の真の音の絡みを楽しんで頂きたいという、自分達ならではのステージングがよく表現出来ていたのではないでしょうか。
本編のライブが終わり、アンコールを頂きました。勿論用意していましたが(笑)、ここで単に自分達だけで演奏するのは面白くありません。せっかくなので、カルメラのホーンの皆さんに加わって貰う事にしましょう。カルメラのメンバーは8人で、ホーンだけでも4人いますから、見た目的にも相当豪華な事になっています。曲は自分達のオリジナル曲、“Hummer Head”で、セッション的に、とにかく騒いで、楽しく、音の渦を展開させていく事にしましょう♪
後は写真の通りです(笑)。それぞれがソロを回し、それぞれのアピール力を肌で感じる程、見応えのある時間になりました。ライブ自体も盛り上がり、ある意味でこの瞬間、自分達の自己紹介が完結されたのかもしれません…。そう思えたという事は、今の時点での自分達の魅力を、最大限に表現出来たという事でしょう。だいぶ体力は使ってしまいましたが(笑)、さあ、いよいよカルメラのライブが始まります!
カルメラのメンバーは、前述したように、合計8人…。やはりステージ上が豪華に見えます。いや、豪華に…と言うよりは、賑やかに見えると言いますか、とにかく、このステージに立っている時点で感じるオーラは凄いものです。そして1曲目ですが、何やら聞き覚えのあるフレーズが耳に…。何と、自分達の“Yellow Butterfly”のサビ部分ではないですか!
これは、やられました。コード進行こそシンプルになっていましたが(笑)、TRI4TH の曲を受けてのイントロダクションとさせているとは…。しかも、よく考えてみると、この曲をライブでやるとはカルメラには言ってないのです。…という事は、ライブ中に演奏しているのを見て、その時にカルメラ自身のステージやろうと決心したのではないでしょうか。確かに、今回の曲目の中では一番歴史がある曲で、恐らく過去に対バンした時にも耳に残っていた曲だとは思われますが、なんて素早い判断なのでしょう。自分は、今回の出演者の中で、カルメラのライブを初めて見る唯一の立場ではありましたが、この一瞬で、只者ではないバンドだと感じ、一気に皆に近付けたような気がしました。後はもうステージに注目するしかなかったのです。
メンバーが8人もいると、それぞれの個性が薄れてしまうような気もするのですが、カルメラに関してはその心配も無用でしょう。むしろ、それぞれの個性が強過ぎます(笑)。そして感心したのが、演奏中は勿論の事、MC中でのメンバーそれぞれの個性を引き出すような時間を設けてある事です。そもそも話しが上手いせいもありますが、初めて見る自分でも、メンバーそれぞれの個性を覚えてしまう程でした。
…そして、お客さんとの一体感も凄いです。これが大阪か…と、一括りにはしたくない程で、楽しく騒いで、楽しく踊っている中に、カルメラという音楽の個性が存在するのです。自分達の言う、適度なバランスが上手く機能しているだと思いますが、まだまだ何かの魅力が隠れていそうです。どうやら、まだ多くのライブを拝見する必要がありそうですね。世代的にいうと、自分達とほぼ同期というカルメラですが、メンバーの年齢は結構バラバラで、上は自分の2~3つ上ですし、下になると、自分より8~9歳は離れているメンバーも存在します。要は、メンバーの中だけで既に一回り違う世代が存在しているわけで、ここから生まれるパワーは物凄い事になるのだろうな…と感じました。これは TRI4TH には真似出来ない部分で、少し羨ましくも思いましたが(笑)、お互いに刺激し合い、お互いにこうしたジャズ・シーンを盛り上げていければ良いですよね。多くの事を学んだと共に、音楽シーンに首を突っ込んでいる自分を、変に誇りに思えたライブでもありました。
さて、あっという間にカルメラも最後の曲を終え、アンコールの拍手が鳴り響いてきます…。ここでは自分達のバンドから、織田君と藤田君が参戦して、最後に華を添えて演奏する段取りが組まれていました。勿論、その時点でも既に盛り上がっていたのですが、ふと見ると、関谷君がいません…。なんと、呼ばれてもないのに(既にベーシストはいますからね…)もうステージに上がっていて、更には自分を招いているではないですか…!
え!?…と思いましたが、次の瞬間、自分もカメラ持参(重要)でステージ上の人となっていました(笑)。上の写真は、そんな状況をそのままカメラに収めたものです。なかなか普段では撮れないアングルで面白いですよね。この日のライブの様子を、一番如実に捉えている写真のように思いました。自分もさり気無くキーボードを弾かせて貰いつつ(笑)、演奏中の皆の写真を撮りまくったりして、このアンコール曲もあっという間という感じでしたね。本当に良い経験をさせて頂きました!
ライブ後にはカルメラ主催で、お店でお客さんを交えての打ち上げの時間へ…。本当にファンの皆さんを大事にされてますよね。そして音楽に対する熱い思いが、所々で感じる事の出来る、とても心地良い時間を過ごせたと思いました。自分達は、東京から移動して来ていたという状況でもあった為、そんなに長い時間を一緒にいる事は出来ませんでしたが、確かな手応えと、確かな成長を感じられたライブであったと思いました。
今度6月30日(土)には逆に、自分達がカルメラを東京に呼び、渋谷 Plug でイベントを企画しています。こちらも楽しみであると共に、また大阪でもやりたいですね。…いや、これで一緒に全国とか回れたら、もっと楽しい事が待っていそうな気がします!…どうもありがとうございました。どうぞこれからもよろしくお願いします!
…という事で、心斎橋を後にした自分達が向かったのは、車で1時間程走らせた大阪狭山市に位置する、関谷君の実家でした!…関谷君は大阪出身という事で、実家を自分達の為に解放して下さったのです。そこでは、関谷君のお婆ちゃんによる、予想を遥かに超えるもてなしで迎えられました。体力的にも限界が来ていた自分達でしたが、また一気にテンションが戻ってきた事を覚えています(笑)。
早速乾杯に入りましたが、そういえば、こうして5人集まってライブの打ち上げをするのは、初めての事ではないでしょうか。藤田君や隆郎さんは、ライブには基本的に車で来ているので致し方無いとは言えますが、ここで初めての祝杯を経験する事になるとは…、感慨深いものです。この次の日は名古屋でライブが控えていますが、入り時間は17:00と、割りとゆっくりの時間設定です。あまり時間を気にせずに打ち上げが出来るというのも嬉しい状況でした。この日の反省も含め、今後への課題、その前に明日のライブへの作戦会議?も行い、充実した打ち上げを過ごせたように思います♪…ひとまず、お疲れ様でした!
5月5日(3日目)
ツアー3日目と言いますか、2日目と言いますか、最終日と言いますか…、何と言って良いのかよく分からないですが(笑)、この日の名古屋でのライブを終えると、今回のツアーは一段落です。しかし、ライブそのものは2回しか行わないのですが、このボリューム感は一体何なのでしょう…。この日は朝10:30ぐらいに起床と、かなりゆっくりしたものとなっていて、遅めの朝御飯を頂いた後、昼前に出発という感じになりました。17:00入りなので、かなり余裕を見ての行動となりましたが、今はゴールデン・ウイークの真最中。早目に出て損は無さそうです。
道中は順調だったかと言うと、必ずしもそうではなく、三重県に入ってからの東名阪自動車道で約8kmの渋滞に出くわしてしまいました。これは、運転士が隆郎さんに代わってから起きた事で、どうやら TRI4TH のジンクスでは、運転士が隆郎さんになると、渋滞になる…というものがあるそうです(笑)。確かに、SA に入って、運転士を交替して出てきた瞬間にこの状態でしたから、案外このジンクスは合っているのかもしれません。
しかし、早目に出発したのが功を奏したのか、名古屋市内には15:00過ぎには到着する事が出来ました。まだ入り時間には余裕があるので、どこかで名古屋名物を食したいものですが、今回は味噌カツの矢場とんを選択…。そして、せっかくなので矢場町にある本店(正式には新本店)へと向かいました。やはりゴールデン・ウイークともあって、お店の前には行列が出来ていましたが、こうやって待つのもまた一興…。しばし名古屋の風に身体を預けつつ、時間が過ぎるのを待ったものです。
…そして、20分程して店内に案内され、名物の味噌カツを思う存分に頂きました。織田君に至っては味噌とソースのハーフの味が楽しめるという大盛りサイズ、“わらじトンカツ”を注文。実は矢場とんのマスコット・キャラクターは、彼がモチーフなのではと思うくらい、絵になる食べっぷりを展開させてくれました(笑)。
さて、この日の演奏場所へと向かいましょう。この日は新栄に位置する Vio という所での演奏となっており、名古屋のバンド、BLACKQP'67 との2マン・ライブでした。こちらのバンドも、TRI4TH とは知り合いの中で、勿論自分は初めましてでしたが、やはりクラブ・ジャズらしい雰囲気の音楽をお届けしているとの事…。そう言えば、この Vio というお店も、クラブ…と言うよりは、サロンっぽい雰囲気も持ち合わせており、フロアの片隅にはソファ系の椅子が充実している等、色々なニーズに応えられるお店となっていて、自分達のライブにもピッタリの環境を提供してくれているように思いました。良いライブになりそうです♪
そしてリハーサルの合間には、名古屋に来たならば行っておきたい、コメダ珈琲へと足を運ばせます。勿論、本番への作戦会議も忘れてはいけません。何だかこの日は、時間的にもゆっくりと過ごす事ができ、伸び伸びとした演奏が期待出来そうでした。やはり、ライブ前までの時間の使い方というのも大事だったりしますよね!
思った以上に充実した時間を過ごせた感触を掴みつつ(回りくどい言い方…笑)、お店に戻ります。そろそろ BLACKQP'67 の出番が始まろうとしている頃で、何だか丁度良い按排でした。この名古屋でのライブの後は、そのまま深夜で車を走らせなければいけませんから、最後の身体の休憩を取りつつ、本番に臨む事にします。しかし、BLACKQP'67 のライブも見ておきたい気持ちはあり、いつの間にか自分達は客席に遊びに出てしまいました(笑)。
BLACKQP'67 の音楽性は、最初はクラブ・ジャズとして聴いていましたが、どちらかと言うと少し前のファンクや、いわゆるジャズ・ロック的な雰囲気があるような感じがしました。ビートを重視し、正に踊る為に演奏される音楽…。曲のテンポも、極端に速いものは演奏されず、聴き取りやすく、一般的にもノリやすい感覚で進められていきます。その上で、サックスの中村さんのソロが縦横無尽に駆け巡らせて、独特の音楽を作り出しているのでしょう…。トランペットとサックスの2フロントという、TRI4TH と似た部分もあるバンドなものの、音楽の世界観は異なるものがあり、面白く拝見させて頂きました。
そして、これは TRI4TH のメンバーから事前に耳に入っていたのですが、中村さんのMCがまた面白いのです。どことなく、自分達と見えている世界が違うと言うか、何と言うか…(笑)。狙っているのか狙っていないのか、そこが分からないから面白いのか…、不思議と興味は尽きませんが(笑)、これもまた BLACKQP'67 の1つの魅力かも…と思ってしまう程でした。そしてその面白いMCの後で、何事も無かったかのように格好良い演奏に突入してしまうのですから凄いです。記憶に留めたくなるバンドでもありましたね。
さて、自分達の出番です。そもそも、強いインパクトを持ったバンドからの自分達への流れなので、ここは負けずに?自分達らしさ“感”を押し出していきましょう(笑)。早速MCにもそれを表しつつ、一応は現在がキャラ変の試行錯誤中である事も教えつつ(笑)、ガンガンに攻めた曲展開を見せていきます。しかも、織田君と隆郎さんは、学生時代をここ名古屋で過ごした仲でもあるという事で、第2の故郷と言っても良い場所での演奏です。特別な思いを持ってステージに立っていたのは確かでしょう。
…一応、セットリストとしては、前日の大阪でのライブのものを基準に、少しだけ曲を入れ替えたりする事で対応しました。しかし、場所や環境が変われば、ライブの流れも全く異なる展開が期待できます。この日は正にそんな感じで、お客さんと作り出すライブ…と言うのが(無論、良い意味で)心に沁みた1日でもありました。
そして、この日もトリオで“Black Panther”をお届けしましたが、こちらもまた前日とは異なる雰囲気を醸し出していました。ピアノトリオという編成は、当然のように3人で演奏する形態なのですが、このスタイルが、言わば三位一体という完成された形を作り出し、ジャズらしい時間が流れていたような気がしたのです。TRI4TH の持ち曲の全体からすると、この曲はどちらかと言うと“箸休め”曲のような存在ではあるのですが、そのポジションともまた異なった、独特の位置付けが確立出来た曲のように思いました。今後のライブをやっていく上で、どのような変化が見られていくのか…、こちらも楽しみになってしまうような時間でもありました。
バラエティに富んだ雰囲気をお届けし、ステージはアンコールへと突入しました。勿論、ここでは BLACKQP'67 のホーンのお2人にも加わって頂き、“Hammer Head”をお送りしていきましょう。人数的には昨日のような豪華さは無いものの、1人1人が長い時間を掛けての、豪快なアドリブを披露していきます。ある意味で、BLACKQO'67 らしい時間がそこには存在していたとも言え、やはり今回ならではの特徴さを垣間見る事が出来ました。非常に楽しいライブ、時間でした。勿論、この時点でメンバー全員が汗だくだったのですが…(笑)。お疲れ様でした!
ライブが終わってから、すぐに東京に向かって!…という事はなく、CDの販売等に力を注ぎつつ、しばしライブ後の余韻を楽しんでいたのですが、改めてこの Vio というお店に、何となく初めて来た感じがしないような印象を持ち始めました。…いや、そんな筈は無いと思いつつも、何だか今更ながら気になってしまいます。そして、お店のパンフレットに書いてあった『普段はオーガニック料理を提供するお店』…という紹介文で気付きました。ここは約2年半前に名古屋でライブを行った時〔竹内大輔の写真日記(~2009)、夢輝のあ Blue Note Nagoya ライブ参照〕の打ち上げで使った場所だったのです。その時も、前述の特徴を聞きながらの訪問だったので、どこか頭の片隅に残っていたのでしょう…。静かに驚いてしまいましたが(笑)、面白い縁があったと思いつつ、もう少しこの余韻を楽しもうかとしている自分がいたものでした。
5月6日(4日目)
お店を出たのが、日付けを跨ってしばらくした頃でしょうか。もう、初日のリハーサル時から換算すると、この日で4日目を迎えていたのが嘘のようですが(笑)、2本、全力で出し切ったライブと共に、今回のツアーは全て事実として、自分達に刻まれたわけです。自分にとっては、初の TRI4TH ツアーへの参加…。強い印象と共に、今後の活動への自信として、良い時間が過ごせたように思いました。
…折りしも、この日は世間はスーパームーンやら何やらで騒いでいた日…。せっかくなので、自分達もこの時間を共に過ごそうと、数々の撮影を試みていきますが(まだ元気な証拠です)、それが〔TRI4TH とスーパームーン参照〕の記事のものでもあります(笑)。どうしても、こういう形になってしまいます(笑)。
帰りの高速道路のSAでは、真夜中のお菓子等を購入しつつ、もう1枚、スーパームーンとの絡みも撮影しつつ、無事に帰路の時に着きました。…とは言え、最初の集合地に到着したのは、もう朝の8:00頃という時間でした。流石に皆の体力も疲れが見え始めてきましたが、実はもう何日か後には、TRI4TH で次なるツアーが控えているのです。今度は更に遠くの地、鳥取県に行かなければならず、今回より移動がハードになる事はもう明確…。気を引き締めて次なるステップに進もうと、改めて考えた次第です。どうもありがとうございました!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆カルメラのHP…http://www.calmera.jp/
☆BLACKQP'67 のHP…http://blackqp67.com/
☆心斎橋(大阪)Club Jungle のHP…http://www.clubjungle.jp/
☆新栄(名古屋)Live & Lounge Vio のHP…http://www.liveandloungevio.com/
☆矢場とんのHP…http://www.yabaton.com/