ところで、自主企画第2弾で“Feel Our Soul !! Vol.2”というのは、少々捉え方が複雑になっています。…と言うのは、“Feel Our Soul !!”という名前を初めて使ったのは、昨年の12月に行われた初のワンマンライブ〔Feel our soul !! 参照〕の事で、自主企画イベントとはまた違った状況でのライブではありました。…では、初の自主企画イベントはと言うと、今年の1月に行われた〔私たち今年もやります2012、ライブ〕となり、この時はまだ“Feel Our Soul !!”という言葉は使っていなかったのです。そうなると、このネーミングは特に自主企画イベントの事を指しているとは言えなさそうですが、今後の彬子さんの活動のキーワードになっていきそうなのは確かであり、その意味では今回のイベントは、それらの序章の日だったと言えるのかもしれません。今後、更に色々な企画を用意してくるのかもしれませんが、この言葉を軸に、可能性を広げられたらと思いますね。
さて、今回のイベントの出演者は自分達も含めて4組…+1人…。この“+1人”と言うのは、1月のライブで初披露させて頂いた、彬子さんの弾き語りステージ、オープニングアキコ…の事です(本人は、このネーミングを流行らせたいそうです…笑)。挨拶…兼トーク、兼演奏…という感じで進められていくこのステージ?は、ある意味で一番彬子さんらしい時間でもあり、このイベントの雰囲気を端的に表している時間だとも思います。御存知の通り、非常に緩い時間でもあるのですが(笑)、それでも弾き語りで2曲…、気力で弾き切ってしまう姿は流石です。客席との絡みも多く、皆で笑顔で見守っていた時間でもありました(笑)。
それでは本編に突入です。まず1バンド目はボーカルの宏美さん。キーボードを左右に振った珍しいステージ配置で、当然の如く分厚い音色となり、広がりのあるサウンドを聴かせてくれました。僅かながらボーカルの方が変わる曲もあり、また異なる雰囲気を提供させてくれました。確かなサウンドと確かな歌唱力で、1バンド目という順番にも関わらず、掴みを感じ取れた時間でもあったように思います。
そして2バンド目は、ボーカルの土田聡子さんです。編成もグッとシンプルになり、それこそアコースティックな雰囲気で進めていっていました。土田さんは、今年の1月の彬子さん企画のイベントにも出演して下さっていますが、あの時はデュオ編成だったので、また違った魅力を見せてくれる事になりました。
やはり違いは、ベースとパーカッションが入った事でしょう…。ここが生み出すリズムが土田さんの歌声に絡み、心地良い時間を作り出してくれているのです。カントリー調な側面もあるのかもしれませんが、更にノリの良い曲もあり、彬子さんもここぞとばかり客席の前に陣取って、一緒に盛り上がっている感じでした(右上写真参照…笑)。そんな客席との一体感も素敵だったと思います。
3バンド目は、ボーカルの MASAHIRO さん。これは所謂、“格好良いバンド”…です。随所に凝った工夫が見られ、見るものを楽しませてくれる要素が十分に感じられました。MASAHIRO さんのステージングも素晴らしいのですが、サイドを固める演奏陣も1人1人が本当に個性的でして、特にバイオリンとボイス・パーカッションは重要な位置を占めていました。これぞ豪華と言えるステージで、演奏時間もあっという間という感じでした。客席が温まるのも当然で、最後の自分達の出番に際して、これ以上無い状況で引き渡してくれました。後は、自分達の全ての力を出し切るのみです!
…この時点で時間は少々押してしまい、21:10予定のところが21:45頃になっていましたが、まだ帰る人は殆どいなく、客席からも熱気が感じられる程でした。そんな中、自分達の演奏は渋めにベースのイントロから始まります。お馴染みの曲となった“私があなたにできる事”で、幕開けが終わった頃にバンド音が加わっていく展開とさせました。お客さんも手拍子で迎えてくれ、正に1曲目の始まりを告げたかのような、心躍る瞬間でもありました。
2曲目は、その踊る心も冷え切らぬ内?に、“スパンコール”です。ギター・サウンドが重要なこの曲。昨年の12月以来の出演となったギターの寺岡佑のギター・ソロも軽快に、ステージに華を添えてくれた感じでした。
そして少し早目ではありますが、3曲目には新曲となる“Error”を演奏します。彬子さん曰く、この曲は珍しくベースラインから作ったそうで、確かにベースラインが特徴的な曲ではあるのですが、その上にピアノなりギターなりをフワッと重ねたサウンドにアレンジし、全体的に怪しげな雰囲気で進めていきました。…よく考えたら、バンドでは今年初めての新曲でもあり、また、良い意味で今までに無い曲調のナンバーに仕上がったと思います。曲中の長めのベースソロや、突然の展開を見せる箇所も存在し、自分達の更なる可能性を秘めた曲になりそうな手応えを掴めた感じでした。
そのまま繋げて、4曲目は“Star”。寺岡が加わって演奏するのは初めてで、それには自分が驚いたぐらいでしたが(笑)、想像以上に曲に馴染んでいたからでしょう。静かな曲調ではありますが、即興性は高く、自由な展開を楽しめた1曲でした。
5曲目は、今回で唯一のバラード曲となった、“すばらしい日”…。彬子さん的に、かなり初期の頃に作った曲で、1月にリアレンジをして披露させた曲でもあります。実はここからギターはアコースティックに持ち替えており、サウンドにも変化が付いていました。そして繋げて6曲目に突入…。やはりアコギと言えば“Your Love So Special”でしょう。ここでも手拍子が上がり、客席との一体感を強めていった時間でもありました。
少しMCを挟み、ステージは終盤へ…。次の7曲目からは一気に最後まで飛ばしていきます。まずは“Day Dream”。テンポも、このステージでは久し振りに軽快なものとなりましたが、更には曲中に各演奏者のソロも盛り込んでいます。まずはドラム…、そしてそのままギター(勿論、この時はエレキに持ち替えています)…。そして特徴的だったのは、そのまま全員にソロを回す事はせず、8曲目の“Trap”に突入し、ここのイントロでフリーでベース・ソロを弾いて貰った事です。よく考えたら、この日はベースにかなりの負担をお願いしている気もしましたが(笑)、遣り甲斐もあったのではないでしょうか。そして、この曲中に自分のピアノ・ソロもやらせて頂きました。つまり、メンバー紹介も兼ねたソロ・スペースを、2曲に亘ってお送りしたという事です!…元々、ステージの最後は曲を怒涛のように繋げる予定だったので、なにも1曲に全てのメンバーを押し込む必要も無いと考えたのです。その考えは成功で、それぞれのメンバーがより際立たせられる事になりました。それぞれの生き生きとしたプレイも、このステージの1つの見所だったのではないでしょうか。
このステージ最後の9曲目は、恒例の“Dance With Me”…。お客さんと一緒に手を振り、声を出し、締め括りに相応しい時間を皆と過ごせた感じでした。そして、この時点で既に結構な時間になっている筈なのですが、アンコールの拍手が止みません!…そして再度ステージへと戻り、本当に最後の最後の10曲目、“Keep On”で、このステージ、つまりは今回のイベントの終了を告げました。時計を見ると、なんと23:00過ぎ!…予定では22:10頃に終わっている筈だったのですが、余裕の1時間オーバーです(笑)!
何だか時間を押してしまうバンドの常連になってしまいそうですが、楽しい時間を過ごしていた表れでもあるのです。長丁場ではありましたが、最後まで聴いて頂いて有難うございました。昨年の12月のワンマンライブ以降、活動の展開がどんどん活発になってましたが、更に見応えのあるものを目指していきたいものです。彬子さんの心境にも変化が生まれてきたのか、以前に増して創造性のパワーを感じます。どうぞ今後の展開にも御注目下さい。精一杯サポートさせて頂きますので!
そして、次回のライブですが、これまた今回とは打って変わって、ミニ・ワンマンライブを行うとの事。編成はボーカル・ピアノ・ベースの3人のみで、場所はなんと下北沢 Big Mouth にてです。色々な意味で意外性を兼ね備えたライブで、確かに自分的にも盲点な場所でした。日にちは4月16日(月)で、正にこの日にしか出来ない、唯一無二のライブになる事でしょう。あまり広くないスペースなので、来場人数は限られると思いますが、楽しく和やかな1日になればと思いますね。どうぞお楽しみに♪
☆彬子さんのHP(最近新しく完成しました)…http://www.akiranochikara.com/
☆六本木 Morph-Tokyo のHP…http://www.morph-tokyo.com/index.html