少し前の話しになってしまいますが、4月30日(土)に、赤坂 Kuro でよく共演をさせて頂いているバイオリンの Tsukasa さんと、合計2つの公演を行ってきました。午前中には埼玉県の南浦和で、午後には東京駅前の丸の内オアゾにてと、なかなかタイトな1日でもありましたが、それぞれのステージに特色が見られた、充実した演奏だったと思いました。
まず午前中は、南浦和さいたま市文化センターというホールで行われ、“さいたま音楽の祭典、ワンデー・ミュージック・アワー”というイベントに参加しての演奏でした。これは元々家族向けのイベントで、中には楽器製作のブース等もあったりして、それこそ気軽に音楽に触れて貰う…という主旨で進められていたのですが、例の大地震で、急遽チャリティ・イベントに変更され、入場料も無料になりました。
選曲に関しても、途中で若干の変更が必要になりつつも、今の自分達の気持ちを素直に反映させれば難しい事でもなく、バラエティに富んだ内容になったと思います。この時の演奏はバンド編成になっていて、Tsukasa さんと自分と、キーボードに岡ナオキさん、そしてパーカッションに山下由紀子さんという4人編成で挑んでいたのです。つまり、ピアノとキーボード…という、2人の鍵盤楽器で進めていったわけですが、自分はグランドピアノのみですし、岡さんは色々な音色でそれをサポートしてくれていたので、見事に棲み分けができ、そして曲の世界観の広がりへと繋がっていきました。また、リバー・ダンスの曲も行ったので、やはりリズムを出してくれるパーカッションも必要です。非常にバランスの良い感じになっていったと思います。
曲は“星に願いを”、“Amazing Glace”、“ハナミズキ”等の、いわゆるポップス・スタンダード系から、先程のリバー・ダンスの曲、そして Tsukasa さんのオリジナル曲も演奏しまして、中には自分もアレンジをやらせて頂いた曲もあるので、それぞれに愛着があり、より気持ちを籠められた演奏になっていったと思います。震災復興の為に行われたイベントでしたが、自分達の演奏というのは、やはり“いつものように”やっていきたいものであり、それが少しでも役に立てられたならば幸いという感じです。ただ、この為に作られた音楽の祭典というのは事実であり、それが今後にも繋がっていければ良いと思いました。この4人での演奏も面白かったので、また何かの機会を期待したいところです♪
そして、午後は場所を東京駅前に移し、丸の内オアゾというビルの○○広場(おおひろば)という場所で演奏させて頂きました。ここで、“ラフォル・ジュルネ・オ・ジャポン2011”という毎年行われているイベントの一環で、Tsukasa さんは毎年出演しているとの事でしたが、勿論自分は初めての出演でした。
基本的にはクラシックのコンサートのようで、しかも作曲家の“リスト”と“ブラームス”というテーマまで今回は(毎回、何らかの作曲家のテーマがあるようですが…)与えられていて、個人的に、なかなか挑戦し甲斐のある?内容にもなっていたのです。メンバーは Tsukasa さんと自分との2人だけでしたが、勿論、この編成のままでクラシックの曲を演奏していく事になり、いつもとは違う緊張感が自分を襲っていたようにも思います(笑)。
○○広場は、東京駅から向かってきて、一番近いところにある入口のすぐ脇に位置する為に、演奏している時のお客さんの数は相当なものになっていました…。ここでクラシック曲…、中でも“リスト”、そして“ブラームス”という、名立たる作曲家の曲を演奏する機会というのは個人的にもなかなか無いので、むしろ感謝すべき事だとも思いました。緊張も、むしろ自分への刺激に転換させていきたいところです。
気になる曲ですが、リストは“愛の夢第3番”、そしてブラームスは“円舞曲”と、どちらも自分が昔から耳にしてきていた有名曲です。ただ、自分としてはピアノ・ソロ曲という認識が強く、今回のようにバイオリンとの二重奏になるバージョンは聴いた事がなかったのですが、それでも曲の持つ魅力というのは流石で、曲を歌っていくという作業はどちらも同じ行程を辿るのです。一番伝えたい場所、一番感情を入れたい場所…というのは、一緒に演奏していく事で自然に気付く事ができ、それが曲のダイナミクスにも繋がっていきます。特に“愛の夢第3番”は、色々な表現方法が入り混じる大曲でもありますが、演奏中、楽しい時間を過ごせたと思いました。やはりこういう場を与えて下さって、“感謝”…という事なのでしょうね。
その他の曲目は、午前中に演奏した曲と被る曲もありましたが、急遽、ラストの曲を、この日初めて演奏する“Time To Say Goodbye”にしようという事になりまして、これがまた成功の判断だったとも思います。ピアノとバイオリンだけのシンプルな編成だけに、バイオリンのメロディが特に美しく、際立って広場内に響いていき、ラストに相応しい壮大な雰囲気を作る事が出来たと思いました。天井が高い空間でもあったので、自分としても気持ち良く弾けたのも良かったのでしょう。改めて、どうもありがとうございました!
いつも、Tsukasa さんと共演する時は赤坂 Kuro が殆どなので(笑)、今回のようなホールでの演奏、そして自分もグランドピアノでの共演と、とても新鮮な気分を味わう事が出来ました。演奏者は、それぞれの場所によって、演奏の雰囲気を変えていくのが必要とされますが、やはりホールという場所ならではの演奏が、この日は際立って感じる事が出来ましたね。お互いに楽しい1日を過ごせたようで良かったです。どうもお疲れ様でした!
☆Tsukasa さんのHP…www.hadashi.jp/
☆南浦和さいたま市文化センターのHP…www.saitama-culture.jp/bunka/
☆丸の内オアゾのHP…www.marunouchi.com/oazo/index2.html
迷うことなくこの日「追っかけ」を決行させていただきました。
結果、とても楽しい1日を過ごさせていただきました。
両方の会場とも、とても良い雰囲気でしたね。
すてきなバイオリンとピアノで様々なジャンルの曲をお聴きすることができ、新鮮でした。
やはり「自分への水遣り」は必要ですね・・・・。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンは大きいイベントのせいか、
時間に余裕を見て行っても、見事立ち見になってしまいましたが、
かえって高い天井に響き渡る音色を楽しめた気もします。
この日の夜、「愛の夢」聴きたいために、普段あまり見ないフィギュアスケート世界選手権TV中継で浅田真央ちゃんの演技を待ち受けてしまったのでした・・・・。
埼玉と東京と、それぞれに特徴ある演奏が聴けたのでは
ないかと思います。また、演奏に違いはあれど、どこか
共通な部分も見い出せた内容にもなったと思ったので、
正に“梯子”のし甲斐?にもなったのではないでしょうか。
5月は少々ライブは少なめですが、またどうぞ
聴きに来て下さい。またお待ちしております♪