この日のメインは勿論、夢輝さん本人ですが、ゲストの方が沢山出演する1日にもなっていました。まずは宝塚関係で、ボーカルに鳴海じゅんさん、そして夢輝さんの元宝塚時代の同期でもあったという、ボーカルの穂高ゆうさん。更にはハープ奏者の方や、クリスタル・ボウルという珍しい楽器で演奏する方もいらっしゃって、更にバンド演奏で進めていくのですから、これは豪華極まりないと言って良いでしょう。
故に、色々な出演者の出入りが頻繁なステージにもなっていました。バンド・メンバーは基本的に最後まで板付きでしたが、ハープの方とクリスタル・ボウルの方は、ステージ本編の前と、中間の2曲のみの演奏となっており、そこはバンド・メンバーはお休みだったので、残念ながらそれらの方々とは共演にならなかったのですが(ハープのみ、最後にサプライズ的な感じで一緒にやりました)、ボーカルの鳴海さんや穂高さんは、最初の方は正に出たり入ったり…。特に、クリスマス・メドレーを3曲続けてお送りしたのですが、それぞれが入れ替わって1人ずつ歌うという、結構目まぐるしい展開の時間もあり、お客さんも目が離せなかったと思います。そしてそのまま3人で“Choo Choo Train”を歌います。しかも、振り付け有りです(笑)。宝塚関係の人達のステージにしては珍しい選曲のようにも思いますね。
この後も、ボーカルの3方?は入れ替わり立ち替わりになるのですが、こうして改めて一緒に演奏してみると、それぞれにハッキリとした個性があるのが、やはり流石ですね…。鳴海さんはジャズ・スタンダードでもお馴染みの“Lover Come Back To Me”で大人っぽく、穂高さんは何とマドンナの“Like A Virgin”を取り上げており、色っぽくとでも言いましょうか。その時の夢輝さんは“Over The Rainbow”を歌い上げていたわけですから、本当に三者三様という言葉が相応しいステージです。勿論、演奏する自分達も、その時の歌の人によって雰囲気をガラリと変えていかなければならないので、続け様に曲を演奏する時は難しいものがありましたが、遣り甲斐のある時間でもあったと思います。
このターンを何回か繰り返してから、後半戦は夢輝さんの独奏で続いていきます…。最近取り上げ始めた“翼を下さい”もやりましたが、これはバンド用に自分がアレンジさせて頂きまして、シンプルな構成ながら、拘りの部分も入れられたので、自分としては満足出来る内容になれて良かったです。むしろ、今回限りだけにしておくのが勿体無いような気がしてしまう程でした。
そして、今回の時期に相応しい“クリスマス・リスト”を演奏し、最後にはもう夢輝さんの曲としてはお馴染みになっている“フラワー・カテドラル”で終了させて頂きました。この時点で自分的には「えっ、もう?」…という感じがあったのですが、それでもここまで1時間半という長いステージをやってきていたのです。それだけ時間が経っているとは全く思わず、その事を聞いた時は意外でもあったのですが、それだけ充実した時間を過ごせていたのでしょう。特に、今回の夢輝さんの歌は、リハーサル時に比べて、かなり“攻め”のある歌い方をしてきていて、演奏する自分としても面白いと思う事ばかりでした。そもそも、時間を気にしている暇なんて無かったのでしょう。
この後、アンコールは2曲やりまして、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。よく考えたら、このメンバーで1時間半のステージというのは、逆に短過ぎるのかもしれませんね。全て今回のディナーショーの為だけに集められたメンバーではありますが、なんと勿体無く感じたものか…。またの機会を望みたいところですね(笑)。
最後になってしまいましたが、今回のバンド・メンバーは、ピアノに自分、そしてドラムにはお馴染みの佐々木俊之さん…、ギターに久し振りの後藤郁夫さん、ベースには本当に久し振りの大森輝作さん…でした!…この4人で演奏するのは今回が初めてだったと思いますが、それぞれは何度も共演しているので、音のまとまりもあって良かったです。お陰で楽しい時間を過ごす事が出来ました。お疲れ様でした!
そして夢輝さんを始め、久し振りに共演させて頂いた鳴海さんや穂高さん、そしてスタッフの皆さんも、どうもありがとうございました!…改めて自分は、良い機会を毎回与えて頂いているなと思います…。今年も色々とやってきた年になりましたが、どうぞ今後ともよろしくお願いします。まずは今年1年、お疲れ様でした!
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