今回は、色々と試みがありました。まず、ライブの時間を多めに設定したという事です。後述しますが、この日はやりたい曲が沢山あり、とても今までのライブ時間の中で収めるというのは無理な事が分かっていました。なので、ライブ時間を早めに設定し、しかし終わる時間をいつも通りにするという(笑)、敢えて長丁場の時間を設けたのです…。2ステージ制というのは変えませんでしたが、終わってみれば、1ステージが1時間20分、2ステージが1時間27分!…これにはMCの時間も含まれていますが、約3時間近くもライブをやっていたという計算になるのです。これはなかなか大変な事で、恐らく、自分名義のライブでは最も長くやっていたライブになるでしょうね(全3ステージやっていた時期もありましたが、1ステージ辺りの演奏時間は短かったので、その合計時間よりも長いと思われます)。
しかし、ライブ後に得た感覚というのは、どちらかというと“あっという間”…でした。色々な要素を盛り込んだせいもありますが、それだけ演奏が充実していたのかもしれません。やはり、楽しくやるライブというのは、時間が経つのも早く感じられるものなのですね。それを如実に感じた日でもあったと思います。
もう1つの試みとして、このピアノトリオライブの史上初となる、ゲストを呼んで一緒に演奏させた事(飛び入り的なものを除いて…)が挙げられます。このトリオでは、本当に3人で演奏するというスタイルを貫いており、今までそれ以外の編成になる事は皆無だったのですが、どうしても今回は呼んでおきたいゲストがいたのです。
…それは、もうこのブログではお馴染みになっている、高校1年生のジャンべ演奏者、ミキヤです。彼と一緒に自分が演奏しているのは既に何度もお伝えしてきましたが、今回は逆に?自分からミキヤを誘い、自分のトリオ演奏に加わって貰う事にしました。ミキヤと自分との共演は恐らく100回を超えていると思うのですが、無謀と言えば無謀な試みでもありました。確かに、いつもミキヤと一緒にやっているライブというのは、このトリオでやっている、一般的にジャズと言われているもの(…自分では、あまりジャズという意識は無いのですが…笑)とは異なり、フォーク、ロック調であり、歌もある中での演奏となっていました。そこから見ると、ある意味で自分のトリオに加入して演奏して貰うというのは、180度違うものに挑戦していく…という形にもなっていたと思うのです。
しかし自分は、その点に関しては全く心配はしていませんでした。そもそもミキヤのジャンべの前には、音楽のジャンル等は全く意味を成さないのです。個人の技量は勿論の事ですが、周囲の音に合わせて感覚的に叩けるというのは、ただの練習云々で養えるものではありません。自分のトリオの演奏に加わっても、無理なく溶け込めている姿が簡単に想像出来たものでした。
…当然の如く、緊張はあったと思いますが(無理もないです…相手はミキヤの倍くらいの歳のメンバーばかりなのですから…笑)、徐々にその状況にも緩んできて、ミキヤの良さが出てくるようになったら、もうしめたものです。後はもう皆で遊んでいくような感覚でしょうか。勿論、遊びにもルールはあるので、メンバーやお客さんにも楽しめるようにですが、それはライブの盛り上がりからしても、大成功であったと言えるものでした。当のミキヤ自身も、「楽しかった!はしゃいじゃいました」とか言っていましたし(笑)、良い時間を皆で共有出来たので、本当に遣り甲斐のあるライブだったのだと思います。
この日のライブ構成としては、1ステージ目に、わりと自分の初期のオリジナル曲を、そして2ステージ目には、わりと最近の曲(もし、次回のアルバムを作るならば、是非入れたい曲)という感じでお送りしていき、まずはトリオで4曲やってから、ミキヤを交えて2曲やる…、という流れで進めていきました。
特にミキヤとの計4曲は、それぞれにバリエーションがあって、面白かったのではないかと思います。まずはブルースで自由にやり、次に自分のオリジナル曲で、ミキヤも好きで何回も聴いている(ライブの音源とかをあげたりしてるので…笑)という“Hagatna”。そして、今回の為に自分が新曲を書いてきて、ミキヤとのデュオでお送りした“Be Part Of It”。最後には、これまでも機会がある毎にミキヤと演奏してきた“Spain”で、ライブ全体も締めさせて頂きました。
1曲1曲に個性があり、見所もそれぞれにあったと思うのですが、やはりジャンべとドラムの掛け合いは見事でした。打楽器同士の掛け合いというのは、普段の自分のトリオでは実現できない事なので(当たり前です…笑)、新鮮であると共に、ミキヤもドラムのトシさんも、気迫溢れる演奏で攻めていったのが素晴らしかったです。そして、お互いが楽しそうにやっているのがとても印象的で、これこそ人と人との会話が見えてくる演奏だと思いました。そうです、この日のライブは、本当にメンバー同士の人間模様が見えていた演奏だったというか、言葉を音楽に置き換えて会話していた1日になっていたとも思うのです。それこそライブの醍醐味で、こういった魅力を少しでもお客さんに届けられる事が出来ていたら幸いですね。
本当に楽しいライブでした。皆さんどうもありがとうございました!…今年の自分名義ピアノトリオとしては今回が最後になりましたが、次回は来年、1月30日(日)にお送りする予定ですので、またいらして頂けたらと思います(ちなみに、1月29日は自分の誕生日です…笑)。今度は、メンバーそれぞれのオリジナル曲でもやってみましょうか(笑)。
●今回のセットリストです!
・1ステージ 1、Morning In Trastevere(オリジナル)
2、The Day Of The Black Key(オリジナル)
3、Guernica(オリジナル、リアレンジ・バージョン)
4、Monte Fiesole(オリジナル)
5、Blue Monk(with ミキヤ)
6、Hagatna(オリジナル、with ミキヤ)
・2ステージ 1、Scramble(オリジナル)
2、Water Lily(オリジナル)
3、Fingers Dance(オリジナル)
4、Valse Op.34 No.2
5、Be Part Of It(オリジナル、with ミキヤ、ジャンべデュオ)
6、Spain(with ミキヤ)
☆外苑前 Z・imagine のHP…http://www.radio-zipangu.com/zimagine/
☆池田暢夫のHP…sites.google.com/site/nobuoikedawebsite/
☆佐々木俊之のHP…http://www.toshiyuki-sasaki.com/
次はまた新しい友人を連れていけたらと思います
実際に聴いてないと分かるものではありませんね!
ラストの Spain は特に圧巻!!
Chick Corea はこの日のためにこの曲を書いたのではないか?
とさえ思える演奏でした!
次回も是非!!
シビレました。。
はい、お礼のコメントも、他のページに書き尽くしたので、
ここでは…、いえいえ、ありがとうございました(笑)。
色々な方に見て頂けたらと思います。またよろしくです!
>ヤマトさん
いつもありがとうございます!…この盛り上がりは、やはり
ミキヤ無しには語れるものではないでしょうね。“Spain”は
自分も好きな曲ですし、ミキヤも好きらしいですから、お互いに
良い構えが出来たのだとも思います。次回も頑張ります!
しょうか?…確か、かつてどちらの演奏も見てらっしゃると
思いますが、共演となると一味違うというのが面白いところです。
視覚的な要素というのは、とても大きいと思っています。だからこそ
ミキヤの演奏もとても良いものになっていたのではないでしょうか。
また機会があったら実現したい組み合わせであるのは、もはや
当然と言えるでしょう!…どうもありがとうございました!