そんな桜井線は、高田駅〜桜井駅間が大阪鉄道によって、京終駅〜桜井駅間が奈良鉄道(既に京都駅〜奈良駅間を運行中)によってそれぞれ1890年代に造られ、その後奈良駅〜京終駅が繋がるも、両鉄道とも関西鉄道に譲渡、その関西鉄道が国有化されて現在に至ります。当時は大阪市や京都市等から、橿原市、桜井市、天理市等に向かう重要な交通機関に位置付けられていましたが、近畿日本鉄道(以後、近鉄)の前身である大阪電気軌道や奈良電気鉄道によって、現在の近鉄大阪線、京都線、橿原線、天理線等が開通し、乗客の多くがそちらに流れ、現在の桜井線はローカル線のような存在になっています。特に、近鉄大阪線と並行する桜井駅〜高田駅間は、近鉄が複線で特急も走る多頻度運転に対し、桜井線は単線で2両編成のワンマン列車が1時間に1本走るのみと、利便性にも大きな差が出来てしまっている状況です。
基本的には地元の方々によって支えられている桜井線ですが、ここを走る105系500番台という車両は全国的にも貴重で、この『鉄道さんぽ』で何度も追い掛けている103系という車両の、2両編成バージョンみたいな車両でもあります。105系は番台によって色々と種類が分かれている車両ですが、実際ここの105系500番台は、元々は東京の常磐緩行線が地下鉄千代田線に乗り入れる為に製造した103系1000番台を国鉄末期に改造させたもので、至る所に当時の面影が残っているのです。
そんな桜井線に、新型車両227系1000番台が今年3月に導入され、2020年の春には全車が置き換え完了とのニュースが入ってきました。桜井線の車両数なんてそう多くはないのですが、直通運転をしているJR和歌山線と車両を共有している為に、あと1年の猶予があるみたいです。そして、3月に導入されるも、まだ桜井線内では運転を開始していないようで(現状、和歌山線内だけの運行)、103系500番台を見るのも乗るのも今だと確信したのでした。
関西圏のJR路線を見てて、他の路線のサービスアップが続々と図られていく中、ここ桜井線の変化の無さには大丈夫かと思ったものでしたが(笑)車両は前述の通り置き換えがされるとして、駅のリニューアルというのも徐々に行っていいるようでもありました。今回は、今の桜井線に触れてきました。どうぞ御覧下さいませ!
●日時…2019年5月3日 ●距離…29,4km ●駅数…14駅
お楽しみに!