この4人での公でのライブは初めてとは言え、お互いに顔を知り尽くしたメンバーです。本番前の乾杯は欠かせません(笑)。リラックスした表情でお店に入り、サウンドも素晴らしいものになると確信したものでした。
今回、曲を選ぶにあたって、何をやろうかは非常に悩みました。早い話し、やりたい曲が沢山あったからです(笑)。このトリオでの曲は、基本的にピアノがメロディをとる曲が殆どなので、それをサックスに置き換えるというのは簡単な話しではないのですが、事前リハーサルを行っていた時に、テナーサックス、ソプラノサックスでも違和感は無い事が証明されており、それがより選曲に幅を持たせる事にもなりました(笑)。今回、初のライブという事もあり、そこは厳選させて頂きまして、2ステージたっぷりに振り分けてお届けしたのでした。
まずは、サックスを加える時にお馴染みの曲としている“New Life Standard”から始めていきます。トリオメンバーだけでは最近演奏していなかったので、今回は久し振りに選ばせて頂きましたが、せっかくなので大幅にリニューアルさせて臨んでみました。元々の曲構成がシンプル故、何人かでソロを回すとなると、何かしらアレンジする必要があるなとは思っていたのですが、ついに日の目を見る事にもなりました。
勿論、藤田君のオリジナル曲も選んでおります。それが次に演奏した“Night Hawks”で、その次に演奏した自分のオリジナル曲“Everybody Knows That”と共に、TRI4TH の曲目でもある部分に着目して選ばせて頂いたのでした。この曲をトリオメンバーで演奏するのは新鮮でもありましたが、よりジャズらしい魅力を広げていったりと、正にトリオ+藤田淳之介という編成が生きた曲でもあったと思いました。
“Ngiht Hawks”での力強いサックスソロを楽しんで頂き、今度はバラードの繊細な部分でも彼の魅力を楽しんで頂きたいです。それが藤田君オリジナル曲“Place of Memories”で、こちらはソプラノサックスの音色で展開させていきました。シンプルなバラード曲だけに、それぞれの楽器の響きが浮き立ちます。そして最後には自分のオリジナル曲である“Hagatna”へ…。こちらは藤田君と共に参加している Generation GAP の曲目にもなっているので、藤田君も知っている曲ではありますが、ここではバリトンサックス担当なので、今回は初めて主旋律担当(笑)という事にもなっていました。トリオによるリズミングも激しめに展開。1ステージ目の最後を飾るのに相応しい時間でした。
2ステージ目の最初には、ピアノとサックスのデュオで、これまた TRI4TH の楽曲でもあった“Flash by Flashback”を演奏させて頂きました。この2人での演奏は本当に久し振りで、若干緊張もしましたが、前以上に音に豊かさが出てきた感じもあり、演奏していて楽しかったです。やはり長年共演しているだけありますね(笑)。
再度カルテット編成に戻り、今度は藤田君のオリジナル曲“Hawaiian's Cafe”を取り上げさせて頂きました。この曲は今から遡る事約12年前に初めて自分と藤田君が共演した時の曲であり、その爽やかな曲調から、何だかんだで印象的だった事を覚えています。そんなエピソードも交えながら、中盤にはドラムソロも加えて演奏していきました。
3曲目には、藤田君自身からも「この曲は存じております」と言って貰えた(笑)、自分のオリジナル曲“Monte Fiesole”。テナーサックスでもソプラノサックスでも、どちらの音域でも大丈夫だったらしいのですが、自分のリクエストでテナーサックスで演奏して貰いました。敢えてピアノではソロを取らず、サックスにたっぷりとソロをって貰いました。流石の吹きっぷりでした。
その後、皆で遊び心を持って?セロニアス・モンクの“Monk's Dream”を演奏し、いよいよこの2ステージも最後の曲に突入させます。ここで、これこそ是非藤田君に弾いてほしかった自分のオリジナル曲“Gare de Chasse-sur-Rhône”を取り上げました。ピアノトリオとして作曲した曲ではありますが、フロント楽器がいる環境でも何度か演奏し、ピアノ以外でも曲の情景は作れると自負している曲でもあるのです。テナーサックスにより、また新たな曲の雰囲気を作り出してくれたと思います。どうもありがとうございました!
この日は前述の通り、満員御礼状況となっていましたが、盛り上がりも、いつもより格段と増していて楽しかったです。それは演奏にも影響し、更に激しめの展開になる事もしばしばありましたが、それがより如実に表れていたのがアンコールの“Spain”でしょう。もう、言わずもがな名曲中の名曲であり、このトリオではアレンジ度も高めに加えて演奏していっています。ここではサックスとピアノのソロバトルも挟んだ事で、この編成ならではの光景が展開されていっていました。トリオ編成からまた一歩抜きん出た雰囲気は、トリオメンバーも触発を受けていて、それが音に表れていく様がまた面白かったのでした。
こうしてアンコールまで、約2時間半のステージを終えたのですが、演奏が終わって客席でCDのサイン等をしていると、突然、自分以外のメンバーで“Happy Birthday”を演奏し始めるではありませんか。そして自分の手元にバースデー・ケーキが…。なんと、いつの間にお客さん側から用意をして頂いたそうです。せっかくなので自分も演奏に加担し、その後ロウソクの火を消しにいきました(笑)。驚きましたが…嬉しかったです。どうもありがとうございました!
ひと足早いバースデー祝いともなりまして、ライブも最高で、満員のお客さんと、とても楽しい時間を過ごせました。前述の追加公演2月11日(月・祝)はまた異なった雰囲気になると思いますので、またこの日ならではのセットリストを考えて臨んでいけたらと思います。とにかく、今回のライブを経験する事で、より可能性を秘めた時間になった事は確かでした。次回に繋げたいと思います。どうぞよろしくお願いします!
●今回のセットリストです!
・1ステージ 1、New Life Standard(オリジナル)
2、Night Hawks(藤田淳之介オリジナル)
3、Everybody Knows That(オリジナル)
4、Place of Memories(藤田淳之介オリジナル)
5、Hagatna(オリジナル)
・2ステージ 1、Flash by Flashback(オリジナル、サックス・デュオ)
2、Hawaiian's Cafe(藤田淳之介オリジナル)
3、Monte Fiesole(オリジナル)
4、Monk's Dream
5、Gare de Chasse-sur-Rhône(オリジナル)
・アンコール ・Spain
☆南青山 ZIMAGINE のHP…http://zimagine.genonsha.co.jp/
☆藤田淳之介君のHP…http://www.junnosukefujita.com/
☆池田暢夫のHP…https://sites.google.com/site/nobuoikedawebsite/
☆佐々木俊之のブログ…http://toshi-sasaki.seesaa.net/
中でも、本家では今は聴くことはできないTRI4THの蔵出し名曲の数々が、とっても心に残りました。
だめもとでお伝えしますと、次回は“No Window,No Aisle”を聴けたら嬉しいですねぇ、それからおふたり作ではなかったと思いますが、久しぶりに“Burn,Jyugoya Burn”が聴きたくて仕方ないです♪
本当に沢山ありまして、1回目だけでは全部
取り上げられなかったというのが正直なところ
です。…という事で、2回目もお楽しみにです!