そして、今回のライブは前述のライブと全く同じメンバーで揃えた事も特筆されるでしょう。ゲストボーカルにカマタミズキさん、そしてDJに君嶋麻里江さん。お2人の力もあって、この日のライブは更にスペシャル感のあるものになりました。勿論、同じメンバーを揃えてステージを進めていくという事は、何か新鮮味のある事を盛り込まないと気が済まないのが Nautilus でもあります(笑)。この日ならではの仕掛けを楽曲アレンジに存分に加え、Nautilus の世界観を出し尽くした1日になりました。
毎回、バンドに合わせたオリジナル・カクテルを作って下さる JZ Brat。今回は Nautilus 楽曲としてお馴染みの“Bill's Chill”というカクテルを作って頂きました。濃いめのウィスキーがベースとなるも、ジンジャエールやアマレット等が加わり、だいぶ飲みやすくなっているという、ある意味で危険なカクテルです。これもまた Nautilus にピッタリで本当に感謝でした。その間には麻里江さんのDJも進み、いよいよ本番の時間となりました。
改めて言うまでもないですが、Nautilus は基本的にMC無しのノンストップ・ステージをやるバンドです。そして、ただ曲を並べて繋いでいくだけでなく、まるでDJの方が何かのギミックをもって曲を繋いでいくように、毎回毎回で異なった仕掛けをもって曲を繋いでいくのが自分達の特徴と言えます。この日も新たな試みをもってステージを進めていきますが、特に盛り込んだ1日だったと言いますか(笑)、それは楽曲のアレンジにも波及していて、気が抜けない時間が続きました。これはボーカルのカマタミズキさんが加わる曲でも同じで、だからこそ Nautlus の世界観は常に続いていく印象になるのだと思います。深海をイメージしたバンドであるだけに、その魅力も奥は深そうです。
さて、先程お話しした“Bill's Chill”は、今回も演奏させて頂いたのですが、なんとカマタミズキさんに加わって頂きました。インストだったこの曲に御本人に歌詞を付けて貰い、今回初披露となったのです。途中に“Blue in Green”のモチーフが展開されるこの曲は歌声ともバッチリ合い、極上の時間を過ごせました。
その後、珍しくリーダーのドラムの佐々木俊之さんとカマタミズキさんのMCが展開されるという事になりましたが(ほんわかした時間でしたね…笑)、今度はカマタミズキさんが作曲したオリジナル曲“Cocoon”に Nautilus アレンジを施して演奏するという試みがされました。元々はギターの弾き語り用に作ったらしく、コードもシンプルな曲だったようですが、Nautilus らしい仕掛けを入れ、ドラマティック溢れるアレンジで披露していきました。こちらも良い時間を過ごせたと思います。
このように、色々な試みを盛り込んでいった今回の Nautilus ライブでしたが、最後には3人のみで“The World According to Us”というオリジナル曲で締めさせて頂きました。この曲は仕掛けというより、それぞれの即興性が重んじられる楽曲。今までアレンジで固められてきた中からの爆発という意味では、とても解放的な演奏になっていたのではないでしょうか。…予想通り、楽しい時間になりました(笑)。
こうして『Nautiloid Quest Vol.1』は終演を迎えました。何度も言うように今回は新たな仕掛けがてんこ盛りで(笑)、なかなか大変なライブだったのですが、勿論終わってみれば楽しく、充実したステージでした。ストイック且つ、クールにリラックスして出来た部分もあり、全体的にバランス良くステージに臨めていたのかもしれません。演奏メンバーですら、常に新鮮味を感じる Nautilus ライブ。是非 Vol.2 でも魅了させていきたいところです。多くのお客さんにお越し頂きました。どうもありがとうございました!
☆Nautilus のHP…https://www.nautilusmusic.net/
☆カマタミズキさんのHP…http://mizukikamata.wixsite.com/mizukikamatasinger
☆渋谷 JZ Brat のHP…http://www.jzbrat.com/