鹿嶋敏行 trio…と、ここではトリオ編成である事を明確にしていますが、ベースのみのデュオ編成や、ピアノのみのデュオ編成でも必ず曲を取り上げ、ここでの力の入れようもまた特徴的ではないかと思います。鹿嶋さんの音楽の世界観は、少人数でやる時こそ真骨頂が見えるような感じもあり、デュオという編成にも強い思い入れがあるのでしょう。それらのステージに見られるのは音と音との対話で、とても表情豊かであり、まるで音がそのまま言葉として聴こえてくるような、そんな雰囲気を醸し出してくれます。
…勿論、それはトリオ編成になっても同じですが、ステージ上での自分達の対話というのは、あくまでも普段の対話なのです。特に飾らず、普段の自分達の会話を、多くのお客さん達に聴いて貰えるような空気感を出していく…。そんな雰囲気が自分達も好きですし、ここにお越し頂いているお客さんも好きなのだと思います。そこにある種の一体感が生まれ、独特の時間が流れているのだと思いました。勿論、それは心地良い時間で、今回のワンマンライブでは、それがより強調出来ていたような気もします。あくまでも普段の対話なので、敢えてステージに持ってくるという発想の元に実行するのは難しい事ではあるのですが(笑)、幾度のライブをこなしてきた事により、その感覚が自分達にとっても馴染んできたのかもしれません。
ライブを重ねる毎に手応えも感じられ、今回は特に、身体にしっくりと感じられる部分もありました。またステージを続ける事によって、良い方向に進んでいければなと思います。…今回は季節柄、雨に因んだ曲が多かったのですが、当日の天気もそれを見越してか、夕方以降に雨が降り始めていました。そして、最後には虹に因んだ曲をお届けした時には、外もいつの間にか雨も止んでいて、自然と空と一緒になれた時間を体験出来ていたのかもしれません。多くのお客さんにお越し頂き、感謝の時間でした。どうもありがとうございました!
☆鹿嶋敏行さんのブログ…https://blogs.yahoo.co.jp/kajimarl_to_the_world
☆新高円寺 STAX FRED のHP…http://staxfred.com/