ライブ前にビールで乾杯をし、本番へと臨みます。まずは自分のオリジナル曲“Scramble”で、メンバーの今回のステージに対する出方?を確かめ合うといったような感じだったでしょうか。即興性も求められ、瞬発性も求められる曲でありますが、今までに何度も何度もメンバーで合わせてきた曲なので、ある程度の出方は分かります。その相互作用?から敢えて外してくる方向でくるのか、それともフレーズをキープさせてくるのか…等、色々と頭を働かせつつ、目の前で行われている音楽の会話を楽しむのです。2曲目には久し振りの“The Day Of The Black Key”。1st CDアルバムに収録されているだけに、トリオの初期の頃を思い出させてくれる曲です。
このように、トリオの初期の頃の曲は、メンバーの演奏し慣れている上での出方を見て、そして“Talking Bells”等の、まだレコーディングもしてない比較的新しい曲は、曲のより良い景色を求めながら演奏していく…という感じだったでしょうか。このトリオでは、曲の進化を一番に体現出来るのはライブだと思っていて、こうした1つ1つのライブで新たな方向性を見出だしたりするのです。それはやはり、音の即興性を重んじている部分もあると思いますし、自分の大事にしたい拘りでもあるからでしょう。ライブで出されたアイデアがアレンジに反映され、更に大胆にブラッシュアップさせる…。今後も追求させていきたい事でもありますね。
その意味では、同じ時期に作曲した“Gare de Chasse-sur-Rhône”と“Transit Jam”の2曲は良い組み合わせでした。これらは、どちらも昨年の7月中旬頃に作ったのですが、前者はその時に初披露以降、何度も演奏(トリオでも、それ以外でも)しているのに対し、後者はその時以降、今回で2度目の演奏となっていました。即興という部分では、新鮮味で言えば“Transit Jam”の方が明らかにあるのですが、“Gare de Chasse-sur-Rhône”はこれまでに何度もステージで演奏する事で曲の理解度も上がっているので、だからこそ良い即興空間が出来上がったりするのです。…とは言え“Transit Jam”も、前回アレンジ面で気になっていた部分を取り入れて演奏に臨んだりしていたので、これでまたこの曲の理解に一歩近付けたかなと思ったりしました。…どちらにしても、ライブをやり続ける事で曲は成長していくという事を、改めて感じた夜になったは間違いなかったのでした。それがまたライブの楽しさの1つでもある事を忘れてはならないですね。
こうして2ステージ、たっぷりとお届けする事が出来た今回のライブ。お客さんと作れているという手応えも感じられ、良い時間になれたと思います。どうもありがとうございました。次回のトリオライブはまだ未定なのですが、また決まり次第、お伝え出来ればと思います。またどうぞよろしくお願いします!
●今回のセットリストです!
・1ステージ 1、Scramble(オリジナル)
2、The Day Of The Black Key(オリジナル)
3、Talking Bells(オリジナル)
4、Love Theme From Spartacus
5、Monte Fiesole(オリジナル)
6、Hagatna(オリジナル)
・2ステージ 1、Morning In Trastevere(オリジナル)
2、Transit Jam(オリジナル)
3、Chirdrens Game
4、Casa Familia(オリジナル)
5、From East(オリジナル)
・アンコール ・Gare de Chasse-sur-Rhône(オリジナル)
☆銀座 No Bird のHP…http://www.no-bird.com
☆池田暢夫のHP…https://sites.google.com/site/nobuoikedawebsite/
☆佐々木俊之のブログ…http://toshi-sasaki.seesaa.net/