ワンマンライブという事で、当然ステージ時間も長くなり、たっぷりの2ステージを用意させて頂きました。ボーカルとベース、ボーカルとピアノ…というデュオ編成も途中に組み込みつつお届けしましたが、基本はトリオ編成での演奏で、ここまでじっくりと長くやれたのは初めてでした。鹿嶋さんもギターを弾くシーン等もあり、曲によってステージ内の雰囲気を変えていく事が出来るのも、ワンマンライブならではと言えましょう。
特に意識したわけではないようですが、今回は自然とジャズ・スタンダード・ナンバーが多くなっていたように思います。その代わり、歌詞は鹿嶋さんが付けた日本語の訳詞というように、これは以前から鹿嶋さんの中での音楽活動で取り組んできた事柄なので、ここでそれらを披露するというのは特別感というより、今までやってきた事の集大成という意味の方が大きいような気がします。…とは言え、トリオでは新しく取り上げる曲も多く、適度な緊張感を持った演奏も出来ました。
勿論、ただのジャズ演奏にはならないように、気を遣いながら進めていきます。ジャズの曲で怖いのは、特に何も意識しないで曲に取り掛かると、普通の即興演奏で終了してしまう事です。これはこれで良いのですが、せっかく取り組んだトリオプロジェクトなのですから、もう少し深い部分でメンバー内の共有をさせ、それを演奏に生かしたいところなのです。それぞれの楽器、歌の演奏の役割を明確にし、無駄の無い音のバランスでステージに取り組んでいく。これがこのトリオの魅力でもあり、聴き所でもありましょう。
そんな特徴あるこのトリオのステージを見に、この日は沢山のお客さんにお越し頂けました。皆さん、鹿嶋さんの持つ世界観が好きな方ばかり…。それは、ジャズ・スタンダードの曲を演奏しても鹿嶋さんの世界になってしまうという、唯一無二の部分があるからだと思います。今回は鹿嶋さんのオリジナル曲もやらせて頂きましたが、今回、どちらかというと世界観が凄く出ていたのは、カバー曲の方だったのではないでしょうか。更に深い部分を追求させたオリジナル曲も期待したいところですね。
2ステージにわたる、鹿嶋さんの世界観たっぷりのワンマンライブは終了しました。お客さん方にも好評だったようで、ワンマンライブもまた開催される事と思いますが、今度はどのような世界に自分達を連れて行って貰えるのか楽しみです。どうもお疲れ様でした!
☆鹿嶋敏行さんのブログ…https://blogs.yahoo.co.jp/kajimarl_to_the_world
☆新高円寺 STAX FRED のHP…http://staxfred.com/