しかし、演奏メンバーには悩まされました。どうやら、ドラムが NG になってしまっていると言うのです。こうしたお祭り的なイベントでは(しかも“にぎわい”…と言われていますし…笑)、ドラムのようなリズム楽器が大きな存在になっている部分があって、しかも既存のバンドで出ればパフォーマンスも固まっているので、より良いステージが見せられると思うのですが、ドラムが NG だと考えさせられてしまいます。しかも今回、テーマが「和」となっていたので、尚更頭を悩ませていたのですが、ボーカルの里アンナさんを呼んでみたらどうだろうという考えが出てきました。更にここにトランペットの織田君を組み合わせる事で、立派な和の装いの出来上がりではないですか(笑)。こうして、竹内大輔 × 織田祐亮 × 里アンナという、ありそうで無かった組み合わせで、今回のステージをやらせて頂く事になったのでした。曲も恐らく、日本民謡の曲が中心となるでしょう。とても楽しみな時間だったのは言うまでもありません。
ステージは、中野四季の森公園の奥の角に設置されていました。…以前、黒船でこのイベントに出た事があったのですが〔黒船で『中野にぎわいフェスタ 2014』に出演!参照〕、あの時のステージの場所に比べると、だいぶ奥まった所に設置されている感じでした。しかも、近くの敷地ではエイサーのパフォーマンスをやっているようで、大太鼓の音が頻繁にこちらまで届いてきています。なんだか遠くに追いやられてしまったような印象でしたが、その分、ゆったりとした時間が流れてもいて、雰囲気は悪くはありませんでした。早速ビールでも頂き(笑)、前の方のステージを楽しみます。
…とは言え、ここに暫く居ると、なんだかステージ時間の進み方が早いようにも感じました。これは後になって判明するのですが、どうやら時間が巻いて進んでしまっているようで、このままだと予定より10分ぐらい早くは自分達の出番になってしまうとの事。これには少し驚かされましたが、自分達のステージ開始時間を既に告知している故あまり時間を早めるのも悪いので、せめて5分巻きぐらいになるように時間調整をしていくようにしました。
こうして長めに直前リハーサルをするようにしていたのですが、この3人では音量バランスに時間を裂く必要も特に無く、案の定サウンドチェックも簡単に終わり、この時点で本番までの時間はあと20分弱程…。ただステージ上にいるのも変なので、あとは司会の方に繋いで貰えば良いかと思い、ひとまずステージを降りました。
しかし、意志の疎通は上手くいかず、早々に自分達は司会の方に「それではどうぞ!」と言われてしまう事になります(笑)。この時点で15分は巻いてましたが、自分達はトリという出番でもあったので、このままだとかなり早い時間に全てのステージが終わってしまう事になりかねません。時間通りにお越しになる方も居るかもしれないので、それは何か対策を取る必要があると考え、急遽織田君と自分の2人で、2曲程、その場で思い付いた曲を演奏し、本来の自分達のステージ開始時刻になったらアンナさんを入れて3人で…という流れにしたのでした。
ここまで、なんともバタバタでしたが(笑)、逆に織田君とのデュオ曲を初めに差し込む事によって、お客さんが多く集まって頂ける切っ掛けにもなりました。…というのは、今回のそもそものセットリストは静かめな曲が多かったのですが、織田君とのデュオ曲ではテンポも速めで、アッパーな曲を演奏したからです。ある意味でオープニングらしい雰囲気にも繋がったかもしれません。…何にせよ、ここからが本来のステージでした(笑)。
さて、今回は前述の通り、民謡の曲を多くやりました。選曲には悩まされましたが、黒船でもたまに演奏している“黒だんど節”や“月ぬ美しゃ”は直ぐに候補に上がったとして、今回の為に新たに民謡曲をアレンジする事にも挑戦してみました。それが織田君アレンジの“こきりこ節”、そして自分がアレンジした“安里屋ユンタ”でした。前者はアッパーな感じで、お客さんにも手拍子をして貰って進め、後者はゆったりめな感じではありつつ、ピアノアレンジらしいハーモニーも付けて、全体的に清々しい感じに仕上げました。どちらもお客さんから好評で、今回のステージの良いアクセントになったと思います。
また、実は当初から織田君と自分とのデュオ曲として披露する曲も予定していて、こちらは織田君のアレンジで“赤とんぼ”を演奏させて頂きました。こちらはジャズワルツのリズムに乗せて軽快にお送りしました。
自分達のステージ時間は 16:50〜17:30(つまり実際は16:35ぐらいから始まりました…笑)という事になっていて、後半の“月ぬ美しゃ”で日が暮れ始め、辺りも夜空になってくる雰囲気はバッチリだったような気がします。そして完全に日が暮れたところで、本編最後である今回一番の元気な?曲“ワイド節”へ…。これも周囲の雰囲気と相まって、夜祭り感を存分に醸し出していて良かったのではないかと思いました。そしてアンコールは“童神”。こちらは一変して静かに、しかし力強くお届け出来たのではないかと思います。
こうして全ての演目が終わって時計を見ると正に17:30!…心の中でガッツポーズをしたのは言うまでもありません(笑)。終わってみれば、本当に沢山の方々にお越し頂いていて、とても有意義な時間を過ごせたと思いました。どうもありがとうございました!
自分は現在、中野に住んでいて、こうした中野区のイベントに呼んで頂いて演奏が出来たのは本当に有り難い事でした。また、織田君も以前、同じく中野区の野方に住んでいたので、2人して中野の地で演奏が出来る喜びを噛み締めていたものでした。…人と人との縁が繋いで実現した今回のステージ。またの機会をお待ちしております。お疲れ様でした!
☆中野にぎわいフェスタのHP…http://nakano-nigiwai.com/
☆織田祐亮君のブログ…https://ameblo.jp/oritayusuke/
☆里アンナさんのブログ…http://satoanna.artistsite.jp/
夕暮れに溶け込むアンナちゃんの美声と和装姿、たまらなくきれいでした。織田さんのフリューゲルも素敵。竹内さんは飲み反映のお顔でしたが(フェスタですからね…笑)本領発揮の演奏で。
このすてき取り合わせは、黒船バンマスにも聴いていただきたかった気持ちも(笑)。
何だかハラハラさせられた時間でしたが、そんな状況を
楽しみながら進めていけたのが良かったのかもしれません。
アレンジも楽しく出来ました。またどこかでやれたらですね。