当日は好天に恵まれました。神田淡路町の新しい複合施設“ワテラス(WATERRAS)”内の広場にステージは造られ、緑の多い場所も相まってか、近代的なビル群の中に現れた都会のオアシスのような雰囲気がそこにはありました。ステージの前には沢山のベンチシートが揃えられていましたが、ここは午前中に配布される整理券が必要な席らしく、あとは基本的には周りでの立ち見になるそうです。
そんな時、BBBB のステージが始まりました。しかし、音が鳴り始めるも、ステージ上には全くメンバーがいません。…と、客席の後ろの方から、パレードかの如く音楽を奏でながら BBBB の皆さんが入場してくるではありませんか。時にはお客さんと絡みつつも、その音色は確かなもので、一気に会場の心を掴みます。これは無条件に楽しい雰囲気ではありませんか。とても開放的な空気感の中、この日の音楽の祭りが幕を開けた瞬間でもありました。
BBBB のステージが終わると、次の自分達のステージの為にセットチェンジとなります。編成的にもだいぶ異なるバンド同士の入れ替えは結構大変で(グランドピアノも今回は使用させて頂いたので)、時間的にも相当タイトだったと思いますが、ここで最終チェックを行わせて頂きました。あとは思う存分ステージを楽しみたい…。そんな気持ちで自分達のライブに臨みました。
客席は多くのお客さんで溢れ返っていました。そして、当たり前ですが、整理券をゲット出来た方達のエリアでは、皆きちんと椅子に座っているのです。これを何とかしたいと自分達は考えました。“踊れるジャズ”を豪語する TRI4TH にとっては、やはりライブはせっかくならば椅子から立ち上がって、身体を揺らしながら聴いてほしいのです。今までは曲の圧力でその意志を見せていた感じがあったのですが、今回は初めてのお客さんも多い事を考慮し、ライブ前にMCでその旨を報告させて頂きました。勿論、座って聴きたい方もいらっしゃるとは思うので無理強いはしませんでしたが(笑)、立って聴いた方が楽しいジャズもあるよ…という事を皆さんに知って頂きたかったのです。幸い、殆どの方にこの時点で立ち上がって頂く事が出来まして、自分達のパフォーマンスとの意思疎通が繋がったような気がして嬉しかったです。
“N.I.N.K.Y.O”、“Sand Castle”と、TRI4TH の中でもアゲアゲのナンバーで最初から飛ばしていきます。これらをグランドピアノで弾いた事自体がそもそも珍しかったような気もしましたが、個人的にはグランドピアノが弾きやすく、そして表現も付けやすいので、とにかく思いっきり弾かせて頂きました。そして次の“Hop!”では手拍子を煽り、皆さんとの楽しさを共有します。より TRI4TH の世界に引き込んでく手応えを感じた時間でもありました。
今回はゲストとして、ボーカルの浜田マロンさんをお迎えする時間を設けていました。以前、浜田さんのCD作品を TRI4TH メンバーでレコーディングをするという機会があり、今回はそれ以来のステージ上での初共演という、とても特別なものが出来上がっていたのでした。この日はレコーディングをさせて頂いた“季節巡れど Jazz Ver.”に加え、今回の為に TRI4TH アレンジを施した“未練バタフライ”の2曲をお送りし、貴重な空間を提供出来たと思います。更なるお客さんを魅了する時間にもなっていましたね。
そして TRI4TH のステージはラストスパートへ…。ここからはガンガンに飛ばしていく時間が続いていきます。お客さんも立ち上がっているだけではなく、身体を揺らしては腕を大きく振り上げたりと、より盛り上がっていく熱量がステージにも伝わってきました。自分達も今回の広いステージを縦横無尽に駆け巡り、お客さんとの時間も楽しんでいきました。恒例?の客席練り歩きでは、完全にステージの視界から消えたぐらい(笑)遠くまで足を運んでいたようで、後ろ側のお客さんも喜んで頂けたのではないかと思います。そしてお馴染みの織田ハイジャンプ(右上写真参照)でステージを締め括り、大勢の歓声に包まれました。その時のお客さん達の楽しい表情を見ると、やはりスタンディング仕様のライブにして良かったなと思ったのでした。
実は浜田マロンさんの登場前後に小雨がぱらつき、このまま雨になってしまう恐れが頭をよぎりましたが、なんとか持ちこたえ、しかもステージの最後の方には、昼以上の晴れ間が空を作り出していました。そう言えばこの日は強風に悩まされた日でもありましたが、前述の雨も含め、それらを正に吹き飛ばすようなステージが出来たのではないでしょうか。その根拠が、まさしく先程のお客さん達の笑顔だったのです。ステージから見えた景色は最高でした。どうもありがとうございました!
ビールで乾杯しつつ、この後の出番であるブルーノート東京オールスタージャズオーケストラのステージを見る事にしましょう。日も傾いてきて夜の雰囲気も有りながらの音楽はとても心地良かったです。皆、食い入るように、この日本を代表するジャズオーケストラの演奏に全てを預けていました。サプライズゲストとして、ドラムのレジェンドでもあるビーター・アースキン、そしてキューバ出身の話題のシンガー、ダイメ・アレソナの演奏を聴けたのもお得感がありましたね。極上の音楽、そして空気感に触れられた1日になりました。改めて良い時間を、ありがとうございました!
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆浜田マロンさんのHP…http://hamadamaron.com/
☆JAZZ AUDITORIA のHP…http://jazzauditoria.com/
タカオさんの「嵐を呼ぶ男伝説」をまさに不動のものとしてしまった小雨も、浜田さんとの色鮮やかなコラボの時間で吹き飛んでいたかと。
イベントに携わっておられる方々のもろもろの心遣いの場面も目撃し、こういう空間を楽しめる時間って、ほんとうに貴重だし、奇跡のようだナ、と思いうれしく噛み締めました。
ありましたが、それに対する RIOT(暴動)が
ここでも演奏に表れていたのでしょうか。その
パフォーマンスが成功に繋がったのだと思います。
大勢の方に見て頂け、本当に有り難かったです。
引き続き、熱いパフォーマンスを続けていきます!