場所は渋谷 TSUTAYA O-nest にて行われました。ここはエントランスフロアとなる6階と、ステージフロアの5階に分かれていますが、まずは6階にて、主演の友部康志さんによる落語が行われました。ここで驚くべきは、友部さんの噺家は役柄なのであって、そもそもは俳優さんであるという事です。しかし、バーカウンターを高座に見立て、そこで行われた演目は正に噺家そのもの。『ねぼけフェス』の幕開けに相応しい、堂々とした空間がそこにはありました。
その後、フロアを5階に移して、ライブパフォーマンスの始まりです。まずは松本素生さんの弾き語りから静かに始まりました。シンプルな曲ではありますが、確かな構成力と歌唱力で最初からお客さんを惹き付けます。また、歌詞もすんなり耳に入ってくる等、強い想いを込めた曲だからこそ伝わるものがあるのでしょう。今回は自分達も入れて3バンドの出演者がいましたが、トップバッターとして、そのインパクトは十分に披露されていたと思います。その後には、映画『ねぼけ』の映像も少しだけお楽しみ頂けたようです。
そして次の2番目の出演者として、我々 TRI4TH の出番となりました。ソロで弾き語った松本さん、また、この後に出演するイノトモさんはトリオ編成であるものの、静かな楽曲である事は分かっていたので、5人編成で派手に弾け散らかす(笑)我々は、今回のフェスではだいぶ異色な存在だったように思うのですが、そんな状況でもぶれず、最初からカッ飛ばして行きました。これが現在の TRI4TH のやり方なのです!
途中、久し振りに“モノクローム”の一節を思わせる部分を挟んでみましたが、それ以外の選曲としては全てアゲアゲ系の曲を持ってきました。こういったフェスなので、ステージ時間的には30分強という短いものではありましたが、“踊れるジャズ”の TRI4TH の魅力をギュッと凝縮してお送りしたステージになりました。その分、演奏側としてもスタミナが必要な曲ばかりが続いた為か、疲れも相当なものではありました。陸上で言うところの、400m走辺りの感覚というところでしょうか…(笑)。30分のステージが、もしかしたら一番大変?…と思いつつ、やり切った後の爽快感も最高だったのでした。
自分としても、自作の曲である“Everybody Knows That”のPV監督という関係から、壱岐君とは長い付き合いになりますが、こういった演奏という形で恩返しを出来たような部分もあり、とても良い時間を過ごせたと思いました。また、今回初めて自分達のステージを見て頂けた方も多かったようで、その上で最高に盛り上がってくれていたのが嬉しかったです。このままイノトモさんのステージに、良い形で繋げられたのではないでしょうか。
イノトモさんは、ペダルスチールギターとウッドベースという珍しいトリオ編成でステージに上がっていました。1つ1つの楽器の音が会場に染み渡り、心地良い空間を作り出しています。究極の癒しの時間、そして最後にお送りした、『ねぼけ』の主題歌となった“イトナミ”。この曲にはPVにもなっていますので、良かったら御覧下さいませ。ちなみに、織田家がかなり協力してくれています(笑)。必見です!
それを受けてなのか、イノトモさんのステージのアンコールには織田君が半ばサプライズ的に登場し、トランペットで楽曲に加わっていました(右上写真参照)。あのやり取りからすると、本当にその場で行われたものだったかもしれません。人と人が織り成すライブ感は、正に今回のイベントの閉幕に相応しいものでもありました。
こうして、今回全ての出演者によるパフォーマンスが終了しました。あっという間ではありましたが、本当に個性豊かな出演者が揃っていました。そうした個性の集まりで出来上がったのが映画『ねぼけ』でもあり、劇場公開が実現したのも嬉しい限りです。今月12月17日から東京は新宿のケイズシネマにで公開との事なので、自分も足を運ばせて頂きたいと思います。
壱岐君が映画を作成する…という話しを聞いたのが、もう3年も前の事になり、その後には、確かクラウドファンディングまでも行い、本当に地道な作業ではあったと思いますが、そんな強い想いが沢山詰まっている作品に違いありません。今後の展開に御期待下さい。今回は、このような機会をどうもありがとうございました。そして改めて映画『ねぼけ』、劇場公開おめでとうございます!
☆『ねぼけ』のHP…http://neboke.info/
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com/
☆渋谷 TSUTAYA O-nest のHP…http://shibuya-o.com/nest/