タイムカプセルの名が“なかよし”になっていた事自体、自分は忘れていましたが(笑)、学校の校庭に足を踏み入れると、既に重機でその蓋を外しているところで、今こそ30年の時を経た中身が、自分達の目の前に姿を現そうという瞬間でした。既に何人か、当時の同級生達も来ていましたが、タイムカプセルを入れたのは自分達は小学校1年生の時で、正直、何を入れていたかなんて、自分も周りの友人も、誰ひとりとして覚えていない感じでした。そしてタイムカプセルから出てきたのは、、、
…クーラーボックスのような収納ボックス1つのみ。それこそガムテープで蓋は強く閉じられていましたが、いささか厳重さに欠けるような雰囲気が(笑)。…とは言え、中身が気になりますが、ボックスの蓋の部分にメッセージが書かれた封書が収められており、まずはその文章を読み上げるところから始まりました。
恐らく、当時6年生だった生徒が書いたものでしょう。書いた本人がここに居たら面白かったのですが、それは適わず、代表者の方に読み上げて頂きました。30年後の未来なんて想像がつかず、校舎も校庭も変わっているかもしれません…という内容もありましたが、その予想を覆すように見事に変わっていない校舎の前で読み上げられたのもまた一興。…そして、いよいよ収納ボックスの中のものを出す作業に入ったのでした。
中には、当時の給食の配膳食器、体操着(名前入り…笑)、帽子、上履き、教科書、その他に理科や算数等で使う道具箱等、学校や授業で使われていたものが最初に入っていて、それを校庭に敷かれたブルーシートに置いていく様は、どこか事件性を匂わせるような光景になっていましたが(笑)、それらに交じって、クラス毎に作った作品を収めた封筒が入っていました。当時、1年3組だった自分達の作品は、“作文”と“版画”で、版画には「動物にのって」というテーマも添えられていました。これを見ても、自分が何をしたのか全然思い出せませんでしたが、いよいよ自分の作品と対面する事になるのです。…こちらです。
作文…流石です。漢字にルビを振っている事にまず驚きですが(笑)、事細かにタイトル通りである「日ようびのこと」を説明しています。まずは“じゅんきゅう”に乗って“しき”駅まで行き、そこから“とっきゅう”に乗り換えて“小川町”(何故か漢字で書けてました)駅へ、そしてまた乗り換えて“ちちぶ”に向かったと書いてあり、自分のブログの『鉄道さんぽ』を見ているような感覚になりました(笑)。既にこの方式は小学校1年生の時から出来上がっていたようです。そして版画ですが、タイトルが“はくちょう”とは斬新ですね。版画として1番難しそうなお題な気がするのですが、敢えて挑戦しにいったのでしょうか…。白鳥の上に乗っている人?も落ちかけていますし、当時の自分も深層心理が気になります。
他の人のも含め、本当はもっとゆっくり見たかったのですが、催促されるように再度収納させられて、お披露目会はまた別日に行われるとの事。原稿用紙も若干湿っていた等、保存状態は決して完璧と言えるものでもなかったので、それ用の準備が行われるのかもしれません…。ただ、そちらのお披露目会の方は自分がスケジュール的に無理で、その辺りの手筈は友人に託しておきました。
…ところで、タイムカプセルが作成された当初、学校の生徒数は600人ぐらいは居たと思うのですが、それにしてはこの日に集まった人数は20〜30人ぐらいと少なかったです。ただでさえ、この日の告知が学校のウェブサイトに載っている程度だったので、確かに気付く方が凄いぐらいの話しかもしれませんね。30年来のタイムカプセル開封!…と言うには大変地味な時間が流れていましたが(笑)、自分の作品に出会えて良かったです。
…さて、再度、蓋がされた“なかよし”の前で、当時の同級生達と記念撮影。中身が空になってしまったこの記念碑は今後どうするのでしょうか…。ただ、ここで得た思い出は今でも十分過ぎるくらい酒の肴になっています(笑)。
☆成増ヶ丘小学校のHP…http://www.ita.ed.jp/edu/nariges/