先行は青木マリさんでした。青木マリさんとは、自分達と以前にも対バンをさせて貰った事があり〔鹿嶋敏行 Trio、2回目のライブ参照〕、ステージを見させて頂いたのは、あれから1年以上振りの事にもなりましたが、そのステージの事はよく覚えていたようで、曲への記憶と共に、ライブの風景までもがフラッシュバックされた感じでもありました。あの時は短いステージでもありましたが、今回は2マンなので、そのステージもたっぷり味わう事が出来ました。1曲1曲へのパンチ力というより、長い時間掛けてジャブでも打たれているような、そんな感覚とでも申しましょうか…(笑)。徐々にお客さんも引き込まれている感じが、見てて面白かったです。
そして、自分達の出番となりました。改めて言いますが、この日は2マンライブという事で、用意されたステージ時間もたっぷりでした。その時間は約60分。鹿嶋さんとこれまでライブをやっていて、このような時間のステージを行うのは珍しい事のような気もします。その為に曲もたっぷりと用意させ、そしてライブ自体もゆったりと進められていたような気がしました。
特に、自分達はトリオ編成ではありますが、ベースと鹿嶋さんのデュオ、ピアノと鹿嶋さんとのデュオ…というように、それぞれの楽器に焦点をあてた時間に重きを置いているようにも感じられました。目新しい曲こそ、そんなにありませんでしたが、1対1…という状況は、そのまま人対人…という関係にも表せます。その場での音のやり取りの表現は、静かであれど刺激的な時間でもあった事でしょう。
…トリオ編成で注目すべきは、ボーカルのベッシー・スミスの世界観をフィーチャーさせた、所謂ブルース曲だったでしょうか。鹿嶋さん的に、今年はブルースというものに力を入れているような側面もあるのか、この世界への探究心は注目すべきものがあったと思います…。一言で表すには難しいブルースのフィーリングですが、それは音楽理論云々より、それぞれの生活感や、人生観にも例えられる程の世界なので(笑)、確かに突き進むべき音のジャンルなのかもしれません。…とは言え、三位一体、時に個々のフィールで…といったステージは面白く、今後も取り上げていく課題でもありましょう。更なる成長が見て取れたこのトリオ編成でのライブは、また挑戦という形でやっていきたいものですね。どうもお疲れ様でした!
☆鹿嶋敏行さんのブログ…http://blogs.yahoo.co.jp/kajimarl_to_the_world
☆池袋鈴ん小屋のHP…www.ringoya.org/