それはトップバッターの水井君のライブを見て、即座に伝わってきました。ピアノ弾き語りというスタイルではあるものの、そこから生まれる世界は“弾き語り”と括るには勿体無い程だと思います。元々、オリジナル曲の個性は強かったですが、更に説得力というものが加わったのが今回のステージでした。見て納得、聴いて納得。圧巻でありました。
2バンド目の斎藤さっこさんのステージは、更に豊かさが増していたとでも言いましょうか。今回のライブにかける気合いみたいなものを感じましたが、それが良い具合に曲に表れていたのではないかと思います。歌も勿論良いのですが、ピアノの方に特に感じたかもしれません。弾き語りでは伴奏も重要になりますが、その部分の成長は、曲の魅力を更に押し上げたようにも映りました。
そして3バンド目に、鹿嶋さんと自分とのデュオ演奏になります。今回はビリー・ホリデイを特集する形でセットリストを組んで臨んでいきました。そもそもヘビーな内容になる事は百も承知でしたが(笑)、こういった深い部分をピアノで表現する事は、自分的には楽しい挑戦でもありました。その中でもやはり“ヨイトマケの唄”は外せず、自分達が一緒にやる時のテーマのようなものも打ち出していきます。
会場の雰囲気もあると思うのですが、ここはお客さんが本当によく耳を傾けてくれます。お店は自分は初めて訪れた、高円寺 U-ha という場所で、手頃なサイズながら、居心地の良い空間を作り出してくれていました。それはお客さんだけではなく、演奏している自分達も同じで、良い集中力を持った時間を過ごす事が出来たのでした。集中VS集中?の時間でもあったかもしれませんが(笑)、楽しめました。ありがとうございました!
…さて、3方の演奏が終わりましたが、ここから今回の目玉とも言えるコラボステージの始まりとなります。前回と同じく、コラボのみで1ステージ分のライブをやってしまうという、ある意味4バンド出演の感じがある流れですが(笑)、確かに面白い試みでもあるのです。特に今回はそれぞれのメンバーが入り乱れてと言いますか、やる曲もそれぞれの持ち曲をお互いの人達で演奏したりと、よりバラエティに富んだコラボを楽しむ事が出来ました。
特に楽しんでいたのは、勿論、奇才の3方です(笑)。表情を見てもそれは明らかで、やはりこの2年間に蓄積されたものは大きかったのではないでしょうか。そしてこの共通の場で、お互いの成長を見せられる喜びというものが、このステージには満ち溢れていたように自分は思ったのでした。そんな自分は最初と最後に加わらせて頂き、斎藤さっこさんの曲を演奏させて頂きました。良い時間になったのではないでしょうか。
多くのお客さんにお越し頂き、音楽の聴く事、演奏する事の喜びを共に分かち合える、とても充実した1日にでした。今回は2年振りとの事でしたが、今度はもっと短いスパンで開催しても良さそうですね!…そして色々なアイデアを持ってまた、奇才のステージに戻ってきたいと思います。改めまして、どうもありがとうございました!…そしてお疲れ様でした。
☆高円寺 U-ha のHP…http://coffeeuha.web.fc2.com/
☆鹿嶋敏行さんのブログ…http://blogs.yahoo.co.jp/kajimarl_to_the_world
☆斎藤さっこさんのHP…http://www.saitou-sacco.com/
☆水井涼佑君のHP…http://tosp.co.jp/i.asp?i=mizuiizumi