10月22日(1日目)
毎回、自分自身のツアーで九州に行く時には、その手段をバラエティに富んだものとさせているのですが(笑)、今回も新たな手段で向かう事になりました♪…それが、2014年の8月に日本に初就航を果たした LCC、春秋航空日本です。中国の航空会社である春秋航空の日本国内線専門部門で、この時には成田〜広島線と、成田〜佐賀線の2路線が開設されていました。ツアーの初日は、福岡の天神近くでのライブが予定されていたので、自分はこの後者の路線に注目し、就航を聞いて真っ先に予約したのでした。ちなみに、諸税合わせて6300円という値段で乗る事が出来ました。
それまで春秋航空というのは聞いた事が無かったので、何となく不安も感じていたのですが、成田空港にはちゃんとチェックインカウンターがあり(当たり前ですが…笑)、最近の LCC と同様に、予約確認書にあるバーコードをかざして、セルフチェックインを行います。そしてそのまま荷物検査を行って待合室へ。現在、過渡期も言える簡素な状態の待合室ですが、もう少しで成田空港に LCC 専用ターミナルである第3ターミナルが出来る(2015年4月に営業開始)筈で、それまでの繋ぎとも言えるこの待合室の雰囲気も覚えておきたいところでした。
そして、搭乗、離陸です。機材はボーイング737−800型が使われていました。本国の春秋航空の機材はエアバス機らしいですが、日本はボーイング機を使用する会社が多いので、整備等の面も考慮して、新しくボーイング機の導入を図ったとの事。まだ2路線で、1日1、2往復しか飛んでいない航空会社なのですが、この努力には頭が下がります。
…さて、英語で Spring Airline Japan と称される春秋航空日本ですが(“秋”は何処に…笑)、当然 LCC らしく飲み物等は有料です。ただ、飲み物の1つである緑茶は、嬉野茶という、佐賀県と長崎県にまたがって作られる地域特産の物を利用したり、佐賀がルーツとされる丸ぼうろを提供する等、買いたいと思わせるものを用意しているのは流石でしょう…。また、ちゃんとした機内誌(…というか、地域情報誌と言いますか…)が用意され、それの特集が佐賀だったので、ついつい熟読してしまった程でした(笑)。
実は、飛行機で佐賀空港に行くのはこれが初めてですが、そもそも佐賀空港自体が非常に小さな空港で、この春秋航空が就航するまでは、全日空が羽田便を5往復飛ばしているに過ぎない空港でした。佐賀県にとっては、県下で初めての空港!と意気込んで開設された空港でしたが、隣りの福岡県には立派な福岡空港があり、しかもここは市内中心部にも近い場所にありつつ、色々な県とを結ぶ空港バスも充実しているので、実は佐賀県からのアクセスも非常に良いのです…。そして勿論、福岡空港からの飛行機の便数、行き先も充実しています。
そういった状況もあり、苦戦を強いられていた佐賀空港でしたが、発着枠に余裕があるところに注目し、就航したのが春秋航空だったのです…。この成田便の他に、本拠地である中国の上海便も設定されており、安く中国に行ける手段の1つに躍り出た…という見方も出来るかもしれません。実際、自分が乗った飛行機の中では、「本当に安い飛行機が出来たわね〜」、「思ったよりちゃんとしてるから、私これでいいわ」等の話し声も聞こえており、早速地元の方にも浸透しているような気がしました。ただ、この時は1日2往復の設定だったのが、空港の受け入れ体制と機材繰りの関係で現在は1往復の設定となっており、便の選択肢という側面では不便な状態になってしまいました。今後、佐賀という場所をどのように生かすかが鍵となるかもしれません。
佐賀空港までの所要時間は約2時間。決して広い機内空間ではありませんでしたが、それでもあっという間に九州に着いてしまいました。この時は13:00ぐらいで、ここから福岡市内までは2時間くらいは掛かるものの、それでも時間的にはまだ余裕があります。色々と電車で遠回りをしていくという手段もありますが、個人的に既に九州内の鉄道は全て乗ってしまったという事情もあり(笑)、なかなか悩ませます。…とりあえずバスで佐賀駅に向かって昼ご飯にし、その辺りの予定はゆっくり考える事にしました。この佐賀の海の幸もなかなかのものでした。
そして昼食後、とりあえず佐賀駅からは離れようと思い、JR長崎本線で鳥栖駅方面へと向かいます。この時点でもあまり行き先は考えていませんでしたが、鳥栖駅に近付くに連れ、久し振りに西鉄(西日本鉄道)の特急電車にでも乗るか…と思い、同本線の終点である大牟田駅まで、そのままJR鹿児島本線で行く事にしました。今夜の演奏場所は、西鉄の薬院駅が最寄りという事で、最終的には西鉄に乗っていようとは思ったのですが、西鉄の看板列車である特急に大牟田駅から乗る事で、約1時間、その路線の醍醐味を味わおうという手段でした。
こうなると、急にワクワクしてくるもので(笑)、じゃあ途中の○○駅での見所は何だっけ…とか、○○線の○○系は写真に撮っておくか…等、この先に遭遇するであろうチャンスを、ものにするのか否か、色々と考えるのですが、途中で眠気に襲われてそれらの場所を通過したりしてしまい、最終的に何も行えなかったりします(笑)。…ただし、この何とも言えない適当さが、自分には心地良い時間を与えてくれているような気もしています。
まだまだ続きます!