昨年まで、このイベントとはご無沙汰をしていたのですが、昨年に久し振りに出演をさせて頂いて、イベントとしての成長を垣間見た時間でもありました。そして昨年に続いて今年の出演。本当に有り難く、また大きなイベントのステージに帰って来れた事が大変嬉しかったです。西武新宿線の沼袋駅から歩いてすぐの所にある氷川神社が『NUNO JAZZ FESTA』の開催地ですが、久し振りに足を踏み込んでみると、昨年同様、いや、昨年以上の人出で溢れており、年を追う毎に多くの人に注目されているという事が瞬間的に感じられたものでした。早速ビールが進んでしまいます(笑)。
自分のピアノトリオに、TRI4TH の管楽器担当のトランペットの織田君と、サックスの藤田君を加えたのが今回のバンドメンバーになるわけですが、昨年の同イベント以来の組み合わせでもあり、これは他では見れないものであるという事を意味します。…そう、この日は本当に貴重なステージだったのです。今回の出番は最後から2番目という順番で、日も暮れて雰囲気も出始めた頃でした。心配していた天気も大丈夫そうで、お客さんも沢山です。最高の舞台を用意させて貰えた感じでした。
今回はトリでは無かったので、最後まで駆け抜けていくような感じにはせず、1曲1曲が特徴あるステージになるような選曲をさせて頂きました。その意味も含めて、今回の1曲目はピアノトリオメンバーのみで“Love Theme From Spartacus”。実は今年の『NUNO JAZZ』のテーマとして、「Love(愛)」というものがあり、丁度良い曲?が自分達のレパートリーにあったのを思い出したのです。5拍子アレンジというスパイスを効かせ、ステージの幕開けとしていったのでした。
そしてホーン隊の2人を呼び込み、そのままミシェル・ペトルチアーニの“Looking Up”、そして昨年も演奏した秋田民謡の“ドンパン節”をお届けしました。どちらもテンションが上がる曲であり、お客さん達も身体を揺らしてノってくれている様子が、ステージ上からもよく見えたのが楽しかったです。
また、昨年に引き続き、やはりこのメンバーだからこその選曲を持っていきたい考えは前からあり、それが次にお送りした“Casa Familia”のホーン入りバージョン、そして次の“Freeway”の、竹内大輔トリオ・リズム隊バージョンでした。前者が竹内トリオ用の自分のオリジナル曲、後者が TRI4TH 用の藤田君のオリジナル曲ですが、ホーンのパートを増やす事や、演奏メンバーを変化させる事によって、とても新鮮なサウンドを作り出す事に成功しました。後者の“Freeway”に関しては10月7日発売になる TRI4TH のCDアルバムの宣伝という側面もありましたが、今回のメンバーによって演奏する事に大きな意味を持たせる事が出来たと思います。正にここでしか見られないアレンジ、演奏だったわけで、自分達としても遣り甲斐のある時間になりました。
そして最後には、誰もが知っている「Love」の名曲、“Isn't She Lovely”で締めさせて頂きました。特に構成は決めず、その時の感性でお客さんと一体感を持たせる為に臨んだ曲でもあり、藤田君は恒例?の練り歩きも披露し(笑)、大いに盛り上がれたと思います。本当に大きな拍手を頂けました。皆様どうもありがとうございました!…ちなみに、今回は自分名義ライブ60回目という日でもありました。ここまで続けられる事にも感謝の1日になったと思います。
…この後はトリのバンドとして、ボーカルの河波浩平さんのバンド JAGUNARISM でステージを締めて頂きましたが、そのままプログラムはスーパー・ジャムセッションへと突入していきました。何故か自分がセッションホストを務める事になっていたのですが(笑)、ひとまず3曲程用意して、その場の出演者、その場の選曲、その場の構成で、後は即興的に演奏をしていったのでした。いつの間にステージ上は、自分達のメンバーや河波さんのバンドメンバー、そしてその他のバンドのメンバーを組み合わせて演奏していて、正にセッションという名に相応しい時間をお送りする事が出来たのではないかと思います。
最後には、河波さんと、もう1人ボーカルの Ayuko さんの2ボーカル編成で、今年のテーマでもあり、ジャズスタンダードの名曲でもある“Love”を披露し、今年の『NUNO JAZZ』の締めの1曲となりました。企画者から、セッションで2ボーカル編成が見たいというリクエストも受けており、その念願が叶えられた瞬間でもありました。最後までお客さん方も大勢残って頂けて、皆さん大満足の表情でお聴き頂けたのではないかと思います。本当に楽しい時間でした!
今年も『NUNO JAZZ』は大盛況で、ライブ時間も多いに盛り上がりました。今でこそ沢山のジャズフェスがありますが、『NUNO JAZZ』のような雰囲気の場は、他ではなかなか見る事が出来ないと思います。それだけ特徴的でもあり、地域と人の結び付きを強く感じさせるイベントでもあるのでしょう。これでまだ第8回目というのですから驚きですが、まだまだ続けていって貰いたいですし、まだまだ成長していってほしいイベントでもありますね。今回は遠方からお越しの方も多く、沼袋や野方という場所も色々な方に知って頂けた事でしょう。今後も楽しみにしたいと思います。そして、また来年も皆様にお会い出来ますように!
●今回のセットリストです!
1、Love Theme From Sparutacus(トリオ演奏)
2、Looking Up
3、ドンパン節
4、Casa Familia(オリジナル)
5、Freeway(藤田淳之介オリジナル)
6、Isn't She Lovely
☆NUNO JAZZ FESTA のHP…http://nunojazz.cinq-rivage.com
☆沼袋氷川神社のHP…http://hikawa-n.or.jp
☆TRI4TH のHP…http://www.tri4th.com
☆池田暢夫のHP…sites.google.com/site/nobuoikedawebsite/
☆佐々木俊之のブログ…http://toshi-sasaki.seesaa.net/
「わっ、ここで!」とわくわくに。ドラムソロの最中に、この方の
演奏ではこの曲、二度と聴けないかも、と我に返りレア感に感動してました。
“Isn't She Lovely”のじゅんじゅんお練りとともに、ほんとうに
自然に会場から手拍子が生まれる感じのすてきな時間でしたね。
このフェスの会場全体が楽しむ気持ちにあふれていて、最高です。
トリオにしても TRI4TH にしても、これまでの1年間で得てきた
活動を映し出す鏡のような存在になっているのかもしれませんね。
“Casa Familia”にしても“Freeway”にしても、それぞれのライブや
録音で成長してきた曲でもありますし、自分達ならではの「今」の
音楽をお届けする、良い媒体曲になっているような気がしました。
次の1年、そのまた次の1年がどうなるのか、本当に楽しみです!