飯田という場所は、東京からは車で行くとダイレクトでスムーズなのですが、電車で行くと乗り換えを要し、しかもJR飯田線という大ローカル線を通らなければならないという、なかなか大変な行程になってしまいます。しかし、今回は1000日目という膨大な数字に敬意を賞し、敢えてそのイバラの道?で飯田に行く事に決めました。飯田駅はその長い長い飯田線全路線の中の途中に位置し、往路と復路を併せて飯田線完乗も果たすという、自分にもある意味でイバラを課した(笑)今回の行程となりましたが、とても印象に残るライブになったと思いました。どうぞ御覧下さいませ!
10月12日(1日目)
東京から飯田への一般的な公共交通手段は高速バスです。中央自動車道がダイレクトに通っており、高速バスが新宿から1時間に1本の割合で走っており、4時間強は掛かるものの、座っているだけで目的地に着く事が出来ます。しかし、これが電車で…となると、なかなか手段としては難しいものに変わってきます。
飯田駅を走っているのはJR飯田線という路線なのですが、これがローカル度が高く、しかも元々が私鉄だった為か、駅間は短く、カーブも多く、なかなかスピードを出す事が出来ません。
新宿からですと特急(左上写真参照)に乗って、途中の岡谷駅までは順調に約2時間半くらいで着きます。ここで飯田線の列車(右上写真参照)に乗り換えるパターンが多いのですが、ここからは1つ1つの駅に停車しては発車していくという行程を繰り返すという、いわゆる鈍行列車での旅となってしまいます。その駅数は30を越え、岡谷駅からは約2時間〜2時間半という行程になるでしょうか。風情こそ良いものの、今回は飯田駅に何時までに着く…という目的がありますから、鈍行列車に対しては若干もどかしさも感じてしまいます(笑)。
今回乗った飯田線の列車はワンマン列車で、運転席上部には御丁寧に料金表が書いてありましたが、飯田駅のだいぶ先な事…(笑)。飯田線に乗るのは今回2回目で、しかも1回目の時は夜行列車からの早朝時間だったので、半分以上は寝て過ごし、記憶があまり鮮明では無かったのでした。…なので、今回は景色や雰囲気を目に焼き付けておこうと思います。…そうなると、そもそもの今回の目的が変わってきてしまうのですが(笑)、もはや細かい事を考えるのは辞めておきましょう。まだまだ時間は掛かるのですから…。
景色は横からだけではなく、前方から見るのも面白いです。よく見ると、本当にカーブが多い事が分かります。これでは遠回りになるのではないか…と思うのですが、この地域はアルプスから流れる川の浸食で、所々に小さい谷が形成されているようです。線路は谷の上から谷の下に、その崖を縫うように下っていき、谷底で川を渡り、今度は向かい側の崖に沿って上がっていくのです。つまり、線路をこのように敷設せざるを得なかった様子がよく分かったのでした。
この行程を何度も繰り返すので時間が掛かるわけですが、近くを走る中央自動車道は、この高低差を難なく高架橋で駆け抜けてしまいます。飯田線はその前身の私鉄が開業させたのが明治や大正時代の事なので、なるべくトンネルを避け、地形に沿った敷設が成されているのでしょう。こういった路線が現在でもそのままのルートで、しかも長距離路線として残っているのは珍しいかもしれません。当然の事ながら、全線を乗り通す乗客は皆無に近く、基本的には地元の方が近距離で使う路線だと思います。しかし今回自分が利用している状況は、いわゆる“仕事”で使っているわけで(笑)、なかなか貴重な機会に利用させて貰っているなと思ったものでした。
こうして様々な景色と思いを馳せながら(笑)、目的地である飯田駅に到着しました。自宅からは5時間強の旅となりましたが、とても良い時間になったと思います。ここで Daddy さんや、ギター・コーラスのちきぴーさんと落ち合い、Space Tama まで向かいました。Daddy さん達は今回、各地でツアーをしながら今回の飯田に辿り着いており、本当に1000日ライブの渦中にファイナルは実現する事になったようですね。Daddy さん達は既に前日に到着していたそうで、宿泊施設もある Space Tama にお世話になっていました。
自分も Space Tama は久し振りでした。過去にはボーカル・ギターのさばいばるいとうさんのツアーで何度もお世話になったところでしたが、その佇まいは未だ健在で嬉しかったです。お店に着いた瞬間にウエルカムビールを頂いてしまいました(笑)。さてさて、1000日ライブのファイナルに向け、テンションが上がってきましたよ♪
まだまだ続きます!